7月30日東静内・鳧舞タカノハ

  • 2019年思い出の釣行記No.17
  • 大親友にタカノハのお土産をと・・・
  • 7月30日~31日
    東静内漁港 みついし海浜公園右
    タカノハ40㎝以下3枚 
    手の平級7枚(リリース)
  • 東静内漁港での釣果
  •  連日猛暑日が続いている。8月1日に旧友の田中氏と札幌大通公園のビールガーデンで暑気を祓おうと約束した。その後、彼のマンションに1泊することになっているので、お土産にタカノハを持っていてやろうと釣りに出掛けた。
     6月26日の入船漁港ではタカノハの姿を見ることは出来なかった。あの防砂堤工事の騒音では今年のタカノハは無理だろう。そこで、この付近では、東静内漁港がお勧めだと「つりしん」記者の横山氏から教わった。今日はその東静内漁港、そして明日は鳧舞で竿を出して見る予定だ。2010年7月18日、故島氏と大会下見でエンルム岬や白里谷で竿を出した帰りに、みついし海浜公園右の防潮堤で4名の釣り人を発見した。様子を伺いに行くと、35㎝ほどのタカノハを4枚も上げている釣り人がいたのだ。
     ドライブイン「あさり浜」でエビ天丼を食べてから東静内漁港で釣りをしようと午前9時に自宅を出発した。エビ天丼は相変わらずのボリュームでカラッと揚げてありサクサクと美味しかった。その後、東静内漁港外防波堤先端に向かうと、その手前の階段下には札幌からの夫婦連れが竿を出していた。そして、赤灯台の右に6本の竿を出している先行者がいた。灯台右にいた釣り人は、木の切り出しをしているという現役の75歳で、静内の街で暮らしているという。ひ孫に美味しい魚を請われて釣りの楽しみが増えたというその御仁のクーラーを覗くと、30㎝弱のクロガシラが収まっていた。そして、竿に乗らないような小さなアタリが続いていて、おそらくフグがエサを突いているのだろうと言う。
  • 東静内漁港外防波堤先端部。赤灯台右には6本の竿を出した静内の先行者がいた。
  •  私はその灯台左角で4本の竿を出した。仕掛は4本ともロケットカゴ仕掛だ。マツカワが1枚釣れればよいと出てきているので、アタリの少なさには苦にならない。しかし、北海道を襲っている猛暑はここも同じで、噴き出す汗を拭きながらの釣りとなった。陽射しも強いので帽子の中に手ぬぐいを入れてそれを背中へと垂らした。
     チョコチョコとしたアタリはあるが魚が乗らない。アタリに合わせて強引に煽ると思ったようにスレでフグがかかってきた。静内氏がたまりかねて穴釣りを始めた。すぐに25㎝ほどのソイを引き抜いた。そして、同じようなソイ、ハゴトコ、ドンコと続いた。さらに、投げ釣りの方にもアタリが出てクーラーの中にあったのと同じようなクロガシラを釣り上げた。私の目的はタカノハなので惑わされることはない。タカノハからの大きな便りを待つだけである。小さなアタリが出て手の平大のタカノハが釣れた。タカノハはいるようだ。辛抱強く待ち続けていると、若干道糸がふけたように感じた。竿を手に持ち次の食い込みを待った。竿先がグングンと入ったので大きく合わせると魚が乗った。刺さり方からは間違いなくタカノハだ。岩壁まで寄せるとタカノハが鰭を打っている。今年初めてのタカノハが大きく見えたので、静内氏にタモを入れてもらった。釣り上げてみると抜きあげてもいいような大きさだった。メジャーを当てると36㎝を指していたので、フラシに魚を入れて防波堤から吊り下げた。
  • 夕闇が迫ってきた
  •  静内氏も札幌氏も引き上げ夕闇が迫ってきた。今日はこの1枚で満足しなければならないのだろうか。ドンコが釣れたらその時点でやめようと思っていると道糸に糸フケがでた。糸フケをとってから大きく合わせると魚が乗った。1枚目と同じようなタカノハだった。これは難なく抜きあげることが出来た。竿先も見えないような状況になってきた。ドンコが釣れたことで踏ん切りが付き竿を片付けた。
