11月26日苫小牧東港クロガシラ

  • 2020年思い出の釣行記No.19
  • 枯葉マーク
  • 11月26日 苫小牧東港フェンス前
     アクロガシラ34㎝以下7枚 イシモチ2枚
  • なんとかクロガシラの型をみた
  • カケスの到来
     庭にミヤマカケスが3羽やってきて、窓越しに這わせた葡萄の蔓に留まった。そして、残しておいたデラウェアや巨峰、ナイアガラの実を啄んでいる。ヒヨドリはよく見かけていたのだがカケスは初めてだ。ガラス越しで写りは悪かったが、シャッターを切った。

  • 中央でカケスがこちらを向いているのが分かるだろうか
  •  少年の頃、私には憧れの鳥だった。頭が海老茶色で目が葡萄色、翼に青や白の細かい縞模様があり大変目立つ。晩秋になると山から里へとやってくるのだ。普段はジャージャーと鳴くのだが、時にはトンビやカラスの鳴き真似をするのに驚かされた。アカゲラが木を突くドラミングをしているのかと思っていると、そこにカケスがいたこともあった。このカケスを捕まえることは出来ないかと、御用カゴを持ち出してツッカエ棒をし、その下にドングリなどの木の実を置いた。しかし、人の気配を感じるとすぐに飛び立ってしまい、うまくはいかなかった。何にでも興味を持つ少年だった。それが・・・。
  • 紅葉マーク・四葉マーク
     高齢者自動車運転講習を受けてきた。視力や俊敏な動作の衰えが心配だったが、問題はないようだった。しかし、右折や左折の手前で進路変更をする側に寄せてから減速して回るようにと指導された。私は、日常はこのようにしているつもりだったが、そもそもあの狭い教習所の道路では無理なような気がするのだが・・・。そしてそれは、講習を受けた皆さんにその内容を話されていたことを後から聞いた。
     70歳になったのだから四つ葉マークを付けなくてはならないのだろうかと質問してみると、75歳までは「加齢に伴って生ずる身体機能の低下が自動車の運転に影響を及ぼす恐れがあるとき」と推奨されているだけで、義務違反になるわけではないようだ。
     しかし、息子からは、「運転に若干の後れを感じるようになってきた」と指摘されていることもありどういたしましょうか?私よりは年若い女房も同じ車を使っていることだし、女房が70歳になった時に付けようと思っている。
     それよりも近年問題となっている「あおり運転」などの対応のために、ドライブレコーダーが必需品のように思えてくる。極力安全運転に心掛けているつもりだが、これからの冬期間の釣行を考えるとやはり心配だ。この際だからバッテリーと併せて前後左右を記録出来るものを購入した。

    気力が沸いてこない原因は枯葉マーク
     さて、釣りへの意欲がなかなかわいてこない。なんとなく億劫なのだ。家の中で温々、ゴロゴロしてばかりいる。寒さの所為だろうか?いや、なんだか違うところに原因がありそうだ。心を奮い立たそうと、今後の釣行計画を立ててみた。苫小牧から東に向かった釣り場を思い浮かべた。この時期なら、カジカやアブラコの大物が岸寄りしているだろう。それでもなかなか心が動かない。
     11月25日は久し振りに晴天に恵まれた。その天気に煽られるように仕掛や釣り道具を準備してみた。なんだか少しその気分になってきた。しかし、明日からは天気が下り坂になっている。上弦の月で潮もあまりよろしくない。
     重い腰がなかなか上がらないまま、ストーブの前でケツあぶりをしながらボーっとしていると、女房が怪訝そうにどうしたのかと尋ねてきた。事情を話すと「それは、枯葉マークゆえなのよ」とのたまった。女房に言わせると、釣りへの気持ちが高まらないのは年老いてきたことが一番の原因となるようだ。まだまだ枯れてしまいたくはないと女房に釣りに行くことを宣言した。
     26日の朝、岩見沢は冷たく乾いた雪が降り続いている。しかし、女房に宣言した手前、出かけることにした。余しておいたカツオを持ち、どんなことがあっても寂しい思いをしないでもいいようにとルアー竿やサビキ仕掛も車に積んだ。日高の方はさほど天気が崩れないだろう。風が強く波が高くなってきているのが気がかりだ。イソメやアミピュアーを購入して、日高方面へと出発した。

