Noisy Days in July, 2013

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2013.07.01 (Mon)

[movie] Tinker Tailor Soldier Spy

 Tomas Alfredson 監督作品、2011 年。邦題「裏切りのサーカス」。
 冷戦時代、MI6 の首領 Control (John Hurt) は身内に KGB と通じている者がいると疑い、手掛かりを得るべく工作員を Hungary に送り込むが作戦は失敗、責任を取って Control とその右腕 George Smiley (Gary Oldman) は辞職する。帰宅した Smiley は、妻の Ann (Katrina Vasilieva) が家出したことを知る。程なくして Control が亡くなる。政府の MI6 監査人 Oliver Lacon (Simon McBurney) の元に、消息の途絶えていた工作員 Ricki Tarr (Tom Hardy) から連絡が入る。Tarr が MI6 の二重 spy 即ち mole の情報に絡んでいると察知した Lacon は Smiley に接触し、もぐらの炙り出しを依頼する。それを受けた Smiley は、MI6 の Peter Guillam (Benedict Cumberbatch)、Scotland Yard の Mendel (Roger Lloyd-Pack) を助手にして、mole の正体を突き止めるべく行動する……。

 いやはや地味渋ですね。明るさも派手さもない冷戦時代の spy 映画であります。根幹は KGB に通じる二重 spy の炙り出し、しかし汚れ仕事専門の工作員の恋物語あり、Smiley と KGB の黒幕 Karla の過去の因縁あり、拷問に不審に罠もありと、燻し銀な仕立ての中で緊張感が延々と持続する、疲れる系の映画。
 正直 story は解りにくいですが、spy 映画で解りやすすぎるのもどこの 007 ですかなノリになりますし、John le Carr 原作なので寧ろ重厚な仕立てにしたのは正解でしょう。Gary Oldman は年取って益々かっちょええ感じになりましたね。そうか、"Leon" は 1994 年だから、もうあの頃のちんぴらな Gary Oldman ではないのですね。身内を信用しつつも risk を最小限にするべく情報の切り売りをする Smiley、その冷徹さの裏側に、MI6 agent として忠誠を尽くした女性を労う外面の良さもある、英国紳士にして最前線の指揮官でもあるというこの男、大した人物であります。
 出来すぎな映画な感じもありますが、脳味噌ぱっぱらーな映画に飽きた人にはお勧め出来る作品と言えるでしょう。

log modified: 2013/07/04 02:52:33 JST

2013.07.06 (Sat)

[movie] Thermae Romae

 武内英樹監督作品、2012 年。
 古代 Rome の浴場設計技師 Lucius (阿部寛) は、自身の設計技術が時代遅れだと言われて職を失う。意気消沈した Lucius は、Rome の騒々しい浴場に改革を齎さんと考え込んでいるうちに浴場の排水溝に飲み込まれ気を失う。気付いてみれば見知らぬ浴場に入り込んでおり、そこでは平たい顔の民族が高度な浴場技術を駆使していた。Lucius は平たい顔族の技術を古代 Rome に持ち帰り高い評価を得る。その評判を知った皇帝 Hadrianus (市村正親) は Lucius を召し抱え新たな浴場建設を指示する。Lucius は何度か平たい顔族の世界に渡り、そこで漫画家見習いの山越真実 (上戸彩) と知り合うことになる……。

 濃い顔だったら Rome に放り込んでも大丈夫だろうなんて思ったら本当に大丈夫っぽいから困る。旅館の居候な感じの竹内力の存在感はハンパないっすね。
 良くも悪くも一発ネタな展開ではありますが、Lucius の浴場設計にかける意気込みと、異世界にはまり込んだ山越真実の直向きさは充分窺える作品でありました。

log modified: 2013/07/08 03:52:35 JST

2013.07.07 (Sun)

[movie] The Three Musketeers

 Paul W.S. Anderson 監督作品、2011 年。邦題「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」。
 17 世紀、密命を帯びて Italy に潜入した Athos (Matthew Macfadyen)、Aramis (Luke Evans)、Porthos (Ray Stevenson) の三人と美女 Milady (Milla Jovovich) は、苦心して目的の Da Vinci の残した飛行船の設計図を手に入れるが、英国の Buckingham 公 (Orlando Bloom) と通じていた Milady の裏切りにより設計図を奪われてしまう。Paris に戻ったものの職を失った三銃士は、うだつの上がらぬ生活を送っていたが、彼らの前に D'Artagnan (Logan Lerman) と名乗る若者が現れる。やがて D'Artagnan らは、宰相 Richelieu (Christoph Waltz) が Milady を使って王妃の首飾りを奪い、それを Backingham 公が盗んだと仕立てることで自らが権力を握ろうと画策していることを知り、その陰謀を阻むべく行動を開始する……。

