Noisy Days in August, 2005

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2005.08.21 (Sun)

[movie] Blues Brothers 2000

 John Landis 監督作品、1998 年。
 前作の続き。18 年振りに出所した Elwood Blues (Dan Aykroyd) は相棒 Jake の訃報に打ちひしがれるが、恩師でもある孤児院の院長 Mother Mary Stigmata (Kathleen Freeman) にばしばし叩かれ復活、教育のため押しつけられた孤児の Buster (J. Evan Bonifant) を引き連れ、band 再結成のため行動開始する。警察署長 Cab Chamberlain (Joe Morton) が音楽の師 Curtis の隠し子と知った Elwood は、彼を band に誘うが、Cab は取り合わない。Cab の財布から現金をくすねた Elwood は中古車を購入し、かつての band 仲間を尋ね歩く。そうこうするうちに russian mafia に目を付けられ、また警察も Elwood らを追い回す。何とか band を復活させた Elwood は、方々で演奏活動と騒動を繰り広げる……。

 Jake 役の John Belushi の不在は大きいですし、製作者側もそれは承知していたとは思いますが、それでもなお 21 世紀になる前にこういう映画を作っておきたかったということですかね。ガス欠で車が動かなくなった Blues Brothers band の面々を前にして、Elwood は「我々が立たねばこれからの音楽は腐れ techno だのへぼ rap だのに毒されてしまう、長年積み上げてきた blues や soul や R&B の豊かな音楽を次の時代にも繋がねばならん」みたいなことを言ってますが、black music の復権てのも視野に入っていたのではないですかな。
 今回も guest 陣は豪華。前作に引き続き Mrs. Murphy 役の Aretha Franklin は巨体を揺らして熱唱、Cleophus 神父役の James Brown も歌で Cab を改心させてます。Wilson Pickett は電話結婚相談を soulful な歌唱で広告し、band battle の主催者 Queen Mousette 役の Erykah Badu は Blues Brothers の面々に妖術で caribbean を演らせて御満悦な様子であります。そして band battle で Blues Brothers と争う Louisiana Gator Boys の強力さにゃ吃驚。Eric Clapton、Jack de Johnette、Bo Diddley、Isaac Hayes、Dr. John、Joshua Redman、KoKo Taylor、Jimmie Vaughan、Stevie Winwood、等々の面子が一同に会し jam ってるんですからこりゃ凄ぇわ、でもって最前線には B.B. King がいらっしゃる。jazz、blues、soul、R&B、R&R の強力複合体で、強力すぎて個々の味わいは殆ど感じられないんですが、それでも映画の為にこれだけの面子をよく揃えたなと。いや Blues Brothers の面々もよく頑張ってました。
 story は例によって芋蔓式の珍騒動 road movie で、car crush scene もお約束のように入ってますが、お話にはやはり吸引力がありませんな。しかしメリケンでしか作れない entertainment movie という点ではよく出来てます。良い音楽に乾杯。

log modified: 2005/08/22 03:05:11 JST

2005.08.22 (Mon)

