夏枯れにクロ大漁

  • 2023年思い出の釣行記No.13
  • 札幌竿道会第6回大会
    夏枯れにクロガレイ大漁
  • 夏枯れの時期にクロガレイ421㎜以下15枚になった
  • 大 会 日  8月20日(日)
    入釣場所  エリモ港
    天  候  晴れ 波風とも穏やか
    釣  果  カレイ   421 ㎜ 以下15
          アカハラ  290 ㎜ 
          重量    425 0g
          合計点数 1136 点
    成  績  準優勝
    年間成績  5回合計 25点(④ ② ⑤ ⑫ 14 ②)
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  • 入釣場所はエリモ港に決定
     副会長より連絡が来た。[始点の歌別漁港は、サケ釣りで混み合うために釣りバスの駐停車に難があるのでエリモ港~庶野漁港に変更する]というものだ。

     心配された台風7号が18日には温帯低気圧になってオホーツクに抜けていった。ウネリは多少残るかも知れないが、まずまずの天気予報だ。しかし、釣り場候補に予定していた第1集落、第2集落は高波に打ち寄せたゴミで釣りにならないことが予想される。前回大会でコマイが沢山釣れ、佐々木忠義氏がクロガシラを大漁したエリモ港とした。

     暑い。居間にいても汗がドットと吹き出してくる始末だ。出発日の午後も茹だるような暑さの中、汗を吹き拭き荷物の準備をして集合場所へと向かった。

     バスの座席の隣は、前回エリモ港で佐々木氏の隣でコマイを大漁した大沼光男氏だった。本日の彼の入釣場所は私と競合するエリモ港だという。それで、時間を決めて打つか?場所を半分にして打つか? 釣り場を分け合いながら釣りをしましょうと提案した。しかし、その必要はないという。私の好きなところで竿を出したらよいというのだ。何という大らかさなのだろう。あれこれと思考を巡らし、なんとか狙いの釣り場で竿を出したいと願う私とは全く異なるのだ。そのお言葉に甘えることとする。
     始点のエリモ港で下りたのは、私と大沼氏の二人だけだ。防波堤に向かっていくと幸い釣り人は誰もおらず、私は、テトラの際で根モノも狙えそうな右側を選択した。大沼氏は私の左に入った。左2本は正面へ10m程、右1本はテトラ際に斜めに打った

    コマイは皆無、代わりにクロガレイが・・・
     まず、大沼氏が川ガレイを釣りあげた。続いて私にも30㎝ほどのものが来た。大沼氏が、川ガレイが釣れたのだから明け方はクロガレイも来るかも知れないよという。コマイはいつでも釣れると思うのだが、それが来ない。正面への竿2本は、ゴロ両天秤でアカハラをも狙い、竿1本は根モノを狙ってテトラの際に打った。
     テトラ際に打っていた竿がアタリを告げた。喜んで引き上げるとドンコだった。同じようなドンコを釣り上げた後、ハゴトコが来た。小さいが嫁が出来た。さらに、ワラズカというのだろうか、あまりなじみのない魚も2匹釣れた。それで、アブラコやカジカも居着いているかも知れないと何度も打ち直した。

     薄明るくなってきた頃、大沼氏が35㎝ほどのクロガレイをあげた。私にも来たがそれよりも小さい。また、大沼氏が38㎝ほどのクロガレイをあげた。続けて私にも来たがやはり大沼氏のものよりも小さい。私に待望のアカハラが来た。30㎝弱のものだが、ハゴトコと入れ替えることができた。
     5時の満潮時を迎えて、釣れ続いていたクロガレイのアタリがピタリと止まった。そして、6時半過ぎにまた、潮が動きだしたのかアタリが復活した。しかし、それも30分ほどで止まってしまった。また、しばらくアタリのない時間が続いた。

