これだから釣りは止められない

  • 2023年思い出の釣行記No.8
  • 竿道会第3回大会
    これだから釣りは止められない!!
  • 大 会 日 5月7日(日)
    入釣場所 豊浦漁港
    釣  果 クロガシラ 392 ㎜ 以下 7 (内4提出)
         カジカ   365 ㎜    1
         ガヤ             3 
           重量    375 0g
           合計点数 1132 点
    成  績 第6位(点数 5点) 累計点④②⑤
  • 本日の全釣果
  •  この釣り場範囲には、昨年初めて3カ所に入ったが、どれも思うような釣りは出来なかった。しかし、他の会員の実績からいって豊浦漁港しかないように思う。昨年の6月、7月はアカハラとクロガシラで1位から5位までを独占したのだ。今回は5月の上旬ということで、果して同じように魚がいてくれるのかが心配だ。みなさんの考えも同じようだ。クロガシラはともかく、アカハラにはまだまだ早いという見立てだ。

     雨模様の予報から一転して晴れ間も覗く天気となった。昨年の大会で2連覇した菅原信幸氏の後を宮野一成と共に付いていった。しかし、昨年とは港の様子が違う。埠頭が溢れかえるばかりの漁業機器でいっぱいなのだ。朝方は荷揚げ作業等でごった返し、釣りをしていることが出来なくなるだろう。3人ともそれぞれ場所を変えた。私は、そのようなときにとあらかじめ考えていた違う防波堤へと向かった。
     キャスターは必要ないだろうと持ってきておらず、荷物は重たいが頑張って歩いて防波堤先端に置いた。今日はアカハラを釣らなければ成績が上がらないだろうと古ぼけて柔らかいEX竿を持ってきている。まずは3本の竿ともイカゴロ両天秤ネット仕掛けで船道に近投した。しかし、アタリは出ない。仕掛けを引き上げてみると細長い海藻が絡まってくる。昆布根もあるようだ。アブラコやカジカ等の根魚の期待をも抱かせる。
  • 船道はひっきりなしに漁船が往来していた。魚もどこかに避難したようだ。
  •  しかし、いつまで経っても海藻ばかりでアタリは皆無だ。防波堤脇に沈めてある根固めブロックに隙間が出来ていたので、ソイやアブラコが隠れてはいないかと仕掛けを送り込んでやった。すると、すぐにアタリが出て、腹がデップリとした20㎝強のガヤが食いついてきた。一応ボウズは逃れた恰好だ。いろいろな隙間を狙ってみたが、釣れてくるのはガヤばかりだ。隙間の穴ぼこはガヤが占拠しているらしい。
  •  その内に、クレーンを積んだ船の往来が激しくなってきた。どうやら、養殖ホタテを引き上げて、出荷するまでの作業をしているらしい。船道には大型船がひっきりなしに通るようになった。これでは魚も静かなところに避難しているのだろう。
  •  場所を移動し、外防波堤の間の静かなところに向かって打つことにした。それにアタリが出た。クイッ、クイッと竿先を押さえるようなものでガヤとは違うようだ。しばらく待っても竿先がくい込んでいかない。エサを付け替えるべく、竿を煽ると何やら獲物が付いている様子だ。意に反して、上がってきたのは35㎝ほどのカジカだった。これで嫁が出来た。婿は、アブラコかクロガシラと決めているのだ。
     さらに、カレイと分かる明確なアタリが出た。竿を持って身構えていると竿先がクイーンとくい込んだ。40㎝ほどのクロガシラだった。それからは、アタリの主はクロガシラばかりになった。
     スマホの呼び出し音が鳴った。菅原氏からだった。お互いの状況を話し合っていると、竿先にクイッ、クイッ、クイーンと明確なアタリが出た。「ちょっと待って!竿先がくい込んだ」とスマホを防波堤上に置いて竿を煽った。残念ながら大きなアタリにはほど遠い、30㎝ほどのクロガシラだった。置いてあったスマホをとると、まだ菅原氏と繋がっていた。なんと律儀な人なのだろう。「ちょっと待って!」ではなく「一旦切るからね」と声かけしておけばよかった。
     ペペシレト岬先端で竿を出している釣り人が見えた。釣りモノがない場合は、そこに向かってみようと思っていた所だ。釣果は上がっているのだろうか。後から確認したところ林 忍氏だった。なんでも港の中で思うような釣りが出来なくて、向かったのだという。そして、そこでカジカを捕ってから、再びクロガシラを狙って港に引き返してきていたのだ。さすがの体力の持ち主だ。

     9時を回った。片付けた荷物を担いで防波堤を歩いていると、佐々木忠義氏がバスで迎えに来た。なんでも、菅原氏と2人で釣りをしていると思い、迎えに来たということだ。菅原氏に電話で確認しながら彼の元にたどり着くと、彼は別の埠頭で粘り強く時間ギリギリまで竿を構えていた。
  • 審査結果
     優勝は大沼光男氏だった。同じ豊浦港組なのだが、見事な大アブラコや大クロガシラを釣り溜めていた。ほぼ近くにいた会員は、彼の釣り姿を見守るだけで、自分の竿にアタリすら出なかったということだ。その、一点の釣り場を見極める能力が優れているというところか。
     準優勝は、虻田漁港に入った樫山寿治氏だ。前回の大会でもぶっちぎりの優勝を果して、私の初優勝をももぎ取っていったのが生々しい。どのような情報でここに入ったのだろう。私に聞かせてくれた話では、彼にとっては初めての大イシモチガレイだったそうだが、最後までその姿を見せることはなく海面に浮き上がった様を見て改めて必死になったそうだ。生憎タモは持ってきてはおらず、自分の道具を信じて抜き上げたということだ。
     第3位は、本間健二会長だった。「たまにはこういうこともある」と宣う会長だが、誰もが敬遠していた平磯に入り見事な釣果を収めた。大アブラコや大カレイもそうだが年間魚種別を狙える40.8㎝のクロゾイも仕留めてきた。仲間から勧められた釣り場に入ったということだが、その仲間の手前、詳しい釣り場の紹介は出来ないという。さすがに顔の広い会長だ。改めて寝業師の称号を彼に贈ることにする。
     4位は長万部に入ったベテランの佐藤忠幸氏。5位は静狩に入った泉 清氏。どちらも大アブラコや、大クロガシラを仕留めての入賞だ。豊浦組は優勝の大沼氏のみとなり、2位~5位は2魚種身長+5匹重量で1300点を超え、それぞれ違う釣り場から出た。ちなみに私は、1132点で6位入賞となった。これだから釣りは止められない。
  • お腹はパンパンに膨れていたけれど、卵は未成熟だった
  •