8月11日 苫小牧東港 初カンパチ

  • 2021年思い出の釣行記No.12
  • 初カンパチ
  • 小さくても青物のファイトには感心させられる
  • 入釣月日  2021年8月11日~12日
            入釣場所  苫小牧東港フェンス前、西港南埠頭、東静内漁港
    釣  果  カンパチ 32㎝以下   2
          サバ   24㎝    31
  • Δデルタ株
     7月6日、2回目のコロナワクチンを接種してきた。前回とは違って更に集団接種体制が改善されており、スピードアップが図られていた。これで心置きなくマスクが外せるというものだ。しかし、接種後も完璧ではなく、しばらくは三密を避けてマスクも併用して下さいとある。デルタ株などの変種もあることだから気を緩めてはいけないということらしい。
     ところで、デルタ株という名前はインドのデルタ地方に由来があるのかなと思っていたが、違うようだ。WHOでは、感染症やウイルスの名称に地域や人の名前などをつけることは差別や偏見を持つ可能性があるとして禁止しているということだ。それでガンマ(ブラジル)、アルファー(イギリス)、デルタ(インド)、ベータ(南アフリカ)とギリシャ文字を使っているというのだ。スペイン風邪やインフルエンザ香港型、ソ連型はどうなのだろう。

    タカノハ狙い?
     北海道でもデルタ株が大勢を占めてきた。今後も比較的釣り人の少ない釣り場を選ぼう。雄冬とは違ってソイ狙いではないので仕掛を元に戻した。タカノハ仕掛である。エサの存在を知らせるために派手な仕掛を作成した。それがこれだ!
  • 前回購入した発砲棒とサケのウキフカセ用に作成したハリを組み合わせた。スバリ仕掛と併用してその効果を確かめてみたい
  • 栄光の架け橋
     7月中旬から暑い日が続いた。タカノハ狙いの準備は出来たのだが、なかなか重い腰を上げられないでいる。あの高気温と強い日差しの中で釣りをする気分になれないのだ。だいいち、一歩も家から出たくないのだ。扇風機の前から動きたくないのだ。クーラーの無い我が家では地下室に避難して涼を取っている有様だ。それでもって地下室にギターを持ち込んで気を紛らわしている。
     久し振りに、息子家族や娘家族がカラオケ機器を持ち込んで我が家に集まった。息子達や孫達がカラオケで歌うのは最近の流行り曲ばかりだ。私にはその速いテンポや高音域にはついて行けない。自分のテンポや音域に合わせて歌うにはギターと昭和歌謡やフォークソングが一番だ。だが、先日、子どもや孫と一緒に歌えるようにと「令和に歌い継ぎたい平成の名曲」というギター弾き語り教本を購入した。やはり難しいのだが、オリンピック最中ということもあって、なんとか「栄光の架け橋(ゆず)」をマスターすることが出来た。
     あーぁ、暑い、暑い。

     次の日、孫達がグリーンランド遊園地に行きたいと言い出した。結局、押し切られてしまって木陰のないグリーンランドで孫守りをしなければならなくなった。それに加えて、女房が得意とするバトミントンにも行こうということになり、蒸し風呂のような体育館でコックを追う羽目になった。あーぁ、暑い、暑い。

     人間はもちろんだが、我が家の庭もひどい状態だ。春には庭の周囲一面に咲き誇っていた芝桜が枯れ出した。今年はスイカやメロンにも挑戦したが、これは水道メーターをフル回転させたおかげでなんとか生き延びている。メロンは鈴なりですこぶる甘い。デンスケも初収穫したがこれも甘い、甘い。そんな中でも雑草だけは根強く蔓延っているが、その雑草を退治する元気が出ない。あーぁ、暑い、暑い。

