Noisy Days in December, 2006

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2006.12.21 (Thu)

I'm not a gun / We think as instruments

 密かに愛聴盤になっておりました。John Tejada (ds, etc) と Takeshi Nishimoto (g, etc) の unit、I'm not a gun の 3rd album。2006 年発表。
 post rock つーとどうも堅苦しくて頭でっかちな印象がありますが、この人達の鳴らす音は simple で natural、開放感溢れる夏の涼風な佇いが魅力です。この風通しの良さから Windham Hill Records の諸作を連想したりもしますがそこはそれ、John Tejada 絡みとあってはそこはかとなく dance beat になるのは道理というもので。emo と dance と jazz の境界線でのほほん chill out。"E2-E4" 好きな方にはお薦めな一枚であります。

森 博嗣 『迷宮百年の睡魔』
「曼陀羅だ」僕は呟いた。
 ロイディも天井を見上げた。
「曼陀羅というのは、何?」
「ミチルは、それを知っているはずだ」
「うん、いや……」僕は目を細めて考える。「どうして、同じ模様を繰り返して、広げていくんだろう?」
「人間の脳の構造に似ている、という説がある」
「へえ、どんな?」
「そもそも、合同、相似、そして移動、回転、といったパターンを繰り返すことで空間を埋めていくことが、人間の頭脳の傾向といえる」
「ふうん、そうなの?」(page 149)

 Louis Wain の猫絵も曼陀羅創作の一種だったんかのぅ。新潮文庫版で読了。『女王の百年密室』の続編。
 energy 問題を克服した近未来。サエバ・ミチルとその従者ロイディは取材でイル・サン・ジャックという島を訪れ、殺人事件に巻き込まれる……というお話。

 ぽえむ度が従来より二割増しでなかなかに辛い一作。まぁ SF 度も二割増しなのでそれで帳消しか。終盤の心と身体の二元論問答はそれなりに楽しめました。

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 歯医者で歯をぎゅいんぎゅいんされました。音が恐くてたまらん。

log modified: 2006/12/22 02:59:26 JST

2006.12.23 (Sat)

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  • The Youngsters / Lemonorange
  • John Tejada / Cleaning Sounds is a Filthy Business
  • Woodman / Warrior Angel
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 飲み会行って X'mas 気分を味わう。いや単に普段より甘い物多めだっただけ。

log modified: 2006/12/25 00:05:19 JST

2006.12.24 (Sun)

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  • As One / Kirk Degiorgio presents Planetary Folklore 2
  • Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks (conducted by Rafael Kubelik) / Mahler: 10 Symphonies (10CD)
[movie] It Could Happen to You

 Andrew Bergman 監督作品、1994 年。邦題「あなたに降る夢」。
 New York の善良な警官 Charlie Lang (Nicolas Cage) は、たまたま入った軽食屋で waitress の Yvonne Biasi (Bridget Fonda) に tip を払おうとして持ち合わせが無く、宝くじに当たったら半分差し出すという口約束をする。その Charlie の宝くじが当たって 4 million $ が懐に転がりこみ、Charlie の妻 Muriel (Rosie Perez) は大喜び、しかし Charlie は律義に約束を守り 2 million $ を Yvonne に差し出す。この美談に世間は大騒ぎ、Muriel は財テクに勤しみ、Muriel との仲が冷えきっている Charlie と Yvonne は次第に心を通わせていくが……。

 実話を元にした heartful な comedy ですが、この手の映画ではありがちなあまり笑えない作りなのは常の通りであります。話の展開も出来すぎですし、現代の御伽話と言った方が良いでしょう。
 Nicolas Cage の愚直ぶりと Bridget Fonda の美貌にほえほえとしているだけで見終る映画。終盤の隠し camera にはやられましたよ畜生。

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 久々に avi to mpg で dvd 焼き。aspect が 16:9 にならなくて苦労したものの、正攻法の dvdauthor 経由で何とか完了。

 vf5、どうも勝てない日。

log modified: 2006/12/25 02:21:15 JST

2006.12.25 (Mon)

Suzukiski / Ozma

 Harakami 師匠の激烈な押しもあってきっと CD も馬鹿売れしたであろう Suzukiski の 2006 年作。
 career の長さなぞ屁でもないと言わんばかりの Suzukiski 流脱力 electro であります。roots には acid house や detroit techno が有ると思しき Suzukiski の音像ですが、この人の場合はそういった外部の音響が須く妄想過剰な私小説風の不条理ぽえむと化してしまい、結果出てくるのは Suzukiski にしか為し得ない疑似田園 techno なのであります。例えば Aphex Twin の ambient works が心の平穏等とは程遠い深層心理の暗黒を窺わせるように、Suzukiski の生み出す音響もまた、ぽよぽよした音の裏側に異界の扉が垣間見える、そんな類の音です。その意味ではこれもまた大いなる soul music の形なのでしょう。傑作。

