バランス感覚は鈍ってしまったが 様似港 3位
- 2024年思い出の釣行記No.14
- バランス感覚は鈍ってしまったが・・・
- 釣 行 日:10月20日(日)
入釣場所:様似港
天 気:晴れ 北西の風8m 波3m→2m
釣 果:クロガレイ 421 ㎜ 4/11
:クロゾイ 301 ㎜ 1/1
(ガヤ2、カワガレイ2、イシモチガレイ1、ドンコ)
重量 455 0g
成 績:合計点数 1177 点(第3位 3点)
年間成績:5回合計 26点 (11 ⑤ ⑤ 12 ⑦ ⑥ ③)
防波堤上に釣果をぶちまけた。審査に出すクロガレイ4枚と嫁のソイを選んでビニル袋に詰めバッカンにしまってからも、似たようなクロガレイが釣れた。しかし、締め切り時間が迫っていることもあり、選び直す暇はなくそのままバッカンに投げ入れた。
- 女房は孫の学習発表会の観覧に出かけた。彼女には「孫の雄姿を見ないでいいのですか?」と言われてしまったが、私は何を置いても釣り大会なのだ。それを別にしても、今までの大会の年間合計点数に11点があるのが気にくわない。何とかその11点を上回る点数を出したいものだ。
天気予報では大会当日は晴れるものの、前日は雨風が強く、波も3m~4mとあった。当日も波はまだ収まっておらず、磯での釣りは無理なようだ。
フィッシュランドでエサを買い求めていると、北海道釣名人会の山崎氏に出会った。入釣場所を聞かれたので浜荻伏と応えたが、浦河港より手前は海水温がまだまだ高く、カジカの岸寄りが遅れていて、他の会でも成績が振るわなかったと教えていただいた。波が高いという予報もあり、私は様似港に釣り場を求めることになった。会員の皆さんも、その情報は行き渡っているのか、様似港より手前では誰も降りず、奥の冬島漁港、旭漁港、笛舞漁港で勝負をするようだ。
岩見沢を出発する時は雨模様だった空も、様似港に着く頃には雨も上がり星空も見えてきた。しかし、相変わらず風は強い。宮野一成氏と共に会所前で下ろしてもらい、奥の船揚場へと向かった。宮野氏が「こりゃー駄目だわ!!」と唸った。よく見ると舟揚場周辺はギョギョライトがひしめき合っている。近づいてみると6人が竿を出していた。着いた時は干潮なので舟揚場に釣り人が入っているようなら、その奥の岩盤に乗って釣りをしようと思っていたが、そこでも竿が立ち並んでいた。
何処に釣り場を求めようか? 迷ったあげく、外防波堤の付け根で竿を出すことにした。外海側のエンルム岬方向は怒濤の高波が押し寄せて、岩礁に打ちつけた波が高く舞い上がっている。港内側にも釣り人(夢会員)が一人竿を出していた。私と同じように舟揚場で釣りをしようとやってきたが、釣り人で満杯だったのでここを釣り場としたようだ。仕方が無いので、その先のガラ場で竿を立て掛けることにした。
その1投目によいアタリが出て30㎝ほどのソイが釣れた。この分だとカジカやアブラコも竿を揺らすことだろう。そのソイに気をよくして竿を手にしたまま大石群を勇んで歩くとバランスを崩して後ろに倒れてしまった。前のめりならば手を突くところだが、後ろ向きではどうしようもない。身をまかせるように尻餅をついた。幸い怪我をすることは免れたようだ。最近は、こんなことが多くなってきたのだ。苫小牧東のアナゴ釣りでもゴロタ石に乗って後ろ向きで倒れてしまっていた。
歳をとると共にバランス感覚が鈍くなってきている。自分では気をつけているようでも足裏の突っ張りが上手くいかないのだ。その後、根掛かりして道糸を切ったときも、その反動でバランスを崩して倒れてしまった。それにしても根掛かりが多い。このままここで釣りを続けていると大怪我をしてしまいそうだ。
