Noisy Days in May, 2012

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2012.05.01 (Tue)

[movie] Hellraiser

 Clive Barker 監督作品、1987 年。
 さらりーまんの Larry Cotton (Andrew Robinson) は新妻の Julia を連れて一軒家に引っ越してくる。その家は Larry の兄 Frank (Sean Chapman) の持ち家だったが、その Frank は行方不明になっていた。Larry は前妻との間にできた娘 Kirsty (Ashley Laurence) にも一緒に住むよう勧めるが、Kirsty は自立したいからと言って断る。Larry は引越しの際に手を釘で引っ掛けてしまい怪我をする。Larry の怪我は大したことなかった。その後 Julia は奥の部屋で骨皮筋衛門な生き物に出くわすが、その生き物は行方不明の Frank だった。以前、Frank は究極の快楽を得られる puzzle box を手に入れ、それを組み替えたことで異界に取り込まれ肉体を失ったのだが、Larry が手を怪我した時に飛散した血液を得たことで肉体を取り戻したのだった。Frank が肉体を取り戻したことが異界の魔道士に知れれば彼は再び異界に連れ戻されてしまう。Frank は魔道士の手を逃れるために自らの肉体を骨皮筋衛門から以前の人間の体まで戻さねばならず、そのためには人の生き血がもっと必要だった。かつて Julia は Frank の情婦であったため、Frank のために男を家に連れ込んで彼に捧げるようになる……。

 ぐろ演出の不倫話ですね。あと皮だけ奪って入れ替わりな展開も少々。娘の Kirsty 視点で見れば、いまいち信用出来ない新妻を探っていると家に見知らぬ男連れ込んでおる、乗り込んでみれば骨皮筋衛門な Frank 叔父さんが新妻といちゃついとる、仕舞いには父親も叔父が取り付いたっぽくみえる、諸々を客観的に見るとファザコンな Kirsty が新妻に父ちゃん奪われるのが納得できず、行方不明な Frank の存在を持ち出して新妻糾弾するべしな理論武装した、って話に見えなくも無いというのは嘘ですすみません。この映画はやっぱり異界の魔道士、特に Pinhead (Doug Bradley) の異彩振りを楽しむ映画だと思いますね。どうでもいいが箱が苦痛と快楽をもたらすものとするなら最後に爆発させちゃうのは勿体無いんじゃないかなと思います。ぐろ映画ではあるが M 開発映画ではないよなぁと。そんなこんなで箱が重要な motif なのにいまいち謎なだけの存在になってるところが惜しいと思った次第。

log modified: 2012/05/07 02:18:25 JST

2012.05.02 (Wed)

[movie] Hellbound: Hellraiser II

 Tony Randel 監督作品、1988 年。
 前作の続き。精神科医の Channard (Kenneth Cranham) は Kirsty Cotton (Ashley Laurence) という患者の診察を依頼される。Kirsty は奇怪な箱に関わったため家族を失ったと主張するが、彼女の証言を裏付けるものは何も出てこない。Channard も Kirsty の話を一蹴するが、Kirsty の親が住んでいた家から出てきた血染めの bed を密かに自宅に運ばせる。Channard は実は箱の研究を行っており、その血染めの bed に患者の一人の血を吸わせることで異界から Julia (Clare Higgins) を召喚することに成功する。Channard は Julia に誘われ、謎解きに秀でた才能を持つ患者の Tiffany (Imogen Boorman) を使って箱の組み替えを行い、異界に通じて苦痛と快楽の極みに至ろうとする。異界で父が助けを求めていると知った Kirsty も、Channard の後を追って異界に入り込むが……。

