10月27日苫小牧西港小サバ48等

  • 2020年思い出の釣行記No.18
  • アナゴ狙いのはずが・・・
  • 10月27日 苫小牧西港入船埠頭
     アクロガシラ1 小サバ48 イワシ3 アジ5 ガヤ15
  • 今回はアナゴの代わりに小サバとした
  •  前回の釣行で、道糸PE0.8号にトラブルが起きて途中で切ってしまった。竿を振り切ると下糸まで届いてしまったので巻き替えることにした。自分で道糸を購入してリールに巻き替えることが出来ないかといろいろ調べた(リール糸巻き替え器、失敗しないラインの巻き方、下糸との結びFGノット)が、今まで釣り具店にお願いすれば巻いてくれていたので今回もそうした。
     釣り場は何処にしようか。「つりしん」では苫小牧西港は何処もアナゴ0~1となっているが、以前、遅い時期に釣果があった入船埠頭に向かってみた。
     今日の天気予報は秋晴れのすがすがしい1日となっており、波風ともに弱く絶好の釣り日和だ。夕方には若干冷えることを見込んで、股引を履き、カッパズボンやジャンパーをもった。女房に「毛布を持った?」と確かめられたが、明朝まで釣り続けるつもりはない。
     入船埠頭は、先行者が3名という寂しい状態だった。あまり釣れていないのだろう。私は、フェリーの発着場所に近いところで竿を出した。私の少し前に竿を出した右隣は、今日が初めてで、苫小牧東港で釣りをしていた親切な方に教えてもらって来ているとのこと。
  • 太平洋フェリー発着埠頭横で竿を出す
  •  前回の釣行では、飛距離がアップしたように感じた。岩見沢図書館で「写真で学ぶキャスティング 目指せ150m」(小西勝美 著 北海道新聞社)が目に入ったのでそれを借りたのだ。それによると自分のキャスティングが随分といい加減なものだったと感じた。私は付近の釣り人に迷惑が掛からないようと上段の構えで竿を振って真っ直ぐに飛ばすように心掛けていたのだが、その腕の構えを指摘されたのだ。小西氏のいうように垂らしを少し長くして持ち上げた腕を少し斜め後ろの方に傾けて竿を振ってみた。すると、今までは感じることのなかったオモリの負荷が竿の胴に乗ったのだ。
     背後からの微風で、わずかに出た糸ふけを取ったところで道糸の色を見る。買ったばかりの道糸では4色出て5色目になっている。その先に15mのテーパーラインを結んでいるので、黄色25m、緑25m、赤25m、青25m、そして次の黄色まででているので115mをオーバーしているのは間違いない。今までは100m届くかどうかの飛距離だった。体力等は変えようがないので腕を振るスピードは前と同じだ。まさしく小西氏の指摘が的を射ていたのだ。なんだか嬉しくなってきた。
     セパレートタイプのキッチン鋏を購入した。今まで使っていたカニ鋏の切れ味が悪くなってきていたのだ。エサのカツオを切る時に皮の部分がスパッと切れない。冷凍した身エサを凍ったまま切っていたのが原因だろう。切れ味を取り戻そうと自分で研いでみたが、益々その切れ味が悪くなっていたのだ。その購入したハサミでアナゴのエサとなるイカを切ってみると素晴らしい切れ味だった。短冊に切ったものにイカの足のように見せるために切り開いてみた。刃先も鋭くてスパッと切れた。
  •  夕闇が迫って、良い時間帯なのにアタリは出ない。角の方に陣取っていた釣り人が魚を掛けたようで竿がいい弧を描いている。近寄っていくと目の前で40㎝ほどのクロガシラを抜き上げた。長く伸びた髪を後ろで束ねて、額にバンダナを巻いた素敵な方だった(武蔵と名付けよう)。釣りをしている武蔵の立ち姿が美しくて若々しい人だと思っていたが、以外にも私と同じような年配の方だった。武蔵が使っていた仕掛が変わったものだったので図々しくも手に取って見せていただいた。鉛を埋め込んだ天秤は武蔵の鋳造だった。天秤から延びた砂ずりの先に取り付けた三角ピンの様な仕掛も2本バリが誘導出来るようにと手の込んだものだった。ハリ同士のオマツリを避けるためと、魚がエサを銜え込んだときに、なるべく魚に違和感を与えないようにと1号程度のナツメ中通しオモリ2個を組み込んでいた。
  • 手に取らしていただいたのはこのようなものだった
  •  ドンコや小ガヤのアタリが頻繁に出だした。糸ふけが出るようなアタリで竿を曲げたのは30㎝程のクロガシラだった。それをスカリに入れる時に何気なく海面を覗くと小魚が群れをなしてボイルしている。おそらく小サバだろう。万が一のためにと磯竿やサビキ仕掛を持ってきていたので、それを使った。投げ竿の竿先を横目に見ながら、サビキ竿を上下に揺らしていると、すぐに小気味よいアタリが出て小サバが体をプルプル震わせながら上がってきた。
     投げ竿の方のガヤを取り込んだりエサ付けをしたりするために磯竿を置き竿にしても頻繁にアタリが出てその度に小サバが釣れた。しかし、しばらくするとその群れは消えてしまった。
     小サバの群れがいなくなってしまうとあれだけ頻繁にあった投げ竿のガヤのアタリも消えてしまった。それにしても退屈だ。ロケットカゴ用にと用意したアミと米ぬかを混ぜたコマセをワンタッチアミエビスコップで撒いてみた。また、小サバが大群となって押し寄せてきた。しばらく投げ竿は放っておいて小サバ釣りに精を出した。フクラギがいるかもしれないとルアーを持ってきたが出す暇はなかった。
     自分は何を釣りに来たのだろう。アナゴからの便りがないとすぐに方針変更してしまう浮気な自分がいる。必然とアナゴ釣りはおろそかになってしまう。気持ちを切り替えるために先ほどの武蔵を尋ねてみた。海中から上げて見せていただいた手作りスカリには70㎝を超えると思われる太いアナゴが収まっていた。目的の定まらない自分に嫌気がさして、自陣に戻って小サバ釣りの道具は片付けた。しかし、アナゴのアタリは出ない。
     若者2名がやってきて、武蔵と私の間に入った。そして赤と緑のデンケミを付けたウキで放物線を描いている。何を狙っているのだろう。最近釣れだしたとするフクラギやカンパチなのだろうか。彼らに近づいて聞いてみると、明朝のサケ釣りのための練習をしているという。
     その二人と私の間に、またまた釣り人が入った。彼も明朝の白老方面でのサケ釣りを目的として来たという。それまでに間があるので、この入船埠頭でアナゴでも釣れないかと5本の投げ竿を出した。彼の仕掛ボックスにはウキルアー用の道具が並べられていた。そして、その彼はルアー竿の先にサビキ仕掛を結び、群れている小サバに狙いを付けた。ルアー竿の先に取り付けた鈴がリンリンと鳴る度に小サバを取り込んでいた。
     似たような御仁がいるものだ。私はその後も投げ竿の竿先を見つめ続けたが、アナゴらしいアタリは一度も出なかった。そして、150gのイソメが底をついたので虚しく引き揚げることになった。
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