1月21日~砂川遊水池ワカサギ

  • 2017年思い出の釣行記PART.1
  • 砂川遊水池のワカサギ
  • 【1月12日(木)】
    猛吹雪で釣行を断念
  •  岡田氏から電話が来た。ワカサギ釣りに行かないかというものだ。1月9日に砂川遊水池にワカサギを釣りに行ったところ、2㎏超えの釣果があったというのだ。12日に旭川の仲間3名が釣りに来るというので、12日に釣りをしようと約束した。道具等の準備を整えてはいたが、前の晩の天気予報では冬型の気圧配置が強まり猛吹雪になると伝えていたので気が気ではなかった。
     朝5時に起き出してみると、多少風はあるが雪は降っていなかった。旭川組も出発したとの知らせが入り、私もみんなが入れるようにと大型のテントを積んで出発した。しかし、出だしはよかったのだが、奈井江辺りで雪がちらつきだしたと思ったら、猛吹雪になってきた。ホワイトアウトで少し前を走っているはずの車のテールランプが見えない。大型トラックは、見通しが利くのか私の車を追い抜いていくので更に雪が舞い上がり、左車線を目を凝らしながら慎重にのろのろと進んだ。
     砂川の街中を抜け、砂川遊水池への脇道に入った。吹雪を遮る建物はなく、吹き曝しでいよいよ先が見えない。遊水池への駐車帯になんとか辿り着いたが、いつもは混雑しているはずの車が一台もない。それもそのはずだ。こんな吹雪の中をやってくる釣り人は狂の付く私ぐらいのものなのだ。夜中に除雪を済ましていたはずだが、駐車帯には既にかなりの雪が積もっていた。
     旭川組に連絡をとった。私と同じように砂川に近くなってきてから猛吹雪になってきたというのだ。釣りは出来そうもないので、とりあえずは遊水池への入口に当たるローソンで待つ事にした。旭川組はワイパーで避けられた雪がフロントガラスに凍り付いてガツンガツンといわせながらやって来た。朝早く喫茶店が開いているはずもなく、ひとまず砂川駅の待合室で休憩を取った。しばらく話し込んでいたのだが、ホームには相変わらず横殴りの雪が吹き付けており、列車でさえ遅れが出ているようだ。今日は諦めて、次の機会に再会することにした。岩見沢に帰る途中で奈井江を過ぎると晴れ間が見えてきた。遊水池で釣りができるようになったのかと後ろを振り返ってみると、砂川周辺は真っ黒な雪雲で覆われていた。
  • 【1月21日(土)】
      9:00~13:00
     釣果:174匹
  •  岡田氏からまた連絡が入った。22日の日曜日に遊水池に出掛けるというのだ。私は、前日の21日は、釣遊会の総会と表彰式があるのでいつまでもぐだぐだと飲み続けるつもりだから二日酔いで一緒には行けそうにもないと伝えた。私の飲兵衛ぶりを知り尽くしている岡田氏はそれ以上誘ってはこなかった。
  • 食べ残した葡萄を狙ってヒヨドリがやってきた(3羽見えるのが分かるだろうか)
  • 窓に近づきすぎた私を察知したヒヨドリが羽ばたいていってしまった
  •  陽射しが出てソファーでうたた寝をしていると、居間のガラス戸の向こう側でこちらを窺いながらバタバタと羽ばたいている鳥がいた。灰色の羽毛に白が混じり、頬に赤みがある鳥だ。防寒のためか胸毛を一杯に膨らませて、ベランダに這わせてあるブドウの蔓に留まった。ヒヨドリだ。その一羽が仲間を呼んで6羽ほどが群がった。興奮しているのか頭の毛を逆立ててピーヨ、ピーヨと甲高い声で鳴いている。頭の羽は他の部分より長いため、頭がボサボサに見える。秋に取り残しておいたブドウの房からその一粒を啄んで、一旦クチバシに挟んでから喉の奥へと飲み込んだ。
     頻りにカメラのシャッターを押している私があまりにも窓に近づきすぎたのか、それに気付いたヒヨドリが飛び立った。そして、数回羽ばたいては羽を閉じ、失速したらまた羽ばたきを繰り返し、独特な波形を描いて飛んでいった。それにつられるようにして仲間も飛び去ってしまった。一瞬の出来事だった。天気は上々で明日も続くと予報している。延び延びになっていたワカサギ釣りに砂川遊水池に出掛けるとしよう。
