|
元 Japan 組二人と竹村延和による collaborate で、97 年作。flavour の compilation "Montage" にも一曲収録されていて、それ以降気になっていた album でもあったわけで。
さてさて、竹村さんの solo 作はどうしても緻密で息苦しい音空間になってしまいがちで、いくら子供子供した感性を織り込んでも聴いていると辛い時期があるのだが、この "Changing Hands" はいい具合に肩の力が抜けていて聴きやすい。Down Tempo、Ambient、Minimal、音響……てな Keyword がぽんぽんと頭の中に浮かんでくるけれど、そういった枠の中にすっぽりと収まる音でもない。むしろ、寺院、遺跡、廃墟……といった景色を思わず連想させる、静けさと沈黙の album とでも表現した方が、この album の雰囲気を伝えられるんじゃなかろうか。collaborate 故の、お互い一歩引いた感じがかえって良い具合に曲としてまとまっている感じ。
Japan の album は一枚も持っていない小生だが、Sylvian やら Karn やら今作やら、何故か関連商品には手が出てしまう。それでいて個人的にハズレが無いので困ってしまうな。って、どういう意味で困るやら(笑)。
先日、仕事場の同僚(ちなみに筋金入りのメタラーです)と音楽の話をしていて、好きな guitarist についての話題になった。まぁ彼は Rainbow 命なわけで、直ぐに Ritchie Blackmore の名前が挙がるのだけれど、小生は思いつかなくて(汗)、思いつくままに Pat Metheny と Terje Rypdal の名前を挙げてお茶を濁したそうな。いやぁ、好きな guitarist だから……という理由で CD は買わないヒトなので。
と言いつつ Metheny の album 聴いている小生は二枚舌か。爽やか街道まっしぐらな、若き Metheny の leader 2 作目、1977 年発表。相変わらず涼しげな guitar で、如何にも Metheny とゆー感じ。端正な Lyle Mays の piano も美しい。アルペジオが草原を走る風のように走り抜け、その余韻を縫って Dan Gottlieb の drum や Eberhard Weber の bass が立ち上る。ambient な雰囲気の album ですなー。
Metheny の guitar は、70 年代にあっても隙間や空間を意識させるような、広く拡散する音作りとなっていて、その有様は 90 年代後期の音響野郎が目指していた方向と同じように思える。奇を衒った風でもなく、自然とそんな音を志向していたというのはやっぱり凄いというか何というか。こういう album が出てくるところがまた jazz の良い所なんだよな。
復刻されたらしい。でもジャケ違いになるのでこの旧盤は持ってた方がいいかな。というわけで久々に聴いてみたり。
この game、やったことないけど古代なメロが 120% な、ええ感じの album なわけで。"Ys" や "Sorcerian" に比べると少し暗めの世界観だが、暗めの古代節の方が好みな小生には聴きやすくてべりぐー。所謂「ゲームミュージック乗り」の曲も多数収録で、流石に今の耳で聞くとちょっと赤面ものだったりもするけれど、あの頃はみんな若かったのさっと言ってみる(笑)。何れにせよ、classical で metalic な、action game music の原型を作り上げて数多くの follower を生んだ古代 sound は、罪深くも甘美であることよのぅと再び思った次第。
9 月に入って、ようやく秋らしい気配が風の中にも混じり始めた様子。東京で暮らし始めてもう 1 年以上が経過するけれど、夏の暑さにはほとほと辟易しているところだから、涼しくなるのは有り難いです。というわけで Stacey Pullen の 2001 年作。
As One や Carl Craig ばりの jazz step 〜 breakbeats な album で、さりげなく 70 年代 fusion や d'n'b や四つ打ち techno を織り交ぜる。つーことは album 一枚聴き通したらゴッタ煮の大盛りとゆー印象は拭えぬ。んがしかし、そこは detroit techno の継承者、ふわふわしたシンセの音が入り込んで世界をバラ色に染めてくれます。うーむ、一人ラヂオ局状態ですな。多様性があるようでないようで一貫性はある、みたいな。
