5月8日軽臼平盤さまよい歩く

  • 2022年思い出の釣行記No.5
  • 竿道会第2回大会
    彷徨い歩く
  • 開 催 日   5月8日      
    入釣場所   軽臼平盤      
    アブラコ  438㎜ 以下 3
    ホッケ   378㎜    1
    ソイ            1
    ガヤ            5
    重  量  425  0g  
    成  績 1241点 第8位  
  • アブラコ43.8㎝ ホッケ37.8㎝
  •  この区間ではあまりいい思いをしたことがない。そもそも横澗漁港~寿都漁港では釣りをしたことがないのだ。弁慶岬で2007年に1208点【👆2007年PART3参照👆】、2011年に1268点【👆2011年PART2参照👆】で入賞したことがあるが、今ではあの崖を下りる体力も勇気もない。
     今回は、軽臼平盤に下りることにした。この歳になって新たな釣り場を開拓する気にはなかなかなれない。2019年、竿道会の大会に臨時で参加させていただいた折にアブラコ50.2㎝を釣り上げ身長優勝を果たしたことがあるのだ【👆2019年NO.6参照👆】。そしてデップリとしたマゾイも上げたのだ。しかし、10匹揃えることができるのだろうか。私にはそれが課題である。

     天気予報は、前日の夕方から雨。朝方は晴れ間も覗くそうだ。しかし、風が強く吹き、波も高いと告げている。はたして軽臼平盤には乗ることができるのだろうか。今回は一番先端の出岬に乗る予定である。大きな盤なのでどこそこかで釣り場になるところはあるだろう。

     軽臼に着いた。予報通り波が高い。西からの強風をまともに受けてうねりも入っている。しかも、いつも乗っている2番目の小高い盤の先端部には波が上がっている。更に歩を進めて一番目の盤に向かっていくと、暗がりの中でも前方に大きな岩山がうっすらと見えてきたのだ。どうも航空写真で見ていたものとは違っているようだ。陸側に向かって進んでいたような気もする。一旦、そこに荷物を置いて海岸縁をたどりながら進むも、入り組んでいて方向音痴になってしまったらしい。同じようなところを何度もグルグルと歩き回ってしまった。波が死んで釣りができそうな所もある。そして、荷物を置いたところに戻ろうとするもなかなか辿り着けない状況になった。しばらくさ迷い歩いてようやく荷物を見つけることができた。
     以前、軽臼平盤の右側でいい思いをさせてもらったことがあるのでそこに手ぶらで向かってみた。近かったと思っていたが、かなり距離がある。波は穏やかだったが先客が2名いた。竿先ライトが3本ずつきれいに並べられていた。ちょっと威圧感を感じたので近寄ることはできなかった。戻りは、国道を通って帰ってきた。家に帰ってからグーグルMAPで確認すると片道1㎞、往復で2㎞も歩いたことになる。
  • 晴れ間が覗いてきたが、波が高くなりこの場所では竿を出していることができなくなった
  •  周辺をあちこちとさ迷っていたときに見つけた波の死んでいるところに向かう元気はもうなくなっていた。軽臼平盤の根元は漁港との間に挟まれて波が比較的穏やで盤には波が乗ってくるようなことはなかった。時化たときにはここにカジカやホッケが入ることを聞いていたので、それに期待して竿を出すことにした。竿を出し終えたときには午前4時を回っていた。
     まずは、ガヤの洗礼を受けた。それでもなにがしかの釣りモノがあると嬉しいものだ。さ迷っていたことなど忘れて真剣に打ち返した。ガヤに紛れてアブラコも釣れた。ガヤとは違うアタリが間断に続いて引き上げてみるとアブラコとホッケのダブルだった。ホッケが釣れ続くことを期待したが、その後ホッケは釣れずこの1本のみだった。
     よいアタリが出たが根掛かりさせてしまった。仕方なく道糸を出して注視していると間もなくグインと竿先が入った。抜けた!40㎝を超えるアブラコだった。

