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Deep House の重鎮としてその名を不動のものとしている Joe Claussell の first album。この人の名前が出るときはたいてい spiritual という形容句もくっついてくるのだが、正直言うとそこには spiritual という label によってその音楽性を型にはめようという意図が見え隠れしているように思える。あるいは、熱帯のまったりした大気を思わせるような sound collage がそう思わせるのか。まぁ、そのあたりの作為性を抜きにしても、この album は良くまとまっている。安定した四つ打ちの上に乗る、jazzy な improvisation の数々。でも複数の line は free jazz のように互いを牽制し緊張を高めるものではなく、水の流れに従うかのように自然に絡み合い大きな流れを成すものだ。心地よさに身を浸し、音を享楽せよ。