Noisy Days in September, 2006

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2006.09.21 (Thu)

I'm not a gun / We think as instruments

 tech house 職人 John Tejada と、邦人 guitarist の Takeshi Nishimoto による post rock project、I'm not a gun の 3rd album。2006 年発表。
 隠れ John Tejada 好きな小生ですが I'm not a gun は初めて聴くのであります。何せ guiter 入りと聞いては System 7 ではないのと思ってしまうわけで。ところが実際には全然ちゃいました。
 house 寄りの post rock と言うか、情念薄めの emo と言うか、静謐さの中に organic で温かい響きを感じられる album であります。Tejada による click house 風の programming も当然入ってますが、主役はやはり Takeshi Nishimoto による guitar と、Tejada の drums でしょう。melody を大事に鳴らす Nishimoto の guitar play は、面白みはあまりないのですがとかく優しい響きにうっとりです。Tejada の drums も上手い。tr.9 "As far as forever goes" では徐々に盛り上げていって大活躍です。
 いや今まで聴かなくて悪かった、という感じの傑作でありました。それにしても John Tejada、career 長いのに未だに pure で嫌味がないなぁ。

Terry Brooks 『The Elfstones of Shannara』
The legend was not legend. The legend was life. Evil did indeed lie beyond a Forbidding that the Ellcrys maintained. Only she kept the Elven people safe.
And now she was dying. (page 6)

 Del Rey 版の paperback で先日読了。
 『The Sword of Shannara』から約 50 年後、Elf の王国がある Westland を悪魔から守っていた神樹 Ellcrys が枯れ始めた。Westland 安寧の為には、 Ellcrys の守り手 Chosen が Ellcrys の種を禁忌の地 Bloodfire に持っていく必要があるが、魔族の王 Dagda Mor は先手を打って Chosen を皆殺しにしてしまう。Elf の王 Eventine Elessedil の前に表れた Druid の Allanon はしかし、まだ望みはあると王に説く。王の孫娘で今は家出している Amberle に、Ellcrys の種を運ぶ資格があると Allanon は考えていた。Allanon は Shea の孫息子で今の Elfstones の所有者である Wil Ohmsford を連れて Amberle を見つけ出し、Amberle と Wil に未来を托す。そうこうしている間にも、魔族の軍団が着々と Westland に侵攻していた……。

 前作で「色気がない」とか言ってた小生ですが、作者もそれは承知していたのか、今回は elf でつんつん娘の Amberle と、盗賊団の一味で Wil に積極的に approach するお転婆娘 Eretria の二人を大々的に feature しております。Elfstones の継承者でありながら使い方を良く知らず、自分に elf の血が四分の一しか入ってないからかいなと思い悩む Wil は、娘二人にいいように振り回されております。乗りが軽い方が作者も調子出るようですな。盗賊団首領 Cephelo も Wil から Elfstones 騙し取ろうとあの手この手を尽くしてくるし、秘境の魔女姉妹 Mallenroh と Morag の壮大な姉妹喧嘩もあったりで entertainment 色も強め。LotR follower の枠には収まらぬ冒険活劇になっております。まぁ、Wil が頼りないので面白い、ってのもあるんですが。
 Wil の part に比べると、後半の山場を成す elf 軍と demons の合戦は今一つ。似たような描写が続くので間延びしてます。とはいえ、その人柄から次第に leader 役に収まっていく Ander Elessedil や、少数精鋭で奮闘する Free Corps の長 Stee Jans の活躍もあったり。あんまし目立たない Allanon は終盤で Dagda Mor と一騎打ちして華を見せたという感じですな。
 最後はやっぱりねーという終わり方でしたが、Wil が Allanon に「あんた知ってたんだろ!」と詰る場面は流石に胸に詰まりますな。王道路線でちゃんと泣かせてくる辺りも Terry Brooks らしいということで。なかなかの良作でありました。

log modified: 2006/09/22 15:38:02 JST

2006.09.22 (Fri)

get
  • Gin Blossoms / Maior Lodge Victory
  • The Beauty Room / The Beauty Room
diary

 vf5、さんざん負けて泣きながら帰る。

log modified: 2006/09/23 00:47:20 JST

2006.09.23 (Sat)

get
  • WDR Sinfonieorchester (conducted by Rudolf Barshai) / Shostakovich: Symphonies (11CDs)
  • Pat Metheny / Bright Size Life
[movie] Every Which Way But Loose