     足下に波が乗ってくるようになった。広げていた荷物を後方の小高くなったところに乗せた。さらに、時折大きなウネリが正面の岩に当たりその波飛沫が空から降ってくるようになった。足下はサラサラと流れていくだけだが、小高いところに置いた荷物にまで時折波が乗ってくるようになった。雨もやんで晴れ間も出てきたのにこの強風では更に波が高くなるだろう。波が高くなるに連れて根掛かりばかりを繰り返すようにもなっていた。もう限界だろう。
     荷物を片付けて、軽臼漁港に向かってみた。中突堤では、竿道会仲間の柴田、横山、浜田、泉氏の4名が竿を出していた。泉氏がカジカ2本にホッケやクロガシラなど規定数を揃えてよい釣りをしたようだ。私も竿を出しては見たもののアタリは出ずに終了時間を迎えてしまった。

     順次、会員を乗せながらバスが進んだ。イタヤワラで釣りを終えた山田裕一氏がバスに乗りこんできた。「いるはずのアブラコがどれも小振りだった。ハチガラも釣れたけれど1匹を除いてこれもまた放流サイズのものばかりだった。」と漏らした。
     その【1匹を除いて】というのが気がかりだったが、その大きさを聞くことはできなかった。私は第1回大会で30.2㎝のハチガラを釣り上げ、仲間からは年間魚種別大物賞候補だと言われていた。山田氏からその大きさを聞いてしまうのが恐ろしかったのだ。

     無事、会員を乗せて終点の横澗漁港で審査が始まった。
  • 魚種別年間大物小候補 ハチガラ 33㎝ 山田裕一
  •  山田氏の魚が審査に出された。その中に見たくもない魚が紛れ込んでいた。濃いオレンジの斑点を纏いデップリと太ったいいハチガラだった。計測では聞きたくもない33㎝と告げられた。竿道会で年間魚種別大物賞を取らしてもらえるほど甘くはないと分かってはいても残念な気持ちは隠しきれない。写真撮影をさせてもらったが山田氏の鼻の穴が膨らんでいるのを見て更にガックリときてしまった。
  • 年間魚種別大物賞候補 タナゴ 29㎝ 柴田 稔
  •  柴田氏の魚が審査に出された。柴田氏は第1回大会でもタナゴ部門の年間大面賞候補にノミネートされていた。今回はそれを上回る29㎝と計測された。晩秋の大会では出そうもない魚なのでもう決まりだろう。
  • 左から準優勝:菅原信幸1814,優勝:林 忍2121、第3位:宮野一成1690
  •  総合優勝者は林 忍氏だった。林氏は横澗から尻別川河口まで歩いたそうだ。手ぶらで片道1時間。竿道会では釣り場区間はみ出しはコロ(キャスター)禁止となっている。アカハラ狙いだからゴロで満杯のあの重い荷物を背負って歩いたのだ。グーグルMAPで確かめてみた。始点の横澗漁港と終点の尻別川河口をクリックすると距離にして5.4㎞とでた。それを往復するのだから魂消てしまう。しかも、帰りは大物アカハラで満杯の荷物を背負ってきたのだ。それも優勝という二文字を励みに歩き続けたのだろう。その若さと体力と根性には全く感心させられた。

     準優勝の菅原氏、第3位の宮野氏も朱太川河口に入った。それぞれ、優勝や年間魚種別大物賞となりそうなアカハラを揃えてきた。そして、林氏の魚が最後に提出されたときには、ガックリと肩を落としたように見えた。いや、そんなことはないのだろう。狭小な私とは違って、林氏の執念に喝采を送っていたことだろう。

     本間健二会長は仕事上の所用があるとかで、途中参加になるが、自家用車で釣り場に駆けつけ、更に、釣った魚を仲間に預けてトンボ帰りするという離れ業をやってのけた。自分も参加して大会を成功させたいという会長の侠(狭ではない)義心には感心させられた。
  • 執念に感服して再掲 年間魚種別大物賞候補 アカハラ59.6㎝  林  忍
  • 本日の私の提出魚。なんとか10匹を提出することができた
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