いやもうこんな曲ばかりで踊れるかどうかはさっぱり不明だが大好きですよ、はい。
……えっ、何でこの album 買ったかって? 知らねーよそんなの。中古屋でたまたま目について、安かったからじゃないの。覚えてないね。ジャケから音、想像できないし。でもきっと mechanic な音だろうなとは思ったさ。これなに、studio の窓を斜め 45 度の角度で激写したてな感じか。まぁ、どうでもいいさ。新作のジャケはもっとどうでもよさげ。てゆかこれ見て笑えってか。笑えねーよ。下品なだけでさ。
だいたい Max Tundra って誰よ? 最近まで名前もロクに知らなかったぞ。いや今でも知らないのは違いないんだけどさ。よくあるじゃん、album review するのに artist の biography から始めて延々と迂遠な語りでマス目埋めてって、肝心の album の話は 1 行で済ませちゃうとか。Max Tundra でそれやれてか。そんな暇あったら今 back で流れてる tr.8 "The Balaton" でも聴いてくれよ。冒頭のピコピコは初期 Squarepusher か Mu-ziq を連想させるエレピコだっ。んでもってドランベになりそでならない微妙な展開、そのうち electronika の騒乱節へ雪崩れ込むとゆーアレゲな展開。いやぁ何つーか、Max Tundra って感じ? だいたい何で Max な Tundra なんだか。いいじゃん面白いぜこれ。
これ聴いて「カワイイ」なんて評する輩は悉くイカレ千万間違いなしだがカワイイんだから勘弁してくれ。Detroit Techno に通じる涼風シンセが気持ちヨーク流れてたりして油断してるとトンデモな展開に持って行かれて、それでもしみじみな叙情性も称えていたりするからまったく油断できんわ。Tr.10 "6161" 聴いた? Rock な riff に導かれてふわふわ聴いてたら、fusion な太いシンセがぬぐぉっと頭を擡げて riff と絶妙な ensemble を織りなす様はまさに昇天とゆーか笑点とゆーか。Last track の "Carbon Cones" はズバリ歌モノ。妙竹林で何か昔、Squarepusher もこんな曲作らなかったけと思ったりもするけれど音は断然良いですってそういう問題か(笑)。Guitar の arpeggio が minimal に鳴り響く中で、狂騒とドラマがハラヒロヘーと踊って踊って止まらないのだ。それでも最後はやっぱり arpeggio がのほほんと鳴り響く中でぽつぽつと guitar の melody がいつ終わるともなく被さって、気分はまさに "E2-E4"。ああっ終わらないで終わらないで。悲しくなるじゃないか僕を置いていくのか一人にしないでずっと側に居てお願いお願いと幼児退行のフリフリ。てゆか最後にちょと盛り上がるところで Daydream Nation の夢を見る。
即ち傑作とゆーことで全会一致の可決とします。あーそぉいや tr.1 "Cakes" のこと書き忘れてるよこれがベタ傑作の必殺の悶絶 track で。この intro 聴いて「Max Tundra は英語圏の住人ではなく Tundra の住人だっ!(根拠なし)」と強く断言してしまう次第。こんな melo フツー出てこないよったく何なんですか Tundra って。是非とも Hidenobu Ito さんと死力を尽くして戦って頂きたい。以上。
うをーっ、tr.3 "Ah, There's Deek Now - Let's Ask Him" の recorder 最高! 吹いてるの誰ですか萌え系美少年ですかっていつまで続くんだよ俺。
この album、何回も聴いてるはずなのに何故か印象薄い。印象薄いからまた聴いてしまう。repeat。たまにありますね、こういうの。お陰で良い album なのか罪な album なのか解らなくなってしまったり。いやでもね、聴いているうちは良い感じなのです。とはいえ Dan Curtin なら大傑作 "Web of Life" とか sublime からの "Deception" とかの方が有名でしょうが……、でも知名度で techno は計れません。
この album だって、tr.7 "Lunar Groove" みたいな Curtin には珍しい Hip Hop 調の曲あり、tr.8 "Mist" みたいな Curtin 流 jazz techno あり、んでこれまたお得意の house っぽい techno もありで、力作なのはひしひしと伝わってくるので店舗で見かけたら買ってあげてください(って見かけないけど……)。