     その後、鳧舞にあるセイコーマートでカップラーメンを食べ、夜食と朝食用のおにぎり、酒のつまみ等を仕入れて「みついし海浜公園」へと向かった。海浜公園駐車場に車を乗り入れ、ビールをグビグビッとやりカツ丼をつまみにしながら冷え冷えの日本酒で喉を潤した。中継されていた日ハム・楽天戦は先発吉川が下水流にツーランを打たれて0-2で負けてしまった。その後、開運なんでも鑑定団を見ている内にウトウトとしてきた。クーラーを一度止めて後部座席で横になったが蒸し暑くて眠ることが出来ない。もう一度クーラーを付け直し涼んだところで眠った様だった。
     3時の目覚まし音が鳴る前に目が覚めた。まだ暗いが動いている内に明るくなってくるだろう。通行止めになっている海浜公園への入口に車を停めて様子を見に行った。狙っていた公園右端にある出岬は大岩群で竿を出せそうにもなく、更に進むとその付け根に小さなケーソンが突き出ていた。さらに鳧舞漁港方向に向かって車を進入させる小道を捜したが昆布干し場が広がっており漁師の迷惑になってはいけないとの思いで、停めた車はそのままにして、発見したケーソンに釣り道具を運んだ。
  • 5時、ケーソンの幅は狭く三脚を1台しか置けない。まずはCX2本の竿を出したが、アタリは全くない。アタリが出ないので4本の竿を出した。竿尻には応急の竿受けを置いた。もう一つの三脚の片足は横にある石の上に置いた。
  •  9時の最干潮時に向かって、隠れていた前方の岩がかなり露出してきて取り込みが心配になってきた。そして、周辺にゴミが寄りだした。CX竿はなんとかゴミを引き上げることが出来るのだが、EX竿ではそれが出来ない。やむを得ずせっかく出したEX竿は仕掛を引き上げて三脚にぶら下げることになった。
     途中、地元の男性が散歩に訪れた。東京に住まいがあるが、昨年、この鳧舞に住宅を購入し現在リフォーム中だという。私が車を停めた進入禁止の措置はなくなり、8時から通行が開始された。もしよければ、彼の家の前に車を停めてもよいと勧められたが、いまさら動くのも面倒なので、そのご厚意を断った。電気屋を定年退職して72歳になるというご隠居に2度も訪問を受けて様々な話しをしている最中に小さなアタリが出た。引き上げてみると手の平大のタカノハだったのでリリースした。彼からは「もったいない」と言われてしまったが規定なのでどうすることも出来ない。このケーソンによく釣り人が入っていること、そのほとんどが夜中にやってくること、そして、他のポイントのことなども教えて頂いた。
     左の湾洞で黄色い歓声が聞こえてきた。地元の小学生が海浜学習に来ているようだったが、その内に先生達に見守られながら海水浴をしだした。このような学習で海に興味をもち、ゆくゆくは自然を守る活動や水産業を発展させることに携わっていくようになってくれればよいのだが・・・。
     その歓声も聞こえなくなった頃、チョンチョンの後、道糸が僅かに更けた。竿を手に持ち次のアタリを待っていると竿先がググッと入ったので合わせると魚が乗った。波打ち際の大石を避けながら波に乗せ、ケーソンの上になんとか引き上げることができた。願った通りのタカノハだった。狭いケーソンの上をバタバタと撥ねている内にハリが外れてしまった。掛かりどころが浅く、際どいところだったのだ。
  •  用意したカツオのエサもなくなってしまったので、引き上げることにした。そして、帰りにもドライブイン「あさり浜」のエビ天丼が食べたくて立ち寄った。しかし、残念ながら天丼がカラリと揚げられてはおらず、サクサクとした食感にはほど遠いものだった。おそらく、この日の気温が高く、多くの客の注文が殺到していることもあって、揚げる前の衣が冷え切らなかったためだろうと思う。
     さて、次の日、大きな方のタカノハを刺身に捌き、小さな方の1枚をお土産にしてサッポロビールガーデンに向かった。この日も蒸し暑さは続いており、ビールを何杯もお代わりしながら旧交を温め合った。夜食用の日本酒につまんだタカノハはとろけるように旨く、大親友も大いに喜んでくれた。残っていたもう1枚のタカノハは、2日に訪れた娘・息子夫婦に振る舞われた。
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