8月11日竿道会アカ、ガヤ5

  • 2019年思い出の釣行記No.18
  • 竿道会第5回大会
    8月11日
    様似港
    アカハラ5 ガヤ5
    入賞無し

    夏枯れにも関わらずこの成績はどうなっているのだ
  • 竿道会の猛者達。この夏枯れの時期に、いやー参っちゃうなあ。左から優勝―大沼光男:1718点第3降口、準優勝―樫山寿治:1617点南東洋オノドリ岩、3位―小林茂之:1548点歌露(身長:カジカ47.2㎝)。
  •  今回は、荻野一利氏と一緒に集合場所に向かった。我が家に着いた彼は、早速八海山を取り出して、大会から帰ってきたら飲めるように冷やしておくとよいと手渡してくれた。今回は、竿道会会員が12名、お客が19名、総勢31名の大会参加者だった。名うての釣り師達の顔が見える。
     菅原信幸、山田秀敏氏が最後に到着し、バスは一路様似港へと出発した。なんでも菅原氏は仕事中に熱中症にかかってしばらく安静にしていたらしい。それでもこの釣り大会には間に合わせ、体調を考えて相棒の山田氏と共に庶野漁港に入ると言う。
     私は、百人浜でタカノハを狙って竿を出したかったが、生憎の台風9号、10号が日本に近づいてきて2mの波に大きなうねりも伴うという。それで第一集落、白里谷をも諦めることとなり、様似港会所前舟揚場で竿を出すことにした。ここもタカノハの実績があるところだ。
     3本の竿を出し終わったところで近投のアカハラ仕掛に小刻みなアタリが出て、ガヤが上がった。中投のロケットカゴ仕掛にも遠投の2本バリ仕掛けにもガヤばかりが釣れてくる。今日はドンコがいないようだ。小ゾイやアカハラ、ハゴトコも混じり10本揃ったが如何せん大物がいない。そしてタカノハの雰囲気も感じられない。 エンルム岬の稜線が見えるようになった。そこで、竿を片付けて予てから試してみたかった様似港内の大アブラコを狙うことにした。昨年度の大会で岸親子が大アブラコを釣ったと思われるところを目指して進んだ。船巻き上げ機がある上架台と右50m程にある緑の鉄塔との間に入った。先行者が2カ所に分けて竿を出していたが、1カ所の竿を快く退けてくれたのだ。竿道会の佐藤勝彦氏だった。
     アカハラは上がるのだがこれも小物である。岸壁に付いた昆布周りや漁船の下、そして、弱い根があると思われる70m付近等にも仕掛を送り込んでみたのだが、アカハラだけであった。それでも舟揚場よりは若干マシになる大きさだった。
     おのずと佐藤さんと話し込むことになる。彼は私のことをよく覚えてくれていた。月刊誌「北海道のつり」の読者であり、毎号、私の釣行記を楽しみにしていたとおっしゃって下さる。釣行記には退職前の私の職業を明かしていなかったのだが、どこから聞き及んだのかそれもご存知だった。彼は2年前にJRを退職し、現在は関連会社の嘱託として働いているということだ。お互いの過去のことから最近のことにまで話が及んで、その話の端々に温厚な人柄が滲み出てくるような人物だった。
  • 佐藤氏が竿を退けてくれて、その漁船と漁船の間で三脚を設置した
  •  その佐藤氏から声がかかった。「鹿島さん、助けて!タモ持ってきていないかい。」と叫ぶのである。上架台の中に打ち込んでいた竿に大アタリが出て釣り上げるにはちょっと不安があったらしい。タモを持って近づいてみると大アブラコが鰭を打っている。海中にタモを挿し入れると、その中にそのアブラコを引き込んで無事に取り込むことが出来た。
  • お隣さんの佐藤勝彦氏がアブラコを釣り上げた。掬ったのは私・・・。