     朝は、少し起き出すのが遅くなってしまった。風もなく空は晴れているが放射冷却のためか車の温度計は-18℃を示していた。遊水池の畔に着いたときには、駐車帯からあふれ出した車が道路脇に何台も駐めてあった。一人用テントをボブスレーに積んで沼の畔を眺めるとカラフルなテントが所狭しと張ってあった。準備を進めて9時には釣り始めた。
     しかし、釣れ方が今一である。昨年は7回の釣行の内4回で1000匹超えを達成した。それに比べると全くといってアタリが少ないのである。しかもフワッと揺れた水中ウキに合わせると、4㎝にも満たないワカサギが掛かってくる有様だ。
     今日は、昨年度、羅臼にカレイ釣りに一緒した札幌の堀田守氏が奥さんと娘さんを連れて来ていた。50匹ばかり釣ったところで彼に連絡をしたところ、管理棟のある畔で竿を出したが全く釣れないとぼやいている。
     それにしても釣れない。深棚ではどうかとリールの付いた竿で底に落としてみるが全くアタリがない。まだ、氷直下の方がマシである。隣で張っていたテントの主からも釣れないとぼやきが聞こえてくる。仲間同士で何匹になったと声を掛け合っているのだが、私の釣れ方よりまだひどい様だ。お昼を目処として切り上げることにしたが、カウンターは、174匹で止まっていた。近年にない不漁である。岡田氏からは22日に300g釣ったと連絡が入った。
  • タッパに入れた水も凍り出した
  • 岩見沢釣遊会総会
  •  ワカサギ釣りから帰って、午後6時から開催される岩見沢釣遊会総会に出席した。会の会計はひっ迫しているが例年通り7回の大会を開催するとする本年度の計画案が承認された。その後は酒を飲みながら平成28年度の表彰式が行われた。年間優勝は私で、吉井会長から優勝旗を授与された。魚種別大物賞では、アブラコ50.0㎝を前野氏と堀内氏、カジカ50.6㎝を前野氏、ホッケ44.2㎝を岡氏、アカハラ49.6㎝を私がいただいた。そして、例年のようにいつまでもぐだぐだと酒を酌み交わし、釣り談義に花が咲いた。
  • 吉井会長から年間優勝旗と賞金を受け取る
  • 1月29日(土)
     7:30~12:00
     釣  果 137匹
  •  前日は混声合唱団の新年会がホテルサンプラザで開催された。次の日、岡田氏と遊水池に行く約束があり、1次会で帰ってこようと考えていたのだが、それで済むわけもなく、2次会へと繰り出してしこたま飲んでしまった。それでも、目覚ましを5:00にセットし約束の6:30には遊水池の駐車帯に着いた。岡田氏は大量の荷物を2回に分けて池の入口にある急な坂道を上りきったところだった。慌てて加勢に入るが、登り切った坂道からはだらだらとした下り坂となるので私の手を借りるまでもなかった。
     今日は、晴れ、気温-5℃、風も穏やかでワカサギ釣りにはもってこいの天気だ。一緒にテントを立てながら、ゆっくりと準備して釣り体制に入った。しかし、釣れない。前回よりも食いが渋いようだ。私はテントの外に出て煙草を吹かす回数が多くなった。岡田氏はあれこれと手を替え品を替えて工夫を凝らしているが、その釣果はなかなか上がることはない。エサも赤サシ、白サシを交互に付けたり、ゴボウ虫を付けたりしていた。
    彼のゴボウ虫は、夏の内に畑でゴボウを栽培していたものから取り出した自前のものだ。彼はゴボウを食べるために栽培しているというが、実はそうではなく、ワカサギやチカのエサを確保するために植えているのだと私は解釈している。案の定、ワカサギの時期になる前に彼の畑がある赤平にまで出向いてゴボウの実を摘んできたことを白状した。あのイガイガからゴボウ虫を採取するのはなかなか大変なことで、指に刺し傷を何カ所も作りながらゴマ粒のような虫を取り出したものらしい。サシの白さと比べると少し黄色み掛かって輝くような白さだ。私もそれをいただいて使って見ると、サシと比べると幾分優れているように思ったが、何せ小さいのでハリを刺すのに手間取ってしまう。功罪相半ばというところか。
