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izumi 投入に伴い、mikuru (mo3) でも使っていた thunderbird も izumi にお引越しです。つーても mail は sylpheed を使っているので、thunderbird は rss reader 専用。
home 以下の設定 file を持ってきて thunderbird 起動。ありゃ、news & blogs 以下の tree が文字化けしておる。言語を euc から utf8 に変えたから、その弊害か?
読み込みさせても延々悩み中になって埒があかないので、とりあえず購読対象をごみ箱にぽいぽいして削除。再起動。ありゃ、復活しとる……。
購読対象をごみ箱に入れてから新たに購読指定しようとすると、既に購読済みと言われる。おいおい。
そんじゃということで account ごと新しく作ろうとすると、mail と news group の account しか新規作成できない様子。こっ、これは一体……。
home 以下の設定を rename して、まっさらの状態の thunderbird を起動させても、相変わらず新規 account に blog は現れず。むむむ。
で試行錯誤して、設定 file の奥の方にある news & blog の folder 内を手動で一掃すると、thunderbird 起動後も folder が空で表示されました。後は購読対象を新規で登録して受信、読み込み成功。
とりあえず環境復活できて有り難いですが、どうも腑に落ちない作りですなぁ……。
「ああ。そうだな」
グインは笑った。そして、あらためてザザを抱き寄せ、その額にかるくくちづけた。
「もう、お前の手はわずらわせぬなどといいながら、すっかりお前のおかげで助かってしまったぞ。お前が黄昏の世界の女王である妖魅でさえなければ、ぜひとも俺の愛人にくらいなってもらって礼にするところだが」(page 204)
王さま、記憶飛んで性格変わったんでないの。早川文庫版で読了。
グインをとっつかまえたイシュトだが、持ち前の思い込みの激しさからグインが自分を罠にはめようとしていると考えてグインに質問攻め。イシュトをうざく感じたグインはルードの森のグール達を使って逃亡を試みる、の巻。
GRRM の後だとグインは激甘ですなぁ。グールも森のお猿さん状態で描かれております。
次が 100 巻ですが例によってこの調子でゆるゆる進行でしょうなぁ。
佐藤純彌監督作品、1988 年。
11 世紀の宗。科挙の試験に落ちた趙行徳 (佐藤浩市) は、西夏の女 (三田佳子) を助けたことでその女から西夏への通行証を譲り受ける。西夏の文字に興味を持った趙行徳は砂漠を越えて西夏へ向かうが、途中で西夏軍漢人部隊に捕まり、その隊長の朱王礼 (西田敏行) の一存で兵士にさせられる。文字の読み書きができる趙行徳に朱王礼は目を掛けるが、趙行徳は戦の途中で助けたウイグルの王女ツルピア (中川安奈) と逢瀬を重ねるうちに、彼女と共に軍を抜ける決心をする。しかし逃避行は長く続かず、再び朱王礼の前に引き出された趙行徳は、朱王礼に女を託し、命令により西夏の都で文字を学ぶことになる。数年後、趙行徳が部隊に戻ると、彼はツルピアが西夏王の李元昊 (渡瀬恒彦) と結婚することを知らされる……。
敦煌文献秘録といったお話、ですが大半は趙行徳のうじうじ体質を綴ったものとなっております。とはいえ武人一徹の朱王礼、冷血漢の李元昊、敦煌の文化財に執着する曹延恵 (田村高廣) など、脇を固める登場人物は輪郭のはっきりした人が多いので、それなりに楽しく見られます。とはいえ地味な映画であります。
Shari Springer Berman & Robert Pulcini 監督作品、2003 年。
Harvey Pekar (Paul Giamatti) は病院の書類係をしている冴えない中年男。二度の結婚に失敗し、孤独な日々を送っている。そんな彼だが人物の観察眼は冴えており、知り合いの Robert Crumb (James Urbaniak) ら漫画家に自分の着想を漫画にしてもらい、それを "American Splendor" という comic paper にして地元で販売していた。一部で好評なこの地方漫画雑誌が元で、やがて Harvey は Joyce Brabner (Hope Davis) を三人目の妻に迎え、また雑誌の宣伝も兼ねて TV の talk show にも出演することになるが……。
笑うに笑えぬ、泣くに泣けぬ、どうにも行き詰まりな映画。つまるところは Harvey の半生を描いた作品なわけですが、始終不機嫌そうな Harvey の顔を見ているとこっちも不機嫌になりそうで。
まぁ、こういう日常映画があってもいいかもね、といった印象。
Ireland の singer、Van Morrison の 1997 年作。Polydor 発ですが小生保有は邦盤 POCP-7220/1。邦盤は bonus tracks が 2 曲付いてます。
