Noisy Days in July, 2003

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2003.07.01 (Tue)

Frankie Knuckles featuring Adeva / Welcome to the Real World

 chicago house の代名詞、Frankie Knuckles の 1995 年作。
 まーとにかく colorful でお洒落で gorgious。Adeva さんが大いに feature されていて、黒くて艶のある声で伸びやかに歌いまくってます。Frankie Knuckles の sound collage も上品な仕上がりで、お家芸の四つ打ちでは飛び抜けた躍動感で身体を揺すらせてくれます。でも house 一辺倒ではなくて、tr.10 "Tell Me Why" のような pop ballad も披露。これがまたゲロ泣き pop で、Paul Hardcastle の芸風もパクろうかという風情(笑)。まぁ、キレイキレイな世界でひたすら気持ちよく聴かせようって意気込みは充分伝わってきます。これが professional ってやつだよ兄貴。
 まぁ、ここまで entertainment されるとかえって引いてしまうのも哀しき人間の性で。瞬間の楽しさ美しさに魅了されて放心していると、いつの間にか album 一枚聞き終わっていて、後には清々しい心地が残るものの album の印象は残らないという……。でもいいのさ。一夜の夢は後を引かない方が良い。それが大人の心得ってやつだよ兄貴。これで明日も生きられるぜ。

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 今日の式神II、5-2 まで。まぐれで晋さんに初勝利。World Order 戦は 3 段階目で逃げ場が無くなって一巻の終わりでした。
 まぐれとはいえ、遂にここまで来ましたよ。でも 18 億。相変わらず稼げないな……。

[news] Psyvariar2 The Intention of Fabrication

 遂に official page が。相変わらず弾数多そう。

log modified: 2003/07/02 02:24:35 JST

2003.07.02 (Wed)

Yuki Kajiura / Noir Original Soundtrack I

 梶浦由記が音楽担当した animation "Noir" の original soundtracks。2001 年発表。
 舞台が europa なお話なので、曲調も classical な西洋音楽ものが多いです。荘厳な synthe strings、対位法を用いた chorus は古い大聖堂を連想させ、accordion と flamenco guitar が軽やかに戯れるときには Paris の街角に思いを馳せるだろう。Harold Budd が弾いているかのような錯覚を起こさせる tr.3 "snow"、tr.14 "zero hour" のような静謐な曲もあれば、喜多郎か Enigma を下敷きにしたような new age 風の曲もちらほら。
 しかし、既存の音楽への影響を感じさせながらも、electronic な noise を塗せて音を現代風に汚してしまうのが "Noir" における梶浦由記の作戦なのであった。tr.9 "silent pain" での piano と sampling noise の collage や、tr.11 "melodie" での印象的なオルゴールの phrase と機械的な beat の blend、そして tr.17 "salva nos" での四つ打ち & distortion guitar & 賛美歌という強烈な異種配合に、それが顕著に現れている。これでよく自己破綻しないよなぁ。melancholic な melody の吸引力が凄まじいので、ウワモノの汚しは料理を引き立てる香辛料のようにしか思えない、ということか。日本人好みの泣きが入りすぎていることを差し引いても、飛び抜けた melody maker であることは実感できます。
 久々に聴いても名作ですなぁ。

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 今日の式神II、5-1 道中まで。bomb 出し惜しみしたのが敗因ですな。

 喉が痛い一日でした。体調不良か。

log modified: 2003/07/03 02:40:14 JST

2003.07.03 (Thu)

Joe Morris Ensemble / Elsewhere

 前衛 guitarist、Joe Morris の leader 作、1996 年発表。
 のっけから単音で弾きまくりです。ほんとに弾きまくりです。ひたすら弾きまくりです。弾いて弾いて回って回ってなんじゃこりゃあ。小生は体調不良なんだからもう少し優しくしてよ。
 back を務める方々は David S. Ware の group でお馴染みの Mathew Shipp (p)、William Parker (b)、Whit Dickey (dr)。あの強烈な tenor の洗礼を浴びまくった方々だけあって、Joe Morris の超絶 guitar に堂々と張り合ってます。Mattew Shipp の piano は硬派で知的で良いですねー。free 版 McCoy Tyner といったところか。
 それにしても Joe Morris。いつまで弾いとるんや。ここまで弾きたおして全然疲れてなさそうなところが超人たる所以。free jazz もここまでくれば emotional とか予測不能とかいう次元を越えてます。音の自己増殖。人間が弾いてるって感じがしません。それはそれで精密機械が高速で仕事しているような一種の美しさを感じたりもする。怪作。

[news] Texhnolyze サントラ、7/25 発売予定

 基本は electronica なんだろうなーと思いつつ、今堀恒雄や佐々木史郎も参加してるということで少し期待。

[news] Last Exile O.S.T.2 は 9/03 発売予定?

