12月10日 盃漁港 ホッケ121

  • 2020年思い出の釣行記No.20
  • 盃漁港のホッケ
  • 12月10日 盃漁港(カブト地区)
     ホッケ 36㎝以下121匹
  • 一旦釣り貯めたホッケを車に運んだ
  • 準備万端整えて
     前回の苫小牧東港釣行から2週間が過ぎた。北海道には寒波が押し寄せ、冷え込みが続いている。寒風に晒されて痛む指先を思うと釣りに行く気分にはなかなかなれない。しかし、今時期の抱卵ホッケ釣りが気になる。「つりしん」でも良い情報が出だした。私は、この時期にホッケ釣りをしたことがなく、一度その醍醐味を味わいたく向かうことにした。
     幸い天気予報も10日から11日にかけて波風ともに穏やかで、寒さも氷点下まで冷え込むことはなさそうだ。一応、ホッケのウキ釣りをメインとして兜千畳敷から美国漁港までの積丹周遊コースを考えた。今回が今年最後の釣行となるだろう。
     前日に、アミブロック4個とアミピュアー2個を購入し、ついでに生イソメ2箱を調達した。ホッケの回遊状況が思わしくない場合を考えて、投げ釣り用のエサも必要だと考えたからだ。車中泊ができるようにと毛布やコンロ、カップ麺、おにぎり、寝酒なども準備した。
     10日午前8時、余市まで延びた高速を使って、まずは兜千畳敷に向かった。路面は稲穂峠でアイスバーンの注意喚起を促していただけで他は乾いた状態だった。
     千畳敷の駐車帯で様子を覗うと、先端方向ではルアーマンが立ち並び、崖下の湾洞ではウキ釣り師達が並んでいた。ホッケを次々と釣り上げているようだが、型が小さいらしくリリースを繰り返している。私と同じように様子見をしている方に状況を聞いた。この付近のホッケは型が小さく似たようなものだという。次に狙いをつけていた盃漁港(カブト地区)の様子を聞いてみた。朝方は車で満杯状態だったがやはり小型が多かったようだ。私には初めての漁港だが、外防先端へ向かう道のりに面倒なことはないという。
     盃漁港に向かうことにした。たっぷりと時間はあるのだ。なるほど盃漁港では駐車している車が多く、ほとんどが釣り人のもののようだ。しかし、防波堤際を通って帰ってきている姿もあったので、その人に状況を聞いてみた。朝から大きな回遊があり、小物が多かったが200匹ほどを釣ったので引き揚げるという。次に戻ってきた人にも聞いてみたが同じ答えだった。午前中に大漁した釣り人が幾人も帰って来ているので竿を出すスペースもありそうだ。西風が出てきても高い胸壁で凌げることを思えば、ここに入ることが妥当だと考え、ウキ釣りの準備だけをして先端へと向かった。
  • 盃漁港(カブト地区)外防先端には15名ほどの釣り人が見えた
  • 脈釣り派からサビキ派に転向
     先端の一画ではウキ釣り師やサビキ釣り師達が並んで次々とホッケを釣り上げていた。突き出たケーソンの端にスペースがあったのでそこで竿を出した。
     私は脈釣り派である。3.9mの渓流竿にナイロン2号、赤のフライ用インジケーター、サルカンを挟んでハリス1.5号、ニジマスバリ8号を結んだ。エサは安価で並べられていた切り落としのマグロである。すぐにアタリがあり28㎝ほどのホッケが掛かった。しかし、ハリが飲み込まれており割り箸を使った。いつもなら指を口に突っ込んで外すところだが、海水で濡らしたくないのだ。なるべく手を冷やさないようにしなければ釣りそのものが出来なくなってしまう。何度かやっている内に面倒になってきた。そもそも釣り上げる度に餌をつけなければならない。周囲の人のほとんどがサビキ仕掛でホッケを取り込んでいる。ホッケが群れているのだからエサを必要としないのだ。
     私もサビキ仕掛に取り替える。4.5mの磯竿に8号のホッケサビキを結んだ。餌釣りと遜色なく釣れてくる。しかもハリが飲み込まれることもない。一度に3匹のヒットがあったりするがこれが限界だ。鈴なりになってくることもあるのだが、岩壁に上げるときに手こずって落としてしまうのだ。こんなことを続けていた。
     釣り過ぎた獲物に満足した先人達が引き揚げて、釣り人が少なくなってきた。撒餌の切れ目がホッケの群れの切れ目とならないように、撒餌を打つ回数を増やした。しかし、こうも釣れ続けるとなんだか飽きてきてしまった。
  • 満杯状態だった釣り場が閑散としてきた
  • 贅沢なことに
     隣に見慣れた顔の御仁が入った。浜厚真でテントを張って夜通しクロガシラを釣り続けていた美唄からの人だった。ホッケを釣りながら、春先のクロガシラ釣りのことが何度も話題になった。そうなると釣り上げたホッケが溜まる一方だ。釣り貯めていたホッケを一旦車に運ぶことにした。これが大変な重労働だった。
     その後も、入れ替わった釣り人達と一緒に釣り続けたが、いよいよ夕暮れが近づいてきた。そこで翌日も釣り続ける気力はなくなった。贅沢なことに少々嫌気も差してきていたのだ。ホッケでなくともカレイや根魚狙いで投げ竿を出すことは出来るのだが、もう十分だった。晩飯や朝飯なども用意してきていたが全く手をつけなかった。夜の寂しさを紛らわせる酒やつまみは自宅に戻ってからにしようと、余市からの高速に乗って走り、午後8時には岩見沢に着いてしまった。
  • さすが専業主婦
     次の日は午後からホッケを捌くことになった。大きめのホッケは煮付け用に、中位のホッケはフライや唐揚げ用に、小さなホッケはツミレ用にと捌いた。しかしいつまでたっても終わることはなかった。
     作業をしている内に、何やら私が使っている流し台の後ろで女房がガサゴソやりだした。夕食の準備を始めたのだ。スプーンで皮を引いたホッケを卵や調味料と一緒にミキサーに入れて攪拌している。私がスマホの料理レシピを見ながらやろうとしていた難解な作業をいとも簡単にやってしまった。さすがは専業だ。私に任せておいたなら、晩酌や夕食にありつけるのはまだまだ先のことになっただろう。つみれ団子はフワフワで味も良く酒がいつもより進んでしまった。
  • 夕食は、ホッケのつみれ団子鍋になった
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