Noisy Days in May, 2005

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2005.05.01 (Sun)

get
  • Robert Woolley / Jan Pieterszoon Sweelinck: Organ Works
  • Otomo Yoshihide's New Jazz Orchestra / ONJO
  • The Rumble Fish (PS2)
  • Soul Calibur II (PS2)
[comp] mouse の調教

 調教開始。いや、耳にピアスは空けません。痛いし。

 それはともかく前日の続きです。
 まず疑ったのは xorg.conf の mouse な部分。


Section "InputDevice"
    Identifier  "Mouse0"
    Driver      "mouse"
    Option      "Protocol" "IMPS/2"
    Option      "Device" "/dev/input/mice"
    Option      "ZAxisMapping" "4 5"
    Option      "Emulate3Buttons" "no"
EndSection

 いろいろ調整してみたが、特に異常はない模様。いや記述に異常はないが挙動は異常ということで。

 じゃあ悪いのは Savage2000 なのか? なのか?


Section "Device"
    Identifier  "Videocard0"
    Driver      "savage"
    VendorName  "S3 Inc."
    BoardName   "S3 Savage 2000 (generic)"
#   Option      "HWCursor" "on"
#   Option      "SWCursor" "off"
#   Option      "NoAccel" "off"
EndSection

 これも HWCursor だの SWCursor だの試してみたが効果なし。"man savage" すると savage の調整項目が出てくるなんて初めて知りましたが結果に反映されないなら意味なし。

 他にも gpm が動いてないからいかんのかとか、kernel に渡している rhgb 外したりとか、dmesg を常用環境と比較したりとかしてみたが、尽く的はずれ。「KVM で PS/2 マウスが動かない」という報告も挙がっていたので試してみましたがこれも外れっぽい。
 調査継続しまふ。GW ですから時間はまだあるっす。

diary

 みにこんぽ到着。今まで使っていたやつは音飛びするし輸入盤は読込失敗するし disc tray は叩かないと出てこないし(爆)で、いい加減寿命でしたからねぇ。まぁ 5 年も使えば痛みもするか。往生してくれ。
 で、新しいブツを setting。流石に新物は重低音が効くねぇ……と思って調べてみたらば default で X-Bass が on になってやがる。媚びた音出しやがってこの野郎と怒り心頭で窓からポイとはしませんが出来れば default では正直な音を出していただきたい。

 雨降ってましたが外出して vf4ft。称号持ちにスコパコ負かされましたが、妙なところで良い風が吹いて三段昇格。珍しい。そりゃ雨も降るか。

 にしても、すっかり昼夜逆転な状態になってしまいましたなぁ……。

[movie] Raging Bull

 Martin Scorsese 監督作品、1980 年。
 1940 年代、暴れ牛の異名をとる middle 級 boxer の Jake La Motta (Robert De Niro) は、その一匹狼的な気性から promotor や裏社会と反りがあわず、圧倒的な強さを誇りながらも世界 champion への挑戦権を得られないでいた。苛ついて方々で騒ぎを起こす Jake に、彼の弟で second や management も務める Joey (Joe Pesci) も手を焼いていた。それでも Jake は美少女の Vickie (Cathy Moriarty) と結婚し、また遂に得た世界 title match で勝利を収め、人生の成功者となる。だが Vickie や Joey への異様な猜疑心から彼らの信用を失い、数度の防衛の後に title を手放した Jake は、第二の人生を night club 経営で歩み始めるが……。

 このところ Scorsese 監督作品を立て続けに見てます。まぁ小生は自腹で DVD 買ったりしないので、TV で on air された作品ばかり観ているわけですが、Scorsese 監督作品は放送しやすいのか、しょっちゅう on air されてる印象がありますな。まぁ、作品数が多くて規制のかかる描写も少ないから放送しやすいってのもあるんでしょうねぇ。
 で、この映画ですが……、うーむこりゃあれですな、"The King of Comedy" の焼き直し。いやあっちの方が後か。二度めは悲劇、三度めは喜劇というが、一生やらせておくわけにもいくまい、ってそれは別の話。ええと、前半は我儘でひとりよがりな男 Jake La Motta の猛牛人生、後半は転がる石のように人生台無しにして勘違いな道を歩みつづける Jake La Motta の姿が描かれております。
 この時期の Martin Scorsese は偏執狂的な人物を描くことに自らも偏執狂的な執念を燃やしておったようで、1976 年の "Taxi Driver"、1983 年の "The King of Comedy" と合わせて偏執狂三部作と勝手に呼ぶことにしましょう。Scorsese 監督作品ってどうよ、との問いにはこの三部作で応じるとよろしかろう。で、結構どうでもいい cut が含まれるという Scorsese 節も既に健在で、Jake と Vickie はいつまで痴話喧嘩しとるんやとか、Jake が思い込みで Joey 殴りにいっててんやわんやとかもはいはいわかったから次行け次、といった風情で観ていて時間の経つのが長い長い。流石に boxing の試合場面は緊迫感が漲ってますけどね。殆どの場面を monochrome で撮っているのも良い感じです。新婚でラブラブな場面はしっかり color で撮ってますが、それが一層 Jake La Motta の光と影を強調する仕掛けになってます。実際に観賞している時よりも、見終った後で思い返すと染みてくる演出ですな。
 この映画の Robert De Niro、体重を 25kg 増やしたりして役作りに徹したとのこと。そりゃもう、傍から観ても肥えたのがよくわかる。凄いですなこの役者魂。ちなみに "Copland" では Sylvester Stallone が体重 20kg 近く増やして撮影に臨んだそうですが、こっちはそれほど話題にはなりませんでした。哀れ Stallone。
 という感じで、個人的な総合評価は "Taxi Driver" の方が上ですなぁ。

