9月30日富良野渓流釣行

  • 2020年思い出の釣行記No.16
  • 菅原信幸氏との渓流釣行
  • 9月30日 富良野近郊の渓流
     ニジマス  31㎝以下 35
    イワナ  28㎝以下 21
    アメマス 28㎝以下  3
  • 素晴らしい流れで竿を出す
  •  竿道会副会長菅原信幸氏から嬉しいメールが届いた。彼の人柄に寄るのだろう。釣り仲間が多く、磯の投げ釣りをメインとして、渓流釣り、船釣りにも造詣が深い。今年のコロナ禍で三密での自粛が叫ばれる中、バスを利用する釣り会は中止を余儀なくされた。それでやむなく個人や少人数の仲間で釣りを楽しんでいるという。ボートを所有する仲間に誘われて、ソウハチ釣りや鰤釣りにも出かけている。
     今回は、彼が経営する仕事に空きが出来たので、富良野方面の渓流に釣りに行かないかというお誘いである。どのような渓流にも対応できるようにと、MAX6.1m、4.4m、3.9mのズーム竿を準備。前日から入念に道具等を揃えておいた。我が家で実った葡萄デラウエアとポートランドを摘んでお土産とした。当日の天気は秋晴れの爽やかな気温になるとのこと。
     我が家を3時に出発し、夜明け前には川の流れる田舎町に着いてしまった。コンビニで飲み物等を調達して明るくなるまでしばらく休憩した。空に薄日が差し、朝靄が立ちこめる田舎道を進んでいくと目指す川の畔に着いた。
     空き地に車を駐めて急な玉石原を下りると、すぐ前の川の岩盤が掘り割り状になっており素晴らしい眺めである。菅原氏は私に先行させてくれるらしい。その急流にブドウ虫を流すと、コツコツッとした小アタリがあるものの魚がのらない。私の川上の淵に菅原氏が入った。そこもなかなかいい流れである。小物をいくつか掛けた後、竿を曲げて丁寧にネットですくい上げた。25㎝ほどのイワナだった
  • 本日の初物はこのイワナだった
  •  私は菅原氏の後ろを通って上流のポイントに入った。荒瀬では魚が出なかった。その下流は深みになっているのだが柳の木がその淵に覆い被さるようになっている。私は仕掛を打ち込んだ後、柳の下に仕掛が通る間際になってから竿先を水中に入れた。なんとか柳の下を通すことが出来た。すぐにアタリが出た。小気味よく竿を曲げたのはコロッと太った30㎝弱のニジマスだった。同じようにして同型のニジマスを手にした。イワナも出た。
  • 私の初物はこれだ
  •  この場は、これで終わりにして車で次の場所に移動した。一旦国道を戻って左の脇道に架かる橋から川に入った。そこから私は釣り上って、菅原氏は少し釣り下ってから再び国道を走って上流から釣り下ってくるという。
     素晴らしい流れだった。幾筋もの岩盤の切れ込みから滔々と清らかな渓水が落ち、その先が淵になっているところが続いた。婚姻色が色濃く出たイワナが釣れた。白く縁取られた胸ビレ、腹ビレ、尻ビレが鮮やかなコントラスで美しかった。魚体には朱点が散りばめられてまるで宝石のようだ。これがイワナなのだろうか? 菅原氏は戦中の食糧難で養殖されたカワマスではないかという。道産のマスとの交配が進んで亜種が生まれてきているというのだ。私はオショロコマではないかと思う。学生の頃、友達と湧別川の上流で沢山釣ったのは同じ魚だった。その時の友達はオショロコマだといった。ミヤベイワナは然別湖に住む特別種なので当てはまらない。
     菅原氏が釣り下ってくるのではなく駐車帯の近くで待っていてくれた。私に沢山の釣り場を譲ってくれているのだ。11時半、少し早いがお昼にすることにした。菅原氏が車から携帯コンロとフライパンを取り出した。ジンギスカンを用意してくれていたのだ。そして、私に缶ビールを差し出した。彼はもちろんノンアルコールビールだ。川から上がった後の渇いた喉に冷えたビールが実に旨い。ジンギスカンの匂いにお腹がグウグウと鳴る。紅葉色に染まり始めた空気と一緒にジンギスカンを頬張り、おにぎりをぱくついた。
  • 野趣に富んだ昼食。空気も旨い
  •  3番目の釣り場は、最初に入ったところから下流へと砂利道を進んだところだった。草原に駐車し、川に下りた。菅原氏は下流を流してから車で移動し上流で待っているという。そこも素晴らしい流れが続いていた。渓流を覆っていた林が切れて空が大きく開いたところで菅原氏が待っていてくれた。
  • 素晴らしいロケーションである
  •  4番目の釣り場は、国道の左手に広がる畑の農道を進んだ突き当たりだった。最初に入ったところにいたフライマンが「全然駄目です」と川から上がってきたところだった。私はここから釣り下っていったが、チャラ瀬が続き全然駄目だった。菅原氏が太い倒木が倒れたところが深い淵になっており、そこで行き止まりになっているというが、川縁が歩きづらく諦めてしまった。菅原氏は初めに下りたところで竿を振っていた。初めての川を遡行する私が心配で待っていてくれたのだろう。その心遣いに頭が下がる。
  • 菅原氏は車を降りたところで待っていてくれた
  •  午後4時、今日の楽しい釣行を終えることにした。帰りの道中は、日々の釣りに加えて、これからの生活のこと、仕事のこと、家族のこと、世の中のことなど菅原氏の奥深い話に耳を傾けた。
  • 上からイワナ♂、イワナ♀、アメマス
  • オスとメスの証拠はこれだ
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