 つか O.S.T.1 もまだ買えてないんですが(爆)。

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 今日の式神II、4-2 まで。体調悪いのを反映してるかのように、1 面や 2 面でこそこそ弾食らってます。気力が持たない……。

 ちび?
 認めません。

 今日も喉が痛くて痛くて。咳が止まらず胸の奥にも鈍い痛みが走るようになってきたし。週末までの辛抱。

log modified: 2003/07/04 01:59:32 JST

2003.07.04 (Fri)

Group / Record

 今日も喉が痛くて咳がげふげふ出て胸も苦しくて煙草吸って噎せて吸わなきゃいいんだよと思いつつ Group の音をのんびり聴いている。疲れているときには生楽器。雨降りの日には生楽器。あ、今日は晴れてたっけか。細かいことは気にしない。
 Group という名前の group です。なんとまぁ安直な。album は "Record"。これまた素直な title ですな。
 drums と sax と guitar が二人と bass と trumpet、という素直な構成で、minimal な音響に耽溺。Tortoise らの影響も感じさせる、rock な instrumental band といった趣。でも、ゆるゆるです。たまに音がずれます。ensemble が乱れそうになることもあります。そこに妙な味があって。一定の緊張感を保ちつつ、偶発的な adlib やハズシを楽しんでいるような節もある。そして緩やかな音の向こうには大きな平原が広がっている。
 室内楽のようでいて、実は scale の大きな音を目指しているのかも。停滞しながら、ゆっくりと変化していく。空の色が次第に移り変わっていくように。窓の外の風景がいつの間にか色褪せていくように。全 2 曲で約 40 分、ぼんやり聴いて時の経つのを忘れるには最適な album です。

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 今日の式神II、5-1 まで。晋さんに辿り着くのがやっとでした。

log modified: 2003/07/05 03:52:20 JST

2003.07.05 (Sat)

Various Artists / Submerge Depth Charge Three

 UR 一派の音源を多数収録した series の第 3 弾。
 流石に前作、前々作に比べれば power down した感じもするが、それでも "Dark Energy (featuring Suburban Knight) / Midnight Sunshine" や、"Red Planet / Sky Painter" といった名曲も収録してます。今では別の album でも聴けますけどね(爆)。
 後半曲が意外と良い。tr.10 "Teknotika / Tiger Trance" での tribal な beat、tr.12 "X-313 / Spectra" の hard minimal 節。detroit techno らしい硬派で synthe の綺麗な音が多いです。tr.14 "Lemuria / The Dream" の端正な音も印象的。ちょっと retro な香り漂う album ですが、この retro さも愛すべき音ということで。

[news] nDiary ver 0.9.3.beta19

 このまま正式版になりそう、とのこと。わお、tDiary theme が。って、よく知らないんですけどね tDiary theme って。
 小生は未だに ver 0.9.2 使ってますが、次の正式版が出たら乗り換えようかな。とはいえ、今の ver でも特に不満はないんですけどね。