log modified: 2005/05/05 19:21:40 JST

2005.05.02 (Mon)

[comp] mouse の調教 (2)

 昨日の続き。つか俺が悪かった許してくれ、と。
 結論から言うと解決しました。ただし条件付き。

 先日試した際には、grub の menu.lst で kernel に "psmouse.photo=imps" と渡して症状変わらなかったので駄目やと思っていたのですが、それが間違いでした。というのも、


title Asuna (hdb7: 2.6.10-36m)
        root (hd1,6)
        kernel /boot/vmlinuz-2.6.10-36m ro root=LABEL=/ psmouse.proto=bare
        initrd /boot/initrd-2.6.10-36m.img

 と渡してやれば普通に mouse pointer が動くようになっていたからであります。即ち、仮に IMPS/2 な mouse を接続していたとしても "psmouse.photo=bare" で指定してやる必要があった、と。
 imps 指定が現状効いてないのかのぅ。source 見てないので詳細不明ですが、とりあえず mouse pointer の挙動不審は解決したのでこれでよしとしましょう。

 されど別の問題が。
 PC と直で mouse を繋いでいれば wheel が効きますが、KVM を介していると効かなくなってます。ちなみに KVM は Sanwa Supply 製 SW-CPU2N。
 xev で見たところ、wheel は event 自体拾ってない様子。software 的な解決は今のところ出来ないっぽいので、直繋ぎで凌ぐしかありますまい。mouse もいっちょ買っとこう。

 mouse の問題がとりあえず解決したので、あとは既存環境の移行が必要か。まぁ、そっちはぼちぼち進めます。

[movie] うる星やつら 2 ビューティフル・ドリーマー

 押井守監督作品、1984 年。
 学園祭を翌日に控えた友引高校で、諸星あたるやラムや面堂終太郎らは学園祭準備と称するドタバタを繰り広げていた。諸星らの指導教師である温泉は連日のドタバタの故に歩く stress と化し、保険教師のサクラに自宅休養を命じられるが、その自宅は何週間も帰宅していなかったかの如く埃だらけの黴だらけになっていた。温泉はサクラに、自分達は学園祭前日を何日も繰り返しているのではないかと打ち明ける。サクラは温泉の妄言を一笑に付すが、自宅に帰らせようとした生徒たちが友引から出られず、また学園に張り込んでいた温泉が謎の消失を遂げたことから、この事件の裏に何者かの存在を感じとるが……。

 押井守監督、初期の傑作であります。小生も観るのは久しぶりだったりしますが、やっぱええですなぁ、真夜中のチンドン屋とか風鈴とか水溜とかの小道具が。意味がなさそうでありそうなその手の仕掛けにつられてついつい見入ってしまうわけで。
 堂々巡りする夢世界と現実との相克てのがこの映画の theme なのですが、その手の趣向は "Avalon" や "Innocence" でもお馴染みなのでいい加減慣れてはいます。ただこの映画に関しては、夢邪鬼の仕掛けがどう破られたのか、ってところを忘れてたんですな。で見直してみた結果、こりゃあ弱い、弱いよ押井さん、と。これじゃあ忘れるのも無理ないわ。まぁ、うる星の映画ってことでこのオチは有りなんでしょうが、それにしても……な落とし方でありました。
 この映画、原作好きな人には受けが悪いそうですが、しかし slapstick な軽みと不条理は原作あるが故のものと思いますねぇ。って、あまり笑える要素はありませんが、深夜の学園での鏡面世界や上下反転、諸星が夢邪鬼に仕掛けられた夢地獄遍歴など、柔らかい世界観故の自由な発想が生きる展開もあります。そういや、街全体が浦島太郎だったら、を実に解り易く見せてくれたりもしますし。押井監督作品にしては service 精神に溢れてる方ではないでしょうかね。
 こういう映画を hollywood で実写化すると絶対コケそうですが anime だと傑作になるんやなーと思った次第。

log modified: 2005/05/06 03:51:13 JST

2005.05.03 (Tue)

diary

 SC II にハマる。うーむ、鉄拳な game に比べると SC series は女性陣の足が細く見えますのぅ。
 Weapon Master Mode は Cassandra で横切り連発してたら ending 到達。こんなんでいいのか?