 James Fargo 監督作品、1978 年。邦題「ダーティファイター」。
 truck 野郎の Philo Beddoe (Clint Eastwood) は、地元の賭け喧嘩では負け知らずの男だった。彼は友人の Orville Boggs (Geoffrey Lewis)、orangutan の Clyde と共に暮らしていた。ある日 Philo は、立ち寄った酒場で C&W の歌手 Lynn Halsey-Taylor (Sondra Locke) に一目惚れし、二人は付き合い始める。途中、Lynn にちょっかいを出そうとした若僧を Philo は痛めつけるが、若僧は地元の暴走族 Black Widows の member だったため、Black Widows の面々は Philo に仕返ししようと彼を付け狙うことになる。また、Lynn に逃げられた Philo は酒場で暴れ、そこで殴った相手が警官だったことでその警官にも追われる羽目になる。自分が狙われているとも知らず、Philo は Orville と Clyde を連れて Lynn の後を追うが……。

 めりけんの荒くれ者による easy going で comedy touch な road movie であります。正義だの信念だの振りかざさない分だけ気楽に見られるところがええですな。Philo 追っかけて Boggs の家に押しかけてきた Black Widow の面子を、Boggs の母ちゃん (Ruth Gordon) が rifle ぶっ放して追い払ったり、賭け喧嘩の金を出し渋る客を Boggs の girl friend である Echo (Beverly D'Angelo) が拳銃発砲で脅して金巻き上げたりと、一見普通な人達がやたら豪快な点もあめりかんですな。警官な人達や Black Widow の面々も間抜け揃いで笑わせてくれます。
 ちょっとほろ苦いものの爽やかに締め括るのも良好。まぁ、どう見ても安い作りの B 級映画なんですが、気負わず見て楽しめる作品と言えるでしょう。

log modified: 2006/09/25 01:46:25 JST

2006.09.24 (Sun)

diary

 しょすたこ聴きまくりながら勉強してると頭痛くなってきましたよ。慣れないことをするものではない、と。

[movie] Any Which Way You Can

 Buddy Van Horn 監督作品、1980 年。邦題「ダーティファイター2 燃えよ鉄拳」。"Every Which Way But Loose" の続編。
 truck 野郎の Philo Beddoe (Clint Eastwood) は相変わらず賭け喧嘩で勝利を収めていたものの、自分の力に限界を感じ、そろそろ引退を考えていた。しかし Philo の強さに目を付けた地元の gang 達は、Philo と有名な拳闘家 Jack Wilson (William Smith) とで試合をさせようと画策し、Philo に話を持ちかける。高額の謝礼金に釣られた Philo は試合を承諾するが、友人の Orville Boggs (Geoffrey Lewis) や、Philo と寄りを戻した Lynn Halsey-Taylor (Sondra Locke) から Jack との試合を止めるよう説得される。Jack は試合で相手を二人ほど再起不能にしたことのある pro の喧嘩屋だったのだ。Lynn らに説得された Philo は試合を断る決心をし、前払いで預っていた金を gang に返す。だが既に promote を始めている gang らも只では終わらず、Lynn を誘拐して Philo を試合に出させようとする。相変わらず Philo への仕返しを企てる Black Widow の面々をあしらいつつ、Philo は Orville と orangutan の Clyde を連れて試合会場へ赴く……。

 前作があの出来でも続編が作られるとは、それなりに評価されてたんでしょうかね。今作も前作同様の comedy touch な作品ですが、Lynn と Clyde の登場場面は前作より多いので、Sondra Locke ふぁんな諸氏や orangutan 萌えな方々には満足頂けることでしょう。特に Clyde はウンコ据置きや車解体、make love やら黄金の右腕披露やらで大活躍です。実はこいつが主役じゃないのか。人間じゃなくても hollywood star にはなれるのかも知れませんな。
 相変わらずの能天気あめりか節は健在で、Black Widow 団の阿呆さには研きが掛かり、Boggs 母ちゃん (Ruth Gordon) は年甲斐もなく色惚けし、成金が Philo と Jack の試合に駆けつけるため公道を飛行機で走らすという暴挙もあり。あめりかんな映画ですなぁ。何だかんだで最後はすっきりして終了。前作の持ち味を上手く引き継いでいるところが好感の持てる B 級快作でありました。

log modified: 2006/09/25 02:35:23 JST

2006.09.25 (Mon)

