Noisy Days in November, 2002

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2002.11.01 (Fri)

Game Arts / Silpheed Official Game Music Sound

「……で、どうですか PS2 版は?」
「いや小生 PC 版も MD 版もやったことないので、その伝説的な風評を実感できないわけで。ついでに言うと、小生は game に 24 時間障らないと手が震えるとか PS2 で部屋の暖房代わりにするとかいった heavy な人じゃないので。つまり何が言いたいかとゆーと、game の review する資格なんて」
「なんか言い訳じみてるんですが。で、どうですか PS2 版は?」
「はっきり言って音楽はダメすぎ」
「はぁ……」
「メロと beat でもみくちゃのぐちょぐちょの大傑作な MD 版の曲に、似てると言えば似てそうな曲ですが、あえなく惨敗しまくっているのですよ。煮詰めが足らないとゆーか風景が見えないとゆーか。theatrical じゃないんですね。盛り上がらないことしきり。これじゃあ高揚しないヨ。まぁ、それが確認できただけでも収穫と言えましょうか。そういうわけでまた MD 版の Silpheed (CD) を聴いてるわけで。いやはや素晴らしい。続きはここ読んでね」
「少しは昔の曲も使われてるじゃないですか」
「始めと最後だけじゃん。しかも音質が良いからなお悪い。これなら MD 版の音を新録してくれてた方がなんぼかマシじゃい。まぁそんなこんなで、満たされぬ思いだけが残ってしまったあるよ。あうあう」
「過去の栄光を追い求めるのは retro gamer の悪い癖ですよ。新しい世界だと思って、もっと肯定的に捕らえられないんですか? そんなことだと脱毛が促進しますよ」
「んなこと言われてもねぇ。駄目なものはダメなんじゃい。まぁそのお陰で、MD 版 Silpheed の音はやっぱり独自性ぶりぶりで安易に追従できないとゆーことが確認できたのだよ。小生にはこの CD があるから、もう game はいらないや」
「……」

log modified: 2002/11/09 00:59:32 JST

2002.11.02 (Sat)

Ken Ishii / Future In Light

 Ken Ishii 最新作。Detroit techno への回帰を果たした作品らしい。
 まぁこの人も、いろいろと紆余曲折ありましたから。小生も "Jelly Tones" で初めて techno 音楽を意識した人間なので、"Metal Blue America" 以降の焦点定まらぬ迷走振りには album 聴くたびに肩すかしを食らわされる思いがしてたですよ。それだけ "Jelly Tones" が傑出しすぎていた、ということでもあるのだけれど、それでも Ken Ishii とゆー人に期待するところは大きいわけで。
 で、この album です。何だか pure techno 一直線です。キラキラですピカピカです。こんなに清々しくて positive な音楽になってたとは。小生が連想したのは Derrick May でも Juan Atkins でも Kenny Larkin でもなく、Mind Design でした。ここには眉間に皺寄せて苦悩する Ken Ishii は居ないのだ。そして techno の歴史への形式張った respect もナシ。巡り巡って辿り着いた果てで、Ken Ishii はようやく、自身も見失っていた自分の語法を再発見したようだ。窓の外には neon sign の光条が。加速する machine に乗って、体を sheet に押しつけられる快感。
 jacket の polygon Ken Ishii クンを見てたら、「Rez」のことを思い出した。1 曲提供してましたね。影響受けたんでしょうか。

 とまぁ、"Future In Light" は良くできた album です。しかし、良く出来ているが故の物足りなさ、とゆーのも残ってしまうわけで。ついついまた "Jelly Tones" と比較してしまうけれど、"Jelly Tones" の魔法は、techno の範疇に収まりながらも、categorize されることをあえて否定するような無国籍風の sound に満ちていたということだった。濁った水の底に落ちていった宝石を探してあちこち這いずり回っていたら、水の底には清涼な別世界が広がっていた……という趣。その認識を踏まえた上で "Future In Light" を聴いてみると、これは全く濁りのない水そのものだ。底までくっきり見える。この曇りなき可視性が、Ken Ishii という底知れない artist への期待を僅かに逸らしてしまう。というわけで、experimental な track も作ってほしいなぁと思うわけです。
 ……って贅沢すぎ?