[movie] The Patriot

 Roland Emmerich 監督作品、2000 年。
 Emmerich 監督と言えば "Independence Day" や "Stargate" の印象が強くて、大風呂敷広げつつテキトーに話進めて最後は正義が勝つぅ! というメリケン大作主義に染まったヒトと小生は判じているのですが、実は戦後独逸で生まれた人です。独逸と戦争ものと言えば直ぐに Naziism を連想してしまうけれど、映画を評するのに監督の出自をとやかく言うのは nonsense だろうな。まずは無心に観るべし。
 18 世紀後半の America が舞台。かつて戦場で勇名を馳せた Benjamin Martin (Mel Gibson) は、7 人の子供と暮らしながら農業で生計を立てていた。しかし世間は押し寄せる英国と戦う方向で動いていた。家族を守るため平和主義を貫こうとしていた Benjamin だが、次男 Thomas (Gregory Smith) が英軍に殺されるに至り、遂にキレて英軍の部隊を血祭りに上げる。そして軍に入り民兵を組織して、長男 Gabriel (Heath Ledger) と協力しながら、かつて Ghost と呼び恐れられた名将の才を遺憾なく発揮して英軍を苦しめる。しかし英軍も負けてはいない。残虐非道な英国軍人 Tavington (Jason Isaacs) は Benjamin の家族を追い、Benjamin に協力した者にも制裁を加えようとする。そして Benjamin たちは、絶望的な状況の中で遂に英国との最終決戦を迎えることとなる。
 Emmerich 監督作品にしてはフツーですな(笑)。SF 超大作ものに比べると、この作品は舞台が独立戦争中の亜米利加ということで、演出も控えめ。それでも人が虫けらのように続々死んでいくので、過剰といえば過剰なんですが。敵が解りやすいってのも Emmerich 節と言えようか。Tavington に同情の余地を与えない作りにしてあるので、hero としての Benjamin 像がより一層際だって写る。乱戦の最中、合衆国旗を持って最前線に突っ込む Benjamin の姿を見て、多くの男の子は血を沸かせたに違いない。おお〜、パパは強いぜぇっ! お話としてはド直球すぎていまいち深みがないけど、熱血パパの物語と思えばそれもやむなし。Emmerich 監督だし(笑)。
 愛国映画かって言われるとそうでもないような。家族を守るために戦う、もしくは自由のために戦う、ってのが theme になってるのだけれど、Thomas が殺されたことで逆上した Benjamin が復讐を果たしたことと、その直後に Benjamin が軍隊に入ることとの間にはそれなりの葛藤がないとおかしいと思うわけです。家族の側にいてあげるという選択肢はなかったのか? するする話が進んでいくのであまり意識しないことではあるが、この辺りに詐術じみた愛国礼賛の意図が透けて見えるような気がする。まぁ、ありていに言えば「いんちきくさい」ってことです。"The Patriot" なんて title 付けるからこういうことも考えてしまうわけよ。
 メルギブは放っといても主役なのでいいとして(笑)、Charlotte 叔母さん役の Joely Richardson が清楚でエロで良い演技してました。子役もなかなか。まだ小学生くらいの Nathan (Trevor Morgan) と Samuel (Bryan Chafin) が、パパと一緒に銃取って戦う場面はドキドキしました。銃社会だと、ああいう場面でも抵抗なく観られるんですかね。これもまた、あまりに堂々と銃ぶっ放して人殺ししてるので思わず思考停止して格好良さに惚れちまう罠。ええと、良い子は真似しちゃいけません。でも Nathan も Samuel もあの時代では親の躾を守る良い子だったわけで、すると良い子だったら銃の扱い方くらい心得ていてもいいのかってことに……やめやめ(爆)。その辺のことは Shane にでも訊いてくれ。

get
  • フィリップ・K・ディック 『ユービック』
  • 由貴 香織里 『ゴッド チャイルド 6』
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 今日の式神II、5-1 まで。晋さん越えられない病。
 もう 2 ヶ月くらい遊んでるんだよな、式神II。それなりに越えられそうで越えられないという dilemma に苦しんでます。弾の速度が遅めなので、頑張ればなんとかなりそう……と思わせる点が上手いというか憎いというか。

 それにしても体調不良。今日も喉がいがらっぽくて。
 喉飴消費量は当者比 50 % 増しって感じです。腹も具合悪くなってます(爆)。

log modified: 2003/07/06 03:49:04 JST

2003.07.06 (Sun)