    閉塞感の中での喝采
     新型コロナウイルスの感染拡大で史上初めての1年延期された東京五輪は8日夜、国立競技場で閉会式を無観客で行い、17日間の日程に幕を下ろした。緊急事態宣言下の東京では1日当たりの新規感染者が最多の5千人を超えるなど各地で感染が急拡大する中、世界の頂点を目指す各国、地域の選手達の姿は感動を呼んだ。私も、史上最多の58個のメダルを獲得した日本勢の活躍に、閉塞感の中で喝采を送った。
     しかし、盗作疑惑のエンブレム撤回、大会組織委の森喜朗会長の女性蔑視発言、開閉会式を担当した佐々木宏氏の女性差別的なプラン、音楽担当の小山田圭吾氏のいじめ問題、そして、ディレクターの小林賢太郎氏の「ユダヤ人大量虐殺ごっこ」。後には受け止めきれないほどの現実が残されている。税金から膨大な経費の支払いを行わなければならない。
     それでも人種や国籍、宗教の隔てなく認め合って戦い、健闘をたたえ合う選手の姿には希望があった。参加できた喜びを語る選手からは困難を乗り越えて東京に集えたという特別な思いを感じた。コロナ禍の五輪を複雑な気持ちで見た私も、勝敗だけではないスポーツの持つ力を実感した。
     そして、北海道で連日続いていた猛暑日も昨日で終わった。道内の真夏日は27日連続。最高気温が35度以上となる猛暑日も15日間続いたということだ。私もこの歳になって初めて35度以上となる暑さを体感した様に思う。

    ドンパチ、カンパチ、パチパチ
     涼しくなった。台風9号・10号が去ってからの朝晩は、夏掛けでは寒いくらいだった。
     釣りに行こう。炎天下での釣りには二の足を踏んだが、今日は快適な釣りが出来るだろう。7月はタカノハを狙って準備を整えていたが、この時期ではもう無理だろう。アナゴがそろそろよくなってくる時期だ。時間的にまだ早いので、まずは、カンパチの便りがあった東港を覗いてみた。釣り人は相変わらず満杯の状態だったが、釣果の方は今一のようだ。
  • フェンス前の一角ではカンパチを釣り上げていた
  •  一角で竿を大きく曲げて魚を取り込んでいる姿があった。近づいてみると30㎝を超えるカンパチ(カンパチの若魚はショゴというが、私にはなじみがないのでカンパチと表現する)だった。続けてその仲間と思われる釣り人も竿を曲げた。これも同じようなカンパチだった。背後のポリバケツ(パッカー)には大量のカンパチが入っていた。
     どうも、ワームやフライを使っているようだ。ルアーを投げている釣り人には全く釣果がないのにも拘わらず、この4・5人の仲間内だけが釣果を上げているのだ。
     その釣り人達に話を伺った。2gから6gぐらいのジグヘッド、ワームの形状はピンテールで大きさは〇?(よく聞き取れなかった)インチ、ハリスはPE0.3号だという。自分たちでカンパチやフクラギ用に開発した仕掛を解説付きで惜しげも無く見せてくれた。
     急遽、苫小牧市内にあるエビス釣具店に向かった。そして、ジグヘッドやワームは形状の似たものを選んで、東港へと戻った。それを教えてくれた人に見てもらうと
    「ちょっと違うな。ワームはもう少し大きめがよい。この釣り方に特化したのは随分とお金と時間と手間暇がかかっている。簡単じゃなかったのだよ。まあ、やってみてごらん。1匹でも釣れるといいのだけれど。」おそらく、見ただけでは解らない、取って置きの秘密があるのだろう。
     ワームを使うのは今回が初めてだ。あまり飛ばす必要はなく、軽く振ってからスピードをつけて回収しているようだ。見よう見まねでワームを飛ばして底を取り、それからリーリングした。しかし、何度やってもアタリは出ない。その間に、彼らは次から次へと釣り上げては惜しげも無くリリースするか周辺の人にあげていた。彼らは35㎝以上のモノだけを確保しているようだ。
     何度か繰り返している内にコツンと当たったように思えた。神経を尖らせながらそのまま引いているとグインと竿先が入った。反射的に手首を返すと魚が反転して沖へと疾走した。慎重なやりとりを繰り返してようやく抜き上げたものは30㎝強のカンパチだった。大きさはさほどではないものの、その走りはホッケのものとは比べられないほど力強いものだった。
     新たな釣り人がやってきて、フライ竿でやり始めた。ここの常連らしく先行者と親しく会話しながら、小さなフライを沈めてから、フライラインをシューッ、シューッと引いて、フェンスに取り付けたバケットに収めていく。フライは黄土色のホントに小さなものだ。魚は何に見えているのだろう。小エビだろうか? その彼が、魚を掛けて抜き上げたものはフクラギだった。合間にカンパチ、そしてフクラギ。それも、簡単にリリースしている。
     感心してみていると、私にもアタリが出た。今度の引き込みは先ほどのものより軽いものだった。侮ったのか、防波堤の下にある凹みに潜り込まれてしまった。それでもいなしながらなんとか取り込むことが出来た。

