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tr.3 "Deep in the Blackest Hole" を目隠しして聴いたら、オルタナ時代の Metallica と間違うかもなぁ。とは言っても、tr.4 "End of All Days"、tr.5 "Visions" と続けざまに Rage らしい melodic で speedy な楽曲が続くので、とりあえず安心できる。
とはいえ、重たい riff が主体の暗い曲も多いので、「Rage ってこんなに Sabbath 調だったっけ?」と思ったりもする。小生は "The Missing Link" が Rage の入り口だったので、それに比べれば重音でまったりした album だと思うのですよ。それでも Rage らしい良い曲は揃っているけれど、飛び抜けて印象的な曲は無いし album 全体の流れもさほど dramatic ではない。なので、小生としては辛目の評価になります。
うぅ、しかし久々に metal 聴くと何か燃えますな。ずっと聴いてると飽きてくるかも知れませんが、たまにならいいよ。
いろんな web site でアレゲな news が飛び交ってる様子。./J でも topic になってる。
bulknews のネタには今年も引っかかりました(爆)。それに Momonga 本家にも……。丁寧に package の写真まであるし。見事。
Carl Craig が produce した企画物らしい。
最近の Carl Craig の趣味を反映した、jazzy で soul で hip hop な album に仕上がってます。黒人音楽史を総決算するような production で、ちょっと生真面目すぎる嫌いはあるけれど、まぁ Carl Craig の仕事なのでごにょごにょ(笑)。電子音は funk に不可欠であーる、との認識を新たにしてくれる track が多くて、懐かしいような新しいような微妙な体温が素晴らしい。Amp Fiddler の fender rhodes が美味。Bennie Maupin の tenor sax も格好良い。瞬間風速は遅めだけど、後からずっしり重みが伝わってくる。jazz 棚に置いて、長く愛してあげてください。
official。
ぬお、すごい。この時期に再放送とは、NHK も味な真似をしてくれますな。
個人的にはあまり思い入れはないんですが、独特の世界観と村田クンのボケっぷりに毎回脱力させられた記憶が。また見てしまいそう。
Mandrake Linux 9.1 の X で、savage の driver が不味ってるのは既知の bug らしい。Mandrake の Bugzilla より、#2164 と #3482 参照。
そこの report にも書いてあるように、Tim Roberts 氏の savage な page から xf42sav-27t.tgz を落としてきて、savage_drv.o と libvbe.a と libint10.a を既存のものと差し替えて Mandrake を立ち上げ直すと……おお、ちゃんと表示された! というわけで一気に解決しました。
次は fluxbox の導入が課題、かな。
桜庭統はテレ東の「冒険遊記プラスターワールド」の音楽担当だそうで。最近は game のみならず、anime の仕事もしてるんですか。どんどん大御所と化してますね……。第一話見た限りでは、基本路線は orchestra で明るめの曲調でした。とはいえ見続けるのは辛いかも。子供向けだしな。でも Crash Gear Turbo は名作だったので未見の方は是非(違う)。
というわけで、桜庭さんも main composer の一人だった PC game「斬」の Original Soundtrack です。1990 年発表。tr.1 〜 tr.8 までは band arrange version、tr.9 〜 tr.24 までは X68000 版の original version となってます。小生は PC98 版でしかやったことないですが。
某信長を始めとして、あの当時でも戦国 simulation game は数多く出てたわけですが、どれも音楽はショボかった(笑)。それは別に PC98 の FM 音源がヨレヨレだったからではなくて、戦国時代なんかに曲なんか付けられっかという諦めと居直りによるものだったのでしょう。そんな中、「斬」の音楽はその名の通り斬新でしたよ。曲が pop で progre で良い感じです。そして微妙に和風というのが桜庭 progre らしからぬ tension となって新鮮に響く。おっと、宇野正明さんも良い仕事してます。
X68k 版の音は PC98 版に比べると soft で上品すぎる印象だけど、曲が良いので許します(笑)。
「もし、もし僕が殺されたら、君はどうするつもりだったんだ」
悔しさを滲ませて私は問いかけた。私の墓前でメルはなんと詫びるつもりだ。それでも呵々と笑っているのだろうか? ステッキを振り回しながら。哀しいかなそんな気が無性にしてくる。途端、頭の奥がズキズキ痛み出した。