Lee Morgan / The Sidewinder

 休日なのに体調不良。寒気はするし咳は出るし鼻水は止まらないし。死ぬかも。死ぬときに聴く album は何にしよう。Harakami 師匠かなぁ、Van Morrison かなぁ、Budd の piano も捨てがたいし……って、何考えとるんや縁起でもない。
 こういう時は powerful な演奏で自分を鼓舞するのが自然療法というものです。Lee Morgan (tp)、1964 年の吹き込み。ちょー有名盤です。
 tr.1 "The Sidewinder" は CM でも一時期使われていた名曲です多分。いや使われないと嘘だろこれ、というくらい pop で耳に馴染みやすい phrase なのですよ。あ、tr.1 のみならず、この album は全曲 Lee Morgan の作曲によるものです。hard-boiled で hard bop でノリが良いのですよ。
 tr.2 "Totem Pole" の緩急付けた latin な雰囲気、エロです男です格好良すぎです。音が太くて身悶えします。いや想像しなくていいですよ身悶え(笑)。今の小生は身を捩るだけで気管支が刺激されてげふげふ言ってしまうので。って健康を害するような演奏しないでくださいよ。tr.3 "Gary's Notebook" はブツ切り beat が最高。Lee Morgan と Joe Henderson (ts) の unison が、えれぇ痺れます。Barry Harris (p) の code 弾きも印象的。
 tr.4 "Boy, What a Night" は変な theme の blues waltz。break してから theme に入るときの thrilling な感覚。おお。この album、tr.1 ばかり注目されがちですが、total で聴いても名盤ですぞ。悪いのは jacket だけだ!(暴言)
 last track ""Hocus-Pocus" は真っ当な hard bop。straight な曲であるが故に、Lee の豪快な吹きっぷりが余計耳に残ります。Bob Cranshaw (b) と Billy Higgins (ds) の手堅い support も見事。ええ album でした。明日も頑張るぞ。

[movie] American Beauty

 Sam Mendes 監督作品、1999 年。
 主人公の Lester Burnham (Kevin Spacey) は、広告代理店に勤める中年男。しかし職場の restructuring で首切られかけ。彼の妻 Carolyn (Annette Bening) は不動産業を営んでいるが、同業の Buddy (Peter Gallagher) が好調なのに対して Carolyn の売り上げは低調のまま。そして Lester の娘 Jane (Thora Birch)。駄目な父を憎み鬱屈した日々を送る teenager。家族らしい交流もないまま、ゆっくりと相手を傷つけ続ける 3 人の生活だが、隣に Ricky (Wes Bentley) の一家が引っ越してきて、さらに Lester が Jane の友達 Angela (Mena Suvari) に恋してしまうことで、各人の人生の歯車が大きく狂い始めるのだった……。
 見終わると、嫌なものを観たという不快感と、それに反する爽快感とが微妙に混じり合った変な気分になります。Lester は恋に目覚めたことで自分の人生を仕切り直そうとする。それは前向きな姿勢と言えるだろう。Carolyn は商売敵の Buddy と懇意になることで、彼から生きる力を再び手に入れる。これも「不倫」という反道徳的な行いが元になっているとはいえ、人生を好転させる前向きな行動と言えるだろう。Jane は盗撮趣味のある Ricky を毛嫌いしていたが、彼の中にある純真な感性に気が付いて、Ricky と相思相愛の関係になる。これもまた前向き。と、三者三様に自分の人生を好転させようとしているのに、三人揃うと喧嘩ばかりして、相手のことを理解しようともしない。70 年代の rock を偏愛する Lester と、食事の際には vocal jazz を流す Carolyn との断絶は、決して埋まることがない。「傷害となるものを排除せよ」という自己啓発 tape を聴きながら銃を握りしめる Carolyn は怖いです。
 お隣さんの Ricky 達も密かに狂気を湛えている。Ricky の父であり、海兵隊の大佐である Frank Fitts (Chris Cooper) は、息子を規律で縛り厳格に育て上げようとする。だがそれさえも、Frank の中で抑圧されたものの裏返しの表現だったかも知れない。Frank の episode は多くないので背景が掴めないのだけれど、軍隊に身を置いていること、そして銃や Nazi の骨董蒐集といった趣味から、彼が machismo に染まっていることが示唆されている。彼が Lester に慰めを求める場面には痛々しさが付きまとっている。自分自身に負けた男の顔。思えば、Ricky が自分の母親を哀れんでいたのも、そうした裏の事情があったためかもしれない。
 こうして観てくると、隣の psycho クンこと Ricky Fitts は、実はこの映画の中で最も正気を保っている男に思えてくる。精神病院に収容された過去を持ち、薬の売人でもあり、盗撮狂いで、Jane への愛を隠そうとしないこの青年は、その行いの奇矯さに最初は驚くものの、実際には「抑圧されたもの」を殆ど感じさせない存在として描かれている。彼は自分の感性を信じ、それに忠実に生きようとしているだけなのである。職場をあっさり放棄したり、麻薬を吸っていい気分になったり、父親から勘当を申し渡されても平然と家を出ていったり。その振る舞いは hippie 的とも言えるだろう。Ricky のこうした性格は、当然ながら父親 Frank の躾に対する反動から生まれたものだろうけれど、Pink Froid を聴く Ricky の存在が、real に 60 年代を生きてきた Lester の自己変革を促した……という構造はなかなか面白いです。物語終盤で、Lester は「美しいものを愛おしむ」という視点を獲得する。そのときの Lester の顔は、「自分の撮った一番美しいもの」に見入る Ricky の陶然とした顔ととても似ている。しかし Lester は、それに気付いた後も生き続けることは出来なかったのだが。Lester の死に顔を無表情に覗き込む Ricky。この二人の微妙に似通った性質は、この後の Ricky と Jane の生活にも影を落とすことになるのだろうか。