    枯葉マークに追い打ちを掛けられる
     節婦海岸はいつものように波が立ち濁りも強い。新冠判官館裏への入口には、ワゴン車が停められていた。おそらく先行者のものだろう。途中、静内入船漁港に立ち寄ってみた。新砂防堤が完成したはずだが周囲には砂利がうずたかく積まれて重機なども置かれている。そして、工事現場への入口はしっかりとガードされていた。東静内、春立、三石と海岸縁に沿って車を進めるが、波がだんだんと高くなってきた。
     鳧舞に着いた。漁港左の砂浜は釣りが出来そうだが、今度はそこまで荷物を担いで歩くのが億劫だ。しかも砂浜だと竿の管理が大変で、寒いこともありそれがおろそかになってしまうだろう。その先の浜荻伏でも同じ状況が続くのだろうと、その先に進むのは諦めてしまった。
     次に向かったのは鳧舞崖下である。沖根に波が遮られて釣りは出来そうである。しかし、その入口には車止めの棒が横たわりその棒の端には丁寧に鍵が掛かっていた。釣り場まで500mというところか。車から荷物を持って歩くのは骨が折れる。しかも寒い。車の中で暖をとりながら竿を見つめるということにはならない。
     次は東静内漁港。7月に訪れた時に見つけたカモメの雛(No.10参照)は無事に巣立ってしまっただろう。外防波堤先端まで行ってみたが、なんだか波がざわつき、底荒れしているのか濁りも強い。風は灯台の陰で凌げそうだが、やはり寒さと戦わなければならない。だんだん元気がなくなってきた。女房にカジカ汁とタカノハの刺身と宣言して出てきた気持ちとは裏腹に枯葉マークがチラついてきた。一気に苫小牧東港へと向かった。

    苫小牧東港フェンス前
     苫小牧東港は初めて釣りに入るところだ。どのような道順でいっていいのか分からずにいたが、グーグル地図で確かめてみるとどうも火力発電所を大回りして向かうようだ。しっかりとしたコンクリートの道が続き、関係者以外立ち入り禁止の看板もない。道なりに進んでいくと釣り人の車らしきものが見え、釣り人も竿を出していた。強く吹いているはずの西風が、火力発電所に遮られて陰裏になり、暖かくさえ感じる。
     早速、フェンス前で竿を出していた釣り人に聞いてみた。自分は釣りモノがないが、隣の釣り人が35㎝ほどのクロガシラを上げたということでその彼も粘っているということだ。隣は夫婦連れだった。獲物はその1枚だけなのだが満足そうにそのクロガシラを見せてくれた。その先のフェンスがないところではルアーマンが立ち並んでいた。おそらく最近釣れだしたというフクラギやカンパチを狙ってのものだろう。ルアーマン達とフェンス横で竿を出している夫婦連れに声を掛けてから竿を設置した。午前10時に家を出てきたが、結局、竿を振ったのは午後4時過ぎで、竿先ライトを付けなければならない時間帯だった。
  • 暗闇の中でようやく竿を出す
  •  アタリはなかなか出ない。隣人の竿先がグングンと引き込まれて、取り込んだのはアカハラだった。その釣りモノに元気をもらおうと思ったが、この時期のアカハラにはがっかりさせられた。隣はそれで見切りを付けたのか引き揚げていった。私はその後に竿を移動した。遠投した竿に糸がフケるアタリが出た。手の平大のクロガシラだった。それから、ポツンポツンとアタリが出て、アカハラやドンコに混じってクロガシラが上がった。
     寒さ対策に持ってきた携帯コンロでお湯を沸かして、カップラーメンに注いだ。その時に良いアタリが出た。またアカハラなのかと思ったが、カレイ独特の底に潜ろうとする引き込みだ。35㎝ほどのクロガシラだった。その間にカップ麺はのびきってしまっていた。
  • なんとか満足できる型をみた
  •  今までの釣行では車の中で寒さをしのぐことはなかったのだが、この日はエンジンをかけっぱなしにして、車の中で暖をとりながら竿先を見つめた。しかし、いかんせんイソメが尽きてきた。カジカやアブラコを想定していたために1パックしか購入しなかったのだ。女房には車中泊をして明日帰ると言って出かけてきたのだが、スマホで今日中に帰ることになったと連絡した。どっさり持ってきたカツオを使って釣り続ける気力は沸いてこなかった。やはり、枯葉マークなのだ。
     岩見沢に入る頃になると雪に変わった。路面もシバレ始めている。枯葉マークを意識して慎重に運転した。今年はこれが最後になるのだろうか。12月には抱卵ボッケが岸寄りしてくるだろう。これから益々寒さが増し海も荒れる日が続くのかと思うとその気力が沸いてくるのかどうかも分からない。兜岬では釣り人が波にさらわれて亡くなっているし・・・。
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