 新しい mouse 購入。いろいろ試して elecom 製の mouse を買ったわけですが、実は常用の mouse も elecom 製でした。wheel 感が性に合っとるのかのぅ。

[comp] mouse の調教 (3)

 昨日の続き。って解決したんじゃなかったのかって? まぁ補足みたいなもんです。

 KVM 介しての接続では昨日ので良いのですが、PC と直で mouse 繋ぐ場合には grub の menu.lst に "psmouse.prob=bare" の指定は不要です。つか指定していると wheel 効きませんでした。

 keyboard は KVM 経由で繋いでいても問題ないようなので、当分は mouse は直繋ぎ、keyboard は KVM 経由、って感じの構成になりますな。

[comp] Esetroot: Unable to load image file

 Momonga Linux release 2 (Asuna) の default install 後に Eterm と fluxbox 導入して、壁紙指定しようとすると "Esetroot: Unable to load image file" と叱られて指定できません。gthumb での画像表示は問題ないので、Eterm や imlib の問題かと思いましたが、調べてみると libImlib2.so 辺りが入ってないから、らしい。

 libImlib2.so は imlib2-devel package に入っているので、それ入れたら解決しました。

 ちなみに fluxbox-0.9.11 では Esetroot よりも fbsetbg の指定の方が強い様子。いやまぁ fbsetbg の方が高機能なので特に文句はありませんです、はい。

[movie] Le Grand Bleu

 Luc Besson 監督作品、1988 年。邦題「グラン・ブルー」。
 素潜り選手権の world champion である Enzo Molinari (Jean Reno) は、幼い頃の友人 Jacques Mayol (Jean-Marc Barr) を捜し出し、彼に素潜り選手権に出るよう勧める。昔から兄貴風を吹かしていた Enzo だが、Jacques の diving の才能には一目置いていて、彼を rival 視していたのだ。一方の Jacques は仕事中に知り合った保険会社の社員 Johana Baker (Rosanna Arquette) に恋心を抱くが、Johana は仕事の都合ですぐに America へ帰ってしまった。Enzo の誘いに乗って素潜り選手権の会場へ辿り着いた Jacques は、Enzo との旧交を温めるが、実は Johana も Jacques に会うためそこを訪れていた。選手権では Enzo が新記録を出して強さを見せつけるが、Jacques はその上を行く記録を出して見事 champion に輝く。仕事を馘になった Johana は Jacques と同居生活を始め、海とイルカにしか心を開かない Jacques も次第に Johana を受け入れ始める。そして次の素潜り選手権で、Jacques と Enzo は再び相見える……。

 海は良いねぇ。以上。
 あ、終わってしまった。

 せっかくだからもう少し。
 この映画の中で Jacques が一晩中海の中でイルカと戯れるという場面がありますが、夜に泳ぐとかなり恐いもんです。なんせ光が差さないので底が見えない、珊瑚も魚も見えない、闇は山頂の山小屋よりも深く濃く体にまとわりつく。月明かりがあるとはいえ水中は闇の闇でしょう。そういう状況でイルカと戯れることができるということは、それだけ海と一体化出来てるってことでもあるんだろうな。いや凄いぜ Jacques Mayol。
 でも映画はしょぼいぜ畜生。Besson の捉える海の美しさは Christian Lassen の絵のように解りやすく感覚的で、ただただ青の美しさに酔わされる。そして同時にこれが映画であるための必然性が青の美しさ故にどんどん奪われていき、某 NHK の Audio Documentary でも観ているような気分にさせられてしまったりもします。海こそ自分の居場所と心得る男、その男を陸につなぎ止めようとする女、海に愛された男を越えることで自分の矜持を保とうとする男。彼らの繰り広げる drama は海の美しさの前では痴話騒動としか見えず、恋人を海へ送ることで愛を確かめようとする last の展開もそれでいいのか? と。まぁ Besson 映画でまともな恋愛物を期待するのは無理ってもんですが、それにしても姉ちゃんの扱いがぞんざいですなぁ。
 映像美の映画ではあるがそれだけでは物足りない。Tarkovsky の映画が観直したくなるなぁ。

log modified: 2005/05/07 03:44:00 JST

2005.05.04 (Wed)