get
  • King Crimson / In The Court of The Crimson King
  • Scott Grooves / Pieces of a Dream
  • Frank Zappa / Freak Out!
  • Robert Musso / Innermedium
  • Jean-Philippe Viret / Etant Donnes
  • Ken Ishii / Future In Light
  • ベニー松山 『風よ。龍に届いているか(上)』
  • ベニー松山 『風よ。龍に届いているか(下)』
log modified: 2002/11/03 03:01:23 JST

2002.11.03 (Sun)

Jean-Philippe Viret / Etant Donnes

 去年の "Considerations" も素晴らしかったが、今作も相変わらずの high quality で、見事と言う他はない。Jean-Philippe Viret (b)、Edouard Ferlet (p)、Antoine Banville (ds) の三人による、現代 jazz の発露。
 通常、jazz というと theme をまず提示して、その後 solo part を数小節ずつ受け持って、最後に theme へ帰着するという型を守るものである。そのうち solo part の部分は solo をとる演奏者と backing に回る演奏者が明確に役割分担される。演奏家同士の鬩ぎ合いも、詰まるところ solo part で如何に相手を圧倒するかという部分が close up されるわけで、それが jazz 音楽の約束事みたいになっている。
 しかし、Jean-Philippe Viret の trio はその一線を易々と踏み越えてしまう。lead をとる演奏者は確かに存在するのだが、backing に回るはずの他の演奏者もまたそれに追随して加熱する。このような展開はむしろ free jazz 的な approach だと思うのだけれど、そこを秩序を乱さずに演奏し続けてしまえる所がこの trio の真骨頂だ。三人が互いに距離を置きながらも、螺旋を描くように相互干渉して高見へと上り詰めようとする、これはそういう音楽だ。
 Chick Corea "Now He Sings, Now He Sobs" を現代に甦らせたかのような感触がある。Chick さん、聴いてますか? 聴いてたら返事でもしてあげてください。

diary

 お休みの日。こういう日は無駄に体力を使ってはならぬ。

 NHK-BS で東京 JAZZ 2002 の映像を流していたので見てみたり。わお。生 Nils Petter Molvaer だ。動いてるとこ初めて見た。しかも Michel Brecker と競演してるよ。もっとも、この二人が並んでも化学反応は起きそうにないのだが(笑)。

 なにげに xmms.org を覗いて、plugin がぼこぼこ登録されているのに思わず仰け反る。
 まぁいいさ。Game の始まりだ!

[comp] xmms-shell 0.99.3

 terminal から xmms する plugin らしい。
 RPM 作ってみる。rpmfind から src 持ってきて、それを雛形にして v0.99.3 用にした。
 うむ、上手くできたみたい。Eterm から、無事に使えている。

 使う前に注意。前もって xmms を立ち上げておかないと、xmms-shell は使えません。既に立ち上がっている xmms に、横からちょっかい出す type らしい。使える commands は本家の document が詳しいので割愛。
 まぁ何れにせよ、shell で使えるとはいえ xmms が必需品なので、runlevel 3 とかでは使えなさそうだ。試してないけど。いや使えるのか? 小生解りませぬ。

 でも X に xmms が出てくるのは嫌だ、とゆー貴方の願いはきっと叶います。
 xmms-shell を立ち上げた状態で、


> window ALL HIDE

 とやらかせば、xmms が立ち上げている main、equalizer、playlist の window を display 上から隠してくれます。ちなみに visualization window は見えっぱなしです。逆に xmms を見せるようにするなら、


