3月12日浜厚真クロ45㎝13枚

  • 2018年思い出の釣行記PART.2
  • データと偶然の幸運
  • 3月11日
    浜厚真漁港
    クロガシラ45㎝以下13枚
  • 竿を揺らしたのは45㎝の大物だった
  •  前年度の浜厚真初釣行は、3月12日でクロガシラ35㎝以下6枚の釣果だった。その後も順調で、3月20日4枚、3月26日9枚、4月14日は何と16枚で絶好調だった。しかし大物は37㎝と若干物足りなさを感じていた。
     今年は2月下旬から「つりしん」紙面で鵡川町の大内一程氏が記事にしていて、釣果も徐々にではあるが上向いてきているようだった。3月11日(日)が天気も良いようなので出掛けることにした。岡田氏にも声を掛けてみたのだが、南幌町三重湖で堀田氏と共にワカサギ釣りの真っ最中だった。堀田氏にもクロガシラの釣果が確認できたら今後浜厚真に誘うということを約束した。
     午前中、買い物のためビックハウスで女房に付き合い、私は隣のホーマックで、イソメを2パック、アミピュアー1袋、冷凍18カットアミブロック2個を買った。最近、ホーマックの釣りエサも充実してきて、カツオやアミブロックに加えてつり具センターには置いていないイカゴロも揃えている。イソメもなかなか新鮮なようだ。そして、寒さ対策として練炭ストーブ(3,065円)と練炭4個入り(1,316円)、チャカチャカ点火棒(321円)を購入した。パワーイソメ極太というオレンジ色のワームを購入してあったので今日はそれも試してみようと考えた。
     午後2時、気を急くこともなく安全運転で浜厚真港に向かった。漁港横の駐車場にはビッシリと釣り人の車が停めてあり、日曜日ということもあるが近年の浜厚真漁港の人気ぶりが伺えた。防波堤の先端まで隙間なく釣り人の姿が並んでおり、漁港内に向けて打つしかないのだろうかと竿袋だけを担いで向かった。すると防波堤の入口に当たる所が一人分空いている。前年度、一番釣果が出たところだ。早速、三脚と竿を並べてから荷物を取りに戻った。準備していると、一人の若者が声を掛けてきた。昨日からこの場所で釣りをしていたが、釣果が全くなく、有名場所である「への字」の釣り人が帰ったので、其処に移動したばかりだというのだ。周辺の釣り人に聞いても釣果はほとんど上がっていないという。
     25号竿4本体制で釣りを開始することにした。左側の釣り人に、右斜めに打ち込んでいるからと牽制され、更に右側に1本捨て竿にしたまま他の所に出掛けているらしい竿の道糸が左斜めに入っているので打ち込みを慎重にした。ロケットカゴ付きのものを3本チョイ投げし、1本を2本バリで遠投した。昨年はチョイ投げばかりに釣果が上がったのだ。オレンジ色のイソメタイプのワームも付けてみた。早速、チョコンチョコンというアタリが頻繁に出だした。早合わせはせずに充分銜え込んだだろうと思うところで合わせて、30㎝以下のクロガシラが3枚上がった。まだ明るい内だったが、コマセやワームが効いているものと思われた。
     夕暮れになり周りの釣り人の姿も慌ただしくなった。防波堤の上は諦めて帰る人が続いたが、新たにやって来た人たちもいていつまでも満杯の状態である。私の所から移動していった深川の人は結局魚を手にすることが出来なかったようだ。
     17:17の最干潮時を過ぎて一服状態になったのを切っ掛けに夕食をとりながら更に打ち込みを続けていると、やはり私の所だけにクロガシラが上がってきて6枚になった。遠投に竿をグングンと引き込む大きなアタリが出た。大物だ。底へ底へと突っ込んでいく。防波堤際まで寄せて強引に抜きあげようとすると、胸壁に魚が当たった感触の後、フッと竿が軽くなった。掛かりが浅かったようだ。左隣の若者が脚立に上がってその様を見ていたらしく、自分のことのように残念がってくれる。タモをお願いしていればと後悔したが後の祭りである。