 大人数での立ち回りだの Mission Impossible か Matrix ばりの trap 回避だの飛行船同士の撃ち合いだので、歴代三銃士映画のなかでは一等派手な映画ではありますが、三銃士でそんなに派手にされてもねぇ。近年の Sherlock Holmes 映画もそうでしたが見た目が派手な分、中身がスカスカというか、別に三銃士でなくてもいいんじゃね、と思わなくもないわけで。この映画でいえば、Athos と Aramis と Porthos のそれぞれの役回りは登場時に強調されただけでそれ以降は主要人物 ABC な扱いになってます。Richelieu の腹心 Rochefort (Mads Mikkelsen) との因縁は D'Artagnan が一手に引き受けており、剣戟場面もこの二人の勝負くらいしか見所がない。Athos と Milady、D'Artagnan と Constance、Louis XIII と Queen Anne、らの恋愛模様についても取って付けたような装いで、お話ともあまり絡まないのでどうにも冗長。全体的にしまらん映画になっておりました。まだ 1993 年版の方が三銃士っぽかったような気がしますな。

log modified: 2013/07/09 02:08:11 JST

2013.07.08 (Mon)

Cocteau Twins / Treasure

 UK の new wave な rock band、Cocteau Twins の 1984 年作。
 初期 4AD の看板だった Cocteau Twins ですが、この album は聴き直すたびに小生はやっぱ new wave 苦手やわーと思わされたりもする一枚だったりもします。drums も vocal も synth もとにかく reverb 聴きすぎ。えっ、Harakami 師匠だって reverb 大好きだったじゃないですか等とツッコミ喰らうかもですが、Cocteau Twins の reverb は師匠の清涼系 reverb とは違って音圧重視でベタベタして下世話なんすよ。マイブラの "Loveless" に通じる下世話感というか。こんだけ reverb かましてればいやでも幽玄感じるでしょでしょ、な押し付けがましさがあるわけで。まぁそれが個性なんだから彼らは彼らでこの姿勢で正しい進化なのでしょう。Goddess in the Morning や solo 期の上野洋子も Cocteau Twins の影響あってのああいう音でしょうし。
 rhythm box が reverb ぶりばりでズドンズドン打ち込まれて厚みのある synth と guitar がじゃんじゃん重ねられて Elizabeth Fraser の vocal も多重録音で押し寄せる、この音響を ambient と呼ぶことはできますまい。姿勢としては metal と同じで音圧重視ですから。全 10 tracks ですが melody を聴かせるような仕立てはあまり見られず、中世合唱音楽の如き vocalise 音響が繰り広げられております。でも、こういう音像が約 30 年前にもう出てきていたというのは凄い話だと思ったりもします。

log modified: 2013/07/09 02:52:38 JST

2013.07.09 (Tue)

Creedence Clearwater Revival / Cosmo's Factory

 めりけんの rock band、Creedence Clearwater Revival の 1970 年作。2009 年に出た 40th Anniversary Edition の 7CD box set の一枚。
 先日 John Fogerty の新譜を塔盤屋で見かけて思わず買いそうになりましたが老後の楽しみを早々に浪費するのは下策なりと自制が働き購入を見送った小生ですが、CCR 時代の音を聴いてると、John の新譜も悪くないやろなー、Zepp と違ってこの band は適度に緩くて伸び代あるもんなーと思ったりもするわけで。時代を背負ってぎりぎりの戦いを続ける rock もよろしかろう、roots への偏愛を露にして伸びやかに自分達の音楽を演るもまた rock であろう。swamp rock 筆頭の CCR は後者の代名詞でありますが、緩いなりにも John Fogerty の soulful な shout にやられ、tr.1 "Ramble Tamble" や tr.10 "I Heard It Through The Grapevine" の jam band 然とした冗長な solo 回しにやられ、tr.11 "Long As I Can See The Light" の哀愁にやられるわけです。出す album が悉く evergreen であるという小生の CCR 観はここでも裏切られることはなかったわけで、全くすげえ band です。まぁ、今作は従来作に比べれば serious 度が低めというか pop で勢いのある track が多めな印象はあります。の割には押しの 1 曲がないので初心者向けでもありませんが。

diary

 今日の酒、岩津ねぎ焼酎・ねぎぼうず。仕事場の同僚からの頂き物。
 ねぎ焼酎、というだけあって岩津ねぎ 10% 以上使用、だそうな。生で飲むと若干粘り気ありの痺れっ気ありで、成る程なねぎ具合。小生は焼酎は水で割って飲むのが常ですので、topvalu の Vancouver Island の水で割って飲んで見れば、若干木工ボンドな香りの焼酎と相成りました。いや味はよろしくってよ。それなりに癖はありますが気にしたら負けです。ちなみに岩津ねぎは日本三大ねぎの一つ、とのこと。三大葱とは下仁田ネギ、博多万能ねぎ、岩津ねぎ、らしい。いやー知りませんでしたねー。

log modified: 2013/07/10 03:11:57 JST

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