     9時、荷物を片付けながら、提出する魚を選定してビニル袋に入れた。40㎝ほどのクロガレイ4枚に嫁は30㎝弱のアカハラだ。
     すると、小さなアタリが出て竿を持ちながら構えていると、わずかに竿先を押さえ込むようなアタリで竿を煽ると魚が乗った。選定した4枚と似たような大きさだ。若干厚みがあり重そうだったので入れ替えた。今度は竿尻を浮かすアタリが出た。身エサを付けた仕掛けだったのでタカノハでも食いついたのかと思う。タカノハはカレイとは一線を画して嫁としてOKなのだそうだ。タカノハであってほしい。しかし、竿を締め込むように上がってきたのはまたまたクロガレイだった。入れ替えるには申し分のない大きさだった。そんなことをして、選定した時は10枚だったクロガレイが15枚となった。

    嫁を狙って
     大沼氏が竿を曲げて慎重にやりとりしている。覗き込むと35㎝ほどの白い流線型の魚が2本見えた。待望のアカハラのようだ。大沼氏は、まだ嫁を確保していなかった。バタバタと上がった魚はなんと大サバ2本だった。それを切っ掛けに大沼氏は竿を片付けた。
     私もタカノハがあるかも知れないという思いで、ギリギリまで粘ったがやはり片付けることになった。バスから下りた所に戻ると、10時5分前だった。襟裳岬港10時出発だからもうしばらくかかるだろう。しかし、バスは間もなくやってきた。みなさんこの暑さのせいで早めに切り上げたようだ。

    審査結果
     夏枯れの8月の大会としては、満足のいく釣りが出来た。しかし、私がこれだけ釣ることができたのだから、他の人はもっと釣っていることだろう。しかも、嫁がアカハラでは心許ない。
     審査が始まった。審査に提出された魚は35㎝以上のクロガレイを提出していた会員が16名にも上った。嫁はアカハラかハゴトコでコマイは1匹もいない。3/4くらいの審査が終わった頃に記録していた菅原副会長が、今のところ私が1位の成績だと嬉しいことをいってくれる。期待は高まるが、その後が問題なのだ。強者の審査が残っている。しばらく私の点数を上回る会員はいないようだったが、最後に樫山氏の魚が審査に出された。バッカンからは大物カジカとタカノハがゴロリと出てきた。私は、その樫山氏に続く準優勝だった。3位はやはり40㎝アップのカジカを釣った本間会長だった。
  • 左から 準優勝:鹿島釣狂、優勝:樫山寿治、第3位:本間健二
  • つれづれ
     20日間ほどでこのように海が変わってしまうものだろうか。前回の7月30日の大会であれほど釣れていたコマイが1本も出なかったのだ。

     19歳の若者が参加した。樫山寿治氏の息子だった。釣果のほうは思うようにいかなかったらしいが、父親との濃密な時を過ごすことが出来たことだろう。樫山寿治氏自身も父親に連れられて竿道会の門を叩いたというのだから、親子孫3代にわたっての会員である。
     優勝した樫山寿治氏は、大きなアタリで竿を煽るとグイグイと引っ張り回す大きなアブラコを波打ち際まで寄せたのだが、手の届くもう少しの所でハリスを切って逃げられたということだった。

     大沼氏は竿道会の他に釣り会を掛け持ちしていて、月に3回ほど釣りバスに乗っているのだそうだ。私とは次元の違う釣り師のようだ。他の会では防波堤での釣りも許されていたというから、その経験も豊富だ。今回隣同士で釣りをすることになったが、様々な経験を披露してくれて飽きることがない。私は、どちらかというと独善的になる傾向にある。釣りをしていると周りの様子が見えなくなってしまうのだ。大沼氏は釣りと人との交わりを楽しんでいるように思われた。

     越智靖基氏に、前回話していた占冠村の山女魚釣りに行ったのかを聞いてみた。熊の気配を感じることもなく十分な釣果があったということだ。山女魚釣りに飽き足らなかった彼は、帰りに歌別漁港に寄り、サケを爆釣したようだった。ほんとうにタフガイな人物だ。
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