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Barry Levinson 監督作品、1997 年。邦題は「ウワサの真相」。
大統領選挙の 11 日前から物語は始まる。再選を狙う現大統領、しかしマスコミに scandal を握られ大苦境は必死。選挙 team に呼び出された揉消し屋の Conrad Brean (Robert De Niro) は、Armenia と合衆国の戦争をでっちあげて世間の関心を scandal から逸らそうと画策する。そこで目をつけられたのが movie producer の Stanley Motss (Dustin Hoffman)。戦火の映像を作ってマスコミに流したり、戦争を題材にした theme song を作らせたりと大活躍で、scandal のことは小さい扱いのまま尻すぼみに。されど選挙の対立候補は CIA と組んで、この戦争が終結したと報道して幕を引こうとする。一同諦めかけていたところで Stanley は一人前向き思考、今度は戦地に取り残された英雄をでっち上げて、大統領の支持率向上のため新たな舞台を用意する……。
大衆を支配するのがマスコミならば、マスコミを操ることで大統領選を有利に進めることができる、と。或いは、政治的な思惑のために嘘の情報をマスコミに流し、強引に計画を進めようとする、などなど。情報操作の恐ろしさを humorous に見せてくれる映画でした。地味でしたけどね。
大物 producer 役の Dustin Hoffman と、怪しい揉消し屋の Robert De Niro。二人の相性は悪くないです。映画前半では De Niro が渋さと怪しさで物語を牽引する。映画後半になると今度は Hoffman が high tension にまくしたてる。この映画の終幕は悲劇だけれど、政治の裏側を住処とする Conrad と、あくまで show business の住人として拍手と喝采を受けたいと望む Stanley との違いがこの悲劇を導いているので、その辺りを演技でもうまく表現している Hoffman と De Niro は名優やと思いました。でも、二人が真正面から噛み合うような場面はあまりなくて、どちらも自分の仕事をしている感じ。まぁ、そういう脚本なら仕方がないってことで。
先日仕入れた部品で新 PC の組み立てを開始。
PC case は従来のものを使用する、って方針で進めていたのだけれど、今更ながら問題発生。電源と CPU cooler がぶつかってしまって、PC case の中に電源が納まらないのである。仕方ないから電源は外出しにして、cable だけ内側に入れてます。とほー。やっぱ case も新調するかなぁ。power LED も connector が刺さらない形状だし。
で、とりあえず組み上げて電源 on。とりあえず BIOS は拝めた。しかし…… linux が起動しない。grub で情報渡してるのになぁ……と思いつつ error log 見てみれば、HDD は hdc と hdd で認識されてる。ああっ! もしかして secondary IDE に HDD 挿してる!? うわ、そりゃいけてねぇ。というわけでまだ環境整備中です(泣)。
浦田恵司、溝口肇の両氏が main composer を務める、TV anime "Texhnolyze" の soundtrack。2003 年発表。
本編の方も先が見えるようで見えなくて、話が動いてるようで本当のところは意味不明……という、何とも言葉にしづらいお話な訳ですが、低血圧アングラ映画ちっくな sepia 色の雰囲気は嫌いじゃないのですよ。音の方も暗い怖い気味悪いな color を押し出した electronica 風のものが主体。されど流麗な strings 物、house 風 vocal 物、avant な guitar sound 物、tribal なドコドコ物、などなど幅広くて飽きない作りに仕上がってます。聖と俗の間できしめく音、音、音。melody よりは、ambient な音響効果の面白さに惹かれるって点も映画音楽っぽいな。
tr.6 "BlaXk Magic Mushroom" の、今堀恒雄の guitar に檄燃へです。この人の guitar は free ぽいけど個性的です。Tipographica の album も聴きたいなぁ。
free jazz 界の大御所、Ornette Coleman の 1988 年作。
いやもぅ、めたくたに pop で聴きやすいです。例によって変な phrase 満載ですが、ぱっと聴いた感じでは easy listening な fusion と言っても通りそうな案配です。これで free jazz 云々と言うのは見方が狭すぎるかも。
Ornette の sax は力まず無理せず伸びやかに響いてます。で、bass や drums は結構かちっとした構造で延々と loop してたり。その意味ではこの album、jazz として聴くよりは funk や R&B の一種として聴くべきかも。まぁ、これはこれで独特の世界。tr.9 "Chanting" で chill out ってのも乙なもんです。
博雅は、笛であった。
月光の中に置かれた笛が、その月光に耐えきれずに、自ら音をたてている。
すでに、博雅自身には、笛を吹いているという感覚がない。
動いてゆく季節や天地の気配が、博雅の肉体に入り込み、そして通り過ぎてゆく。その時に、博雅という笛が、官能的な音をたてるのである。
悦楽――
博雅という肉体は、この天地が、自らを語る時の楽器であった。
人であろうと、天地であろうと、自らを語らずにはおれない時があるのである。
そのような意味で、源博雅という存在は、天地のための沙庭であったといっていい。(page 102)
読了。獏さんの陰陽師ものでは初の長編、らしい。今回は文芸春秋ではなく朝日新聞での連載ということで、新しい読者への配慮からか、導入部での説明がそれなりに長いです。100 page 越えて、やっとこさ話が動き始める、という具合。
今回はいつもとは趣向が違うみたいで、晴明の mysterious な存在感は今一つ。その代わり、源博雅と、彼の笛の音につられて知り合うことになる女との情念の縺れが主眼のようだ。まぁ昼メロちっくではあるし、獏さんにしてはかなり諄い展開で辟易したりもしましたが、博雅のいい男っぷりがなかなか鮮烈なお話でした。
John Milius 監督作品、1982 年。邦題は「コナン・ザ・グレート」。
主人公の Conan (Arnold Schwarzenegger) は、幼い頃に双頭の蛇を象った紋章を頂く一団に両親を殺され、その後は奴隷として苦役に従事したが、両親への復讐を遂げる一心でひたすら生き延びていた。そして剣闘士として駆り出され、ある日自由を手に入れる。Conan は旅の途中で、復讐相手が今や国中に勢力を伸ばしている邪教集団の頭であることを知る。鋼の神を信じ、友と共に戦う Conan のお話。
Schwarzenegger の筋肉美をいやになるほど見せつけられる映画。いやはやハマリ役ですなぁ。剣振り回して敵を薙ぎ倒し、綺麗な姉ちゃんは押し倒し、大蛇の首をぶった斬り、中ボス大ボス倒して最後は姫を抱えて GO! てな感じです。
やはり Schwarzenegger は、銃ぶっ放してるよりは剣振り回したり取っ組み合いしたりしてる方がサマになります。お話が杜撰だろうが Schwarzenegger 無口過ぎだろうが、この映画はこれで正解です。古代人ぽい衣装や、大袈裟な音楽も意外と良かったし。異世界 fantasy 物としては高得点。まぁ大半は Schwarzenegger の点なんですが(笑)。