Led Zeppelin / Presence

 Led Zeppelin の 7th album、1976 年発表。The Complete Studio Recordings 版。
 この album を傑作と言う方も多いようですなぁ。長い雑草食いで「よく解らんが Zeppelin」な sound を自家薬籠中の物とした Zeppelin の面々ですが、この album では筋の通った heavy rock 路線で押し通していて、世の HR/HM 愛好家の支持を大いに受けることと相なった一枚であります。tr.1 "Achilles Last Stand" の剛球振りには JOJO 広重氏もおったまげたとか何とか。小生にはちと直球過ぎる hard rock に聞こえます。まぁ、そういう路線を狙ったのじゃよと言われればはいそうですかと受け流すしかないんですが。
 Zeppelin の album は捻くれた hook が何処かに挟まってるもんですが、"Presence" に関してはその手の驚きは希薄な印象です。Zeppelin sound が手法として確立されすぎてしまったのか、短い製作期間で小細工する暇が無かったのか。結果として生まれた straight な音像は、Zeppelin にしては振れの小さく、ある意味 Zeppelin らしからぬ生真面目さの感じられるものになってます。そういう点も様式を重んじる HR/HM 原理主義者に好まれる一因になってるんでしょう。tr.2 "For Your Life" は John Bonham の drums と John Paul Jones の bass の重さが良いですな。tr.3 "Royal Orlean" は踊れない funk number。tr.4 "Nobody's Fault But Mine" は break が格好いい名曲。tr.5 "Candy Store Rock" も funky な乗りですが例によって踊れない。tr.6 "Hots On For Nowhere" は pop な作りとは裏腹に地味な仕上り。tr.7 "Tea For One" は元気な intro から一転、重音 blues へと繋がる。それにしても重い。blues tune もこの頃の Zeppelin は初期のようなベタな arrange にはならず、やたらと重い。そこが呪術的と呼ばれる所以なのかのぅ。
 1st や 2nd の頃と比べると、自分の背丈が解った上で持ち味を充分に発揮した album と言えるでしょう。そのため完成度は高いんですが、守りに入りすぎている感じがしないでもない。その点、ちと面白味に欠ける album であります。

log modified: 2005/08/23 00:46:20 JST

2005.08.23 (Tue)

Yoshihide Otomo / Guitar Solo: 12 October 2004 @ Shinjuku Pit Inn, Tokyo + 1

 大友良英の guitar solo live 盤、2005 年発表。あ、studio 録音が 1 曲あるので plus one だそうな。
 大友の original が 6 曲、他に tr.4 "Moon Indigo" (Ellington, Bigard, Mills)、tr.7 "Misty" (Erroll Garner)、tr.9 "Lonely Woman" (Ornette Coleman)。別の見方では、tr.2 "Rig"、tr.6 "Roulette"、tr.8 "Cylinder" は electric guitar の noisy な演奏、他は acoustic guitar の演奏となってます。
 流石に大友良英、code でポロリーンとは行きません。acoustic guitar では単音主体で丁寧な演奏と思わせつつ、儚く消え入る残響や rhythm の微妙な揺れが耳を引き付け、無音の間も含めての美しい音像を生成しています。electric guitar での演奏は feedback noise ぶりばりの耳痛な世界ですが、アコギの硬質な音に挟まれていると、何故か轟音 noise の方が柔らかく開放的に聞こえるから不思議なもんです。
 last の "Lonely Woman" は実は孤独ではなかったというオチの付け方も、この人らしい捻くれた humor を感じさせますなぁ。bug も含めて音楽ということか。
 saround.com での interview では大友良英が rei harakami を知ってたという点が意外でありました。そのうち二人で押し問答してくれると面白いかも知れませぬ。

diary

 ひたすら眠い。

log modified: 2005/08/24 02:45:18 JST

2005.08.24 (Wed)

Goran Sollscher / J. S. Bach: Works For Guitar

 11 弦 guitar 奏者、Goran Sollscher の Bach 集、CD 3 枚組。1981 年から 1991 年までの録音で、リュート組曲が全曲と無伴奏チェロ組曲等を収録。
 残暑やだやだと思いつつ CD 屋を経巡れば、目が涼しげな album を追うのも自然の道理。でもってこの Goran Sollscher という方、出は北欧 Sweden とのことで、こりゃ涼しいかもと思った次第。
 北欧 guitarist といえば Yngwie 某という魔人さんがいらっしゃいますがそれはさておき、小生的には Terje Rypdal や Eivind Aarset といった北欧寒風系 guitarist の印象が強くあるんですな。まぁ誰も彼もってわけじゃないんでしょうが。それにしても Yngwie の王様発言は面白いのぅ。
 で、Sollscher さんですが、11 弦 guitar の広い音域を使っての演奏だからか、低音も安定して弾きこなしてます。guitar で Bach なんて普通の人にゃとても弾けそうにないんですが、この人の弾きっぷりは全然苦労してなさそうな滑らかさがあって、聴き惚れていると guitar 演奏ということをつい忘れてしまいそうになります。しかし鍵盤演奏とはまた一味違う哀愁が漂うところはやはり acoustic guitar ならではの味わいか。思っていた以上に涼しげな逸品でありました。