90 年代の Van の album はどれも超絶真面目路線で聴き応え充分で、とっつきにくさも当社比二割増で頑固親父ぶりにも拍車がかかっておって、のほほんと聴くとこの糞親父め空気嫁と言いたくもなるのですが、良くも悪くも soul 一筋 on my way なところがやっぱり Van Morrison、一生付いていきますという風情なのであります。この "The Healing Game" はそんな 90 年代の求道者型 Van の総決算的力作で、どの曲も重心低いオレオレ soul 節が炸裂する傑作なのです。全体的に simple な arrangement で、Van の歌唱も声張り上げすぎず、じわりと聴かせる形ですが、しかしこの no guard な姿勢から放出される存在感の強烈さは尋常ではありませぬ。既に発表から 10 年が経過しましたが、時を経ても色褪せぬ傑作とは正にこういう album のことを言うのでしょう。
この album を放った後の Van は軽ノリに向かいましたがそれも宜なるかな。こんな album をほいほい投げてたらば一気に老け込むでしょうからなぁ。
USA の hardrock band、Mountain の 1970 年作。邦盤 MHCP2005。
巨漢 Leslie West (g, vo) と、Cream の producer だった Felix Pappalardi (b, vo) が組んだ rock band であります。2nd の "Nantucket Sleighride" も傑作でしたがこの 1st も良好。のっけから代表曲の一つ "Mississippi Queen" で 70 年代に持ってかれます。Zeppelin が早々に別次元に飛び立ち、Cream もとろけにとろけて形を成さなくなった中、Felix Pappalardi の視線は rock の基本に立ち返る、であったか。めろ立ちする曲を多めに配してますが、その割には小さくまとまらず、開放的な青天下 rock album に仕上がっております。この頃のめりけん rock も捨てたもんじゃありませんなぁ。
前作 "Year Zero" は邦盤出てましたが、この新作は輸入盤のみですか。どうも日が当たらないのぅ。Glasgow の techno な人たち、Slam の 2007 年作。SOMACD059。
前々作 "Alien Radio" と前作 "Year Zero" では欧州先端おされ系 detroit techno 道を突き進んだ Slam でありますが、この新作では一転して serious 路線の electro minimal を展開。音作りは simple になり、vocal 曲も少なくなり、その分だけ太い kick と bass が薄暗がりの中で強靭な beats を刻み続けるという仕立てになっております。いやはや地味ですねこりゃ。とはいえ地味を突き詰め個性と成した basic channel 程には魔道に身を落とさず、detroitish な synth でさりげなく follower ぶりを appeal。流石に veteran らしい、隙の無いまとめ方で良好であります。
とはいえやっぱ歳取ったかなと。それもまた自然体ということで。
講談社文庫版で読了。10 巻の続きにして最終巻。
ソ連に囚われていた九鬼鴻三郎は月に飛ばされてから解放されるが、その月は三種の神器を巡る日米ソの会談が行われる場所であり、九鬼はその日本代表にさせられているのであった。キキと月で再会し喜んだのも束の間、黒のリーザやスペシネフが九鬼の命を狙う。魔神ネヴセシブの覚醒が間近に迫る中、九鬼は地球を救うことができるのか……。
九鬼、月に立つ (笑)。そして感動の最終巻、のはずですが結局えろえろするためにここまでどたばたしてたのね、と。でもってそれが地球を救う手段でもあった……てのは、予想していたとはいえどうも breker 外してしまった印象ありますな。action 描写もいんふれ過剰で細かい駆け引きなしの power game になっておるし、九鬼とは対照的な解脱人間ムラキも終いには九鬼と自分は同じとか言ってしまったり。どうも都合良すぎますなぁ。
悪役は悪役らしく振る舞い、hero は幾度も窮地に立たされてはそれを乗り越えるという、如何にも冒険活劇なお話でしたが、どうも盛り上がらなかった印象は拭えず。笠井さんこういうの向いてないんじゃないですかね。
Russell Mulcahy 監督作品、1993 年。邦題「ブロンディー 女銀行強盗」。
凄腕の銀行強盗犯だった Karen McCoy (Kim Basinger) は、裏社会の大物 Jack Schmidt (Terence Stamp) の裏切りにより逮捕され刑務所に送られる。やがて仮釈放された Karen は、別れた夫の元に残していた息子 Patrick (Zach English) に会いに行くが、再婚済みの元夫は Patrick に、生みの親は死んだと教えていて、Patrick を Karen の元に返そうとしない。Karen は彼女を崇拝するちんぴらの J.T. Barker (Val Kilmer) に助けられながら、まっとうな仕事について Patrick を取り戻そうとするが、やがて Karen の出所を知った Jack が Patrick を誘拐し、Karen に再び銀行強盗をやらせようとする……。
Kim Basinger の脚線美映画でありますが、なかなかどうしてしっかり作ってある entertainment 作品でありました。Patrick 君のために危ない仕事を請け負いつつ、しかし自分が強盗犯と知られたくない母心の揺れる様が全編の通奏低音として響きながら、銀行強盗の周到な process も抜かりなく描写。Jack に弱みを握られた Karen の逆襲もここぞの場面で炸裂、母と息子の絆がどう転ぶかも見所でしたなぁ。
全体的に地味だし邦題もアレで損してますが良作には違いなし。