Otomo Yoshihide's New Jazz Quintet / ONJQ Live in Lisbon feat. Mats Gustafsson

 大友良英率いる ONJQ の、2004 年 8 月、Lisbon での live 盤。jacket にある洋食屋りすぼんで演ったわけではないらしい (笑)。大友良英 (el-g)、津上研太 (as)、水谷浩章 (b)、芳垣安洋 (ds, tp) に、Mats Gustafsson (ts, bs) を加えた編成。2006 年発表の album。
 ONJQ の live 盤と言うと新宿 Pit Inn での 2002 年 live 盤も耳が発火するような凄まじい演奏でしたが、このりすぼん盤は Mats Gustafsson による灼熱溶岩的なねばねばでどろどろな sax の咆哮に導かれつつ、各々の面子も暗黒 spiritual jazz を展開するという趣向です。一見ふつーに開幕して theme も明確に提示されるのに、何時の間にやらぶっ壊れておるという ONJQ 節を堪能できます。この自然な壊れ方が良いのですよ。
 Ornette Coleman の計算尽くでの壊れと、Derek Bailey の天然壊れとの境界を、自由に踏み越えていく ONJQ であります。そう見ていくと、入口と出口という差はあるものの、大友良英が Eric Dolphy の曲を良く取り上げるのは解る気がしますねぇ。Dolphy もまた境界線上の人だったわけで。りすぼん盤でも tr.2 "Serene" は Dolphy の曲であります。
 tr.1 "Sonf for Che"、tr.4 "Eureka" を Pit Inn 盤と聴き比べるのも一興かと。あー、Pit Inn 盤ってどの箱にしまったっけ。

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  • ジョージ・R・R・マーティン 『七王国の玉座 V』
log modified: 2006/09/26 03:13:55 JST

2006.09.26 (Tue)

WDR Sinfonieorchester (conducted by Rudolf Barshai) / Shostakovich: Symphonies

 9/25 は Dmitry Shostakovich の生誕 100 年でありました。つーても既に没後 31 年が経過しておりますが。ということで Brilliant Classics の廉価 CD を聴いておるのです。WDR Sinfonieorchester が Barshai の棒振りで演奏している 11 枚組 CD Box。交響曲の 1 番から 15 番まで、即ち Shostakovich の全交響曲を収めております。でもってそれなりに安かった (爆)。いや Brilliant と Document には頭が下がるです。
 日頃 classic は聴かん、交響曲だとなおさら聴かん小生ですんで演奏の善し悪しは解らんですが、嫌味のない素直な演奏なんではないかと。Shostakovich の交響曲に迫力を求める人には不向きかも知れませんが、基準として聴くには充分な出来栄えと思いまする。

log modified: 2006/09/27 02:58:32 JST

2006.09.27 (Wed)

Gin Blossoms / Major Lodge Victory

 めりけんの rock band、Gin Blossoms の 2006 年作。
 再結成したという話は以前にも聞いていたんですが、こうして new album まで出てきやがりましたよ畜生。約 10 年振りの復活作になりますが彼らの持ち味である爽やかな melody line と tite な band ensemble は健在で、blank を全く感じさせない貫禄充分な出来に仕上っております。開幕の tr.1 "Learning The Hard Way" から微泣き疾走な GB sound が炸裂、一気にあの世界へ持っていかれます。
 radio でひょろっと流れて、ええ曲やなーと和めるような気安さを感じさせる track が揃っております。愛すべき永遠の B 級 band。ういうい、元気そうで何よりです。

村上 龍 『希望の国のエクソダス』
「この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。だが、希望だけがない」(page 314)

 文春文庫版で読了。
 Pakistan で日本人の少年が現地部族に混じって戦っていることが報道される。ナマムギと仇名されるその少年に触発されて Pakistan へ向かう中学生が出てくる。media がその件を封殺した頃、日本中で中学生の一斉不登校現象が起こる。中学生達はナマムギ通信という web の掲示板で連帯していた。不登校を続ける中学生達は自分達の情報網を駆使して独自の news network である ASUNARO を組織し、金融恐慌を利用して巨利を得る。やがて彼らは北海道への移住と地方通貨の流通を計画するようになる……。

 村上龍、中学生の口を借りて日本の大人を叱るの図。相変わらず挑発的な作品書きますねこの人は。
 日本の現状を問題視するまとまった集団、ということで中学生が俎上に上げられてますが、まぁ実際には無理でしょう。その観点から言えば fantasy なんですが、しかしその中学生達による大人批判には考えさせられるものも多かったり。
 一つの国は緩やかに死んでいき、その腐臭の中から別の価値観に基づく新たな国が生まれる、そういうお話でした。

log modified: 2006/09/28 02:52:34 JST

2006.09.28 (Thu)