[comp] Anthy / uim-xim

 Asuna 環境もそれなりにこなれてきたので、次は日本語入力……ってことで atokx を入れようとしたがちょっと待て。login 時の im 選択でいろいろ選べそうなので、ここはひとつ atokx 以外で試してみようかと。

 で、Anthy / uim-xim を使ってみる。うわ、結構使えるかも。少なくとも default の Canna よりは使いやすい。しばらく使ってみよう。

diary

 一日家でごろごろ。

 実家のお袋が携帯電話買ったらしいが、使っておるのかのぅ。mail は一回来ただけ。まぁ、試してみるのは良いことですよ。

[movie] Nikita

 Luc Besson 監督作品、1990 年。
 ヤク中の不良少女 Nikita (Anne Parillaud) は、不良仲間と連れだって押し入った薬屋で首尾悪く警官に囲まれる。警官を射殺したもののとっ捕まった Nikita は無期懲役を言い渡される。一暴れした Nikita は見知らぬ白い部屋で目覚め、政府関係者と称する Bob (Tcheky Karyo) から自分が法的に死者扱いとなったこと、政府の工作員として訓練を受けなければ生きられないことを知らされる。しぶしぶそれを承諾した Nikita は、破天荒ながらも高い能力を示し実力を付ける。Bob による卒業試験も pass した Nikita は、施設の外での活動を許される。super market のバイト係 Marco (Jean-Hugues Anglade) と恋仲になり平穏な同居生活を楽しむ Nikita だったが、やがて彼女の元に新たな作戦指令が下される……。

 この頃の Besson は良かったねぇ。以上。
 あ、終わってしまった。

 せっかくだからもう少し。
 政府子飼いの工作員を野放しにするかフツー。掃除屋 Victor (Jean Reno) みたいなのがいるとはいえ、外出しした工作員がパンピーと婚約までできるなんて正気の沙汰じゃないと思いますよ。施設を卒業したとはいえまだ実績少ないペーペーだし、仮にこういう輩に監視付けるだけでも公金の無駄遣いで、普通は常時施設詰めで mission 毎に外出し、ってのが筋じゃないでしょうか。あの中盤の要人暗殺も、わざわざ恋人とラブラブ会話しながら仕掛けるくらいなら最初から政府御用達で拠点化しとけ! ……と、お脳の中で草薙少佐が吠えてたりしますがしかしこれはそういう映画なんだからそういう視点で視なきゃ駄目なんですよ、roman の為なら reality を捨てる男 Luc Besson の心意気を読めないようではまだまだ女ゴリラの域を脱せられませんぜ姐さん……おっとこれ以上言ったら脳を焼ききられそうなのでこの辺で。え、Marco にわざわざ顔見せにくる Bob も甘すぎ? そりゃごもっともですが Nikita に未練たらたらな Bob が彼女の顔見にくるのは自然な感情ではないですか、でもって最後の男二人でニヤーリを効かせる伏線にもなってますよ。任務に私情を挟むなんて言語道断? いやだからそこは Besson の激甘 teste を身悶えしながら観るのが正しい観賞法なわけで。そりゃもう身悶えですよはらわた捻れますよ。小生はそういう映画が大好きです(爆)。
 この映画は Nikita の成長話ではないんですね。そりゃ確かにはねっかえりの不良少女 Nikita が女の武器を手に入れて云々のくだりでは成長しとるように見えますが、あれは新しい武器というか遊び道具の使い方を覚えて悦に入っておるだけです。Marco の前で馬鹿丸出しの恋惚け娘を演じ、死体を間近で見てわーきゃー叫び、Victor の皆殺し宣言を泣きながら制止しようとする Nikita は全くもって足りてない、工作員としての自覚がなってない。狙撃の腕前は一流、臨機応変の対応も余人の追随を許さない、しかし一介の女であり professional に徹しきれない Nikita。しかし、彼女の不安定さや弱さがこの映画の特徴でもあり、Marco や Bob といった男共が Nikita を気に留めて止まないのもそこに起因する。弱い女が運命に翻弄されつつ健気に闘うというこの展開、hollywood 型のつおいお姉様方ではなかなか出せない味やと思いますなぁ。
 で、Besson 的にはこの素材だけで勝ったも同然、あとは Nikita を如何に苛めるかという点が腕の見せ所です。生意気に抵抗して足撃たれたり、初仕事の脱出時に裏窓から出られなかったり、婚前旅行も仕事絡みだったり、掃除屋には計画ぶち壊しにされたり、と幾多の試練が Nikita に襲いかかります。Nikita 自身も恋人と仕事の double bind で見る間に消耗。思えば、Nikita が Victor の仕事を hysteric に絶叫しながら止めようとしたのは Marco との普通生活の余波が Nikita の工作員としての責任感にまで影響していたからかも知れないなぁ、と。そこまで考えてあの演技をさせたとしたら Besson は凄いですね。
 今の Besson は大いに株を下げてますが、この映画と "Leon" がある限り名監督と呼ばれることでしょう。今後、Ridley Scott 張りの大復活があるかどうかは神のみぞ知る、ってとこですかね。