 観ている間は山本直樹の『ありがとう』みたいな家庭崩壊ものが頭にちらついていたのだけれど、いざ観終わってみると "Faust" 的ですな。Lester を Faust、Ricky を Mephistopheles、Angela を Gretchen ってのは無理ありすぎ?
 Lester は Ricky と悪魔の契約を交わして若返り、苦難の末に Angela と結ばれるが、それを契機としてより大きな愛に包まれる。そして家族の写真を見ながら「オレの人生は最高だった」と呟いた途端に魂を奪われる、と。
 平凡な家庭にも悪魔が付け入ることはあるし、前向きに人生を変えることが他人にとっては迷惑千万になることもある。身近な世界を grotesque に変容させる不気味さと、その中で一抹の美を見いだすことによる救いとが混在する映画でした。

 ちなみに "American Beauty" ってのは米国産の薔薇の一種で、深い紅色の花びらが特徴だそうです。そういうわけで、妄想場面で薔薇の花びらが多用されてるんだろうな。

diary

 鼻水ずるずる。くしゃみも出る。身体もだるい。風邪かのぅ。
 というわけで、散髪に行く予定は cancel して一日部屋で休んでいればいいものの結局式神 II しに行ったりしてました。今日は 5-1 道中まで。進歩がないな……。

log modified: 2003/07/07 02:41:27 JST

2003.07.07 (Mon)

The RZA / Music from the Motion Picture: Ghost Dog

 皆さん既によくご存じかも知れませんが、小生は hip hop 嫌いです。嫌いったら嫌いなの。いやまぁそりゃ hip hop ぽい track は耳にしますけど、直球ど真ん中の hip hop album って持ってないし、scratch がどうの sampling がどうのといった世界にも興味はない。ま、青春時代に hip hop を素通りしてしまったが故の食わず嫌いかも知れませんが、今でも日常的に聴きたい類の genre ではないのですよ。
 で、The RZA の 1999 発表作。映画 "Ghost Dog" の soundtrack 盤です。ええと、小生が聴いてるのは original score の方で、instrumental な track と rap ものとが半々ってとこです。
 hip hop 嫌いな小生にしては珍しく、この album は結構お気に入りです。おどろおどろしくも funky、わびさびかましつつ寸止めの残響美にも溢れている。もちろん中には「なんじゃこりゃ」と突っ込みたくなる妙ちきりんな track もあるんですが、現代の勘違い男 Ghost Dog の日常を彩る音楽としては似つかわしい感じもする。tr.1 "Ghost Dog Theme" の静かな雰囲気、いいですねぇ。
 とまぁ、hip hop 嫌いと言ってる割には誉めまくってるんですが、rap が入ると途端に猥雑になって、とほーって思ってしまうのもまた事実。小生も修行が足りないんでしょか。

