2月12日 ジイジ、顰蹙を買う 砂川遊水地

  • 2022年思い出の釣行記No.2
  • ジイジ、顰蹙買っちゃった
  • 2月12日
    砂川遊水地
    ワカサギ101匹
  •  正月のテレビで、昨年の「新解釈・三國志」が公開された。ひどい駄作だった。無駄に豪華な俳優陣を使って2時間もだらだらとコントやオヤジギャグを見せられたのだ。コメディ映画と思ってみればいいのだけれど、どうしても吉川英治や北方謙三の作品をイメージしてしまうので、そのギャップに付いていくことが出来なかったのだ。あらためて、イーネットで検索してから中国版の「三國志」をみた。これは☆マークが5つも付いたものだったが今一だった。もう少しスケールの大きなものを想像していたのだが、やはり作家による名文章が私たちの想像力を羽ばたかせるものとなるようだ。

     大雪でギブアップ寸前の所へ、娘家族が陣中見舞いと称して我が家を訪れた。ジイジの大好きなワカサギ釣りに誘ってくれたのだ。私のワカサギ釣りは6時出発としているが、娘家族と一緒の時は、孫たちの起床や身支度等もあって午前10時頃の出発となっていた。しかし、この時ばかりは8時に出発することとなった。孫息子ハロタンは9歳、孫娘ヒメッチは5歳の成長に伴って早めの時間設定となったのだ。これまでは朝食や着替えなどでグズグズしているのに、自分のやるべきことはきちんと熟(こな)していた。ハロタンはバアバと一緒に朝6時には起きてきたのだ。予定通り8時には出発し、9時には池の畔に着いた。
     オアシスパークでは駐車場の拡張工事が施され、新設の駐車場には150台ぐらい停められるようになった。しかし、今日は休日なので車を停めることができるかが心配だった。思った通り駐車場は満杯状態だったが、それに対応した管理人のご好意により、管理棟前の一部スペースが開放されたばかりだった。

     肝心のテントの設置場所だが、前回の釣行により岸寄りにと考えていたのだが、進んでいくと、氷が二重になっており、その中間にシャーベット層があって、表層の氷の上を強く踏み抜くとズボズボとぬかるんだ。孫たちの重さでは大丈夫なのだが、肝心の大人がぬかってしまうようでは心許ない。仕方なく、岸より離れ、先達の利用者が踏み固めた氷の上にテントを立てた。
  • なかなかよい天気に恵まれた。管理棟はコロナウイルスまん延防止等重点措置のため休館中でトイレは使えなかった。
  •  氷の穴開けやテント内の整備は婿やハロタンにまかせて私は釣り道具を準備した。私の穴はない。自分用の穴を開けてしまうと釣りに集中してしまって、孫たちそっちのけの状態になってしまうからだ。エサを付けてそれを半分にカットしてから、まずはハロタンに渡した。だがアタリは出ない。次はヒナッチ、婿、娘と竿を渡していくのだが、なかなかアタリが出ない。仕掛は全て新品の1号5本バリだ。コロナウイルスまん延状態の中、海外に頼っている工場が稼働できない状況で、ワカサギ仕掛が品薄状態だった。それで何店か巡ってやっと調達したのだ。下バリの1号スバリもようやく手にしてオモリの下に取り付けてある。 婿には竿先が柔らかいものを新たに購入しておいた。昨年は竿先が硬くて十分な釣果を上げられなかったと思ったからだ。
     集中力を切らさなかったハロタンがテント内第1号を釣り上げた。それに続いて婿、娘と釣り上げ、最後にヒメッチが残った。幼いヒメッチの仕掛には小ウキを付けて、竿先の震えだけではなく、微妙なアタリにも対応できるようにした。
     ヒメッチの小ウキが消し込んだ。それと同時に素早く竿を上げて釣り上げてしまった。ジジ馬鹿だが集中力があり勘も鋭いようだ。またまた、ヒメッチに掛かった。要領を飲み込めたのか次々とヒットさせていく。
  • テント内1匹目は、この真剣な眼差しの後、無事ハロタンによって釣り上げられた
  • 見守るジイジの「よし!」「今だ!」のテント外にも響き渡る大声に周りの顰蹙(ひんしゅく)を買う
  • ヒメッチ、まずは1匹目を釣り上げた
  • すかさず父がお節介。ヒメッチは自分1人でワカサギをハリから外したいようだ
  •  しかし、その集中力は持続しなかった。ハロタンやヒメッチがおやつを食べたいと言い出した。今日のためにバアバが買って持たせてくれたものに気が移ってしまったのだ。しばし休憩ということでヒメッチが竿を放した。これ幸いと私が竿を持つと続けて2匹が来た。仕掛を底に這わすと大きなウグイまで釣り上がってきてしまった。しかし、みんなに釣れたのは最初だけで、10時を回るとアタリそのものがなくなってきた。
     私や婿はテント外に出て煙草をくゆらす。そのついでに辺りを散策する。隣にあったテントの住人がテントを畳んでいた。釣果を聞くと朝7時から始めて2人で8匹しか釣れなかったと項垂れた。まだ、こちらのテントの方が釣れ方がよいようだ。1匹釣れる度にハロタンが押し続けていたカウンターは40を超えていた。

     周辺を散策していた婿が、ハロタンを誘って野天で釣り始めた。先客が開けた穴を岸寄りに見つけたのだ。穴は2つあったようで、すぐにハロタンが釣れたワカサギをテントに持ってきた。それが何度も続くと、ヒメッチがそれを追い、今度はヒメッチが1匹ずつ運んでくる。1匹ずつでは面倒だとプラスチック製ボールを渡した。しばらくして、私が様子を見にテントから出た時には、そのボールに20匹ほどが入っていた。今日は岸寄りにワカサギが回遊していたのだろう。特にハロタンは頑張った。古ぼけたエサにも関わらず根気よく釣り続けたのだ。
     お昼のサイレンが鳴った。昼食タイムだ。これも、バアバが持たしてくれたおにぎりとカップ麺で腹ごしらえをした。食後も野天での釣りは続いたが、引き上げ時だろうと午後1時にはテントを畳んだ。
     帰りもハロタンが頑張った。氷の上の平地部分は1人でソリを引っ張ったのだ。さすがに登り斜面になるとお父さんに力を借りたがそれでもなんとか自分で引き摺り上げようと踏ん張っている。ヒメッチは家族で釣り上げたワカサギを持たしてもらって得意げにスキップを踏んだ。
  • ワカサギに触ることのできない母に変わってハロタンが格闘中
  • ハロタンが開発した野天でも釣れると分かって、ヒメッチも参戦
  • 野天でも釣り上げちゃった

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