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説明不要のめりけん rock band、Bon Jovi の 1995 年作。
前作 "Keep The Faith" から始まった新生 Bon Jovi の第二幕であります。今でこそ小生は "Keep The Faith" を高く評価してますが、当時はけちょんけちょんに貶す側の人でしたので、それ以降は real time で聴くことはなかったのです。ということでこの album も後追いで聴くことと相成っております。
とはいえ、前作での american rock 本流志向がまだ手探り状態で、全体の balance が必ずしも良くなかったことを考えれば、"These Days" での彼らの成長振りは特筆に値するでしょう。arena rock と言っても通用する scale 感と、bluesy なめりけん flavour を感じさせる arrangement が絶妙な融和を見せております。特に album 前半の楽曲は Jon Bon Jovi が高めの key で畳み掛ける曲も多く、地味渋に shift したとはいえ未だに pop で rock なめりけん保守本流最前線だぜと言わんばかりの気迫が感じられます。曲調は確かに暗めではありますが、Jon の声にまだ伸びがある時期での album ですので、この時期の Bon Jovi にしか出せない類の明るさ、爽やかさがあります。時代が heavy 路線に向かっていた時期に、こういう音は貴重だったことでしょうなぁ。
今の耳で聴いても充実した album と思います。まぁ、Bon Jovi 史上では地味な部類とは思いますけどね。
梶浦由記が音楽を担当した、TV anime 「パンドラハーツ」の OST。2009 年発売。VTCL-60120。
まぁ例によって梶浦 sound であります。この人の音は情景曲でもメロ立ちしてるものが多いので OST 単体でも聴きやすいのですよ。とはいえ近年は流石に同工異曲な印象が強くなってきていて、戦闘曲での四つ打ち & 宗教 chorus や、てくてく道中曲での middle tempo な弦楽 & ぴょろろ笛な pattern は未だ健在。良くも悪くもこれが個性、と言えなくもないのですが。
今回は story 上で重要な役割を果たすのが懐中時計型のオルゴールということで、ついつい「Noir」を連想してしまいますが、こういう item と梶浦 sound の相性が良いのは言わずもがな、今回も名曲でありました。核になる theme があると良い仕事しますねこの人は。「舞-HiME」や「ツバサ」は途中で見限った小生ですが、今回は高評価であります。
梶浦由記が音楽を担当した、TV anime 「パンドラハーツ」の OST、第二弾。2009 年発売。VTCL-60169。
あにめの方は原作付きの宿命か、半端なところで終わってしまった感じでしたねぇ。まぁ、不作の多かった今年上半期のあにめの中では楽しめた部類であります。時折見せる anti-heroism な展開が、作品に深みを与えておりました。熱血一本槍なものよりは、こういう屈折のあるお話の方が小生は高評価になりますな。
さて音の方は、OST 二枚目だけあって arrange ねた多数。お話後半の楽曲とのことで一枚目よりも楽曲の振れ幅は大きいものの、こちらの方が strings の曲や aroustic guitar の曲が多めに配置されていて、全体的には落ち着いた雰囲気になっております。にしても、この人の作る曲は例によって時代背景すっ飛ばして自分の世界に持っていきますなぁ。菅野よう子や大島ミチルとは別の意味での楽曲全方位性を持った作曲家と言えるでしょう。この調子でどんどん活躍して頂きたいものであります。
羽毛田丈史が音楽を担当した、TV anime「青い花」の OST。2009 年発売。LASA-5009。
少女百合物語なお話でしたが、年頃少女の繊細な心理を丁寧に描いていて好感の持てる作品でありました。恋する百合乙女の面倒を見ることの困難さを学習できます。あーちゃんの七転八倒振りには同情を禁じえませぬ。何とももどかしい作品の多かった今年夏あにめの中では個人的に高評価な作品の一つであります。
音の方は羽毛田丈史担当とのことで、この人らしい melo 立ちした室内楽編成の曲や piano 曲が中心になっております。曲の振れ幅もさほど大きくはないので、単品での easy listening album としても聴ける作品に仕上がってます。この人の劇伴は作品に合わせて non-piano 縛りしてずっこける場合もありますが、今作に関してはその手の心配は不要でしょう。予備知識なしで聴けば、朝の連ドラの曲と言っても通じるような世界ですな。
last 二曲は op と ed の non-vocal & acoustic version になっており、これをもったいないと取る人もおられるでしょうが、小生的にはむしろ得した気分にさせられました。こういう点は他のサントラも見習って欲しい部分と思っております。