> window ALL SHOW

 で復活。
 わざわざ xmms-shell でしなくても、xmms を起動した display 以外で作業すれば xmms 見えないでわないか、とゆー意見もある。そりゃまぁそーなんですけど。まぁ好みの問題とゆーことで納得してください。

[comp] Madspin for XMMS 0.03

 winamp plugin の madspin を xmms に port したものらしい。って、madspin とは何ですか〜?
 調べてみたら、こういうものらしい。はひょえ。

 rpm 作ろうとしてみたが、難航している。mkinstalldirs を差し替えたりして、何とか玉になるようになったけれど、実行すると固まる。
 今の error log は、


$ libGL error: failed to open DRM: 許可されていない操作です
libGL error: reverting to (slow) indirect rendering
File Not Found : /usr/lib/xmms/Visualization/madspin/star1.bmp

 といった感じ。何だか library の場所が変だな。

[comp] iris 0.11

 float theme が追加された様子。未着手。

[comp] Dancing Particles 0.2

 べたに派手な色使いですなー。とりあえず source は落としてみた。

[comp] XMMS Terrain

 む、screenshot 見ただけではどんなものやらさっぱり。これも未着手。

log modified: 2002/11/04 02:28:23 JST

2002.11.04 (Mon)

King Crimson / In The Court of The Crimson King

 去年の 30th Anniversary Edition の復刻が契機となった小生の Crimson 遍歴も、遂に first album に到達しました。あの有名な顔 jacket です。Jacket からして名盤の趣が漂うとゆーのは凄いですな。
 tr.1 "21st Century Schizoid Man "。こういう曲を中学生に聴かせると小生のようになります(爆)。この歳で聴いても、この曲の凄みには圧倒されるものがあります。強烈な riff を轟音で鳴らすとゆー点は後の "Red" にも通じるな。しかし instrumental な部分での、progressive rock らしい怪しげな曲展開と just な unison が King Crimson らしい尖った感覚を示している。そして終盤の混沌とした音の狂騒。もうこれだけでお腹が一杯です。あとは dessert でいいや。
 残りの tr.2 から tr.5 は、tr.1 の衝撃の後に広がる荒れ果てた広野の情景描写みたい。ambient で folk song な歌が続く。それでも何だか Crimson にしては pop な曲ばかりだな。tr.2 "I Talk To The Wind"、tr.3 "Epitaph"、tr.4 "Moonchild"、tr.5 "The Court of The Crimson King" ……と、何だか名曲揃い。この album を通して聴いたことって今までなかったんだけれど、こうも聞き覚えのある曲が並んでいたとは。
 "Schizoid Man" に引きずられるところはあるにせよ、album 全体を通して結晶のような輝きを持っていると思う。まぁそうは言っても、80 年代以降の Robert Fripp から見れば古典芸能に過ぎないのだろうなぁ。小生はこういう古さもまた良しと思うのだけれど。

[comp] Madspin for XMMS 0.03

 昨日の続き。何とかできました。madspin.c が直接 bmp 呼んでるところがあって、その path が変だったのだよ。修正 patch を拵えて、何とか動くところまで持ってきた。
 でもねー。user 権限だと libGL 呼ぶのに失敗するわけよ。root 権限なら良いのだけれど。この pattern って他にもあったような。でもまぁいっか。
 全体的に暗めで、思っていたほど派手さはない。今後よくなっていくのかな。

[comp] iris 0.11

 spec の version 上げるだけで完了。これも libGL 使ってるっぽい。
 ま、安定して動いてるから良いか。

[comp] Dancing Particles 0.2

 rpm には出来たものの、実行したら "/usr/local/share/dancingparticles/" を覗きに行って segmentation fault する。まだ手を加える必要があるなぁ。

log modified: 2002/11/04 22:08:32 JST

2002.11.05 (Tue)

