絶不調と思われたワカサギ釣りだったが

  • 2025年思い出の釣行記No.2
  • 絶不調と思われたワカサギ釣りだったが・・・
  • 釣 行 日:1月22(水)7:30~13:00
    入釣場所:砂川遊水地
    天  気:晴れ
    釣  果:520匹 
  • ミスが多くて散々な滑り出しだったが、何とか520匹まで釣果を伸ばした。この写真を写すときには気がつかなかったが氷穴にビニル袋が落ちている。情けない。
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    欲を画いて7本バリにしたが、それが裏目に出た
     前回の釣行から1週間が過ぎた。またぞろ、釣り虫が蠢き出す。今回は前回の引数よりは上回るつもりだ。幸い、朝目覚めたときは雪も降っておらず、車庫前も綺麗なものだ。道路もアスファルトが出ていて、7時過ぎには砂川遊水地駐車帯に着いた。 
     私が駐車したすぐ隣で準備を進めていた旭川ナンバーの御仁に様子を聞いた。彼は今年3回目であり、1回目は1500匹、2回目も1000匹を超えていた。水深5m程の岸寄りで、主に表層で釣れ続いたという。今日は彼の後を付いていこう。先に池に下りて、彼が下りてくるのを待った。私はいつも左に舵を切っていたのだが、右方向に進んでいったので、私もその後を追う。
     彼が荷を下ろして、電動アイスドリルで穴を開けた。私はその横で待機した。しかし、彼は一向にテントを張ろうとしない。幾つも穴を掘っては、棚センサーで今日の釣り場とする水深を調べているらしい。待ちきれなくて彼が探っている場所から10m程離れて私の穴を開けてテントを張った。彼も釣り場を決めて腰を落ち着けることに決めたらしい。
     始めに仕掛けを5本バリにするか7本バリにするかに悩んだ。前回は5本で問題はなかったので、今日は欲張って7本バリで挑むことにした。それがいけなかった。まず、モリゲン新フッ素SVコートフック採用「鋭先ワカサギセブン」のオモリを付けるスナップに手こずった。スナップではないのだ。見たことも無い変わった仕掛けが付いていた。(後に、仕掛けの説明書きを読むと、私の間違いで仕掛けを上下反対に付けてしまったらしい。ワカサギハリスキャッチという代物で直接道糸に結ぶものである。)オモリに付いた管を強引に付けようとするとそのハリスキャッチというものが壊れてしまった。仕方なく直接オモリを仕掛け糸に結んだ。私のオモリは事前に下バリを付けており、それがハリ数を増やすことになり益々釣りを難しくした。しかも、私のテントは狭く高さもないので扱いに手間取ったのだ。
     兎にも角にも仕掛けを氷穴に放り込んだ。今度は仕掛けが落ちていかない。よく見ると竿のガイドが凍り付いているのだ。無理もない。現在、外気温は氷点下8℃くらいだろう。テント内は私の体温だけでは温まらず、用意していたカセットコンロに火を付けてお湯を沸かしてから、そのお湯を氷穴に注ぎ込んだ。それで、ようやく仕掛けがスルスルと落ちていくようになった。水深は2m程で随分と浅い。かけ上がりの上の方に穴を開けてしまったようだ。底まで落とすと、すぐにアタリが出て、3匹連なってワカサギが釣れた。ここまでは前回と同じだ。
     
  • 刺さり過ぎ危険 指先注意!!
     しかし、それからは新たな難題が私を悩ますことになる。長い仕掛けが災いして、ハリが至る所に引っかかるのだ。まず指に引っかけた。ハリのカエシ部分まで食い込んでいるので、ペンチで強引に抜き取った。防寒着のズボンにも引っかけた。袖にも引っかけた。テントの裾にも引っかけた。布製なのでハリを抜くことはできず布の方を切った。氷にも引っかかる。(これも説明書きを読むと「刺さり過ぎ危険 指先注意!!」と書かれてあった)竿部分の道糸にも絡み合う。そしてハリ同士が絡み合う。
     上バリ1本を切った。まだ扱いづらい。オモリに付いたハリを切った。まだ扱いづらい。仕掛けの下バリを切った。ようやく落ち着いて順調に釣れだしたのは1時間ばかり過ぎていたころだろうか。いつものペースになってきた。しかし、今回も10時を回るころになるとアタリが遠くなってきた。煙草を蒸かす。お湯を沸かしてコーヒーを入れる。サンドイッチを頬張る。カップラーメンにお湯を注いで胃に流し込む。外に出て腰を伸ばす。こうなるのにそう時間はかからなかった。もうお仕舞いにしよう。

  • 隣尋常ではない装備
     隣の御仁がテントの窓を開けたので訪ねてみた。
    「初めのうちは、余りよく釣れなかったが、その内にワカサギの遊泳層を底から上げるように努めてきた結果、魚群探知機が真っ赤になるほど氷直下までで浮いてきて手返しよく釣れるようになってきた。現在は600匹くらいだろうか。」と、引っ切りなしに二刀流でリール台に乗せた左右の電動リールを駆使してワカサギを釣り上げている。ワカサギも1匹ではなく複数匹連なってきていのを、中央に置いた筒型の囲いに放り込んでいる。その囲いの底にはスカリを付けて活きのよいまま生かしているというのだ。
     装備も私が使っているものとは雲泥の差があり、尋常なものではなかった。ソリにテーブルを乗せて、その上にガスコンロや怪しげな計器類を乗せている。氷穴にはバケツの底を切ったような筒状の枠(ワカサギ氷穴スリーブというらしい)で覆っている。
     その内に、エサを取り替えだした。もう一つの竿には引っ切りなしにアタリが出るのでそれを釣り上げながらの作業だ。「こうすることでエサが氷の下に入っている状況を保ち続けることになり、ワカサギを散らさないのだ。」と平然と話す。
  • 快適なテントライフを楽しむ隣人と道具類。白と青の電動リールでの両刀遣いで流れるようにワカサギを釣り上げていく。

     この時間帯になっても次々とワカサギを釣り上げていく姿を見ていると、私に一瞬もう一度という触手が動いたが、到底叶わぬことと引き上げることにした。前回よりも早めに引き上げたので、奈井江の「シラカバ茶屋」は開いており、とり飯と塩ラーメンのセットを注文した。それを食べながら次回の作戦を考えることになった。電動リールや魚群探知機等の装備には手を出すことはできそうもないので、せめて、二刀流で頑張ってみることにするか・・・。
  • 釣り場から増毛連峰を望む。今日は風もなくよい天気だった
  • 隣人の釣果に魂消てしまって、ひっそりと佇む私のテント
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