log modified: 2005/05/08 03:57:47 JST

2005.05.05 (Thu)

diary

 一日家でごろごろ。

 録り溜めしていた種運命をとりあえず消化。うむ、やはりハイネは死にっぱか。あんだけあっさり退場させられると実は量産型じゃねーのかと疑いたくもなりますが、流石にあの声優で量産型はきつかろう、ということで、この辺が落としどころか。
 相変わらず話は戦闘金太郎飴状態でろくに観られたもんじゃありませんなぁ。

[movie] The Deer Hunter

 Michael Cimino 監督作品、1978 年。
 製鉄所で働く Michael (Robert De Niro)、Nick (Christopher Walken)、Steven (John Savage)、Stanley (John Cazale)、Axel (Chuck Aspegren) らは、つるんで酒を飲んだり、休日に鹿狩りをしたりする友人同士だった。Michael、Nick、Steven は数日後には Vietnam 戦争に駆り出される身。Steven は Angela (Rutanya Alda) と慌ただしく結婚式を挙げ、皆でどんちゃん騒ぎをする。Nick は街の美人娘 Linda (Meryl Streep) と将来結婚する約束をする。式の後、Michael らは鹿狩りに出かけ、Michael が見事一頭の鹿を仕留める。Vietnam の戦場へ駆り出された Michael、Nick、Steven は戦場で再会するが、厳しい敵の攻勢により捕虜となり、命懸けの Russian roulette の賭け道具に使われる。いよいよ Michael と Nick が差しの Russian roulette の番になったとき、Michael の機転で逆に vietcong を殲滅し、3 人は命からがら逃走。途中で米軍の輸送部隊に拾われ九死に一生を得るが、3 人は再び離れ離れになる。無事故郷へ戻った Michael は、Nick がまだ戻ってきていないこと、Steven が重傷により身体障害者となっていることに心を傷める。Nick の不在に耐えられなくなった Linda は Michael に慰めを見出そうとする。やがて Michael は、Nick が Vietnam で危険な game を続けていると知り、再び Vietnam を訪れるが……。

 戦争の犬こと Christopher Walken はさておき、Robert De Niro の戦争ものってのは珍しいですね。まぁこの映画、どんぱか弾撃って爆発してあぱぱぱぱーな感じの映画ではなくて Vietnam 帰還兵の悲哀を描いたような作品なので、De Niro 獅子奮迅の大活躍を期待して観ると肩透かしを食いますが、そこはそれ演技派 De Niro のすかした紳士ぶりを楽しみましょう。Nick との最後の Russian roulette の場面ではものすごい台詞を吐きますし。そりゃ必死にもなるわなぁ、と。そして Christopher Walken、平凡そうに見えて実は妖気漂うプチ切れ青年役で、実にこの人らしい役柄でした。Michael Cimino、人を見る目は確かなようです。そういやこの人は "The Sicilian" の監督さんだったりもします。
 この映画、起承転結ではなくて起転承結といった趣で、冒頭のひたすら長い青春群像、そして突然の戦場場面、故郷に帰れど既に昔の自分ではなく、Vietnam に戻ると悲劇が待っていた、という展開です。Russian roulette の場面は流石にびびりますが、故郷に戻ってからの Michael の佇いに何ともいえぬ味がありました。平和の空虚さは、冒頭の馬鹿騒ぎがあったが故に一層引き立ってます。そして拳銃ひけらかして虚勢を張る Stanley に、Michael が Russian roulette の真似事をして脅す場面の切れ味も見事。最後の最後で Nick の為に乾杯する場面も泣けるのぅ。ただ、あまりにも個々の場面が長すぎるので体力あるときに見ないと寝てしまいますのでご用心。
 title theme の曲が有名な映画なので曲だけ聞いて哀愁に浸るもよろしかろう。こないだ立ち寄った本屋でもひっそりと流れていて思わず泣きそうになりましたよ……。

log modified: 2005/05/10 02:47:00 JST

2005.05.06 (Fri)

get
  • The Jimi Hendrix Experience / Axis: Bold As Love
  • Soft Machine / 5
  • Soft Machine / 7
  • Bobo Stenson Trio / Very Early
  • 霧舎 巧 『カレイドスコープ島 あかずの扉研究会1竹取島へ』
  • 安能 務 『韓非子 (上)』
  • 安能 務 『韓非子 (下)』
diary