そう思って竿を片付けていると、私の後ろを通って、更に先のガラバで竿を出している御仁がいた。そのことにも気がつかなかった。釣りをしているときは、絶えず周辺に気をつけていたのでこんなことはなかったはずだが・・・。
その御仁を訪ねてみると、北海磯釣り会の土本衛氏だった。新聞紙上の釣り会成績覧ではよく見かける名前だ。「先の舟揚場でカジカを4本釣り上げたが嫁がガヤなのでアブラコでも釣れないかとやってきた。先週の大会では、後にある防波堤に乗ってクロガレイの49㎝が出たんだよ。ここが駄目なら防波堤に乗ろうと思っている。」バッカンを覗かせてもらうと45㎝ほどのカジカ4本が睨みを訊かせていた。
私は、思いきって外防波堤に乗ることにした。初めての釣り場になる。まず初めに防波堤に付いた鉄梯子を昇ってから、空身で外防波堤先端へと向かった。釣り人は誰もいない。赤灯台のある先端には、波消しテトラに当たった波が高く舞い上がっている。幸い防波堤上は乾いていて波が上がった様子はない。何処がよいのだろう。1㎞程の長く真っ直ぐな防波堤では皆目見当が付かない。往路のバスの中で7月の大会で様似港に入った小林氏に何処に入ったのかを尋ねたところ「潮の出入りで等で潮目ができているところ」と教えてくれたが、暗闇でよく分からない。
明るくなるのを待つのが嫌で、防波堤の中間辺りで三脚を立て掛けることに決めた。荷物を取りに戻って、リュックを担いで鉄梯子を昇り、防波堤上は真っ平らなので500m程をキャスターで荷物を運んだ。
海底は砂地のようだが、防波堤周辺には基礎になる捨て石や根固めブロックが敷き詰められていると想定して、10m先に仕掛けを振り込んだ。まだ暗いので、アブラコやカジカを狙ってゴロ・ネット・チヌ7号両軸天秤仕掛けにカツオを付けた。
しばらく経って、竿先がチョコンとお辞儀をした。しばらく待ってもチョコンチョコンとしたアタリしか出ない。チョコンとしたアタリに合わせて引き上げるとその主はドンコだった。その内にドンコの猛襲を受けることになった。ドンコにしては少し重いなと思っているとドンコとガヤのダブルだった。その内にカワガレイも釣れた。これで2魚種目になった。
エンルム岬の上空がうっすらと明るくなってきた。ここは繊細な釣りを要求されているようだ。前回の釣りで越智氏がやっていたようにドラグを緩めてみた。その竿に、チョコンとしたアタリがでた。竿を手に次のアタリに備えてドラグを締めていると、竿先が初めてググッと引き込まれた。魚が乗った。底を目指して突き刺さる様子から間違いなくカレイだ。上がってきたのは、イカゴロを咥えた40㎝ほどのクロガレイだった。
カレイバリ14号はゆらゆら天秤仕掛け2組とロケットカゴ仕掛けに付いているだけなので、竿3本ともそれに取り替えてイソメを付けて振り込んだ。そして、3台のリールのドラグを緩めておいた。またまた、竿先をグインと引き込むアタリが出た。慌てて竿をつかみ大合わせの後、リールを回した。しかしいくらリールを巻いてもその感触がない。魚が外れたようだ。しかし、よくよく見るとドラグがフリーのままだった。ドラグを締め直してからリールを巻いた。大物のようだ。更に強くリールを巻くとバチッと音がして道糸が切れてしまった。フリーにしていたので道糸が緩んでガイドに絡んでいたようだ。慣れないことはするものではない。「アタリが出たらドラグを締める」を忘れていたのだ。