Scott Grooves / Pieces of a Dream

 寒いです。冬です。まだ秋か。でも寒いです。
 はみぃは秋が大好きです。でも冬は嫌いです。寒いから。うぅ、寒い。
 寒いときには暖かいものに手が伸びます。飲み物だと「ほっとレモン」とか。「着実に売り上げを伸ばしてきました」だってさ。売り上げに貢献してしまっているらしい。なくなると冬が越せません。がんばれ calpis。でも最近、タケダも似たようなものを出してきました。私はどうすればいいんでしょう。まぁ、いろいろ選択できるのは良いことです。さらに恐ろしいことに、Coca Cola が「Aquarius」でこの市場に参入してきました。今日飲んでみました。Aquarius を hot にしただけです。おいしくなかった。がっくり。
 脱線しまくりで失礼。えー、寒いときには house でゆっくりするのが吉というお話。本日取り上げる Scott Grooves さん、Detroit の音職人らしい。これが funky で jazzy で黒い groove がうねっているのですよ。tr.1 "Expansions" から Roy Ayers の vibes がオトナの世界を演出。続く tr.2 "The Sax Speaks" では Keith Kaminski の sax が jazzy に展開。んで tr.3 "Mothership Reconnection" では何と Parliament / Funkadelic と連んで骨太な funk を披露。あうあう。暖まってきました。流石、名前に groove が刻み込まれた人だけのことはあります。付け焼き刃ではない、心の底から entertain させようとする心意気に「ほっとレモン」と通じる物があります(笑)。tr.4 "Pieces of a Dream" や tr.5 "New Day" で聴かせるような minimal phrase の house にも堂々たる風格が。Blaze とかと一緒に mix したらハマるんじゃないでしょうか。
 この CD の liner にも書かれていたけれど、Detroit は motown のあるところなんですね。そうかー。Techno だけの街じゃーなかったのね(って今更……)。tr.6 "The Scat Groove" では、title 通りの scat と house beat の harmony が聴ける。美味。んで tr.7 "Bumpin' on The Underground" では聞き覚えのある guitar の phrase が。えっ? Wes Montgomery の "Bumpin' on Sunset" の cover ですか。それに tr.1 は Lonnie Liston Smith の曲だったらしい。とここに書いてますので暇な人はチェキってください。tr.9 "Feels So Good" ですが、ねーちゃんのアヘ声と beat と遠吠えみたいな管楽器の音だけでしぶとい盛り上げを続けます。こういう聴かせ方は好きです。何時でも全開 full course がお好きな compost 一派も、たまには音を抜く努力してみましょう。て偉そうに言えるほど小生は compost な人達の音を聞いてませんので、あまり凄い目で睨まないで頂きたい。
 あ。何だか全曲解説になっちまいました。last track "New Day (Part II)" はこの album 中では異色の曲で、なんと art core 系のドランベです。こういう真っ直ぐな格好良い track も作ってくるとは。元の曲が既に minimal な track だったので、なんか良い具合に D'n'B してます。まぁ、この曲だけ取り出して Goodlooking に持っていっても LTJ さんは困っちゃうかもしれません。でもこの曲のお陰で、album 全体の印象がぼやーんとしてしまうのはちと残念だったりするわけです。
 結論として、「寒いときには house に浸る」「Scott Grooves は『ほっとレモン』だ」ということになりました。拍手。

diary

 だるー。

 smoothjazz で、Ronny Jordan の "After Hours (The Antidote)" が流れてる。何だか昔、radio ばかり聴いていたころを思い出します。
 net radio だと、こうやって曲の title や付随する情報とかも見られるので良いですね(*1)

*1: 見られないところもあるが……。
log modified: 2002/11/06 02:39:29 JST

2002.11.06 (Wed)