  •  釣り名人の越智氏が現れた。アカハラはとったが嫁が取れずに彷徨っているという。しばらくしてから気が付いてみると、道路脇から剥き出しとなった岩場に向けて盛んに竿を振っていた。その後、私が竿を出していた舟揚場に向かったという。
     散歩していた地元の人が近づいて話し掛けてきた。彼が言うには、7月末に釣り会のメンバーがこの港に入り、タカノハ54㎝強、クロガシラ50㎝弱、アブラコ50㎝弱を釣り上げていたとのことだ。彼が言うそのポイントに向かってみた。そこで竿を出していたのは、昨年の覇者(アブラコ54㎝)である岸洋一氏だった。道糸の張り具合から打っている距離は中投程度か。千優輝(息子)さんの方は嫁を取りにエンルム岬へと向かったという。岸氏の隣で竿を出していたのが「釣り友の会」の高丸賢司氏(2019/7/21釣り友の会3位アブラコ49.3㎝様似港)、その隣のヘソで竿を出していたのが「磯釣り波礁会・野幌釣りクラブ」の安田茂雄氏(野幌釣りクラブ第4回大会2019/7/14優勝アブラコ49㎝、クロガシラ38.5㎝以下7匹様似港)だった。
     様似港で審査が始まった。昨年の様似港組の圧勝とは違い、第3降口や東洋などの磯組が好釣してきた。この夏枯れの時期に見事なアブラコやカジカを揃えてきたのだ。また、エリモ港や岬港に入った者がクロガシラの大物を大漁してきていたのが目立った。
  • こんなクロガシラが何枚も上がっていた。釣り人は佐藤忠幸氏(4位:エリモ港)だ。百人浜で70㎝オーバーのタカノハを釣った実績の持ち主だ。
  •  菅原義一氏(5位)は南東洋で大アブラコ等数を揃えてきていた。樫山寿治氏も南東洋だった。2人とも前回の大会で好釣してきていて再度の入釣だったのだ。山田勲氏がブービー賞だった。彼は、会から港か砂浜での釣りしか許されていない。これまで釣り場で何回も転んでは大怪我をしているというのがその理由だ。往路のバスの中で出したキュウリのぬか漬けが美味しかったらしく、奥さんによろしく伝えてと言われてしまった。
     審査を終えたアブラコやクロガシラを私に持ってきてくれた人がいた。坊主頭だったので一瞬どなたかと思ったが佐藤勝彦氏だった。タカノハを入れようと持ってきたクーラーにはガヤしか入っていなかったが、いいお土産が出来たというものだ。
     荻野氏は迷ったあげく旭漁港でカンカイを狙ったが、そのカンカイは1匹も釣れず、型のよいクロガシラを持ってきた。それをいつもマイクロバスを運転してくれている岩渕氏に進呈していた。帰りの大型バスの中でそのクロガシラがハリを飲み込んでいたことが心配になり、マイクロバスに乗っている会員に連絡をとり伝えてもらっていた。
     審査が一通り終わると、待っていたのはジンギスカンだった。菅原氏、山田氏、越智氏と一緒に鍋を囲んだ。冷え冷えのビールも出てきた。これらの運営をするのは大変なことだとしみじみ思う。菅原氏は岬港より先に進む会員がいなかったため、庶野港から岬港に釣り場を変更し、タカノハの大物を上げてきていた。今年の越智氏は全くの不調だという。今回も9匹の大物アカハラを揃えたが嫁が釣れなかった。北海道釣名人会や札幌竿道会の年間覇者として数々の大物と対峙してきた彼だが、そのバイオリズムが狂ってきたということらしい。
     最後にひとこと、私を釣りに誘ってくれる副会長の菅原信幸氏は今回、幹事長に代わって開会式や閉会式の司会を務めた。元アナウンサーだったのかと思えるような淀みのない真に流れるような案内ぶりだった。帰ってからすぐに風呂に浸かり、冷やしておいた八海山をグビッとやった。
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