[movie] Anaconda

 Luis Llosa 監督作品、1997 年。観たのは昨日ですが、review は今日、ということで。
 amazon 奥地に潜むと言われている伝説の部族を撮影するため、documentary 映画撮影隊が amazon 川で船旅する。一行の leader は文化人類学者の Steven Cale (Eric Stoltz)。そして映画の director である Terri (Jennifer Lopez)、camera 担当の Danny (Ice Cube)、その他数人いるが皆二時間分生きられないので省略。さて一行は旅の途中で現地に詳しい Paul Sarone (Jon Voight) というおっさんを助け、一緒に旅することになります。Paul は蛇をとっつかまえて高値で売りさばくことを生業としているらしい。妙に自信ありげで道中の危機を救ってくれる Paul だが、彼は撮影隊を罠にかけて、人間を丸飲みするほどの大蛇 Anaconda を生け捕りにすることしか考えていない男だった。彼の奸計により Eric は重傷、そして遂に現れた Anaconda によって crew 達は一人また一人と死んでいく。Paul は撮影隊を乗っ取り Anaconda 狩りに余念がない。この状況下で、Terri たちは Paul を出し抜き Anaconda から逃れるために戦い始める……。
 ……ふっ、また詰まらないものを観てしまった。だいたい川口探検隊を知る我々に対し、歌姫 Jennifer Lopez では役不足に過ぎるのだよ。かわいくないしな(暴言)。かわいいと言えば anaconda。Terri に銃で撃たれて脳みそがちゅるっと出てきたときの瞳を観ましたか貴方。思わずドキドキです。その後ぶくぶくと水中に没する姿も愛嬌に満ちている。わお。Ice Cube、毒も臭みもないただの好青年である。つまらーんつまらーん。でも終盤、anaconda を煙突に追い詰めて蒸し焼きにしようって idea はなかなかキレてて良いです。(1) あんた燃料燃やしたら帰りの船は動かせないんじゃねーのか? (2) Terri を囮にして自分は火付け役とは良い身分だよな。(3) 一応 Terri に煙突の上から逃げられることを確認してから火を付けるわけだけど、Terri が逃げられるんなら Anaconda も逃げられるだろうとはこれっぽっちも考えなかったのか? (4) つかあの煙突の爆発、どーゆー燃料使ったらあんなに順々に爆発するんだよコラ。でも良いのです。尾やクソ苦なのです。この世界に不思議なことなど何一つないのだよ。
 Jon Voight の怪演が冴えてたことだけが救いであります。anaconda よりよっぽど怖いおっさんでありました。目つきが爬虫類ぽくて虚ろに笑う姿が不気味で良い感じ。このおっさん目当てに観る価値はありますな。

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 七夕記念で式神II、5-1 まで。晋さん第二段階を越えられず。壁が壁が壁があああ。

 仕事場で某氏が「七夕の短冊を川に流す」という話をして、小生を初めとする近隣の皆様は「そんな風習は聞いたことないぜ短冊は笹の葉に吊すもんだぜ灯籠流しと勘違いしてねーかうひゃひゃ」と囃しておったわけですが、富山県では短冊を川に流す祭りがあるらしい。へええ。でもそんな某氏は和歌山出身だったりする。ま、地方行事なんてそんなもんです。

log modified: 2003/07/08 02:43:49 JST

2003.07.08 (Tue)

Aardvarck / Find The Cow

 delsin から出た Aardverck の 1st。2001 年発表。
 地味な breakbeats に乗せて、detroit っぽい synthe がふわふわと漂う。delsin の特徴とも言える、詩的かつ密室的な tone に彩られた album です。
 breakbeats の track は、beat の組み立て方こそ自由なのだけれど、結局のところ systematic に beat を loop させてしまうので、延々聞き続けると飽きてきたりします。しかし Aardvarck のこの album は、上に乗っかる synthe の音があまりにも美しく広がっていくので、硬派な breakbeats でも耳当たりが良いです。synthe の音が減衰していく時に放たれる仄かな香気が心地よい。その意味で ambient 的と言ってもいいはず。
 派手さが無い album なので万人向けではないと思いますが、寡黙で生真面目で愛すべき album であります。

[news] R-Type Final original soundtracks 8/20 on sale

 game の方は 7/17 発売だそうな。
 そういや Delta は 5 面までしか進んでないような。というわけで久々に Delta やってみたら、1 面で全滅。あうあう。

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 今日の式神II、5-1 まで。晋さん手加減して。

 残業時間超過のため健康診断を受けに行った。
 検尿、血圧、身長、体重、それに採血、問診、と。実際にかかった時間は 10 分にも満たないと思うけれど、終わってみれば 1 時間もかかってました。うーむ、何であんなに待たされたんだろ。待合いで「暴れん坊将軍」観ながら半分寝てたってのは秘密です。

