7月14日釣遊会南東洋3位クロガシラ

  • 2018年思い出の釣行記PART.15
  • 百人浜のタカノハが東洋のクロガシラに
  • 7月8日
    岩見沢釣遊会第3回大会
    3位 904点
    南東洋湾洞
    クロガシラ380㎜
    アカハラ、カジカ等
  •  娘が列車で孫二人を連れて遊びに来た。旦那が野球の試合等で休日がなく、この日も遠征が続くということで13日~16日までわが家で過ごすことになったのだ。私がそそくさと釣り道具を整えていると、孫が寄ってきて「爺~じ、頑張ってね。」と応援をしてくれた。張り切りざるを得ない。車を使うとかで集合場所まで女房に送ってもらってバスの人となった。
     今回の大会では、襟裳に着いたときが2時50分の満潮に向かって潮が混んでくる頃である。岩場に出られるのは、潮が50㎝を下回る7時頃になるだろうか?最干潮は10時の-5㎝なので、潮が混んできて岩場から引き上げるのを気にすることはない。釣り場をおよそ南東洋と百人浜の2つに絞って備えていた。
     前日、波が1mと予報されたので百人浜に入る予定にした。岩見沢釣遊会大会ではこの区間に指定されることがなく、以前、「北海道の釣り」2013年12月号で紹介された佐藤忠幸氏の「百人浜でタカノハを狙って釣ったぞー70㎝オーバー」の紀行文に刺激されていたのだ。佐藤氏の記事とグーグルマップを重ね合わせて、百人浜キャンプ場、谷津橋、在田橋、アアツ橋から海岸に出る細道も確認した。私は在田橋から車の轍がついた道を進んで、海岸に出たらその左を攻めるつもりである。航空写真では100m程の沖に横に広がった根が僅かにみえる。
     しかし、バスに乗ってから参加者の皆さんと話しているうちになんだかだんだんと心細くなってきた。しかも、今回の大会は土曜日である。他の釣り会が日曜開催となることが多いので普段は入れない釣り場に入ることも可能なのだ。百人浜は7月29日の「竿道会」に譲ることとしようと決めて、着替えをした東洋港で下りた。旗場のサキへ出る階段がみえる。キャスターに荷物を積んで東洋トンネルを抜け、南東洋の湾洞へと進んだ。早速竿4本にアカハラ仕掛を近投、ゴロ1ネット2本バリ仕掛、タカノハロケット仕掛を中投、2本バリ仕掛を遠投と振り込んだ。
  • 南東洋湾洞から旗場のサキ方向を望む
  •  まず、釣れたのはカンカイだったが、20㎝に届こうかどうかというものだった。次に30㎝ほどのアカハラが2本来た。近投のアカハラ仕掛の竿がグックと刺さり込んだ。なかなかの重量感だ。アカハラだとすると大物だ。慎重に引き上げてみると40㎝に届こうとするクロガシラがイカゴロを咥えていた。
     これで嫁を心配することはなくなり、気持ちにも余裕が出てきた。しかし、ゴミが道糸に纏わり付くようになった。アカハラもホンダワラの大物の中に紛れて釣れてくる感じだ。ヘッドランプの明かりで海岸縁を照らしてよく見ると沢山のゴミが浮遊している。忍路川河口付近はゴミが少ないのでそこに移動した。しかし、釣れるのはアカハラばかりだった。
     白々と夜が明け始め竿先ライトが必要なくなった。漁師が舟を出す準備をしている。昆布を荷揚げするためのリフトが付いた重機が近くにやってきた。その運転手に邪魔になるかを尋ねると「微妙なところだな」との答えが返ってきた。無理をして竿を出していることもないだろう。次の狙いとしていた棒杭のある盤も見え始めてきていたので片付けることにした。
     5時、昆布漁のスタートを告げるサイレンが鳴り響き、この湾洞から2艘、そして、各漁港からの磯舟が猛烈なスピードを上げて自分の目指す昆布場へと向かっていった。棒杭付近では3艘の舟が昆布取りをしている。まもなく昆布を満載にした磯舟が帰ってきた。重機が昆布をトラックに積み込むと身軽になった磯舟が次の漁場へと向かっていった。
     私も次の漁場へと荷物をキャスターに積み込み下り口階段へと向かった。棒杭のある盤にはまだ乗れそうもない。一旦荷物をその階段下に置いて、旗場のサキを見学することにした。胸壁に付いた高い階段を昇ると下りの階段が付いており、その下にはテトラが積んであった。テトラの上に慎重に乗り、そこから下りて左回りで進んでみた。なかなかの難所である。テトラと岩山の境を進むわけだが狭くてその間を上り下りしなくてはならず荷物を担いでとなると無理である。今は身軽なので無理して進んでいくと素晴らしい釣り場が展開していた。今度は、右回りに進んでみた。これはなんとか荷物を担いでも行けそうである。しかし、やはり最初のテトラの下り口が難しい。ロープを使って荷物を先に下ろすなどの工夫が必要だろう。今回は諦めることにした。
     荷物を置いた下り口階段に漁師がいたので話し掛けた。「昆布漁は今日から始まった。まだ試験段階で何時まで出来るかは分からない」と話しが煮え切らない。棒杭のところで釣りをしようと思っているが邪魔になるだろうかと聞くと、「湾洞に向かって打つのはいいが、昆布根の周りは舟が入ってくるので無理だろう」と言われた。棒杭の岩がみえてきたので、空身で向かってみた。なんとか渡れそうである。まず、竿だけを持って岩に向かった。次に、リュックを背負い向かった。6時半、怖い思いもせずに無事に渡る事が出来た。
  • 無事に渡った出岬の先で4本の竿を出した
  •  左方向の溝なりに3本の竿を振り込んだ。25号竿は昆布のない右の湾洞方向に打ち込んだ。磯は青草が生い茂り、ホンダワラも密集していて、沖では昆布がユラユラと漂っている。アブラコは必ず出ると信じて昆布根周りに打ち込んだ。居残りのカジカもいるだろう。しかし、釣れてくるのはハゴトコや小カジカ、アカハラだった。小さな魚でもホンダワラが厚く、その林の中から抜きあげるのはなかなか骨だった。7時過ぎに昆布漁の終わりを告げる放送が入った。試験操業だったようだ。
     それからも大物からの音沙汰はなく、東洋港の入口でバスを待つことになった。最後の私がバスに乗り込んでみると、なんだか皆さん思うような釣りができなかったらしい。襟裳岬を交わすとその東はうねりがひどかったようである。百人浜では釣りにならなかっただろう。急遽、東洋港にしたのは間違いではなかったのだ。
     車屋ラーメンで審査したが、やはり思ったような魚は出てこなかった。貧果である。唯一、美島の窓岩付近に入った西脇 浩氏が大物アブラコ、カジカを揃えて優勝した。身長優勝は、咲梅で大物アブラコを仕留めた、会長の息子の雅浩君だった。私は、クロガシラが効いてなんとか3位に入賞することが出来た。

  • 総合優勝:西脇 浩氏 
  • 身長優勝:林 雅浩氏
  •  帰りは、女房が孫を車に乗せて迎えに来てくれた。孫に「爺~じ、優勝した?」と聞かれたが、3本の指を立てただけだった。賞品のイオンカードは孫のお小遣いとしてあげることになった。次の日、昆布締めの刺身にしたクロガシラとフライ用に3枚卸にしたハゴトコをお土産にして、女房と共に娘たちは帰って行った。
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