Bon Jovi / Slippery When Wet

 めりけんの hard rock band、Bon Jovi の 3rd album。1986 年発表。
 80 年代の商業 hard rock 史に燦然と輝く名盤であります。producer に Bruce Fairbairn、engineer に Bob Rock、songwrighting には Desmond Child も参加と、当時の hit 請負人が参集しております。この頃の Bruce Fairbairn は飛ぶ鳥落とすような hit maker でしたなぁ。
 tr.2 "You Give Love A Bad Name"、tr.3 "Livin' On A Prayer" の 2 曲は全米 no.1 を獲得。そりゃ売れるわいなという感じの catcy な名曲。他も佳曲揃いですが tr.10 "Wild In The Streets" の能天気さがまた良い。古き良き 80 年代な album でありました。

log modified: 2006/09/29 01:47:57 JST

2006.09.29 (Fri)

Greg Rucka 『A Fistful Of Rain』
The man returned his attention to me, and when he spoke, the fear came back in a cascade.
"Give me your clothes."
"They're not your size," I said, meekly. (page 15)

 Bantam Books 版の paperback で先日読了。
 有名な rock band の guitarist である Mim Bracca は重度の alcohol 依存症で、band の tour 中に仲間から一時休養を言い渡される。故郷に帰った彼女は自宅の前で銃を持った男に脅され誘拐されるが、危害を加えられずに自宅前まで戻される。警察に話しても Mim の幻想として相手にされない。その後、Mim の全裸写真が web に出回る。名誉を傷つけられた Mim は犯人を探そうとやっきになるが、やがて自らの暗い過去と向き合う羽目になる……。

 rock star が主人公の小説てのも珍しいのぅ。とはいえ rock star の役得振りは最後に犯人を出し抜く場面で効果的に使われるくらいで、全体的には Mim が全裸写真や動画で脅されたり肉親の死に見舞われたりして苦しみながらも、見えない敵に立ち向かい再生するというお話なので、そこそこ地味でそこそこ読ませる、といった塩梅。

log modified: 2006/10/01 23:38:59 JST

2006.09.30 (Sat)

diary

 vf5、二段昇格戦を二度落とし、相手昇段で決着。いやいいんですこれくらいで。つい先日も級落ちしたくらいですんで。とほー。
 と言いつつ巧者相手に 3 タテ勝利なんてのもありましたが。その後ボコられたのは言うまでもなし。

 今日も今日で飲み会。10 月は試験があるので、以後の飲み会は差し控える所存であります。

[movie] Buffy the Vampire Slayer

 Fran Rubel Kuzui 監督作品、1992 年。邦題「バッフィ / ザ・バンパイア・キラー」。
 high school の cheerleader をやっている Buffy Summers (Kristy Swanson) は、中世に自分が何者かと戦う夢をしばしば見ていたが、誰にもそれを言わず、女友達と遊んだり、boy friend の Jeffrey Kramer (Randall Batinkoff) とよろしくやったりしていた。そんなある日、Buffy は一人で練習している所で初老の男 Merrick Jamison-Smythe (Donald Sutherland) に声を掛けられる。Merrick が言うには、Buffy は vampire slayer として選ばれた存在とのことだった。眉唾で聞いていた Buffy だったが、Merrick から夢の女性が前世の自分であると指摘されたり、墓地で vampire と戦ったりして、自分の役目を自覚する。Lothos (Rutger Hauer) という vampire 王が蘇生し、町の住人が続々と vampire 化していると知った Buffy は、Merrick の元で武術の修練を積み、町を守るべく戦う。一方、町のごろつき Oliver Pike (Luke Perry) は、vampire に襲われているところを Buffy に助けられたことで、彼女の戦いを手助けしようと思い立つ……。

 Merrick 役に Donald Sutherland、Lothos 役に Rutger Hauer と、大御所揃えておるくせに全篇に漲る cheap さがそれをぶち壊しておる B 級映画であります。いや、こういう見方は正しくない。Buffy 役 Kristy Swanson を如何に可愛らしく描くかに全力を注いだ映画と言うべきでしょう。pop で cute で勝気な vampire slayer を、あちょーおちょーと飛んだり跳ねたりさせて、全米 teens 少年の心を鷲掴みにしてくれようず、との意気込みが伝わりますな。
 それにしても Buffy は大事にされすぎておって story は単調、Lothos はらすぼすにしては弱すぎ、vampire 化した住民は人間じゃないから皆殺しにしても異議なしという能天気振りで、Kristy Swanson 目当てでない人には観る価値ない映画と言えるでしょう。いや小生は楽しめましたとも。筋骨隆々な吸血鬼殺しもええですが、ねーちゃんもなかなかよろしいことで。

log modified: 2006/10/02 01:34:27 JST

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