     気を取り直して、同じところに遠投した。まもなく竿を押さえ込むようなアタリがあり、グングングンと竿が伸されていく。竿を大きく煽ると掛かった。これも大物である。今度は慎重を期して脚立を利用して防波堤の上に上がってからタモを差し出した。しかし、タモが短くてもう少しの所で届かない。隣の若者に応援を頼んだ。タモ入れをお願いしたのだが、その経験がないというので、竿の方を持ってもらうことになった。その若者は水面から魚を上げようとするので、頭が上を向いているのとクロガシラが暴れてなかなかタモに収まらなくてひやひやしたが、なんとか尻尾の方からでも掬い上げることが出来た。50㎝にもう少しで届くのではないかと期待してメジャーを当てたが、残念なことに45㎝の所よりは大きくならなかった。周辺の人も集まってきて称賛の声を掛けてくれた。
     その後、その遠投の竿にばかりクロガシラが当たってくる。活性も良いようで、アタリの後しばらく止まってしまうことはなく、そのままハリ掛かりしてしまったようなアタリが続いた。5号ナイロンで打っていた他の3本もカゴ仕掛から2本バリ仕掛けに替えて打ち込んだが、最初に遠投していた2号PEの竿ばかりにクロガシラが喰ってきた。少し距離が出ているためなのだろうか。
     よくここに通ってきているという同年配の釣り人が、ここは近投ではなく周分埠頭方向と浜厚真漁港横から斜めに2本突き出た根で囲まれた80m程の所が一番魚の溜まる場なのだと教えてくれた。隣の若者は明日が休日となっているので、明朝まで続けるつもりだというので、残ったイソメとアミブロック、アミピューに加えて今日のアタリ仕掛をプレゼントして、22:30に竿をしまった。その頃は比較的温かった気温も氷点下に下がり雪が舞い降りていた。しかし、スキーウエアーを釣り用におろしたので、寒さはさほど気にならなかった。このスキーウエアーは、30年前ほどに購入したものなのだが、手入れが良くてまだまだ新品の感じなのだ。
     釣りは、データーがすべての様な気もする。魚がいないところで、エサやルアーを流しても仕方がないのだ。出来る限り、というよりすべてのデーターを取ることが大事だ。毎年、同じ条件の中で魚は帰ってくる。季節による釣りものも天候が不順の時も、やはり頼みはデーターだ。今日の浜厚真の釣りは、私の少ないデーターではあるが、それを紐解いていくことで好釣することが出来たのだと思う。今日のポイントは、先行者が移動した後にたまたま入ったというだけのように思えるが、ここだという閃きに似たようなものはあったのだ。データーの分析結果の上に、カンがある。ただのカンというのは、偶然の幸運を持つことに過ぎない。昨年は8度、春先のクロガシラや初秋のアナゴを狙ってこの浜厚真港に通った。その蓄積されたデーターから竿、仕掛、エサ、ポイントなどを導き出していったのだ。
     今日の釣行は楽しかった。それは釣果が上がったためばかりではない。周囲が穏やかな雰囲気で本当に釣りを楽しんでいるという釣り人ばかりだったのだ。コーヒーを差し入れしてくれたり、あまり釣れてない初心者の若者に丁寧なアドバイスを送ったり、釣り上げたクロガシラを進呈したりしていたのだ。また、その石狩から来たという若者が礼儀正しく好奇心旺盛なのに加えて素直ですぐにでも釣りの腕前を上げていくだろうと思えたのだ。
     次の日の午後から魚を捌いた。食いが浅く口先に掛かったものも多かったせいか、生きていて体を踊らせたのが2枚いた。ほとんどが白子だったが、2枚だけ抱卵魚だった。一番大きなものは刺身にして夕飯の鮨ネタになった。それでも余ってしまったので、息子の所に刺身の柵と抱卵魚2尾を持っていった。
  • 本日の釣果13枚。次の日の昼過ぎに捌いたのだが2枚ほどが生きていた。
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