4月21日医釣会 中貝取澗 大物ホッケ

  • 2019年思い出の釣行記No.7
  • 4月21日
    貝取澗
    医釣会第1回大会 
    来賓優勝 1466点
    ホッケ49.3㎝
    アブラコ489㎜
    マコガレイ380㎜ 
    ホッケ大物新記録49.3㎝ アブラコも48.9㎝あった
  • 札幌医釣会に参加
     札幌医釣会の始竿会に参加させて頂いた。この区間では、小樽釣和会の山田雅志氏に連れていってもらった貝取澗湾洞の1回があるだけで、ほぼ初めての釣り場といっていい。今回は、岩本 満氏に付いていくつもりである。それでも一応、グーグルマップと何冊かの釣り雑誌・紹介本を見比べながら、降口や海底の様子などを調べて、プリントアウトしたポイントガイドに書き込んでおいた。
     集合場所である啓成会病院駐車場に着いてバスの中に乗り込んでいくと、思いがけず釣遊会仲間だった吉井博氏が座っていた。吉井氏が参加を決めてから、私に電話をくれたようだったが、それに気が付かずにいたのだ。吉井氏もこの区間には不慣れで岩本氏に案内してもらう予定でいた。岩本氏に依頼すると、今回は仲間3人を関内川湾洞左平盤に連れて行く予定になっているので一緒に行かれないという。しかし、私達2人には貝取澗岩場という取って置きの場所を勧めてくれた。実は、その関内川湾洞左平盤も貝取澗の岩場も事前調査してあった場所なのだ。
     私が以前入った貝取澗湾洞の右に付いたカネマのサキには舟揚場から国道下をくぐり抜けて出て行けるという。1人では寂しいこともあり、吉井氏と共にその貝取澗の岩場に入ることにした。描き込んだ地形を見ながら吉井氏が入る岩と私が入る岩も確認した。
     バスは余市まで延びた高速道路を使い、仁木町フルーツ街道を抜け、276号線を経由して岩内へ、それから229号線を通り寿都へ、こんどは道道9号線で黒松内へ、再び5号線に入り長万部、八雲へと、それから国道277号線を通り鮎川平盤へと抜けた。鮎川平盤では2人(鈴木恵一、高橋直樹)が浜に出て行った。それから順次、会員を下ろしていき、ツラツラ岬で会長の氏家武氏、会計幹事天崎吉晴氏他1名、横澗トンネルを抜けたところで吉本孝則、他2名を下ろし、白泉漁港で野崎裕敏氏を下ろすと、私達2人だけになった。運転手はこの先のアワビ山荘で宿泊するという。
  • 貝取澗の岩場
     岩場への入口となる階段を下りて100m程進んでいくと、目指す岩の姿が見えた。私は1m程の溝を中間にある岩を拠り所として渡った。そしてその先にある細く尖った岩の上を伝って目的の小さな平盤に出た。吉井氏も湾洞を挟んだ次の細長い平盤の先端に渡って腰を落ち着けた。
     私が用意した竿はスピンパワーPF425CXを3本である。ホッケの食い込みを重視してEX竿で臨んだ前回の軽臼では、アブラコの大物の引き込みに耐えきれずに根に潜られて取り逃がしてばかりしていたことに懲りて、CX竿にしたのだ。まずは3本とも、長軸天秤ネットWイカゴロ仕掛で近投した。磯周りは浅い感じで昆布根も僅かにあるのだが白いゴロタ石が広がっているので20m程先に打ち込んだ。しかし、いつまでもアタリが出ず、エサ替えのために引き上げようとしては、根掛かりばかりを繰り返した。
     隣に入った吉井氏はひっきりなしに魚を取り込んでいる。ホッケやハチガラ、カジカが釣れているようだ。一旦、吉井氏の状況を聞くために、彼との間に挟んだ溝を回り込んでお邪魔した。彼のフラシには、小物に混じって45㎝ほどのカジカが睨みを利かしていた。
     自陣に戻って打ち返したが、根掛かりを繰り返す。6号ナイロンリーダーに付け替えながら対応したが、50m巻の銀鱗6号が僅かになってきた。6号ナイロンは投げ込むときに太く感じた。用意した長軸仕掛がなくなった。3本ほどあった棒ナマリもなくなった。ゴロ仕掛もなくなってきた。悪いことに飛び出た岩に躓いて、胴長ブーツのフェルト底が剝がれてきた。まだ釣果はない。