「大丈夫。君は悪運だけは強いから」
何の深みも真実味もない声。
「本気で云ってるのか」
訊くだけ無駄だった。そんなこと解っている。メルはいつでも本気だ。(page 178)
有栖川有栖、太田忠司、麻耶雄嵩、若竹七海の四人による短編集。共通の theme は dying message。今時 dying message かよ……とバカにしてはいけない。何せ死人は語らないのだから、その message の意味するものも計り知れない。それを生きている者はどう解釈し秩序づけるのか。作家の力量が直接問われる課題です。
有栖川有栖は orthodox な style、太田忠司は表と裏の 2 つの message。麻耶雄嵩は 書かれなかった message に注目し、若竹七海は幼い頃の記憶が message の隙間を埋める話を紡いだ。なんだかそれぞれ、その人らしい趣向になってますね。これも狙った効果なのかな。
tuxedo 着てないメルカトルの姿も拝めます。美袋さんは今回も貧乏籤引きまくりでした(笑)。
鉄腕アトム生誕記念 album とのこと。アトムは 2003 年 4 月 7 日生まれという設定らしい。produce は手塚るみ子さんが担当。artist の選出は、手塚るみ子さんの好きな techno artist とゆー基準らしい。で、既成のアトム観(アニメとか漫画とか)に縛られないところから、自分にとってのアトムを生み出す感じで曲を作って欲しい……という依頼方法だったらしい。ので、どの辺がアトムなのかは今一つ掴みづらかったりもするんですが、嘘臭くてでも positive な、キラキラした輝きに満ちた album に仕上がってます。
とにかく前半の流れが素晴らしい。tr.1 "Mijk Van Dijk / Jyuman Bariki"、tr.2 "Ken Ishii / To The Sky Beyond"、tr.3 "Technasia / Birth of a Hero" の techno 三連発は、各 artist の持ち味が出ている track。Ken Ishii の track は、"Future in Light" の流れを汲む pure techno で、ほんと迷いの吹っ切れた清々しさを感じさせる。
で、tr.4 "Rei Harakami / Theme"、tr.5 "Co-Fusion / Atom" と、sublime 一派の track が続く。Rei Harakami は相変わらずの sentimental で electro な track に仕上げてます。辿り着けない未来を連想させる track、という意味では、この album 中でもっともアトムらしい track と言えるかも。今のところアトムは架空の存在でしかないからねぇ。Co-Fusion の track は真っ当な四つ打ちで、妖しい上物が昔の anime の効果音みたいに聞こえる。これ、狙ってやってるんですかね。面白い音です。
と、この辺りまでの組立があまりに見事すぎるので、それ以降は少し power down して聞こえてしまうですよ。ちなみに artists は、Ree.K、Atomheart、Kaoru Inoue、Haruomi Hosono、Coldfeet といった方々。Atomheart の「ロボット!」ネタはやんちゃで楽しいけどね。細野晴臣も昔懐かしい感じの ele-pop な track で楽しませてくれます。少ない音数の中で、想像力だけが延々と掻き立てられるような。これも年の功?
last track は "Rovo / Astrovo" です。なんちゅー title や。Rovo にしては短めにまとめてあるけれど、dramatic な展開で引っ張り込んでくれます。最後はアトムが朝日目指して飛び立っていく scene で締めくくりですな(笑)。
手塚るみ子さんの interview はこちら。むー、Bukem や System 7 からアトムに繋げますか……。
「おまえは今、死んだ」
触れ合うほどの近さで、俺はガッシュの瞳を見据えた。
重い金属音を響かせてアーメットが床に転がった。
「後悔はねえ筈だ。自分のために生きてみせろ」
それはまた、俺自身への宣言でもあった。過去に後悔はない。そして未来は過去に縛られるものではないのだ。(page 305)
読了。anthology に入っていた中編「不死王」を間に挟むという変則的な構成だが、これが後々効いてきます。あの anthology で読んだときは突飛な印象だったけれど、風龍と繋げるとしっくりきます。なるほどねぇ。更に前作の『隣り合わせの灰と青春』とも繋がっていて、ベニ松 wiz は一連の saga ものだったという図式が明らかになる。明らかになって安心しましたよ。
梯子山の迷宮に再び進入した御一行だが、妖獣はおるわ黒龍はおるわで忙しいです。しかも過去の因縁とご対面だったり死後の世界見せられたりでいろいろ吃驚な仕掛けもあり。そして百年越しの恨みを晴らすべく、魔人さまが復活して世界を暗黒に陥れようとするし。風呂敷でかいっす。wiz なのにこんなに風呂敷でかくていいんでしょうか。でもベニ松が書くと妙に説得力があります。剣と魔法のお話なので、話でかいのは良いことです。ちゃんと完結してるし。