その後は、いつものようにドラグを締めたまま糸フケが少し出るようにしてアタリを待った。それが功を奏したのか、次々とアタリが鮮明に出だした。釣れてくるクロガレイも40㎝程のものばかりだ。グイグイと海底目指して刺さり込もうとする引き込みを楽しんだ。
2組しかなかったゆらゆら天秤仕掛けがなくなったのでロケットカゴ付き仕掛けをチョイ投げした。これにもクロガレイがきた。クロガレイを引き上げると、その仕掛けに道糸が絡んでいた。私のものだ。切れた道糸を掴んで引っ張り続ける。手が切れるのが嫌で軍手にはきかえてしたので、その道糸がスルスルと抜けてしまう。魚が見えた。大物だ。道糸を手にグルグル巻きにして何とか取り込んだ。これでゆらゆら天秤仕掛けが手元に残った。
防波堤上には新たに6名が竿を出していた。私が竿を出そうと思っていた舟揚場で釣りをしていた人たちで、皆さんカジカを揃えたので嫁を探してこの防波堤にやってきたらしい。その中に土本氏がいた。後ろにあるテトラに背をもたげて休んでいたところを見ると、余裕のあるものだった。クロガレイの大物を釣り上げたのだろう。その場は、小林氏が言っていたように確かに潮が渦を巻いているように見えた。
今日の竿上げは10:00だ。時計を忘れてきたので、携帯のアラームを9:00に設定して釣りをしていた。そして、そのアラームと共に漁協の方からサイレンが鳴り響いてきた。放送でも何か呼びかけているが、私の遠い耳ではよく聞こえない。上空にヘリコプターが舞っている。もしかして、地震があり津波でも警報しているのだろうか? 地震は感じなかった。後から来た6名の釣り人もアタフタしている様子はない。
それでも急いで片付け始めた。審査に提出するクロガレイ4枚を選んでクロソイと共にビニル袋に詰め直し、他の魚と一緒にバッカンのチャックを閉めた。すると、まだ出していた竿にアタリがあり同じようなクロガレイが釣れた。選定し直している暇はなく、他の魚と共にバッカンに投げ入れた。
釣り道具の片付け、キャスターで500mの防波堤上を歩く、鉄梯子の昇り降り3度、キャスターの荷物の積み替え、アスファルトの道までの砂利原の坂を上る、それから400m程の舗装道路を歩いて何とか会所前に付いた。スマホの時計で確認すると9:40だった。片付け、魚の取り込み等を含めて1時間はかかるだろうと思っていたが40分で着いたのだ。歳を追うごとにバランス感覚は鈍ってきたが、歩く体力はまだまだありそうだ。 奥に見える外防波堤が釣り場:釣り終えてバスの待ち時間に撮影
左から準優勝:林 忍、優勝:越智靖基、第3位:鹿島釣狂
久々の3位入賞でご満悦のはずが、疲れ果てて酷い顔
クロガレイ大魔王:柴田 稔「私のクロガレイ43.1㎝も撮してほしかったなぁ・・・。」本日の釣果:クロガレイ42.1㎝以下11枚と嫁になったクロゾイ30.1㎝
【つれづれ】
宮野氏は椎間板の圧迫骨折で2ヶ月間余りの入院を余儀なくされた。コルセットで固めているので竿を振るには影響はないだろうと釣り大会に参加した。しかし、あの重い荷物の持ち運びはどうするのだろう。コマセは自宅に置いてきたというが、ゴロ50本は持ってきているようだ。その宮野氏が港内でアブラコ50.7㎝を仕留めてきた。大物タカノハもきたが、防波堤上に釣り上げる間際で、そのタカノハが反転してハリスを切っていったようだ。50㎝+5?㎝+4㎏=140?点で優勝だったはずが、9位に甘んじた。その50.7㎝を上回るカジカ51.0㎝を持ってきたのが横山泰一氏で身長優勝を果たした。いい顔だ。カジカの腹が重くて真っ直ぐにできない。これで5回大会のアブラコに続き身長2勝目だ。