DJ Logic / The Anomaly

 訳者子へ。あのですね、St. Germain や Laurent Garnier を「セント・ジャーメイン、ローレント・ガーナー」と訳すのは如何なものかと思うのですよ。いやまぁ、英語読みだとそうなるんかも知れませんが、小生はどう反応して良いものか解らなかったので。「笑えばいいと思うよ」あ、そうですか。わはははは。勘弁してくれ。
 DJ Logic の 2001 年作。DJ Logic は turntablist なので、turntable で歌います。うきゅきゅきゅきゅ。ぅわんぅわんぅわん。にゅい〜ん。ぉぅイエぉぅイエ。ッあハッあハッ。言葉で表現するのは難しい(<-バカ)。
 んで、その卓越した編集 sense で jazz を解体 / 再構築して山盛りで目の前に積み上げます。基本は Hip Hop。しかし House も D'n'B も Jazz も Funk も同じ地平で鳴り響く。一見雑多な寄せ集めに見えて、実は一本筋が通っている。見事なものです。John Medeski や Vernon Reid ら、guest 陣も豪華。悪かろうはずがない。
 Jazz ど真ん中から hip hop に格闘を挑んだ Courtney Pine や、逆に hip hop の方法論を駆使して jazz musician 達と渡り合おうとした DJ Spooky の album とかを思い出してしまうけれど、彼らの album で見られるようなピリピリした緊張感は、DJ Logic の album からは感じられない。この宴の司祭は DJ Logic であり、如何に jazz 寄りの track であろうとも、DJ Logic の視野は常に音の隅々まで行き渡っている。個々の音に対するその徹底振りが、avant な音楽でありながら今ひとつ安定志向から抜け出せてない要因にもなっていて、振り切れた末の化学反応があまり感じられないという欠点はあるのだけれど、それでも high tension で high quality な track の数々を聴くと、楽しくくつろいだ気分になれます。
 この優等生的な作品から、どういう方向に向かっていくのか……今後の展開を心して待ちましょう。

森 博嗣 『黒猫の三角』
「遊びで人を殺している、とおっしゃるのですか?」
「遊びで殺すのが一番健全だぞ」紅子はこともなげに答える。「仕事で殺すとか、勉強のために殺すとか、病気を治すためだとか、腹が減っていたからとか、そういう理由よりは、ずっと普通だ」(page 47)

 少し前に読了。犀川助教授の話とは趣が少し変わったなぁ。登場人物達の掛け合いが楽しくて。殺人事件の謎への興味より、雰囲気を楽しむ方に比重が置かれてしまった感じ。お陰で話の筋は忘れてしまいましたよ。うぅ、駄目すぎ。キャラ立ちすぎなのがいけないんだな。きっとそうだ。小生は無罪ということで。
 ええと、紅子さんは美人さんらしいけど eccentric な言動と人格豹変で何だか笑える人。この人が一応探偵役ってことになるんでしょうか。保呂草さんも肩書きは探偵だが、どこか飄々としていまいち信頼の置けなさそうな感じ。れんちゃんは女装好きの大学生で、しこさんをからかうのが趣味。で、しこさんはれんちゃんにツッコミ入れる役です。こんな感じでいいですか?
 この四人が通称ゾロ目殺人事件に巻き込まれててんやわんやするという話。あ、機千瑛さんもいい味出してます。紅子さんの世話役ですが、紅子さんに振り回されて大変です。頑張ってください。応援してます。
 嗚呼、こんな感想でいいんだろうか。一つ言えることは、次作も楽しみにしてますので早く文庫化してください。でわでわ。

log modified: 2002/11/07 02:49:51 JST

2002.11.07 (Thu)

Branford Marsalis / Contemporary Jazz

 昔から Branford Marsalis は線が細いと思っていて、この album 聴いてもその印象は変わらないわけです。まぁ四六時中 Ayler や Coltrane 聴いていたいとも思わないけれど、ズ太い音が好きなのは低音 fetish な小生の業なので如何ともしがたいのじゃよ。
 でもこの "Contemporary Jazz" での Branford は頑張ってます。大半の曲を自作して、free ぽい展開の aggressive な play を聴かせてます。静と動の狭間から Branford の死角を狙う Joey Calderazzo の piano も見事にはまってます。望んだ timing に望んだ音を just で弾き出す Jeff Watts の drums も端正で安定している。
 飛び抜けた爽快さはないけれど、全体的に level の高い演奏なので大衆受けしそう。って、グラミー取ったんですか。納得。

log modified: 2002/11/08 01:00:37 JST

2002.11.08 (Fri)

