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Rei Harakami と矢野顕子の unit、Yanokami の英語歌詞 version。2008 年発表。
如何せん暑い日が続いておるので音だけでも爽やかなものを浴びたいところです。まぁ Harakami 師匠の音なら electro 風鈴で涼しげにもなろうよと思うものの、矢野顕子の熟女ぶりっ子な歌唱が乗ると小生はまるまる太った野良猫が暑さに茹だりながら土管の影でごろんごろんしておる様を連想して何とも言えぬ心地になるのであります。
しかしアレですね、全 11 曲収録ながら Harakami 師匠が作曲に関わったのは 2 曲のみ、他は矢野顕子曲とか cover とかばかり。さりとて音は Harakami 節全開で、とても他人の褌で踊っておるとは思えぬ出来栄え。この人の音は melody との親和性は良くないと思うのですが、そういう仕立てだからこそめろの際立つ曲が脳内補完も含めて新鮮な響きを持つのでありましょう。久々に聴くと前より好印象でありました。
英国の drum 'n' bass producer、Photek の 2000 年作。
侘び寂び d'n'b 屋として名を馳せた Photek ですが、どらんべの一過性の潮流が過ぎた 2000 年に drop されたこの album では、四つ打ち house な track が主食になっていたのでした。何とまぁ解りやすい変化だことで。とはいえ化粧風味が薄めなのはやっぱり Photek、すっぴんの美しさを知る男なのでありました。その分毒気も薄れて普通に匿名的なホネホネ house になってたりもしますけどね。こういう仕立てであればやはり 4hero が頭一つ抜け出ている感じ。慣れないことして滑っちゃったの図。
この album の後は暫く鳴りを潜めていた Photek ですが、地道に活動は続けている様子。末長く活躍していただきたいところであります。
Kenny Dixon Jr.、Marcellus Pittman、Rick Wilhite、Theo Parrish の四人による 3 Chairs の compilation album。2009 年発表。
初期作品集ということで言ってみれば各々の solo track 寄せ集めなわけですが、この面子で初期だの後期だのといった categorize に大した意味があるはずもなく、やはり黒く粘こく投げやりな detroit beatdown な house が延々と展開されるのであります。ぬるい体温とえろい粘液から生み出されたかの如き四つ打ち音頭が飽くことなく引き伸ばされるという何時もながらの展開。安機材でこんだけ磁力のある音にしてしまえるというのはある意味神懸かりな気もしますなぁ。熱帯夜が余計に暑苦しくなる音であります。