ベニ松さま、楽しい時間をありがとう。
John Coltrane の Impulse 吹き込み第一作で、1961 年発表。title に brass と入れてるだけあって、horn 隊が豪華です。Booker Little、Freddie Hubard、Eric Dolphy といった、leader 役でも活躍できる面子がこの session に参集してます。そして McCoy Tyner、Paul Chambers、Elvin Jones が support。でも火花ぶつかり合いの鬩ぎ合いの力押しで GoGoGoGooo って感じではないです。むしろじわじわ沁みる味わい深さがあって大人しい雰囲気。
tr.2 "Greensleeves" は、言わずと知れた traditional の名曲。"My Favorite Things" に通じる light で朴訥とした感触が良いです。呪術的な tr.1 "Africa"、吹きまくりの tr.3 "Blues Minor" といった強烈な track に挟まれているので、なおさら "Greensleeves" は美味しいです。いや "Blues Minor" も格好良いんですが、horn 隊は主役を押し立てる役に徹してるので少し物足りなかったりもするので。まだ試行錯誤の時だったんでしょうかね。
飛行機でビルに突っ込んだり、無闇に戦争起こして見なくていい筈の血を見たり、ふと思いついて高いところから飛び降りたり失恋の腹いせに通りすがりの人を刺したりする世の中である。桜が咲いたら花見をしたり他愛のない話で盛り上がったりコンビニの姉ちゃんに優しくされると店出た後で涙が零れたりする世の中である。結局、時は流れて人は生まれて死んで、笑ったり泣いたり小便したりうたた寝したりして世の中は続いていく。人生は劇場かも知れないが劇場のように 2 時間で終わったりしないで延々と続いていって、それでも絶えず人は変化して経験を積み重ね多くの物を得て多くの物を失う。同じ様な風景を見ても少年の頃の風景と大人になってからの風景とでは既に別物に感じられる。
acoustic guitar の響きに乗せて、Jim O'rourke が歌っている。ごく simple な編成で、音と静寂の間を行ったり来たり。見たことのない風景なのに懐かしさが込み上げる。空虚さと激情が綯い交ぜになった、泣き笑いが目に浮かぶような音像だ。疲れたときに聴くと余計に沁みてきます。嘘のない音楽とはこういうものを言うんだろうな。
小生の Van 入り口になった 1 枚。1995 年発表。
Georgie Fame と組んで jazzy な雰囲気の中でのびのび歌ってます。取り上げている曲も jazz や soul の名曲が多い。で、吹き込んだ場所は London の Ronnie Scott's club。職人は素材や場所にもこだわるもんです。
tr.6 "Moondance" 聴いてシビれました。ただでさえ名曲なのに、この編成、この arrange では hardboiled まっしぐらです。この格好良さを前にしては何も言えません。ひたすら美味。
tr.8 "How Long has This been Going On?" の、緩やかな tempo の中でじっくりと声を響かせる雰囲気も大好きです。間奏で管の solo が出るのも良い効果を生んでるし。Van のぶっ放しな声と horn 隊の backing との絡みが否応なしに気分を盛り上げてくれる tr.10 "All Saint's Day" も名曲だな〜。
last track "Heathrow Shuffle" は即興の blues らしいけれど、relax した雰囲気が伝わってくる好 track。album の流れも素晴らしい。久々に聴いても、やっぱ名盤やと思いました。
Motorhead かぁ。昔、"March or Die" とゆー album を聴いてた時期があったけど、あの album は売っ払ってしまったので今は手元にない。でも只ならぬ energy に圧倒された印象だけは妙に残ってるわけだ。
で、"Ace of Spade"。Motorhead の最高傑作と称されるだけあって、とにかく勢いがあります。guitar が轟音ぶっ放す中、Lemmy のダミ声が力強く響き渡る。punk な曲調のものも多いけれど、Metalic な暗黒の energy はこの時点で既に確立されているのであった。
Motorhead の曲は、ぱっと聴いた感じでは orthodox な hard rock に思えるのだけれど、その rock への執着心が度を超えているが故に孤高の響きを獲得している。ballad なんて歌わない。轟音でひたすら突撃あるのみ。album の起伏なんて考えるだけ無駄である。bonus track でさえ何の違和感もなく聴き倒せるし。一本気です。男です。むさいです。それを美学と心得よ。
疲れてるときに聴くと火傷します。お気をつけください。