9月21・22日 釣り人模様Ⅲ 苫小牧東

  • 2022年思い出の釣行記No.14
  • 釣り人に見る人間模様Ⅲ
  • 釣 行 日    9月21日(水)22日(木)
    入釣場所    苫小牧東港フェンス前    

    サバ 270 ㎜ 以下   20弱
    サヨリ            6 
    石鯛稚魚           5 
  •  今日も、火力発電所からの温排水が流れていなかった。それで、前回と同じようにフェンスの右方向で釣果が上がっているようだ。そこでは釣り仲間と思われる集団が、ワームを駆使して順調にカンパチを釣り上げていた。その右方向に空きがあったのでそこに場所を確保することにした。
     まずはエサの確保だが、中サバばかりで小サバは釣れず、しかたが無いのでサヨリ釣りに精を出す。なんとかサヨリを確保することが出来てそれを泳がせてみた。しかし、その時はカンパチが去ってしまっていたのかアタリが出ない。周辺でもカンパチは全く釣れなくなり、釣り人達も諦めたのかどんどん減っていった。私は、ワームを駆使したり、ルアーを付けた投げサビキで狙ったり、時たま釣れるサヨリを泳がせたりしたが全く駄目だった。
     
     周囲が暗くなってきた。サヨリを釣ろうと投光器を海面に向けてから3号のキツネバリにサバの身を細かく千切って付けて岸壁にぶら下げてみた。すぐにアタリがあったが、釣れてきたのは縦縞の入った扁平な魚だった。石鯛の幼魚である三番叟(サンバソウ)だ。以前は釣ることが出来なかったカンパチ、ブリ、石鯛が釣れるという夢のような話だが、喜んでいいのだろうか?北海道にも地球温暖化の波が押し寄せてきているのを感じる。
  • サンバソウ:エサにしたかったが幅広で使えないため早々に海に帰した

  •  結局、中サバとサンバソウが釣れるだけなので、日付が変わる前には、車で一休みした。今日は随分と冷え込んだので、毛布に包まっている内に眠ってしまった。

    釣りキチⅤ平
     朝になった。右隣にいかにも釣りキチと思われる青年が入った。矢口高雄の「釣りキチ三平」はアニメで、「釣りキチ四平」や「釣りスギ四平」はYouTubeでおなじみなので「釣りキチⅤ平」と名付けさせていただく。V平は器用に竿やリール、ワームを駆使して、カンパチを釣り上げた。私がワームを操作して、それを引き上げる寸前に「カンパチが追ってきている。頑張って食わせて!」と声かけられたが、その追ってきているカンパチを見ることさえ出来なかった。
     Ⅴ平にワームを見てもらった。ジグやワームには問題はなさそうだが、竿が硬すぎるのでその操作に難点があるようだ。なるほどⅤ平の竿は柔らかくしなっている。Ⅴ平いわく。「今まではイカ釣り用の柔らかい竿で代用してきたが、釣り具店で物色していると、カンパチにふさわしい竿には高い値段が付いていた。そこで、その値段を見ないようにしてレジに持って行った。」
     釣りキチⅤ平は、次から次へとワームを取り替えて、その高価な竿を振っていた。そして、そのワームの内のひとつを私に差し出した。何でも最近実績の高いワームなのだそうだ。有り難く頂いたが、それを使うことは出来なかった。

    バラ神父
     Ⅴ平の友だちと思われる方が、私を挟んで左隣に入った。この方もYouTubeでおなじみの「バラシスタ」に似た粋な御仁だった。「シスター」ではなく「バラシンプ」と名付けさせていただく。そして、入ってすぐさまカンパチを釣り上げた。
     「バラ神父」も懇切丁寧に教えてくれた。ワームは夜光縦縞模様のシャッドテールで尾の部分を切り取って使っているとのことだった。ジグは5g、7g、10gを風の強さによって使い分けている。道糸はPE0.6号、ショックリーダはフロロ〇〇ポンド。ポンドが分からなかったのでそのリーダーに触れさせていただく。2号程度か?
     「バラ神父」はアタリワームを探し出したようだ。次から次へとカンパチを抜きあげていく。糸の太さに問題はなさそうだ。フェンス越しに覗いていると、彼のワームに食いついたカンパチを追って、5、6匹のカンパチが後を追っている。「群れが入ったようなので、今、竿を出したらいいよ」と勧められたが、私は竿を片付け始めているところだった。昨日から時間はたっぷりあったのに、今は時間がなかった。

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