Computer Soup / Dream Mons

 音が消えていく。音が生まれていく。ただそれだけのこと。でもそれが、均等なはずの時の流れを緩慢にして、聴覚を speaker へと向かわせる。
 風渡る平原をただ歩き続ける夢を見たとする。或いは、見知らぬ山奥の神社で呆然と立ちすくむ夢を見たとする。夢、がとりあえず引き金だ。眼前に浮き世の層が顕現し、背面に幽玄の層が潜む、危うい感覚の中。そこにこの album を添えてみる。鳴り響く音は現実、でも響きの減衰する果てには底なしの無音が潜む。そして、無音と思っていた音が緩やかに変化していくとき、目の前に敷かれた闇が実は薄暗い cortain だったことに気付く。でも、本当だろうか。世界は再び同じ風景に閉ざされている。音は響いているのだろうか。震える空気。誰かが遠くで呼んでいる。それとも、呼ばれる事を欲している自分の幻聴だろうか。
 computer soup の音。何処にも向かわない、何にも主張しない音。ただ音を発し、微かに驚き、その減衰を楽しむ。trumpet は柔らかい毛布の弾力を帯びて空気を包み込む。窓に付着する水滴を見れば、電子音の drone を思う。控えめな percussion は誰の足音だろう。永続する瞬間。8 つの情景。彷徨う音の妖精達。夢も現実も、ここでは一つに繋がっている。

get
  • 船戸 与一 『龍神町龍神十三番地』
log modified: 2002/11/10 01:09:28 JST

2002.11.09 (Sat)

DJ T-1000 / Progress

 DJ T-1000 こと Alan D. Oldham の 1999 年作、Tresor から。
 Detroitish なシンセ使いが印象的な曲もあれば、break beat の曲もある。しかし基本は minimal techno。hard で aggressive な音が耳を直撃。わお。Robert Hood 好きな人にお勧め。力押しだけでなく、微妙な力の抜き具合が良いのです。

 T-1000 という名前は映画「T2」の液体金属野郎から拝借したらしい。「てぃーせん」とか読んじゃダメすよ(笑)。ちゃんと "T - One Thousand" と言ってあげてください。それにしてもホンマに minimal やなー。どう声を掛けていいか解らんわ。title 曲とか目隠しで聴かされて、「昔の Jeff Mills の曲や」とか言われたら鵜呑みにしてしまいそう。
 いろいろと可能性を秘めてそうな T-1000 さんですが、際だった個性は感じないなぁ。まぁ minimal ってそういうもんだし(爆)。tr.9 "Berlin" や tr.13 "Tonight" のような ambient で、album に起伏を付けてるのは良い感じです。

diary

 土曜にしては珍しく、11 時に起床。
 外は雲一つない青空。洗濯物を取り込まねば。

 ……と思いつつ二度寝。お陰で起動時間は 15 時になりましたとさ。とほー。

[comp] xosd 2.0.0

 いつの間にか 2.0.0。

get
  • DJ T-1000 / Progress
  • Izuru Utsumi / Utsumi
  • John Coltrane / Live at the Village Vanguard Again!
  • Frederic Galliano / Frederic Galliano and the African Divas
  • Susumu Yokota/ Zero
  • Dimension 5 / Alien Artform
  • Eddie Flashin' Fowlkes / Black Technosoul
  • Ryoji Ikeda / formula [Book & DVD]
  • 佐々木 敦 『ex-music』
[comp] ftp client で shift-jis の file を表示できない