    遠投に利有り
     4時半ごろ、1本の竿をロケットカゴ仕掛と20号オモリで60m程先に打ち込んだ。食い込みがよいようにと道糸を張らないように工夫した。まもなくそれにアタリが出た。30㎝ほどのホッケだった。ようやく坊主を免れたわけだ。フラシに入れて丁寧に後の溝につけ込んだ。竿2本をロケットカゴ仕掛にした。
     それにアタリが続いてホッケが掛かるようになった。35㎝ほどのアブラコがきて2魚種5匹が揃った。いや違った。医釣会の審査は2匹身長+5匹重量で、2魚種を揃える必要はないのだ。今までの癖でどうしても2魚種を揃えようとする。おまけに40㎝弱のマコガレイがきた。アタリが続いていたが他のくい込んだホッケのアタリに対応していているうちに、アタリが止まっていた竿だ。引き上げようとすると根掛かりしていた。それでもゆっくりと引くと抜けてきたのがこのマコガレイだった。身長ではアブラコを追い抜いた。竿3本ともロケット仕掛に取り替えた。
     やたらと忙しくなってきた。今回はホッカイロを背中に2枚、腹に1枚張ったので寒さよりも暑さを感じるほどだった。強くなってくるはずの風も弱いままだ。波も1m程でホッケ釣りには丁度いい具合だ。釣れた魚を外していたり、エサ付けをしていたり、魚を取り込んでいたりする最中にも次から次へとアタリが出る。釣った魚をフラシに入れる余裕もなく目の前の岩に置き去りにして竿を煽った。

    アブラコそれともホッケ
     ホッケを外している時に、竿尻が揺れたようで何気なく見上げた竿先がグングンと刺さり込んでいく。慌てて竿に飛びつきリールを巻くと、ホッケとは違う重い引き込みだ。近くの根に潜られないようにと懸命にリールを巻いていると、横に走った。岸近くまで引き寄せて覗き込むと大きなアブラコだ。最近のアブラコの大物は取り逃がしてばかりしていたので慎重を期してタモ網で取り込んだ。
     またまた大きなアタリが出た。これも近くに来てから横走りする。しかし先ほどのアブラコのような重さは感じられず、タモにアブラコが入ったままだったのでそのまま取り込んだ。腹の太い大きなホッケがカツオを丸呑みにして、その喉奥にハリが刺さり込んでいた。これが今回の婿になったホッケだった。
     アブラコのハリを外そうとタモ網に手を入れると、ハリが外れていた。ハリの掛かりどころが浅くて、タモ網の中で外れてしまったらしい。慎重を期してタモ網で掬ったのが功を奏したらしい。
     ホッケが釣れ続いた。その中の何本かは45㎝ほどのものもいた。ダブルもあった。イソメよりもカツオのエサの方が幾分魚体が大きいような気がする。小さな魚はもういらないので大振りのカツオをそのまま使った。慌ただしく動き回っている内に、靴底のフェルトの剝がれ具合が大きくなってきた。このままでは全てが剝がれてしまうと考え、フラシに付いたロープを切って靴と一緒にグルグル巻にして固定した。
    余裕の退陣
     6時半には根掛かりして失ったリーダーの替えがなくなり、その竿を片付けて2本体制となった。同じ状況で7時には2本目を片付けて1本体制とした。7時半、自分で決めた終了予定時刻がきた。エサを飲み込まれなかったホッケの小物はそのままリリースしていたこともあり、もう充分満足である。全てを片付けて、審査に出す魚以外のホッケの頭と腹を取った。
     吉井氏はまだ続けているようなので、先に上がることにしてた。上がり口の階段前でルアーマンが盛んに竿を振っていた。サクラマス狙いだろう。階段を上がり一息ついてからウエィダーを脱いだ。
     朝飯にするはずのおにぎりには手を付けていなかった。ペットボトルに用意した酒も一口も口を付けていない。つまみもそのままだった。朝飯時は釣りに忙しくてそんなことを考える余裕がなかったのだ。一息ついたところで酒をグビッと一飲みした。満足のいく一口だった。
     バスがやって来た。私達が最初に乗り込み、順次会員を乗せていった。ツラツラ岬に出て行った氏家氏と天崎氏が乗り込んできた。2人とも汗だくでほとほと疲れた様子だった。振り返ってツラツラ岬を見ると、さすがの難所であった。大きな岩の起伏を上り下りしながら進まなければならず、途中で急勾配の崖の中腹を通らなければならないような箇所も見えていた。私が用意した図には×印を書き加えた。
     ポンモシリ岬、カニの爪、荷菱内川、関内湾洞、西浜、熊石漁港右平盤、鮎川平盤など有名釣り場には必ず釣り人が入っていた。皆さんを乗せたところで平田内のセイコーマートに立ち寄ったので缶ビールを購入した。喉が渇ききっていたのでグビッ、グビッと一気に飲み干してしまった。プファー。
  • 審査悲喜こもごも
     審査は熊石防災ステーションで実施した。アブラコやクロゾイの大物が出てきたが、大漁したホッケの大物はせいぜい40㎝ほどだった。最後から2番目の私の審査が近づいてきた。私のバッカンが開けられると同時に、会場にどよめきが起こった。ホッケは群を抜いて大きく、私が予想したよりもさらに大きく49.3㎝と計測された。

