Noisy Days in February, 2008

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2008.02.01 (Fri)

Dartriix / Dartriix

 田中フミヤと半野善弘による unit、Dartriix の 1st album。2007 年発表。op.disc 018。
 10 年前ならいざ知らず、今や巨匠の域に達して出涸らし茶葉の味わいを身につけた二人による minimal tech house であります。
 あまりの侘寂具合に寝坊確定。いやほんと、album 一枚聴き通す前に不覚にも寝てしまうことの多い album なのであります。Jeff Mills の諸作とは別の意味で脳内揉み揉み系の音になっており、一筋縄では行かないものの解きほぐす前に気力が尽きるという禅 techno の様相を呈しております。しかしお二方、まだ枯れるには早いような気もするのですが。

log modified: 2008/02/01 13:51:00 JST

2008.02.02 (Sat)

diary

 先日夜勤で 21 時より勤務、で家に帰ると正午過ぎ。時間の感覚が……。

[movie] X-Men: The Last Stand

 Brett Ratner 監督作品、2006 年。邦題「X-Men:ファイナル ディシジョン」。
 前作の戦いで Jean (Famke Janssen) を失い、失意に沈む Cyclops (James Marsden)。だが彼は湖の畔で彼女と再会する。だが Jean は以前の彼女のままではなかった。一方、政府は mutants を人間に戻す新薬を作り、mutants への服用を推し進めようとする。Storm (Halle Berry) は自分達を病人呼ばわりされて腹を立てるが、Magneto (Ian McKellen) はこれを人間の mutants への宣戦布告と受け取り、mutants 達に決起を促す。姿を消した Cyclops を探しにきた Wolverine (Hugh Jackman) は倒れている Jean を発見、学園に連れ帰るが、そこで Wolverine は Professor (Patrick Stewart) から Jean の二重人格について教えられる……。

 人間と Professor 派と Magneto 派の戦いも佳境に入っておりますが、話を Jean と Wolverine のらぶらぶ路線でまとめようとするのは如何なものかと。Magneto と Professor の二大巨頭も衰えは隠せず。今回は意外と Storm が目立っていた感じでありました。

log modified: 2008/02/11 07:17:08 JST

2008.02.03 (Sun)

get
  • Orchestre National de l'O.R.T.F. (conductor: Jean Martinon), etc / Saint-Saens: Symphonies (6CD)
  • Adam Harasiewicz, etc / Chopin: Die Klavierkonzerte und Klavierwerke solo (10CD)
[movie] 墨攻

 Jacob Cheung 監督作品、2006 年。
 紀元前の中国。趙と燕の国境にある粱城に、巷掩中 (Ahn Sung-kee) 率いる十万の趙軍が迫っていた。粱城の四千の民では防ぎようがないとして、粱王 (Wang Zhiwen) は降伏しようとしていたが、そこに墨家の者、革離 (Andy Lau) が粱城に到着する。革離は粱王の信任を得て軍の指揮権を預かり、早速城の守りを固める。やがて趙軍による粱城への攻撃が始まるが、革離の知略により趙軍は一旦退く。住民からも信頼を得た革離だったが、次第に粱王は革離を危険視しはじめる……。

 原作小説とも漫画版とも異なるお話の映画版墨攻であります。前半は攻城戦なので派手さを楽しめるのは良いとして、後半で逸悦 (Fan Bing-Bing) との純愛物語に転がっていくのはどーなのよ。そこは手出ししちゃいかん領域だったと思いますなぁ。革離も軸ぶれまくっていて、自分の行いの是非に悩んでおるところがどうにも戦術専門家ぽくないし。それにひきかえ粱王の卑劣さは見事なもの。こういう人がいると映画は面白いね。現実だと迷惑なだけですが。
 音楽がやけに薄味なのも残念な点でありました。

diary

 失敗その一。家の note pc (MP-XP3210) に RGB cable 差して外部出力させようと思ったらば、note pc に 15pin の口が無かった。専用の cable 買わないといけないらしいが、5 年以上前のブツなのでもう売ってないような気がするのぅ。

 失敗その二。降りる駅を一つ間違え、寒い中で 30 分待ちぼうけ。まぁ田舎ですから。

log modified: 2008/02/04 02:53:22 JST

2008.02.04 (Mon)

栗本 薫 『火の山 (グイン・サーガ 102)』
「日頃は俺たちは馬にそうやってお世話になっているんだからな」
 面白そうに――かすかに笑いさえしてグインは云った。
「今度は俺が馬のかわりになっていると思っていればいいだろう。俺のことをハン・フォンと呼んでいればいい」
「何を馬鹿をいってる‐‐なんと、グイン」
 スカールは呆然とした。
「そ、それは、お前の冗談なのだな。これは魂消た。豹頭の戦士グインの冗談とは」(page 219)