[anime] キノの旅

 今日の放送分が最終回でした。
 原作未読だったので、happy な展開をどうひっくり返すのか興味津々だったんですが、盛り上げ方が今一つでしたね。meta fictional な話が印象的な anime だったので、最後にこういう orthodox な話を持ってこられると物足りないような。まぁ、綺麗な終わり方ではありました。

log modified: 2003/07/09 02:35:34 JST

2003.07.09 (Wed)

Fudge Tunnel / Creep Diets

 tr.1 "Grey" は Nirvana と D'n'B と death metal を一緒くたにして土鍋で煮込んでちゃぶ台返ししたような雰囲気。tr.2 "Tipper Gore" は変拍子から始まる変則的な speed tune。punk で noisy で爆走。この 2 曲がとにかく強烈でいい感じなので、未だに手元に置いてる album です。1993 年発表。
 この album が出た頃は Earache の日本盤がどかどか出ていた頃だったな。Napalm Death、Carcass、Cathedral、Entombed らも Earache 兄弟ってことで、Fudge Tunnel もその一派と思われてる節があるけれど、実は metal 色が薄い人たちでありました。riff 一発で強引に曲を組み立て、ネタに詰まったらプログレ的な切り返しで繋いで凌ぐ……という pattern のものが多いので、一見複雑そうだが実は行き当たりばったりの曲が多かったりします。だから覚えられんのか(笑)。しかしその辺が、同じく riff 一発から始まるも、 riff 一発で終わるを潔しとする Nirvana との違いとも言えるのだろう。Nirvana よりは Helmet との近似性を挙げる方が適切でしょうね。Fudge Tunnel の面々が jazz 好きかどうかは知りませんが。
 tr.10 "Stuck" の hardcore punk な number も格好良いな。吹っ切れてて。tr.11 "always" は Motorhead 調だけど noisy に爆走。Alex Newport (vo,g) の投げやりな声もたまらんです。
 荒々しい破壊衝動が、体系化されないまま音として結実していくと Fudge Tunnel になる。それなりに青臭くて、それなりに未熟で、だからこそこの時にしか出せない音がある。album としての完成度は次作に譲るものの、成長過程の band らしい瑞々しい衝動が noisy な guitar sound で表現された名作やと思います。Adrian Parkin の drums も頑張ってます。
 なお、こやつらは 1995 年に解散したそうです。

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 体調は少しずつ回復している模様だが、相変わらず鼻水ずるずるの咳出て煙草吸っておえええといった風情。
 式神II、5-1 まで。今日の晋さんも壁が壁でした。

log modified: 2003/07/10 02:41:25 JST

2003.07.10 (Thu)

Data East / 空牙

 Data East 破産記念 review、ということで空牙です。1990 年発表の Scitron 盤。
 とはいえ小生、Deco には殆ど思い入れがなくて、空牙も遊んだことありませぬ。スカルファングがぎりぎり掠ってるくらいで、しかも印象薄いし。
 えー、音の方は Deco らしく hard rock で guitar がぎゃんぎゃん言ってます。tr.4 "Vapor Trail" は、sampling の guitar solo まで入れてます。わお。当時の環境だと音詰め込むの大変だったでしょうねぇ。tr.7 "Bloody Road" も guitar を前面に出した豪快な曲。speedy な展開にざくざくした riff。んむ、やっぱ Deco はこういう曲の image が強いです。
 そしてその他の曲におけるやる気の無さに気が滅入るのであります(笑)。guitar の音に懲りすぎて、他の曲のことには気が回らなかったらしい。まぁそんなこんなで、album 通して聴いてもあまり印象に残りませんです、はい。

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 今日の式神II、5-1 まで。晋さんが(以下略)。

 仕事帰りの途中、駅で何かやかましーのをやっておるなと思ったら、狩野丈二さんの street live だったらしい。drums、sax、bass の trio 編成で、小生が見たときは "St.Thomas" と "A Night in Tunisia" を演奏してました。久々に生の jazz 聴いて、妙にしゃっきりしてしまいました。特に "A Night in Tunisia" は個人的に大好きな曲なので、偶然とはいえ聴けてよかったです。

log modified: 2003/07/11 01:48:55 JST

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