     私は、サシを2つのハリに付けてから真ん中で切るというような芸当が出来ない。以前、ハリスに合わせて道糸まで切ってしまったことがあるのだ。それで、サシを1匹まま付けて、尻尾の先をチョンと切っている。その方がサシのエキスが長持ちするのではないかと考えているのだ。岡田氏は、その私の様子を見て、同じようなことをしている。観察眼が鋭いのだ。
     例年と比べて遊水池の水が濁っているような気がする。夏に大きな洪水があり、池に泥水が注ぎ込んでしまったからなのだろうか。私が学童期の頃、釣りエサは堆肥の下にいるシマミミズだったが、ある時、大人の釣り人がサシを使って山女魚を釣っている光景に出くわした。その人が言うには、川水が濁っているときはミミズでいいが、澄んでいるときはこの白いサシが効果を発揮するのだと教えてくれた。サシなど売っていたとしても買えるはずもなく、釣った魚を堆肥の上に置いておくとそれに蠅がたかってウジが湧いた。それを持って、川に向かうようになったが、その効果は覿面だったような気がした。しかし、沼では役に立たなかった。狙う対象がフナだった所為もあるのだろうが、水が濁っていた所為でもあると理解していた。それで、濁った水には赤が効くと考え、今日は赤サシばかりを使っていたのだ。それを見た岡田氏が赤サシを使うようになった。
    また、彼はイカを持ってきていた。先日の釣りで、イカを細かく切って使っていた御仁がなかなかの釣果を上げていたので参考にしたらしい。胴体の方は食べてしまったので、イカの耳を細かく切って持ってきていたのだ。今回、あまり効果はなかったので、この次は、耳ではなく紅粉で染めた胴体の方を持ってくるかなと呟いた。
    道糸や仕掛け糸の太さや色、ハリの形や大きさとその数、オモリの重さや形状、水中ウキや極小のジンタン目印にまで彼との話は尽きない。岡田氏はリールの付いた長竿で、私は短い手羽竿に水中ウキを付けてと、その釣り方は大きく異なるのだが、お互いの良さを認め合いながら高め合っていきたいものだ。
    煙草がてら痛くなってきた腰を伸ばすためにテントから出ていると、隣に張ったテントの御仁が這い出してきたので状況を聞いてみた。旭川からやって来たがさっぱりなようだ。「朱鞠内湖は入漁料や駐車料を支払わなければならないし、今年の金山湖は絶不調なので、金もかからず比較的近くて釣果のあがる遊水池に通うようになった。しかし、今日のように釣れないとなると考えを変えなければならないかな」と話してくれた。天気がよいため、陽射しを浴びながらテントの外で釣りをしていた人もいたので、聞いて歩いたが皆それぞれに不釣を嘆いていた。
     私達は、結局、12時を回ったところで終了した。私のカウンターは137を指しており、前回より更に少なかった。前回の釣果は他人にあげてしまっていたので、今回のワカサギが初物となる。それを聞いた岡田氏が、今年になって2㎏の釣りを2回しているので、彼の釣った獲物を私に差し出してくれた。彼の釣果も私と似たようなものだった。今年は昨年のような4桁を超える釣りは出来ないのかも知れないなあ・・・。
    10時頃やって来てテントを立てだした釣り人がいた。三角屋根のついた大型テントだった。二人で協力しながら立てていたが、1つの支柱を立てれば他の支柱が倒れ、なかなか全部の支柱を立て揃えるまでに時間を要していた。1時間ぐらいも掛かったようだった。
  • 2月2日(木)
     8:30~11:30
     釣 果 二人で244匹
        鈴木氏70匹ほど
