Noisy Days in February, 2008

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2008.02.21 (Thu)

[movie] アタゴオルは猫の森

 西久保瑞穂監督作品、2006 年。CG 映画。
 アタゴオルという村で、放蕩者のヒデヨシがとある封印を破ってしまい、植物女王ピレアが復活する。ピレアは歌で村人を支配し、生物を全て植物化しようとする。一方、ヒデヨシは卵型の生き物、輝彦宮と出会ったことで、ピレアとの戦いに巻き込まれる……。

 冒頭 5 分で観る気が萎える映画でありました。CG にして派手な演出しておるのも絵柄と合っとらんような。話も善悪対決で面白うない。残念賞。

log modified: 2008/02/24 03:16:04 JST

2008.02.22 (Fri)

[movie] Hollywood Ending

 Woody Allen 監督作品、2002 年。邦題「さよなら、さよならハリウッド」。
 映画監督の Val (Woody Allen) は、かつては巨匠と讃えられたものの、唯我独尊な態度が災いして、現在は CM 監督として糊口をしのぐ生活を送っていた。そんな彼に大作映画の監督依頼が来るが、その仕掛け人は彼の前妻で映画 producer の Ellie (Tea Leoni) だった。配給会社の社長 Hal (Treat Williams) とくっついた Ellie を許せない Val だったが、千載一遇の好機をふいにもできず、Ellie の話に乗る。しかしいざ映画撮影が始まると、Val は心因性の失明に掛かってしまう……。

 Woody Allen お得意のどたばた劇。とはいえ同時期の "The Curse of the Jade Scorpion" 程複雑な筋立てではなく、Val のよれよれ監督ぶりに焦点を絞りつつ、映画製作現場を茶化して皮肉る映画となっております。Ellie と再会した Val が、大人な business talk をしているかと思えば突然 Ellie への罵詈雑言に転じる場面は、見事な演技で笑わせていただきましたよ。目が見えないことを必要以上に強調しつつ、staff がそれに気付かないというのも、無理ありすぎですがこういう映画に reality 求めても疲れるだけです、素直に笑っておきましょう。
 とはいえ Woody Allen 映画にしては軽く走りすぎて上滑りしている感じも。ほどほどに楽しめる映画でありました。

村上 龍 『半島を出よ (上)』

 幻冬舎文庫版で先日読了。
 経済の弱体化した近未来の日本。ある日突然、福岡ドームが 9 人の北朝鮮兵士によって占拠される。続けて 500 人の北朝鮮特殊部隊が福岡に上陸し、市中心部を制圧する。彼らは自分たちを北朝鮮に反旗を翻した軍隊、高麗遠征軍であると名乗り、福岡を独立国だと認めるよう日本政府に要求する。対応が後手に回った日本政府は、高麗遠征軍との衝突を避け、福岡封鎖の動きに走る。政府の対応への失望、及び高麗遠征軍への恐怖とその裏返しとしての従属意識から、福岡市は高麗遠征軍に協力的な態度を取る。一方、福岡のぼろ倉庫に住むはみ出し者のイシハラ達は、高麗遠征軍を敵と認識し、戦いの準備を始める……。

 北朝鮮側、日本製府側、イシハラ達の三者を主視点として描かれる近未来軍事 simulation であります。北朝鮮兵の圧倒的な戦闘能力や徹底した指揮系統が強調される一方、右往左往しつつ自己保身に走る日本政府の抜けっぷりも克明に描かれております。官僚や政府への批判が痛烈なのは流石に村上龍らしいですな。
 イシハラ組が視点に入っているのはかなり異色な気もしますが、下巻でいろいろあるってことで。

log modified: 2008/02/25 07:04:38 JST

2008.02.23 (Sat)

get
  • Masahiro Kusunoki / Guwange & Esp Ra.De. Original Sound Track
[movie] Kundun

 Martin Scorsese 監督作品、1997 年。
 The 14th Dalai Lama (Tenzin Thuthob Tsarong) の生誕と成長、そして中国政府による Tibet 侵略により India へ亡命するまでを描いた映画。

 Scorsese も "The Last Emperor" みたいな史実ものを撮ってみたかったのかね。とはいえ忠実に史実を追うだけでは面白くないのです。僧侶の死体絨毯や案内人の運命予見といったハッタリ演出にもげんなり。Philip Glass の音楽は大仰でわざとらしい。ということですることなすこと裏目に出まくりの映画でありました。

村上 龍 『半島を出よ (下)』

 幻冬舎文庫版で読了。上巻の続き。
 高麗遠征軍に加わるべく、12 万の北朝鮮将兵を乗せた船団が福岡に迫る。政府の送り込んだ SAT の失態により福岡市民の心は一層高麗遠征軍の側に傾く。また、高麗遠征軍は重犯罪者から巻き上げた金で懐を潤したり、いけめん兵を media の広告塔にすることで福岡市民の信頼を得たりすることで、着実に福岡に根を張りつつあった。後続部隊が到着すれば反撃の機会は失われる。イシハラ達は遠征軍の司令塔である海鷹ホテルを倒壊させて敵を一掃しようと目論む……。

