Noisy Days in January, 2007

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2007.01.01 (Mon)

Frank Zappa / Weasels Ripped My Flesh

 Frank Zappa の 1970 年作。通称「鼬野郎」album であります。
 Zappa というと genre 越境で取り止めが無い sound が信条と思われている節がありますが、根っこは rock な人なので free jazz ぽくても prog rock ぽくても何処となく聴きやすかったりもするのです。
 この鼬野郎も前衛性と人懐こさが同居する不思議系 sound になっております。曲名見直してみたらば tr.6 "The Eric Dolphy Memorial Barbecue" なんてのも。こういう舐め舐めな title sense とは裏腹に演奏は強力で、この時期の Zappa の充実振りが窺える一作となっております。

[movie] Hedwig and the Angry Inch

 John Cameron Mitchell 監督作品、2001 年。
 旧東独逸出身、性転換手術に失敗して怒りの 1 inch を股間に残してしまった男女の Hedwig (John Cameron Mitchell) は、売れない punk rocker として全米を巡業していた。彼女の元恋人 Tommy Gnosis (Michael Pitt) は彼女の曲を使って一躍人気歌手に伸し上がっており、Hedwig の巡業は Tommy への stalker 的な嫌がらせも兼ねていた。巡業を続けながら Hedwig は自らの半生を振り返り、やがて Tommy と再び相見えることになるが……。

 男でも女でもない中間の存在となり、故郷を失い夫や恋人にも去られ、常に孤独な身の上に置かれる Hedwig ですが、俗人離れしたその容貌や数奇な半生からは現代の両性具有者の遍歴を垣間見るようでもあります。
 punk が既存概念をぶち壊す概念であるならば、punk を通じて自らの心情を吐露し、やがて自分が不完全な存在ではなく、欠けた部分を埋め合わせる必要など無いと達観するに至る Hedwig は、punk 以降の秩序なき時代に生まれた rock icon なのでありましょう。まぁ、両性具有的な佇まいが既に前時代的だという批判はあるでしょうが。
 と持上げつつ、お話よりも阿呆な演奏場面が多いので映画としては充分語りきれてないような印象もあり。歌と演奏が主題と考えればその辺は問題じゃないってことか。

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 『迷宮百年の睡魔』読んだときに感じた既視感てのは、Daniel C. Dennett の思考実験に由来するものだったようです。あのヒューストンとタルサの話ですな。

log modified: 2007/01/03 23:51:48 JST

2007.01.02 (Tue)

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  • Cactus / Restrictions
  • Cactus / 'ot 'n' Sweaty
  • Beth Orton / Trailer Park
  • 夏目 漱石 『草枕』
  • 夏目 漱石 『虞美人草』
  • 萩尾 望都 『トーマの心臓』
[movie] Songcatcher

 Maggie Greenwald 監督作品、2000 年。邦題「歌追い人」。
 20 世紀初頭の米国。古い民謡の研究家である大学助教授の Lily Penleric (Janet McTeer) は、教授への昇格が認められないことに腹を立て、妹 Eleanor Penleric (Jane Adams) が教師をしている山村の学校に休暇がてら引き籠ってしまう。そこで Lily はお手伝いの Deladis (Emmy Rossum) が聞かせてくれた歌に驚く。それは既に失われていたと思われていた、米国への移民者の伝統歌だったのだ。Deladis からこの手の伝統歌は幾らでもあると教えられた Lily は、彼らの歌を採譜・録音して、いずれは本にして出版しようと奮起する。都会から録音機を取り寄せ、方々に出向いては村人から採譜する日々が続くが、都会から出戻ってきた Tom Bledsoe (Aidan Quinn) は彼女の仕事は金にならないと非難する……。

 Lily と Tom の関係を中心にしつつ、古い伝統歌が未だに生活に密着している山村の生活や、伝統文化と近代化の波との摩擦を描いた映画であります。古い歌がいろいろ聞けたのでそれなりに満足。
 皆から毛嫌いされている不動産屋のおっさんが酔っ払って伝統歌を歌い出すところとか、基督教に基づく学校設立に燃える神父と伝統擁護派との対立とか、この時代ならではの趣向もちらほらあって、そういう丁寧な作りは好感が持てますが、中心の恋物語は今一つな印象。それにしても、伝統歌ってのは独特の節回しと拍子なので歌いにくそうと思うのは小生だけであろーか。

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 新春恒例の開運福銭げっと。これで一年闘えます。

 昔馴染の CD 屋が引越していて、point も card ではなくて銭券になったそうな。小生の point card は中学 2 年の頃に連番打たれたものだったので、あれが無くなるのはちと寂しい気もする。

log modified: 2007/01/06 01:54:57 JST

2007.01.03 (Wed)

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 実家から前線に戻ってきましたので気分一新、あけけおめめ。
 戻りの在来線で人身事故は勘弁してくれ。だいや乱れまくりじゃよこんちきしょ。まぁ戻ってこれたからいいけど。

log modified: 2007/01/03 23:33:04 JST

2007.01.04 (Thu)