 笑えない冗談ですな。早川文庫版で読了。
 腹刺されたイシュトは夢にうなされて過去の復習。グインとスカールは山火事に追い立てられて山頂へ。進退極まったところでグラチの爺様が取引を持ちかける、というお話。

 今回はイシュトが回想係。まぁすっ飛ばして読みますから pace 上がるのは良いんですが、いったいいつまでこのノリで続けるんですかね。
 グラチも歳食ってる割には毎回同じ手で失敗しとりますな。老いて学習能力も廃れたか。

diary

 自宅 pc が net に繋がらん……と思ったら、どうも pc 1 号機のみの問題らしい。
 さらに突き詰めると、m/b に on board している eth0 が死んでいる様子で、pci の eth1 に切り替えると接続可能。とりあえず常用環境を eth1 に切り替えて様子見。
 pc 1 号機の m/b は、電源 on 直後だと機動失敗したり、cd-r 焼き中に drive 認識しなくなったりして trouble 続きなので、そろそろ寿命なのかもしれん……。

log modified: 2008/02/05 08:03:26 JST

2008.02.05 (Tue)

Chick Corea / Now He Sings, Now He Sobs

 引っ越してからこのかた未だ chaos な物置部屋を徘徊しているうちに発掘。発掘したからには聴かねばなるまい。Chick Corea (p)、Miroslav Vitous (b)、Roy Haynes (ds) の trio による 1968 年録音。5 曲入りの TOCJ-5959。
 帯には「チックのすべてがここにはあらわれている」なんて書かれてますが、小生には Chick の失ってしまったものがここに現れている、と言った方が納得できる内容だったりします。leader 2 作目ということで若き日の Chick Corea の演奏が聴けるわけですが、全曲 Chick の original で、特に解りやすい theme 性も持たせてなさげな純 jazz な album になっております。後に latin だ free だ fusion だと言い出してからの Chick は、客層狙い撃ちな entertainment 性を前面に押し出すことで解りやすい方向に向かっていったのに対して、ここで聴ける音は誰に向かって投げられているのか解らない、強いて言えば自分の趣向の赴くままに鳴らされている、という点で実に内省的であります。逆に言えば行き先不明のままとってけとってけ走ってるようなものなので妙に不安定で未成熟。でもね、そういう不完全さこそ jazz の面白さにも繋がっているわけですよ。
 ということで今更のように聴き直しても名盤。13 曲入りの complete 盤もそのうち聴いてみたいものであります。

log modified: 2008/02/06 03:21:11 JST

2008.02.06 (Wed)

Masabumi Kikuchi / One Way Traveller

 菊地雅章 (key)、日野皓正 (cor)、Steve Grossman (sax)、Airto Moreira (perc) 他多数の面子による 1982 年作。SRCS 9379。
 Miles の "On The Corner" で聴ける踊れない groove がここにも。緻密な rhythm に怪しげな melody が乗っかり延々と minimal groove が繰り出されております。偶発性を排除した先に現れるような骨々 jazz でありますが、今の耳で聴くと jazz に浮気した d'n'b の亜流と聴けなくもない。しかし rhythm が緻密ということは平板にも繋がって、どうも小さくまとまってしまっているように思えてならんのです。"On The Corner" 同様、愛聴盤にはならない系の album であります。

log modified: 2008/02/07 03:35:48 JST

2008.02.07 (Thu)

北方 謙三 『三国志 3』
「劉備様という大将は、呂布様とはずいぶん違いました」
「そうでもない。似たところがある、と私は思っている」
「どこがですか?」
「どこかがだ」
「それではわかりません、成玄固様」
「感じているだけで、うまくは言えないのだ。似ている、と何度か思ったものさ」(page 283)

 男の会話ですなぁ。ハルキ文庫版で読了。2 巻の続き。
 劉備は曹操の後ろ盾を得て何とか体面を保つ。呂布は袁術の大軍勢を蹴散らして勇名を轟かす。袁紹は北部安定に王手を掛ける。帝を擁する曹操は呂布攻略の策を練る。孫策は周瑜と共に嫁さん掻っ攫いに行く、の巻。

 呂布編もここまで。呂布の圧倒的な強さを描いた作品としてはこの北方版が最強じゃないですかね。まぁ、こういう単純で強い男の方が描きやすいってのもあるんでしょうが。劉備が温厚な顔して実はキレやすいってのも斬新であります。

log modified: 2008/02/10 04:05:24 JST

2008.02.08 (Fri)