 ぐろ映画の 2 作目。今度は異界の描写が多くを占めており、さながら dark fantasy な趣。魔道士が元々人間だったという設定が付与されてますが、Channard が暗黒面に落ちて他の魔道士と戦ったりもするのでそれは必要悪な設定なのかも知れませぬ。とはいえ Pinhead (Doug Bradley) が人間時代の写真を見せられて、Kirsty の肩持つような振るまいをするのは流石に抵抗がありますな。お話的には、医師が暗黒面に魅かれるようになる過程が全く不明、Tiffany の精神疾患についても Channard がそう仕向けた風な描写が若干あるだけなので、どうも取って付けたような性格付けに見えて、話としても深まっていかない。まぁ話よりは個々のぐろ描写と変な世界観を楽しむ系の映画なのでしょう。
 これまたどうでもいいが、異界の神を見た小生は思わず石のような物体を連想してしまいました。まぁあんなのが顕在したら人類滅亡もするわな。

log modified: 2012/05/08 02:38:04 JST

2012.05.03 (Thu)

[movie] Hellraiser III: Hell on Earth

 Anthony Hickox 監督作品、1992 年。
 前作の続き。駆け出し TV reporter の Joey Summerskill (Terry Farrell) は深夜の緊急病院の report をまかされるがその日に限って急患がなく報道はボツに。引き上げようとしていた矢先、Joey の目の前で全身鎖だらけの患者が搬送され、彼女はその患者が医務室で爆散するという事件に出くわす。Joey は爆散した男の知り合い Terri (Paula Marshall) に恩を売って情報を引き出し、この事件で特ダネを挙げようとする。一方、爆散した男が最後にいた bar の owner である J.P. Monroe (Kevin Bernhardt) は、以前骨董品で買った箱の object に恐ろしい力が秘められていることを知る。箱から顕在した Pinhead (Doug Bradley) は、J.P. を協力者に仕立てて復活を果たそうと目論んでいた。その頃、Joey の夢の中では Pinhead が人間だった頃の姿である Elliot Spencer (Doug Bradley) が、悪に囚われた Pinhead の野望を阻止するよう Joey に働きかけるのだった……。

 ぐろ映画の 3 作目。CD は凶器、という概念を少年少女に植えつけること疑いなしな映画となっております。
 どうも今作から従来の英国資本から米国資本の映画に変わったらしく、色々とめりけん受けするような派手な趣向が取り入れられている模様。Pinhead さんは饒舌になり協会で Jesus の真似ごとしたりしてお茶目ぶりを発揮、新規魔道士も沢山参入、満員の bar での大量虐殺という見所もあったりで、見た目派手に仕上がっております。その分安っぽさも割増で、良心の権化 Elliot と悪心即ち Pinhead との善悪対決は見た目にも解り易い構図。でも個人的には、悪は解り易いよりは理不尽で理解し難いという方が好みなんですよね。その意味では 1 作目よりは後退してますが、続編らしい拡大敷衍路線を見事に踏襲しているのは大いに結構なのではないかと。B 級 entertainment 映画としては充分な出来、でも Hellraiser series として観ると Pinhead の凋落振りが悲しい映画でありました。

 ED で Motorhead の曲が流れますが、何か聞き覚えあるなーと思ってたら彼らの 1992 年作 "March or Die" に収録されてる曲でした。そういやあの album は持ってましたが、金に困って友人のめたらーに売ってしまったのでした。そっかー、もう 20 年も前の話になるんですなー。

log modified: 2012/05/09 01:04:52 JST

2012.05.07 (Mon)

