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市川崑監督作品、1978 年。
伊豆の月琴の里にある大道寺家の大時計台で殺人事件が起こる。殺されたのは大道寺智子 (中井貴恵) の求婚者の一人。智子は近々、京都に住む父の銀造 (仲代達矢) の元に引き取られることになっていたが、その銀造の元には智子の京都行きをやめるよう脅迫する手紙が送られていた。19 年前に大道寺家で起こった惨劇を調査するためそこを訪れていた金田一耕助 (石坂浩二) は、過去と現在の事件に関係があると考え、銀造やその妾の蔦代 (司葉子)、智子の家庭教師をしている神尾秀子 (岸恵子) らに聞き込みを始めるが……。
市川崑の金田一ものの一作。series 重ねているだけあって舞台や音楽に安心感はあるものの、今作はお話の求心力が今ひとつ。中井貴恵も言い寄る男を破滅させる女王蜂、って image じゃないし。冒頭の脳みそと腕ちょんぱは飯時には見せられん演出でしたが、以降ずるずるになってしまったのが惜しい。
Roberto Di Gioia (md, p)、Wolfgang Haffner (ds)、Ernst Stroer (perc)、Dieter Ilg (b) の布陣による、生音 jazz 演奏による techno / house 解釈な人達の 1st album、2008 年発表。ちなみに Christian Prommer は本作の producer で、Truby Trio の一員だとか。邦盤 VICP-64094。
club jazz の jazz complex もここに極まれり、といった感じの modern jazz になっております。Mr.Fingers の "Can You Feel It" が、Kraftwerk の "Trans Europa Express" が、Derrick May の "Strings of Life" が、まんま jazz に早変わり。しかもよくある生音 feature の club jazz ではなく、各 player による improvisation も随所に織り込んだ本格指向。ということで、club 側からというよりはむしろ jazz 側からの approach の方が強い。
しかしこうして聴いてみると、piano のきらびやかで奔放な様に圧倒されつつも、bass や drum の生み出す粘っこい groove に耳を奪われますな。最近 jazz ぽい jazz を聴いてないだけに新鮮でありました。
Zack Snyder 監督作品、2006 年。
紀元前 480 年、Sparta の王 Leonidas (Gerard Butler) の元に、大帝国 Persia の使者がやってくる。使者は Leonidas に Persia への服従を求めるが、Leonidas は使者を殺してその答えとする。Persia の王 Xerxes (Rodrigo Santoro) は Sparta に 100 万の軍勢を差し向ける。託宣により国の軍は動かせず、議会の賛同も得られぬ Leonidas だったが、彼は狭い峡谷でなら敵を食い止められると考え、300 人の有志と共に Persia の軍勢に立ち向かう……。
歴史活劇映画。とはいえ Sparta 軍の強さを近接視線で描くというのが主眼のようで、従来の戦記ものより某無双 game を彷彿とさせる描写が特徴であります。剣振り回してばっさばっさ。痛快。
近接視線なので戦況の優劣が解りにくいという難点はあるものの、これだけ entertainment に徹した作りの歴史物もあまりなかったので新鮮でありました。