[movie] Far and Away

 Ron Howard 監督作品、1992 年。邦題「遥かなる大地へ」。
 1892 年、Ireland。貧しい中で父を亡くし、地主の手下に家を焼かれた若者 Joseph Donnelly (Tom Cruise) は、地主 Daniel Christie (Robert Prosky) に復讐すべく彼の屋敷に忍び込むが、地主の一人娘 Shannon (Nicole Kidman) に見つかりとっ捕まる。Joseph はそこで家に火を付けた下手人 Stephen Chase (Thomas Gibson) を侮辱し、二人は決闘することになるが、撃ち合いの間際で Joseph は馬車に乗った Shannon に掻っ攫われる。Shannon は閉塞的な田舎暮らしに飽き飽きして America へ渡ろうとしており、Joseph を下僕として付き添わせようとしていた。America に渡れば憧れの自分の土地が持てると知った Joseph はその話に乗り、二人は America の大地を踏むが……。

 つんつん娘と田舎青年による、ばかっぽー道中記。めりけんでは Joseph が boxing の才能開花で金持ちになったかと思えば一夜で失墜したり、Joseph に対抗して Shannon も踊り子になって大金得ようとしたり、Shannon の家族が追っかけで America に渡ってきたりと色々あるのです。でもって climax の土地争奪馬駆け競争では Joseph も Shannon も Stephen も参加して盛り上げる、と。
 まぁ解りやすい映画なので悪い印象はないのですが、土地欲しがっていた Joseph が boxing で自惚れて生活力皆無の Shannon を見下げたり、その Shannon と Joseph の再会がまたえらい偶然の産物ぽく見えたりで、話の持って行き方に強引さはあるのが玉に傷。

log modified: 2008/02/11 03:04:35 JST

2008.02.09 (Sat)

[movie] Zwartboek

 Paul Verhoeven 監督作品、2006 年。邦題「ブラックブック」。
 1944 年、Nazi 占領下の Netherlands。ユダヤ人の Rachel (Carice van Houten) は隠れ家を追われ、つてを頼って家族共々船で南へ逃亡しようとするが、途中で Nazi に見付かり家族は惨殺される。川に飛び込んで生き延びた Rachel は、名を Ellis と変え髪も金髪に染め、地元の resistance 活動に加わる。やがて Nazi の将校 Ludwig Muntze (Sebastian Koch) に近付いた Rachel は、Nazi の party で家族を殺した将校を見付ける……。

 することなすこと裏目に出る展開が面白い spy ものであります。Paul Verhoeven もこういう映画撮れるんですな。
 resistance の情報を洩らしている裏切り者は誰か、という謎の顛末も二転三転、敵を欺いているはずの Rachel も罠にはめられて resistance 側からも追われる身になったりします。実話を元にしているらしいですが、和蘭陀人に猶太人に Nazi と、三者三様の利権や主張が入り乱れて、先読みできない面白さに繋がっております。Verhoeven 映画らしいえろぐろも入ってますが、それだけで引っ張っていく映画ではないので普通に観て楽しめます。良作。

diary

 おお、雪が積もっておる。
 ちゃりんこでコンビニまで行こうとしたら滑ること滑ること。この銚子だと通勤に自転車使うのは難しいか。とはいえずっと積もっているわけでもないとは思いますが。

log modified: 2008/02/11 05:39:06 JST

2008.02.10 (Sun)

[movie] Le Roi Danse

 Gerard Corbiau 監督作品、2000 年。邦題「王は踊る」。
 17 世紀半ば、France の若き王 Louis XIV (Benoit Magimel) は政治の実権を母の Anne d'Autriche (Colette Emmanuelle) と宰相 Mazarin (Serge Feuillard) に握られ、自身は dance と音楽に熱意を注いでいた。その Louis のお抱え音楽家となった Jean-Baptiste Lully (Boris Terral) は、王のために多くの舞曲を献じ、また作家 Moliere (Tcheky Karyo) と共同作業による戯曲により宮廷内での地位を確立する。男色の気がある Lully は、王を愛していたものの、それは神の教えに背くことであったため、Lully は自身の胸のうちにその思いを封じた。やがて Mazarin も Anne も死に、Louis は政治の実験を得るが、それと引き換えるように dance への情熱を失っていく。Lully は王の寵愛を維持するため、french opera の創作に打ち込む……。

 太陽王 Louis XIV と宮廷音楽家 Lully の関係に焦点を当てた映画であります。劇中では Lully の音楽が多く採用されてますので、french baroque に興味ある方は楽しめることでしょう。衣装も華やかで良い雰囲気出してます。
 とはいえ話の展開は平板で盛り上がりに欠けますな。Lully が王の寵愛を失う過程についての描写も無いので終わり方も不自然。まぁ、教養向けということで。

log modified: 2008/02/11 06:12:38 JST

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