 村上龍の作品にしては珍しく、綺麗に落ちが付いたなぁ……と、そこに感心しとる場合ではなくて。
 下巻では日本政府は視点から離れ、代わりに福岡市民の視点が入っております。表面上の友好的な顔に安心しつつ、その背面にある冷徹な規律主義を垣間見ると恐怖に打ち震える市民も描かれておりますが、こういう視点があると reality が出てよろしいですな。
 イシハラ軍団は下巻で大活躍ですが、いろいろ都合良すぎる向きもあります。武器弾薬の調達 route を持つ男もいれば、我流の爆弾工作専門家もいれば、蛙養育のために大量の蝿や百足を確保している男もいる。イシハラ組が濃い面子が揃いやすい場所というのも解りますが、それぞれがちゃんと役割果たしているところを見ると、casting にわざとらしさを感じるのです。まぁ、fiction ですし敵は強大なので、その辺の強引さは許容範囲か。

 村上龍の作品には「はみ出し者の自立」を描いたものがいくつかありますが、それらは主に既存社会と外部者との戦いを描く構造になっておりました。しかし『半島を出よ』の場合は、高麗遠征軍という「不自由だが強力な」外部者と、イシハラ組という「自由だが微々たる力の」外部者の、それぞれの自立を賭けた戦いを描いているという点に特徴があります。
 村上龍ぽい流れて行けば、高麗遠征軍による福岡独立が成功し、そのまま九州が飲まれて第二の北朝鮮化……という scenario もありだったかと思いますが、それをイシハラ組に阻止させたということは、彼はまだこの自由な場所を見捨てていないということになるのでしょうかね。自由はかくも力強い。イシハラさんははやく詩を書いて身をくねらせてください。

log modified: 2008/02/25 09:05:50 JST

2008.02.24 (Sun)

get
  • Newworldaquarium / The Dead Bears
  • Jun Yamabe & Enitokwa / Bisai
  • Akira Kosemura / It's on Everything
  • Akira Kosemura & Haruka Nakamura / Afterglow
[movie] Nouvelle vague

 Jean-Luc Godard 監督作品、1990 年。
 財閥の当主 Elena (Domiziana Giordano) はある日、交通事故で記憶を失った男 Roger Lennox (Alain Delon) を救う。二人は共に暮らし始めるが気持ちはすれ違う。やがて、Elena は Roger が泳げないことを知りながらも、湖に落ちた Roger を助けず、彼が沈んでいくのを見る。その後、Elena の前に Roger の弟と名乗る Richard (Alain Delon) が現れる……。

 JLG 監督作品をまともに観るのは初めての小生であります。まぁ "Ten Minutes Older: The Cello" はありましたけど。
 愛を巡る意味深な台詞がぽんぽん飛び出し、story そっちのけで communication 不全な人々を執拗に描く映画ですなぁ。庭師のおっさんも見習い maid も哲学者崩れのように見える。BGM では David Darling の Cello が低音鳴らしていたり、Hindemith や Schoenberg の現代音楽が鳴り響いたり。
 前衛的ではありますが、同じ動作の繰り返しや、静止画のように佇んでいるだけの shot でも独特の映像美が感じられ、ただただ呆然と見とれてしまう、そういう映画でありました。

log modified: 2008/02/25 05:37:27 JST

2008.02.25 (Mon)

James Patterson & Maxine Paetro 『4th of July』

 Warner Vision 版の paperback で読了。『3rd Degree』の続巻ですが単体でも完結してます。
 10 年前の迷宮入り事件と同じ手口で殺された死体が上がる。犯人と思しき連中を追い詰めた Lindsay Boxer 警部は、相手が銃撃してきたためこちらも発砲し、相手の少女は死亡、その弟は車椅子生活を余儀なくされる。過剰防衛ではないかと訴えられた Lindsay は裁判に臨む……。

 前半は法廷もの、後半はどたばた。薄口なのは相変わらず。今回は Lindsay 以外の Women's Murder Club の面々はあまり前に出てきませんが、そういうのもあまり気にならない程に character も薄い。まぁ、この薄さが支持されやすい特徴なのでしょう。

diary

 今週は夜勤。ですがどうも体調が優れず、未だに寒気が残るし鼻水も出る出る。何とか定時までは持たせたいところであります。

log modified: 2008/05/29 20:19:06 JST

2008.02.26 (Tue)

Terry Brooks 『The Wishsong of Shannara』

 Del Rey 版の paperback で先日読了。
 『The Elfstones of Shannara』から数十年後、闇の勢力が再び台頭しようとする。Allanon は Brin Ohmsford の前に現れ、彼女の wishsong の力で闇の力を封じるよう依頼する。Brin は Allanon と共に旅立ち、Brin の弟 Jair は村に残ったものの、成り行きで Brin の後を追うことになる……。

 三部作の完結編ですが、毎度の芋蔓式 story、かつ前作が出来良かっただけに power down している感はありますな。Allanon の途中退場という波乱はありますが、Brin と Jair の話がうまくかみ合ってない部分もあり、全体的に散漫な印象。とはいえ、The Weapons Master こと Garet Jax のかっちょよさは特筆に値するかと。

log modified: 2008/02/27 20:25:07 JST

2008.02.28 (Thu)

diary

 父方の大叔母が亡くなったとのこと。
 生前お話しする機会はあまり無かったのですが、冬場に何度か仕送りを頂いたりしてお世話になりましたので、十分なお返しができないままとなってしまったことが悔やまれます。
 明日移動して告別式に出る予定。

log modified: 2008/02/28 20:10:01 JST

2008.02.29 (Fri)

diary

 夜勤終えて実家舞い戻りの算段。飛行機は無理そうなので新幹線と特急で。道中はひたすら寝てました。

log modified: 2008/03/03 02:27:27 JST

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