6月6日 湯泊岬 海の藻屑となった大ゾイ

  • 2022年思い出の釣行記No.6

  • 海の藻屑となった大物
  • 釣 行 日   6月6日      
    入釣場所   雄冬湯泊岬    

    マゾイ   450㎜(推定)以下 2
     シマゾイ  430㎜(推定)以下 沢山
    クロソイ  320㎜(推定)以下 3
    ハチガラ  280㎜(推定)以下 4
    アブラコ  420㎜(推定)以下 2
    ガヤ              沢山
  • マゾイは直径45㎝のタモの端から端まであった
  •  なんやかんやで1ヶ月近く釣りに行っていない。しばらく晴れの日が続いて、今日は波風とも穏やかな予報だ。午前中は歯科医を入れてあったので午後から雄冬に向けて出発した。昨年はいい釣りが出来たのだ(👆2021年思い出の釣行記No.11湯泊岬のソイ4種👆)。

     急ぐわけでもないので当別町青山経由で451号線、浜益からは231号線を利用して湯泊岬に向かった。湯泊岬まではもうすぐだが、トイレタイムを兼ねて雄冬岬白銀の滝で休憩した。しかし、トイレは閉鎖中だった。
  • 雄冬岬 白銀の滝
  •  昨年、湯泊岬に来る道中、道路工事中でトンネルの両脇に着いた駐車帯はどこも封鎖されていた。その工事も一段落したのか駐車帯には車が停められて、その先の岬には釣り人もちらほら見ることができた。
  •  15年ほど前までは、湯泊岬の下り口におそらくここを利用していた釣り人が立てかけたと思われる木製の立派な梯子が備え付けられてあった。しかし、今では撤去されている。私は脚立を用意してきたが、そこに大きな木が立てかけてあった。おそらく釣り人が運んできたものだろう。一人では荷物を持ったまま上り下りすることは出来ないので、複数でロープを使いながら入釣したものだろう。私には、荷物がなくてもこの木を伝って上ることは到底不可能だ。
  • 釣り場から湯泊トンネル方向を望む。重い荷物を担いで岬先端までやってくる体力はまだ辛うじて残っていた。
  •  午後4時には、岬先端にたどり着いた。大汗をかいたのでビール2缶をグビッと飲み干す。これが出来るのがまた嬉しいのだ。女房には明日の朝帰ると言い残してきたが頑張れるだろうか。幸い波風はなく快適な釣りになりそうだ。
     ソイの時間帯になるにはまだまだ早すぎるが投げ釣りの準備をする。竿3本に仕掛けを付け終わった。ウキ釣りの準備もする。今回は、三脚に磯竿を保持する金具を準備してきた。金具といっても8番線を曲げただけのものなのだが・・・。なんだかうまくいきそうな気がする。
  • 8番線を折り曲げただけなのだが、立ったままで竿を操作できるようになった。今まで磯竿は三脚に立てかけたり、岩棚に置いたりしてきた。それだとウキが磯周りに漂うことになり根掛かりしてしまうのだ。それをも回避出来るようになった。
  • 釣り会に入りたての頃、立ち込んでの釣りが出来るようにとアルミ三脚に竿尻を浮かせて立てかけるようにした。仲間は重いステンレス製の立ち込み用三脚を使っていた。
  • その仕組みは簡単。8番線を折り曲げて三脚に取り付けただけなのだ。複雑な金物細工の技術がなくても簡単に出来上がった。
  •  暗くなるまでと、予てから試してみたかった引き釣り仕掛けを投げてみた。これも根掛かり対策にステンレス線の先に発砲棒を取り付けただけのものだ。
  • これはイカゴロ用。オオナゴにも応用できる。しかし、遠投ではエサが吹っ飛んでいってしまうので、これはサンマなどの身エサを長い切り身にして付けている。今回はカツオの1本バリでオモリは10号だが50m程は遠投できた。ステンレス線を長くして岩の隙間に落ちていかないようにして、仕掛けを引いてもハリは浮いていることになる。
  •  カツオをエサにして何度も投げては引いてみると、岩に触れている感触は伝わってくるが根掛かりすることもない。そのうちにコツコツとアタリが出た。クックと来たところで合わせて引き上げてみるとガヤだった。何度かガヤと遊んでいると、グググググッと大きな引き込みがきた。竿を大きく曲げて取り込んだのは40㎝を超えるアブラコだった。これはソイにも使えるなと思って大きく煽ってはストーン、大きく煽ってはストーンとやっていると今度ばかりは根掛かりさせてしまった。根掛かりを外せるようにステンレス線がバネの働きをしてくれるので何度か煽ってみるものの駄目だった。大きな魚が食いついて外してくれるのではと思って待ったが無駄だった。
     そんなことをやっている内に辺りが薄暗くなってきた。
  •  竿先ライトを取り付けようと小物道具ケースを開けた。ありゃありゃ。間違えて持ってきてしまった。持ってきたモノは左で、そのケースの中にあったのは渓流用の小物入れだ。山女魚が解禁になったので近くの川に出かけてみようと準備しておいたのだ。それを仕掛け入れ等のバッカンの横に無造作に置いておいたものだから間違えて持ってきてしまったのだ。竿先ライトがないとこれはやっかいなことになる。幸いヘッドランプの予備を持ってきているので、その光を竿先に当てて代用することは出来ないだろうか。ソイの硬い口に刺さったハリを抜くためのラジオペンチがないのには閉口した。