Surgeon / Force + Form

 英国の hard minimal techno な人、Surgeon の 1999 年作。Tresor の 117 番。
 全 4 tracks で 40 分程の album ですが、discogs によれば個々の曲は 2 parts 乃至 3 parts に分かれており、決して個々の track は冗長に minimal してるわけではありません。まぁ minimal つーても漸次変化と上物重ねで展開付けてくのが味の素と言えなくもないので、こういう仕立てはありですな。
 とはいえ fat な bass drum が果てることなくずんどこ突き進むという趣向は正に前世紀末の hard minimal な風情で、端から見れば機械工場の定期的な騒音と紙一重な音像ではありますが、しかし耳に刺さればその beat は鼓動を速まらせ意識を濁流に放り込む、そういった強靭な引力が備わった音であるのもまた確かであります。こういう気持ち良さというのは例えるなら電気按摩で肩をうにうにされて気持ちええと言っているのと同じような次元なのでしょう。これで電気按摩が展開に合わせて vibe 周期に山谷付けてたら逆にキモかろう。つまりそういうこと。hard minimal な業界において soulful な synth を期待してはいけない。耳優しい synth が置かれているとしてもそれは beat に意識を絡めとるための餌に過ぎんのです。そう思いながら小生は tr.4 "At The Heart Of It All" の甘い synth に寄せられて時間を忘れる。全くもって危険な album であることよ。

 密林の mp3 dl でこの album 見たら 600 円だそうな。なんということでしょう。まぁ RECOfan の安物箱に放り込まれるのに比べればまだ温情ありと判断すべきか。

log modified: 2012/05/08 02:30:00 JST

2012.05.08 (Tue)

Franki Juncaj / Invisible Moods

 DJ 3000 こと Franki Juncaj の 2011 年作。
 東欧めろと detroit techno な展開で、名義は変われど DJ 3000 の頃とやってることは同じ。硬軟取り揃えつつも安定、しかし今一つ印象薄いというのもまたこの人らしいというべきか。典型的な倦怠期 techno ですが突き出すぎないというのも立派な処世術なんだろうなーとは思ったりします。

diary

 あじの三枚おろしを購入して IH ふらいぱんで塩焼きに挑戦したものの、皮がぺろりんと剥がれて上手く焼けず。やっぱ事前に塩ぶっかけて水出ししておかないといかんのでしょうな。ふらいぱんで魚焼くのは難しいのぅ。まぁ、最後は美味しくいただきましたが。

log modified: 2012/05/09 02:38:54 JST

2012.05.09 (Wed)

Gerald Mitchell / Family Property

 detroit の techno な人、Gerald Mitchell a.k.a. Los Hermanos の album。2011 年発表。
 detroit techno 保守本流な人たちの中でも近年活動著しい Gerald Mitchell さんであります。西欧 detroit follower とのその一番の違いはやはり soulful な音への眼差しで、techno とは機械音の集合ではなく魂を踊らせる媒体なのであるという信念が、どの track からも滲み出ております。本作では Los Hermanos 名義作より一層黒い groove を意識して作った装いがあり、tr.1 "Sunday Message" でのえれぴは日曜教会開幕の露払いを果たし、続く tr.2 "Nobody But You" で gospel な歌唱と四つ打ちの狂騒で soul な switch を点火しております。以降の tracks も、afro beats に jazz に mexican flamenco 等、黒く暑い flavour を随所にちりばめつつ、それを detroitish な synth と軽めの四つ打ちで blend するという趣向になっており、王道 detroit techno でありながらも organic な roots music を連想させるという離れ業を極々自然な形で成就させています。Los Hermanos 名義作では blues と detroit techno を融合させる track も物していた人なので、こういう展開も想定内とはいえ、普通に考えたらなかなかこうは上手くいかないよなぁと感心しきり。まぁ全部が全部そういう tracks ばかりでもなく、中にはやっぱり普通の detroit techno もあったりしますので、album total での conceptual な仕立てについても充分目配りできる人なんだろうなぁとは思います。これも才能か。
 個人的には tr.7 "Paradigm 4th Shifter" の jazz techno な曲調がつぼりました。Ian O'brien 的というかまぁそんな感じ。

diary

 懲りずに焼き魚に挑戦。今回は鮭。鯵に比べればまだマシな部類にはなりましたが、からからな塩焼き目指してるのにむにえる風味になってしまうというこの悲しさ。まだまだ精進が足りん。

log modified: 2012/05/10 03:13:41 JST

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