 今日の vf4ft、何故か連勝してすんなり四段昇格。勝率 2 割なのに四段ですいません。
 帰りの地下鉄でちょっとした幸運に巡りあう。おっさんに敬礼。

山田 風太郎 『柳生忍法帖 (上)』
「しかし、十兵衛」
 と、千姫は不安そうな声でいった。
「この女たちが美しいと――それがうれしいのみで引受けてくれてもこまるぞえ」
「もとより、みな殺します」
「え――」
「この女人たち、ことごとく死んでもらうのでござる」(page 89)

 少し前に読了。角川文庫版。
 会津藩主加藤明成の暴政を諌めた掘主水とその一族は逆に捕えられ、出奔先の高野山から江戸へ連行され処刑される。掘の女たちは一足先に鎌倉の駆け込み寺で尼になっていたが、行きがけの駄賃とばかりに加藤明成配下の会津七本槍衆は掘の女たちも血祭りにする。男性禁制の尼寺を汚された住職の千姫は、生き残った掘ゆかりの 7 人の女に復讐を遂げさせるべく禅師沢庵を招聘、その沢庵は女たちの武芸指南役として柳生十兵衛を連れてくる……。

 まぁ Koontz 式というか Jump 式というか、七本槍と対決して窮地に陥って脱出して対決して窮地に陥って脱出して、の繰り返しです。しかし十兵衛、自分は後ろに控えて手出しせず、付け焼き刃の訓練を受けた女たちに強豪揃いの七本槍をぶつけるのだから毎回ひやひやものです。
 女人袈裟の阿呆さ加減には笑ってしまいました。

[movie] The Core

 Jon Amiel 監督作品、2003 年。
 世界各地で異常現象が発生する。地球物理科学者の Dr. Josh Keyes (Aaron Eckhart) はこれが地球の核が何故か停止したことによる磁気異常によるものと推測する。Josh は地球物理学の権威 Dr. Conrad Zimsky (Stanley Tucci) にその話をし、やがて政府関係者も交えての説明会が催される。そこで Josh は、このままでは 1 年で人類滅亡すると発言し周囲を驚愕させる。助かるためには核を再び動かさなくてはならないが、地底深くまで潜る手段がない……と思ったら、Conrad の古い知り合いである Braz (Delroy Lindo) が岩石削りの新技術、即ち laser 光線と drill 掘削で瞬く間に岩壁をぶち抜く研究をしていたのであった。金の問題で完成まで 10 年掛かると説明する Braz だが、お上の一声で金使い放題で納期 3 ヶ月と言われ、Braz は早速準備に取り掛かる。地中の核まで取り付いたら、そこに核爆発による衝撃を与え、再度自律運動させるという地球救済 project が動き始めたのだ。やがて完成した地中探索船、そこに乗り込むのは Josh、Conrad、Braz、Josh の教授仲間で energy 専門家の Dr. Serge Leveque (Tcheky Karyo)、そして操縦者として米空軍の Robert Iverson 船長 (Bruce Greenwood) と若いが有能な Rebecca Childs 少佐 (Hilary Swank) の 6 人。情報管理を一手に引き受ける天才的 hacker の Rat (DJ Qualls) や軍高官らが管制室で見守る中、6 人は前人未到の地へと旅立つ……。

 出ました逆 "Armageddon"。序盤の念入りな科学考証だの地中に潜む謎と不思議だの、小技大技駆使しつつ地中体験を楽しませてくれます。こりゃ学校の教材にでもすれば受けるんじゃないですかね。でもってお約束のように一人死に二人死に、残った兄ちゃんと姉ちゃんは恋愛 mode を匂わせつつ happy end。清く正しい娯楽超大作。いやまぁそれってどーよ?な点は多々ありますが、乗組員がそれなりにキャラ立ちしているので面白かったです。特に偉い教授の Conrad、自意識過剰で我儘放題で最高でしたな。小生の大学生時代にもああいう人がいて困ったもんです。
 泣きの要素が少ないのがちと弱味ですが、暇潰しには充分な作品と言えるでしょう。

log modified: 2005/05/22 16:44:51 JST

2005.05.07 (Sat)

diary

 生まれて始めて眼鏡屋なるものを訪れてみた。
 視力がアレなので検査とか検査とか検査とか。で「卵子」と言われた。違う「乱視」です。
 そうか乱視なのかぁ遠くの物の方が良く視えるってのは昔から感じてたんですが老眼じゃなくて乱視だったんですねぇへええそれで安心じゃなくて乱心です乱視ですよ乱視うわあああ。でも日常生活では特に不自由感じないので問題ないっちゃ問題ない。
 乱視用の renz を作るとかなんとかで出来上がるのは来週半ばらしいのでそれまでは裸眼で頑張るのです。目さえ良くなればケツイ 2 周目だって……何とか行けるように……なりますかね?