     兎にも角にも投げ竿に餌を付けて3本とも振り込んだ。大きなアタリが出て引き上げている内に道糸が切れてしまった。よく見ると道糸PE2号とリーダーナイロン6号の結び方が駄目だったようだ。同じようにもう一つのリーダーも失ってしまった。YouTubeで説明があった簡易ノットで繋いだものだ。これは堪らないと3つのリールのリーダーを電車結びで結び直して振り込んだ。
    (今まではPEラインとリーダーをスーパースモールノットやFGノットで結んでいた。しかし、現場ではなかなか難しいので主に電車結びで繋いでいた。今回はユーチューブで10秒ノットというのがあったので、それを参考にして結んでみた。どこか間違えていたのだろう。)

     それからはひっきりなしにアタリが出た。チョコンチョコンとくるガヤのアタリは放っておいて、大きく竿先を締め込むアタリで竿を煽った。ゴロのWバリ、カツオのハリは2本あるので、3本のハリのうちのどれかに大物が食いついてくるという算段だ。
     大物の多くはシマゾイなのだが40㎝上も何本か釣れた。その大物はフラシに入れて海水で生かしておいた。釣れるハチガラも30㎝に近いものだ。
     大きなアタリで竿を煽った。これは根掛かりしてしまった。道糸を緩めてしばらく待ってみる。また大きく竿先が引き込まれた。今度は抜けたようだ。重い! ガクガクガクッと竿先が締め込まれる。海面に姿を現したのは大きなマゾイだ。根掛かりしていたこともあって慎重にタモで掬った。
     日を跨ぐようになってエサがなくなってきた。もう十分釣りを堪能した。朝まで釣りをする必要はなかろう。そろそろ片付けようと、ハチガラが釣れたのを切っ掛けに、フラシを上げようとすると、そのフラシが見当たらない。弱い波だったので近くに出っ張った岩に無造作にフラシの紐を括り付けておいた。なんとなくすべすべした岩で心配だったが、外れてしまったらしい。
     あーあ、あの大物マゾイも大物シマゾイもハチガラも海に帰って行ってしまった。いや、ウキの付いたフラシの中に入れたままだから、出られないまま漂っているのだろう。私に食べられもしないで可哀想なことをしてしまった。
  • 岩と同化した30㎝弱のハチガラ。最後にフラシに入れようとするとそのフラシがない。このハチガラとハリを飲み込んでしまった数匹のガヤだけを持ち帰った。
  • 追記
     今日は投げ竿2本で勝負することになった。アタリが頻繁に出て3本を構えることが出来なかったのだ。また、竿先ライトも必要なかった。絶えず竿先を見つめ続けてヘッドランプの明りが届いていたからだ。そんなわけでウキ釣りも準備しただけに終わった。

     いつものようにカラスがやってきた。ねぐらに帰る前に一仕事しようというのだろう。遠くから獲物を狙っているようだったが、次第に距離を縮めてきて私の動向を探り始めたが、その一仕事をさせなかった。真っ暗になるとキツネがやってきた。毛が生え替わろうとするのか妙に痩せこけたキツネだった。しかし、このキツネは釣り人になれていないのか、大声を出すと立ち去っていった。
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