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  • Andras Schiff & Peter Serkin / Music for Two Pianos
[movie] Saw

 James Wan 監督作品、2004 年。
 古く小汚い bathroom に二人の男が監禁されている。一人は青年 Adam (Leigh Whannell)、一人は医師 Lawrence Gordon (Cary Elwes)、二人は部屋の端に鎖で足を繋がれ手を触れ合うこともできない。二人とも何故ここに閉じ込められたのか思い出せない。二人の間には拳銃で自殺したと思しき死体がひとつ。手の届く範囲で調べると tape recorder と tepe が見付かる。再生するとそこには犯人と思しき人物からの伝言が入っており、6 時間以内にどちらかを殺さないと両方殺すと吹き込まれていた。Lawrence は犯人に心当たりがあった。命の大切さを教えるために何者かが人を監禁して極限状態に追い込み、指示を満たせなかった人は死に至らしめるという猟奇事件が連続して起こっており、David Tapp 刑事 (Danny Glover) の犯人調査に Lawrence も協力したことがあった。Lawrence と Adam は脱出するため手を尽くすが……。

 みすてりで言えば新本格みたいなものか。"Se7en" 同様に後味悪い映画ですが、登場人物への容赦なさは一層徹底されてます。序盤から中盤にかけて展開される不可解状況の手探り調査で、謎を解いたと思ったらそれも犯人の仕掛けの内だったり、二人の監禁者の腹の探り合いは地味に面白い。中盤から終盤にかけては action scene ありのどんでん返しありのでこれまた thrilling で楽しめます。
 まぁ、出来すぎてる嫌いもありますが、一線越えた horror 映画として記憶に留めるに値する映画でありましょう。傑作。

log modified: 2007/01/14 15:52:19 JST

2007.01.05 (Fri)

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  • Maju / Maju-4
  • I'm not a gun / Everything At Once
  • Otomo Yoshihide's New Jazz Quintet / Flutter
  • Grigory Sokolov / 5CD set (Beethoven, Schubert, Chopin, Prokofiev, Rachmaninov, Scriabine)
diary

 新規店舗開拓ということで普段行かない塔盤屋を攻めに行き諸々敗れ去ったの図。
 W point が付いて point card 満了、って前の満了分から一ヶ月も経ってないんですが。陰謀です陰謀。今年の目標は貯金ということで。

 隊長、郵便局にて口座が生きてることを確認しました。今年はゆーちょ行きます。ゆーちょ。ゆーちょ。へーちょと似てなくなくない。

 んで vf5 で terminal に無駄金突っ込んで尻餅げっとした小生が居ますよ。貯金はどうしたよ貯金は。

[movie] Permanent Vacation

 Jim Jarmusch 監督作品、1980 年。
 New York で暮らす若者 Aloysious Parker (Chris Parker) が、夜な夜な街を経巡って、螺の緩んだ住人たちと無駄話を繰り広げ、安息を求めて旅立つというお話。

 Jim Jarmusch 作品は多かれ少なかれ即物的な観せ方をするのが特徴ですが、この処女作はもうそれしかないといった風情。Wim Wenders の "まわり道" にも通じる意味無し talk が延々と垂れ流される中、主人公 Aloysious の孤独はより一層深まり、何処へ彷徨い出てもその心は袋小路に閉ざされたまま。この突き放した視線がたまらんです。
 他人に勧められる映画ではないですが、Jim Jarmusch 映画好きな方は一度観てみるとよろしいかと。

log modified: 2007/02/24 15:04:58 JST

2007.01.06 (Sat)

[movie] 白い巨塔

 山本薩夫監督作品、1966 年。
 浪速大学医学部、第一外科の東教授 (東野英治郎) は定年退職間近だが、同大学助教授の財前五郎 (田宮二郎) を後任教授に据えることに反対だった。財前は自尊心が強く、彼が教授に収まれば東の浪花大学への影響力が削がれてしまうのは明白なのだ。東は東都大学の船尾教授 (滝沢修) を通じて浪花大学外からの教授推薦を計り、財前の教授昇格を阻止しようとする。東の動向に気付いた財前は浪速大学医学部長の鵜飼教授 (小沢栄太郎) を抱き込む。財前が教授になるには教授選考会での選挙で勝たねばならない。かくして教授選考会での票を集めるため、東派と財前派は虚虚実実の駆け引きを行う。財前の同窓で研究一途な第一内科助教授の里見脩二 (田村高廣) は、財前の外科手腕を高く評価しながらも、彼が権力闘争に奔走するのは快く思っておらず、研究に専心してほしいと思っていた……。

 欲望渦巻く大学医学部で、魑魅魍魎が互いに相食む闘いを繰り広げる社会派 drama であります。終盤には財前の誤診疑惑による裁判場面もあり。
 全編に渡って財前の受難劇が繰り広げられるわけですが、緊張感溢れる話に仕上っていて良好。いやはや面白かった。