[news] Legendary Singer James Brown Dies at 73 [Guardian]

 ただただ悲しい。享年 73。ご冥福をお祈り致します。

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 そういえば先日、虫姫 2 ver1.5 初体験だったのじゃよ。へたらーな小生は original mode で。おりぱるの 4 boss まで。まぁ難易度調整しただけあって初見でもすいすい進めますな。これくらいならもうちょっとやってみようかってえ気にもなります。

 今朝起きると途端に便所に駆け込みげろげろ。巷を騒がす例のにょろであろうか、遂に小生もにょろの仲間入りなのかっ、嗚呼っ今、小生の腸の中でにょろがにょろにょろと胎動して何か生まれそうじゃ等と脳汁ぶりばりな状況でありましたが、げろげろしたおかげで体調が回復してしまい、仕方ないので出勤。昼飯も完食で体調は問題なし、仕事はいやんな風向きであります。

log modified: 2006/12/26 02:24:31 JST

2006.12.26 (Tue)

Rei Harakami / Wasuremono

 Rei Harakami の 2006 年作。過去の秘蔵品の remake な物。
 SC-88 使い倒してほんわか electronica 道を邁進している Harakami 師匠ですが、初期はもっと rhythm がばたばたしていて地下音楽ぽい雰囲気があったんですよねぇ……等と思っていたところに忘れ物が来てしまって涙ちょちょ切れましたよほんとに。
 まぁ近年のほんわか filter が掛かっているとはいえ、breakbeats 度の高い album には違いないわけで、近年の minimal で ambient な作風とはまた一味違う面白さがあります。minimal を基調としていながらも作りは多重的で、electronica な baroque 音楽といった趣。こういう approach でもっと開拓されてもいいような気がしますが、なかなか follower な人は現れませんな……ということで一人職人の techno 人間国宝としての Harakami 師匠には頑張って頂きたいのであります。

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 PC の音が出なくなっていてどえりゃー慌てたぜよ。sb が何故か 3 番めの soundcard と認識されていたのが原因らしい。alsaconf で設定し直して現在は復旧。やれやれ。

log modified: 2006/12/27 03:06:18 JST

2006.12.27 (Wed)

Imahori Tsuneo & Yoshida Tatsuya / Territory

 Ruins の吉田達也 (drums, darbuka, voice, devices) と、Unbeltipo の今堀恒雄 (guitars, devices) による duo album。2006 年発表。
 例によって叩きまくってる吉田、minimal な phrase を積み重ねつつ爆裂する今堀、出てきた音塊は free jazz 経由の instrumental rock の趣であります。今月はこればっかり聴いてたような気がします。男気溢れる一枚。元気なときに聴くべし。

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  • 森 博嗣 『四季 秋』
  • 森 博嗣 『四季 冬』
  • 宗宮 喜代子 『アリスの論理』
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 今日も歯医者。歯磨きに気合入れすぎて歯が欠けておると言われる。堅め歯ブラシで磨きまくったのがいかんかったのかのぅ。

log modified: 2006/12/28 00:50:55 JST

2006.12.28 (Thu)

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 客先で今年の仕事納め。当然のように納まらないところを無理矢理終了。

 自社に戻って納会。いや飲むのは良いんですが喰い物がね。

江戸川 乱歩 『吸血鬼』
「なにもかもわけのわからぬことばかりです。いたるところで、あり得ないことがおこっているのです。私は妖術なんてものを信じることはできません。しかも妖術とでも考えるほかに、解釈のしようもない事柄ばかりです」
 三谷は憮然として言った。
「たくみな犯罪は、いつでも、妖術のように見えるものです」
 明智は、たえず、一種奇妙な微笑をうかべて、三谷の話を聞いていたが、やっと口をひらいた。(page 93)

 恥ずかしい台詞禁止でお願いします。創元推理文庫版で読了。
 美しい未亡人の畑柳倭文子を巡って二人の男が決闘し、やがて土左衛門が上がる。生き残った青年三谷と畑柳夫人は東京で平穏な生活を送るが、その周囲で奇怪な事件が次々と起こる。三谷の依頼を受けて素人探偵明智小五郎が調査に乗り出し、事件に関係すると思しき唇の無い男と対決する……。

 所々で大袈裟な物言いが出てきて何だかネタに困っている風な小説。どたばたした展開は mystery と言うよりは冒険活劇な趣なので、何も考えずに楽しめます。

log modified: 2006/12/30 03:15:13 JST

2006.12.29 (Fri)

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  • Charlie Parker / Now's The Time (10CD)
  • Miles Davis / Just Squeeze Me (10CD)
  • Jean-Philippe Collard / Faure: Piano Music Complete (4CD)
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 贈り物用 Box Set ということで。
 Charlie Parker と Charlie Brown の区別くらいはちゃんと付けてほしいのです。

 vf5、珍しく勝率 5 割以上な一日。相変わらず初段のままですが。

 ちなみに明日から帰省です。

James Patterson & Andrew Gross 『3rd Degree』
It was a clear, calm, lazy April morning, the day the worst week of my life began. (page 3)