  •  息子の職場の先輩と一緒にワカサギ釣りに行くことになった。昨年の砂川遊水池の千匹を超えるワカサギ釣りの様子を語ったそうで、自分でも出来るのではないかとお声がかかったようだ。ワカサギはおろか釣りの経験はなく、職場の仲間からワカサギ釣りの釣果を聞く度に、心が動いていたらしい。道具等は全て私が準備することにして、まずは体験してもらうことから始めることになるだろう。
    当日は、美唄で待ち合わせをして、砂川に向かった。気温は-10℃だが、雪はちらちら程度で風もなくワカサギ釣りとしてはよい部類の天気だった。駐車帯に着くと、彼から息子を通して日本酒(久保田)1升瓶を手渡された。よろしくお願いしますということらしい。息子に運転を任せてあるので今日は飲んでもよさそうだが・・・。携帯ガスコンロとヤカンも用意しているので熱燗をも楽しめそうだ。その気持ちを察知した息子が早速、後部座席の下に仕舞い込んでしまった。
     コールマンの4人用テントは昨年のワカサギ釣りから広げていなかったので無事に組み立てることが出来るかが心配だったが、フレームを伸ばしていくと油圧式シリンダーが働き、自動的にテンションがかかって開いていった。
     息子には道具を渡して準備させ、鈴木氏の道具は私が用意することになった。一通りの説明が終わった後は、鈴木氏本人に任せるつもりだから、一応丁寧に説明した。初心者なので、仕掛は1号5本バリに1号オモリを付けただけのシンプルなものにした。まず、道糸に仕掛に付いたスナップを繋いでもらった。これは無事通過。次に仕掛を引き出し、1号のオモリを付けてもらうことになる。そこで早速オマツリしてしまった。仕掛の下に付いたスナップにオモリを付けることに気が向いてしまって、ハリの方を疎かにしてしまったのである。ハリの1つがズボンに引っかかった。それを外そうとしても、布に刺さったハリは簡単には外れない。すると、もう一つのハリがズボンに突き刺さる。見かねた私が、ハリを外すことになった。今度は、ハリ同士がオマツリしないようにと仕掛を雪の上に真っ直ぐに並べてから、エサ付けに入る。エサの付け方は私が手本を見せる。サシをハリに通してから、その先をハサミでちょん切った。同じようにして他の4本のハリにエサ付けてもらうことになる。これが難関な作業なのだ。彼はハリ同士がオマツリしないようにと慎重に作業を進め、時間はかかってしまったが無事に付け終わった。
     仕掛を氷の穴に落としてもらった。すぐにピクピクと水中ウキにアタリが出た。そろりと上げた仕掛にはワカサギが付いていない。今年のワカサギはやっかいなのだ。小さなワカサギが多くて、フワリとしたアタリが出てもタイミングよく合わせないとハリ掛かりしないのだ。何度かやっているうちに大きなワカサギが食いついてくれたらしく、無事に1匹目を釣り上げることに成功した。彼の初めてのワカサギに拍手し喝采を送る。彼は少し照れながらも満面の笑顔で応えてくれた。しかし、魚をハリから外すときに、また、仕掛が絡んでしまった。幸い酷い絡まり方ではなく、落ち着いて優しく丁寧に解くようにとアドバイスを送り、なんとか無事外し終えた。彼は、一度失敗したことは二度と失敗しないようにと口の中でゴモゴモと繰り返し唱えてから次の動作に移るように心がけているようだった。魚の反応に対する感もよいようだ。1つコツをつかんだ後は彼の仕掛にもポツポツとワカサギが掛かるようになってきた。
     その間、息子の方は20匹ばかり釣り上げただろうか。私も釣りをすることにした。今日は前回よりも食いが渋いようだ。息子と私を合わせて200匹を数えるのに2時間ほどかかってしまった。鈴木氏も50匹ほどを釣り上げただろうか。この食い渋りの中、最初にしては上出来なほうだ。時計も11:00を回ったので片付けることにした。釣りためたワカサギはビニル袋に1つにして彼に持っていってもらった。彼は、「また、今度連れてきて下さい。竿や仕掛は自前で竿を用意しますので。」という。次にまた来たいというのは、楽しい釣りができたからだろう。
  • 息子と鈴木氏
  •