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 会社の式典。体調優れず懇親会は出ずに帰宅。

log modified: 2007/01/08 15:49:05 JST

2007.01.07 (Sun)

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  • Suzukiski / Message
  • Hozan Yamamoto, Masabumi Kikuchi, Gary Peacock & Hiroshi Murakami / Silver World
  • Grigory Sokolov / 5CD set (Bach, Beethoven, Chopin, Brahms)
[movie] 耳をすませば

 近藤喜文監督作品、1995 年。
 読書好きの中学生である月島雫は、自分が図書館から借りる本の貸出しカードに「天沢聖司」という名前がよく書かれていることに気付き、彼の存在が気になり始める。図書館に行く途中で地球屋という antique shop を見付けた雫は、そこで主人の老人と、男爵と呼ばれる人形に出会う。その地球屋の主人の孫にあたるのが天沢聖司で、彼は以前に雫の訳詞をからかった前歴を持つ同級生だった。始めは聖司を嫌な奴と思っていた雫だが、聖司が将来は violin 職人になろうと努力しているのを知り、次第に彼に好感を持つことになる……。

 何度めかの観賞ですが、印象薄いんですよねこれ。甘めの少年少女恋愛譚。
 読書家なのに元気一杯で喜怒哀楽が激しく女っ気が無く独り言が多いという雫の造型にゃジブリな香りがほんわか漂っていて良くも悪くも古くさい。素材も Platonic love だしなぁ。中学生の恋愛てのはもっと権謀術数渦巻く閉鎖環境の survival game みたいなものだったと思いますが、いや現実がそうであるからこそこういう fantasy みたいな物語が受けるのか、等と邪推したくもなります。まぁ、"白い巨塔" 見た後だから余計そう思ってしまうのかもしれませんが。
 たまに見るには良い映画でありましょう。

log modified: 2007/01/09 03:01:35 JST

2007.01.08 (Mon)

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  • 『Virtua Fighter 5 Black Book』
[game] 虫姫さまふたり ver 1.5、original mode で初 1c all

 Palm (normal) 使用、all 時の残機 0。score は 1.8 億ほど。
 新春初 play にして初 4 boss 越え、当然 5 面も初見だったので 1up 取り逃しましたが、何せ 5 面突入時まで no miss だったので stock は存分にあったわけよ。おばちゃんは我慢しつつ bomb 打ちまくって撃破。
 とりあえずおめでとう自分。maniac mode はあまりやらんと思います。どうにもやりこむ気が起こらんのじゃよこの game。

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 PC 初号機の freeze が最近たまに発生するのです。いや実際には I/O は生きてるぽいですが、command 受け付けなくなるからまぁ freeze と言っていいでしょう。大量の web access を起こす page を開いておるときとか、mplayer 使っておるときとか、youtobe 見とるときにこういう症状になるっぽい。
 まぁ最初に疑うべきは browser がアレしとるのかってとこですが、常用の firefox だけでなく、konqueror でも同じ状態になることがあるので一概に browser の問題ではないような。gkrellm で状態見てても特に CPU や proc が変になるわけでもない。
 ふむ……。直接の原因かどうかはともかく、SB で音出してることが影響しておるかも知れんので、on board に切替えて試用中。さて、どうなりますやら。

log modified: 2007/01/09 02:30:08 JST

2007.01.09 (Tue)

Woodman / Warrior Angel

 jacket 見たときには俄に信じかねたものですが、この微妙に cheap な音と、やたら high tension な乗りは確かに Woodman であります。2006 年発表、全 1 曲。
 以前にこの人が放った "East to East" も豪快な作品でしたが、あれから数年を経ての今作でもやっぱり Woodman は Woodman、detroit techno ぽい soundscape を絡めつつ、本流は土着的祝祭感の溢れる drumming と雑多な上物がびゅんびゅん飛び交う ghetto techno 調。開幕早々あちらの世界に飛ばされます。山も川もへったくれもにゃーよと言わんばかりの直球 mix で、現場で聞いたらさぞかし楽しかろうと思わせる出来栄えになっております。小綺麗なだけが techno じゃない、地べたから強引に魂鷲掴みにしてぐわんぐわん振り回さんで何が dance music か、との主張かのぅ。庶民派下町 techno の剛腕に痺れたい人はどうぞ。

log modified: 2007/01/10 02:16:28 JST

2007.01.10 (Wed)

Maju / Maju-4

 現在は細見魚と成田真樹の unit になっているらしい Maju の 4 枚め。2006 年発表。そういや昔、"Maju-3" を渋谷塔盤屋で目の当りにしつつも買い逃したんだよなぁ。それはさておき。
 "Maju-1" 辺りではまだ人に優しい ambient だったように思いますが、"Maju-4" に至っては弱音 noise が波のように寄せては返す趣になっております。noise なんですが風景に溶け込む風で無理がない。格別心地好い音ではないものの鳴っていると安心するような音であります。techno 耳の終着点はこういう風景かも知れんのぅ。

log modified: 2007/01/11 01:47:59 JST

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