    入賞のメンバーは左から準優勝:鈴木恵一、4位:吉本孝則、優勝:佐藤龍一、5位:栃真賀透、3位:天崎吉晴
  • 順位 氏名 合計点 重量点 身長1 身長2 場所 備考
    優 勝 佐藤龍一 1473 548 496 アブラコ 429 ソイ 関内湾右 身長準優勝
    準優勝 鈴木恵一 1406 498 508 アブラコ 400 ホッケ 平田内鮎川平盤 身長優勝カレイ38.2cm
    3 位 天崎吉晴 1184 324 448 アブラコ 412 ホッケ ツラツラ 身長3位
    4 位 吉本孝則1173 346 416 アブラコ 411 ホッケ ツラツラ
    5 位 栃真賀透 1166 352 416 カジカ 398 ホッケ 建石
    6 位 野崎裕敏 1161 354 406 ホッケ 401 アブラコ 白泉
    7 位 高橋直樹 1154 320 434 ホッケ 400 アブラコ 平田内
    8 位 中江政美 1124 306 410 ホッケ 408 アブラコ 荷菱内
    9 位 佐々木浩二 1111 298 407 ホッケ 406 アブラコ ツラツラ ハチガラ30.1cm
    10位 岩崎龍馬 1076 264 416 カジカ 396 ホッケ 西浜
    11位 笹島日出晴 1057 284 403 アブラコ 370 ホッケ 鳴神
    12位 小山靖 1056 262 404 ホッケ 390 ホッケ ツラツラ
    13位 西田勝 1038 280 382 ホッケ 376 アブラコ 荷菱内
    14位 和昭司 1037 280 400 カジカ 357 ホッケ ツラツラ
    15位 氏家武 1036 274 382 ホッケ 380 ホッケ ツラツラ
    16位 松橋満佳 1014 232 420 カジカ 362 アブラコ 西浜
    17位 大内誠一 967 210 405 ホッケ 352 ホッケ 関内
    18位 古川孝士 939 232 360 ホッケ 347 カレイ 関内
    19位 岩本満 935 214 364 ホッケ 357 ホッケ 関内
    20位 小野田正男 918 192 371 ホッケ 355 ホッケ 関内
    21位 由川哲也 905 196 359 ホッケ 350 ホッケ 建石
    BB 長岡大 860 178 342 アブラコ 340 ホッケ 関内
    23位 大田政吉 736 122 340 カレイ 274 カレイ 熊石港
    ゲスト 鹿島釣狂 1466 484 493 ホッケ 489 アブラコ 貝取澗 来賓優勝
    ゲスト 吉井博 1256 400 458 カジカ 398 ホッケ 貝取澗 来賓準優勝
  •  長万部にある浜チャンポンで昼飯にした。交綸会との合同大会でよく利用した店だった。私は塩浜チャンポンをたのんだ。餡かけ焼きそばには「小」、「中」、「大」があり、小野田さんは「小」をたのんだのだが食べきれなかった。「中」をたのんだ吉本さんは食べきってしまった。幹事長の中江さんが写真を撮りに回ったが、「大」はさすがに注文した人はいないようだった。
     バスに乗り込んだ。来たときと同じように酒を入れたマグカップがあったが、うっかりすると酒に手がいってしまうので片付けた。これから札幌に帰って、そこから運転しなければならないのだ。

    余韻に浸る
     次の日、後片付けをした。仕掛を入れていたビニル袋は14枚残っていた。そして、最後に使ったロケットカゴ仕掛が3つ残っていた。結局、14-3=11個の仕掛を根掛かりで失ったことになる。
     迎えの吉田さんからソウハチの差し入れがあった。私はホッケをお返しした。魚を捌いている時に、町内会長が神社の寄付を集めに来たのでホッケを4本もらってもらった。アブラコは味噌漬けにしてみた。クロガシラは煮物用に、小さなホッケはフライや唐揚げ用に3枚に下ろした。
     大きなホッケの開きが食べたかった。スーパーなどで売られている大きなホッケの開きには、いい値段が付いていてなかなか手が出なかった。それを丸ごと1匹分食べることが出来るのだ。大きなものを選んでから開きにして干した。陽射しが強く、乾燥した爽やかな春の風が吹いていて、すぐに旨そうな臭いが漂ってきた。
  • アブラコは48.9㎝と記録された
  • ホッケはその上を行く49.3㎝だった。これはホッケの自己最身長記録である
  • 全釣果 左の5匹を審査に出した。
  • こんな大きなホッケの開きが食べたかったのだ
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