 ついでに suit も新しいのを購入。これも丈合わせで出来上がるのは来週です。

 vf4ft、card 更新。でも相変わらず勝てないっ。

山田 風太郎 『柳生忍法帖 (下)』
「うぐいす侍……」
 十兵衛は破顔した。
「鴬張りの兜をいただき一騎城にはせ向かうか。――これほど風流な出陣を、いまだ十兵衛はしたことがないぞ」(page 270)

 上巻の続きで読了。角川文庫版。
 会津七本槍衆を何人か失った加藤明成は江戸を離れ会津へと戻る。それを追う十兵衛と 7 人の女、そして沢庵禅師も。しかし会津には加藤家を裏で牛耳る芦名一族と、その元締めたる芦名銅伯がいた。齢 108 歳の銅伯は、時の大僧正である天海と瓜ふたつの相貌であった。銅伯の仕掛けた夢山彦なる幻術に沢庵が屈し、十兵衛らは苦境に追い込まれるが……。

 下巻も上巻同様に中ボスをすこぱこ倒していき最後に大ボス倒して終了。終盤には十兵衛と七本槍衆きっての剣客、漆戸虹七郎との対決もあり楽しめました。やっぱ十兵衛も格好良いとこ見せないと物足りないよね。
 沢庵や門下の禅僧たち、それにおゆらの方など、印象的な character も多くて良好。面白かったっす。

[movie] Der Amerikanische Freund

 Wim Wenders 監督作品、1977 年。邦題「アメリカの友人」。
 贋作売りを商売にしている Tom Ripley (Dennis Hopper) は、ある auction で額縁職人の Jonathan Zimmermann (Bruno Ganz) に、自分の商売品が贋作であると見抜かれる。Ripley は裏社会の男 Raoul Minot (Gerard Blain) から mafia の男一人を殺すため素人の男を殺し屋に仕立ててほしいと依頼される。Jonathan が白血病で余命幾許もないとの噂を聞いた Ripley は、Jonathan の元を訪れ、そのひととなりを観察する。やがて Minot は Jonathan と接触し、高額な報酬に目が眩んだ Jonathan は殺しの依頼を引き受ける。どんどん深みにはまりこむ Jonathan を、彼をこの道に引っ張り込んだ負い目がある Ripley は放っておけなくなる……。

 Wim Wenders による Crime Thriller。Wenders が真っ当な entertainment を撮れるとはあまり思えませんが、その予想を裏切ってくれるかのぅと思いつつ観てみたもののやはりへぼい(爆)。とはいえ、本来は友人関係になりそうにない Jonathan と Ripley が、奇妙な関係の中から友情と呼べそうな磁力を発していく様が丁寧に描かれているのは流石に Wenders と言うべきか。喜怒哀楽そのままではなく、個々の感情の隙間を描くのが上手いんだよな、この人の作品は。
 全体的に地味ですが良い映画でした。

log modified: 2005/06/05 15:58:44 JST

2005.05.08 (Sun)

get
  • Mind Design / View From The Edge
  • Soft Machine / 4
  • The Grateful Dead / Anthem of The Sun
  • Fred Frith & Ensemble Modern / Traffic Continues
  • Black Sabbath / Sabbath Bloody Sabbath
  • Tsukumo Hyakutarou & Nagasaki Shigeru / Junk Part
  • Various Artists / Lost Technology
[movie] About Schmidt

 Alexander Payne 監督作品、2002 年。
 一流保険会社の部長代理を勤めあげた Warren Schmidt (Jack Nicholson) は 66 歳にして定年退職、第二の人生を歩み始めようとするが、その矢先に妻の Helen (June Squibb) が脳内出血で急死する。葬式で久々に顔を見せた娘の Jeannie (Hope Davis) は間もなく Randall Hertzel (Dermot Mulroney) と結婚予定、しかし Warren の目には Randall はろくでもない男にしか見えない。募金により見知らぬ少年 Ndugu の養父となった Warren は、Ndugu への手紙を書き綴りながら、妻の残した champing car で旅に出る。その旅で自分の半生を見つめ直した Warren は、星を見上げて自問した後、娘の結婚をやめさせようと Hertzel 家を訪れる。結婚式間際の喧騒に呑まれつつ、また Randall の母親 Roberta の饒舌に翻弄されつつ、Schmidt は Jeannie に自分の意志を伝えるが……。