    浮気心もいい加減にせんかい
     夕闇が迫ってきた。青物のスピード感も魅力的だけれど、アナゴの状況も気になる。カンパチやフクラギはワームを少し大きくしてこの次の機会に再挑戦しようと思う。今度は西港南埠頭へと向かった。
     すっかり暗くなってしまったので竿先ライトを付けて4本の竿を遠投した。しかし、全くアタリが出ない。アナゴ狙いの釣り人に聞いて回るが今年は全く釣れていないとのことだ。小さなアタリに仕掛を上げてみると、エサが小さく食いちぎられている。おそらくガヤだろう。
     周辺では、小サバから少し大きくなったものを釣っている。アタリが出ないと退屈になり、自分も小サバでも釣ろうかという気になってくる。海面に先日購入したライトを当ててみた。それに小魚が寄ってきた。撒餌をしてみるとその群れが大きくなった。磯竿を準備してサビキを入れるとすぐに食いついてきた。アナゴ釣りから小サバ釣りになった。投げ竿の方は相変わらずアタリが出ない。
     隣で小サバ釣りしていた人が話しかけてきた。運転免許を持っていないので仲間と共に釣りに来ているということだ。全くもって話し好きの人だ。仲間が車で眠ってしまったので退屈になったらしい。自分の釣りの趣向や家族の内輪話までしてくれる。エサ換えのために投げ竿のリールを巻いているときは、アタリのあった磯竿を引き上げ、掛かった小サバをハリから外してバケツに放り込んでくれる。
     結局、片付けたのは午前2時だった。15㎝くらいの小サバも紛れ込んでいるが、明日のタカノハ釣りのエサにしてみよう。

    涼しくなっても海水はぬるま湯
     静内入船漁港へと向かった。先日の温帯低気圧の大雨で静内川が増水して濁っているかもしれないので先端まで歩いてみた。海水はさほど濁っていないが、テトラに打ち付けた波が飛沫を上げて防波堤の一部を濡らしていた。無理をすることはなかろう。東静内漁港へと向かった。
     同じように、防波堤先端までの様子を見た。テトラに寄せる波も穏やかで、捫別川による濁りも出ていないようだ。4本の竿で冒頭のコマセロケット付きの仕掛を振り込んだ。
  • 時たま釣れる小魚は温かかった
  •  しかし、ここでも竿尻を大きく上げるようなアタリは出ない。小さなアタリは温かい小サバだった。エサにした小サバを傷つけるのは温かいフグだった。小さいタカノハが釣れたと思ったら、これも温かい川ガレイだった。
     どうやっても見込みが持てないので午前7時で止めてしまった。昨日から一睡もしていない。コーヒーをがぶ飲みしてから帰途についた。
  • 初カンパチ。鋭角的な引き込みは力強いものだった。
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