 gftp だと file 名に shift-jis が使われていると化け化けになってしまう。むむむ。

 それでいろいろ試してみた(*1)が、悉く撃沈。cui の lftp でも試してみたが、やはりダメだった。むぅ、根深い問題かも。

[comp] avi file を linux で再生

 まず mplayer から……起動失敗(爆)。んが。libpng が見つからぬと言われている。入ってるんですけどね。まぁ mplayer は環境を選ぶ soft なので、素直に諦めよっと。

 xine。起動失敗(爆)。ここでも libpng が見つからないと言われた。これは make しなおすしかあるまい。

 オモコンで xine を作ろうとしてみる。失敗。log を見ると、source の download に失敗している。source が見つからないそうな。で、見つかるように spec を直して再挑戦。結果は翌朝ということで……。

*1: xftp-jp とか iglooftp とか deadftp とか axyftp とか。
log modified: 2007/10/26 00:47:18 JST

2002.11.10 (Sun)

Izuru Utsumi / Utsumi

 内海イズルさんの DJ は、freeform で聴いたことがあるなぁ。特に印象には残ってない……ていうか忘れました、はい。
 気を取り直してこの album ですが、内海イズルと聴いてべたべたの Brazil 物を期待してた人は肩すかしを食らうことでしょう。確かに tribal で polyrythmic な beat が brazilian な雰囲気を醸し出してはいるが、むしろ Numb や DJ Klock に近い硬質な世界観が album 全体を貫いている。beat が幾重にも折り重なり、激しく荒々しい雰囲気を生み出していく。しかしその音の一つ一つが冷徹に計算された快楽志向の結晶となっている。虫の声から複雑な beat まで、内海イズルは複雑な音建築を組み上げるべく入念に手を入れてきたのだろう。その甲斐あって、単純な Brazil 物とは一味も二味も違う、聞き応えのある album となっている。労作。
 タワレコで買ったら、mix cd が付いてきた。何かの radio の録音かな。何だか得した気分。

[comp] mplayer

 昨日は素直に諦めた mplayer。しかし今更ながら Momonga CVS に入っていたことに気付く。うーむ。先に見ておくべきだったか。
 libdvdnav が必要そうなので先に作る。NonFree なので、オモコンには "-n" 付けましょう。libdvdnav-0.1.3-1m.i586.rpm。
 次に mplayer の make に入る。お、出来た。mplayer-0.90-0.8.1m.i586.rpm。早速 install してみませう。

 ちゃんと再生できまいた。わお。感激。

 ちなみに xine は make 失敗しましたとさ(爆死)。rpm 作るときに、plugin の在処が見つけられなかった模様。あいや。

[comp] ftp client で shift-jis の file を表示できない (2)

 ふと思いついて、環境変数を変えて試してみることにした。


$ export LANG=ja_JP.SJIS
$ lftp -u hoge ftp://xxxxxxxx.net

 でもやっぱりダメ。file が存在することは解るけれど、file 名は表示されないで空白に置き換えられている。
 linux からでは現状無理なのか。素直に窓で access するのが筋ですか。

 んん? sjis な file を鯖に上げて、lftp で覗いたら、ちゃんと日本語変換されて表示されたぞ。相変わらず gftp からは見えないけど。
 これってどういう罠だろう……?

 ちなみに、gui なものなら FTPit で sjis な file 名を表示する事が出来る。java なのでえらく遅いけど。

[comp] rd で css を使う

 まぁ今更なネタですが。元ネタはこちら。以下のようにするようです。


$ rd2 -r rd/rd2html-lib.rb --with-css= ...

 他にもいろいろ。小生の ndiary style と合わせると次の通り。


$ rd2 --out-code=jis -r rd/rd2html-lib.rb --with-css="style.css" --html-charset="ISO-2022-JP" --html-link-rev="made:mailto:nanashi@xxx.co.uk" test.rd > test.html

 RD は長いこと触ってないから、久々に使ってみると新鮮だったりします。

[comp] RD で書こう

 とりあえずメモ。rd2html の拡張について書いてます。

log modified: 2004/11/03 03:22:06 JST

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