 Jack Nicholson というと恐いおっさんという印象がありますが、こういう役もやれるんですねぇ。定年後に居場所のなくなった老人の悲哀と humor を描いた作品です。
 価値ある人間になろうとしてなれなかった男である Warren は、幸せな成功者という見ためとは裏腹に、平凡な人生に対する恨みつらみや、それを理解してほしくてもうまく人に伝えられないことからくる怒りや寂しさ、そして凡人である自分を受け入れることへの恐怖で内心はぐちょぐちょのどろどろである。偽りの人生に倦み疲れた Warren は旅を経て自分が生まれ変わったと信じていたが、その実、何も変わっていなかった。家に一人戻ってきた Warren を待っていたのは一通の手紙、それに同封されていた一枚の絵を見て Warren は涙する。その絵を Warren は、人に影響を与えられない自分へのささやかな祝福と感じたか、それとも自分が手に入れられるはずだった幸福がそのような絵の中でしか表れなかったことへの自己憐憫から涙したのか、それは Warren の胸の内でしか解からないことだろう。
 所々で comical な描写もあるものの、描かれているのは定年退職後に老醜を晒す男の姿であり、見ていると暗い気分になってきます。良くも悪くもありふれた素材、身近な theme で、ありふれているが故に毎月月給貰って生活している自分の身の上と重ねて考えてしまったり。人生、後悔したときにはもう遅い、って話やと思います。
 まぁ悪い映画ではないですが親には勧められません(笑)。

diary

 GW も今日で終わりですなぁ。というわけで部屋の片付け。あまり進まなかった……。

log modified: 2005/05/09 02:37:39 JST

2005.05.09 (Mon)

Soft Machine / 4

 ソフま! 関連の CD が最近へこへこ手に入ったのでとりあえず聞いてます。1971 年発表の 4 枚目 album。Robert Wyatt が drums 叩いてますが、この album を最後に彼は Soft Machine を脱退したそうな。まぁ vocal 皆無で pop music とはいえない世界に足踏み入れてしまってますからねぇ、Wyatt も居心地悪かったんでしょうなぁ。いやまぁ drums は相変わらず上手いんですが。
 tr.1 "Teeth" こそ前作の minimal & progressive な複雑怪奇変調 rock で如何にもソフま! なんですが、それ以降は泥沼 jazz rock 路線で、free に行きたいけど rock band だから肉体的にも盛り上げにゃあと頑張った結果、何だか得体の知れぬ凄そうだが浅そうなまったり jazz rock になっております。electric piano の音が 70 年代ぽくてそれだけで苦手意識が先に立ってしまいますが、まぁ面白い album には違いないっす。

diary

 昨夜は朝 6 時の radio を聴くころに就寝、で 7 時には起床。むぅ、休み明けはやっぱり insomnia な感じが……。

 へろへろな感じですが仕事は山盛りで参ります。へこたれずに頑張ろう。

log modified: 2005/05/10 03:06:56 JST

2005.05.10 (Tue)

John Coltrane / Coltrane

 John Coltrane (ts)、Johnnie Splawn (tp)、Sahib Shihab (bs)、Red Garland (p)、Mal Waldron (p)、Paul Chambers (b)、Al Heath (ds) といった面々での 1957 年録音。Prestige より。
 Coltrane の初 leader album らしい。まぁ普通の tenor sax ですね。後の Atlantic 時代や Impulse! 時代に比べると全然大人しい吹きっぷりですが、tr.2 "Violet For Your Furs" のような ballad では既に Coltrane らしい味わいが滲んでいて良いです。小生は Red Garland の piano は甘すぎて苦手なんですが、この曲での solo 聴いて少しだけ見直しました。

diary

 朝からしゃっくり。昼もしゃっくり。toilettes でもしゃっくり。会議中もしゃっくり。夜もしゃっくり。って、何だ何だ何なんだこれは。ちなみに今もしゃっくり。煙草吹かしつつしゃっくり。勘弁してくれ。
 始めのうちは笑っていた同僚諸氏も段々心配顔に。「1000 回しゃっくりしたら死ぬ」とか「しゃっくりするたびに余命が縮んでる」とか言って余計に不安を煽る。「息止めて我慢すれば治る」との助言に従ったらば一度は治ったもののすぐまた勃発。「首の後ろの毛を 3 本抜いたら治る」の助言にも従ったもののこれは効果なし。つか誰か止めてくれホントに。

 親方と一緒に soft 屋と打ち合わせ。その場はまぁ良いとして、会議後にあっちで召喚こっちで招集、といろんな人に捕獲されました。それも良いとしてしゃっくり止めてください。

 せめて寝てる時くらいは止まってほしいと切に願っております。

log modified: 2005/05/11 02:56:59 JST

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