 Warner Vision 版の paperback で読了。『2nd Chance』の続巻ですが単体でも完結してます。
 Lindsay Boxer 警部は、散歩の途中で家の爆発事件を目撃する。爆破されたのは躍進目覚しい IT 企業の社長宅。犯人は第三世界の救済を求める terrorist で、彼らは近々催される G8 の会合を潰そうと画策しており、忠告に従わない場合は 3 日置きに事件を起こすと宣言していた。Lindsay は Women's Murder Club の面々と共に調査に当たるが、犠牲者が出ることを止められず、Women's Murder Club の一人もまたその標的となる……。

 相変わらずの薄口 thriller で、登場人物にも扱う素材にもあまり肩入れしないってところを逆に売りにしておるような趣も。まぁ、開幕早々から派手な事件持ってくるところは評価しますが、Lindsay らの捜査は半分偶然に頼ってるようなもんだし、ネタ元は『ジャッカルの日』ぽくて新味は無いし、Jill 目立っとるなーと思ったらやっぱりな展開になるしでどうにも燃えん。
 例によってあっさり読めるので気分転換には丁度良いかと。

log modified: 2006/12/30 03:58:09 JST

2006.12.30 (Sat)

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 新幹線と在来線を乗り継いで帰省。通路向かいに座っておった家族連れが煩かったのぅ。まぁ、耳栓代わりに iPod しておったので迷惑千万で大いに困るという訳でもなかったのだが。
 後は在来線に乗っておって段々暑くなっていったのが堪らんかったわい。

log modified: 2006/12/31 20:33:44 JST

2006.12.31 (Sun)

[movie] Amadeus

 Milos Forman 監督作品、1984 年。
 自殺未遂を起こし精神病院に収容された老人 Antonio Salieri (F. Murray Abraham) は、彼の元を訪れた神父に告白を始める。かつて Austria の皇帝 Joseph II (Jeffrey Jones) お抱えの宮廷作曲家だった Salieri は、Wien を演奏旅行で訪れた青年 Wolfgang Amadeus Mozart (Tom Hulce) に出逢い、その天賦の才能に密かに嫉妬する。Joseph II に気に入られた Mozart は Wien に腰を落ち着け、Constanze (Elizabeth Berridge) と結婚するが、経済感覚無しの遊び人な Mozart は常に金に困っており、Salieri も Mozart の助力者を演じつつ影では Mozart の立場を貶めようと画策していた。父を失い妻には金のことで責められ、体調を崩しつつも作曲活動に専念している Mozart の元に、ある日 deathmask の男が requiem の作曲を彼に依頼する……。

 Mozart year の締めくくりということで鑑賞。これも久々に観直した一作であります。
 requiem の作曲を依頼した人物については今では明確になっているらしいですが、この映画は凡人代表 Salieri が神に愛された軽薄男 Mozart を憎み妬み追い落とすという映画なので、requiem の作曲依頼も Salieri の悪意から成されねばならんのです。
 お話は Mozart の Wien 時代が中心なので一代記と言うには偏りがありますが、"フィガロの結婚"、"ドン・ジョヴァンニ"、"魔笛" といった代表的な opera 作品を節目に配して語っているので、印象に残りやすい場面が多いです。まぁ、Mozart 役 Tom Hulce の甲高い笑い声がこの映画の全てを物語っておると言えなくもないでしょうが。
 全編で鳴り響く Mozart の楽曲も効果的に使われていて、Mozart 即ち華美で装飾過多という印象の強い小生でも違和感無く観られる映画に仕上がっております。
 とはいえ、drama としては Salieri の Mozart に対する妬みが充分に描かれているとは言えず、遠くからねちねちいたぶっては神を嘲笑おうという小心者な Salieri さんではちと荷が重かったかという感じ。まぁ、たらふく Mozart が聴けるだけでも良しとするべき映画なのでしょう。

diary

 お袋が知人から DVD を借りたものの実家には DVD player が無く、note PC を使えば観られるもののやっぱ TV で観たいとのことで、ほんならということで電器屋に DVD player を買いに行く。ここで HDD recorder だの DVD + VHD recorder だのと言っては話がややこしくなるだけなのでひたすら再生専用なものを探す。んで Pioneer の DV-393 を購入。
 帰宅後に居間の TV に接続。DVD が観られるのは当然として、CD も聴けることにお袋様は驚いておりました。いや聴けますってそりゃ。

 年末番組は観たいものが殆ど無く、仕方が無いので某局の第九とか Mozart 特番とか聴いてるうちに今年が終わってました。

log modified: 2007/01/01 23:57:38 JST

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