diary

 残業規制がますます厳しくなってきた模様。仕事は落ち着いてきましたがまだ予断を許さぬ状況であることは変わりないので、より一層密度の濃い仕事振りが求められる……のだが眠いものは眠いんだからしょーがないのである。

log modified: 2005/08/25 03:10:31 JST

2005.08.25 (Thu)

Metallica / Garage Inc.

 Metallica の CD 2 枚組 album、1998 年発表。cover 曲集。
 Metallica が演っても Motorhead は Motorhead だった。かっちょええのは当り前で、後は如何に Lars の mania spirits を満たすかに総力が傾けられた様子。Discharge や Misfits といった pank band の曲も取り上げることで自らの出自に punk 〜 hardcore の血が流れていることを再確認しつつ、しかし彼らにとって帰るべきところは metal なのだのぅと Diamond Head の曲聴きながら思うわけです。

log modified: 2005/08/26 02:23:39 JST

2005.08.26 (Fri)

[movie] 36th Chamber of Shaolin

 Liu Chia-Liang 監督作品、1978 年。邦題「少林寺三十六房」。
 中国は満州民族の清王朝時代、漢民族は苦汁の日々を強いられていた。満州民族の横暴を許せない劉裕徳 (Liu Chia Hui) は、地下組織の一員となり反乱の期を窺うが、秘密が洩れてしまい組織は壊滅。師も親も殺された劉は復讐を誓い、武芸の総本山と言われる少林寺に入門する。劉は三徳という名を与えられ、武芸習得のため 35 の修行房に挑む……。

 これ観るのも久しぶりやなぁ。冒頭 30 分は劉が少林寺の門を叩くまでの経緯、続く 1 時間は修行、残りは下山した三徳の復讐という構成の映画。
 やはり見所は数々の修行場面。いきなり最高峰の第一房に挑み全く歯がたたない三徳、気を取り直して第三十五房から始めるが、水上に浮かぶ丸太を越えることさえ最初は上手くできない。己の未熟さを知った三徳は夜中に特訓し、次々に難関を突破していく。修行で痛い目にあうたび「あいたたた」と呻く三徳の reaction が面白いのぅ。修行の仕上げは先輩との一騎打ち。力の差を見せ付けられて敗れ去った三徳に、「何度でも挑戦するがよい」と先輩は余裕の笑みを見せる。再戦の為に修行に励む三徳は、そこで新たに考案した武具の三節棍を編みだす……。困難に直面してはそれを乗り越え強くなるという状況が幾度も提示され、やがて未踏の境地へ至るという黄金進行で楽しめます。
 下山してからも三徳は若者に絡まれたり清の手先と戦ったりして慌ただしいんですが、その中でも今までの修行の成果が披露されていて、三徳の成長振りが窺えます。上手い作りだよなぁ。最後には再び三節棍の戦いを持ってきて万全の作りであります。
 wire action 全盛の今にして観れば地味な作品とも言えますが、こういう作品の方が reality があってのめり込めますなぁ。良作。

log modified: 2005/08/27 14:15:25 JST

2005.08.27 (Sat)

[movie] Confessions of a Dangerous Mind

 George Clooney 監督作品、2002 年。邦題「コンフェッション」。
 幼い頃から女好きの Chuck Barris (Sam Rockwell) は、1950 年代に TV 業界に飛び込み、富と女と名声を掴み取るべく様々な企画を持ち込むが、上層部の支持が得られず悶々とした日々を強いられていた。そこに、Chuck を付け回していた男 Jim Byrd (George Clooney) から上手い話を持ちかけられる。だが話を聞いてみれば、それは CIA から殺人を請け負う秘密工作員への勧誘だった。話に乗った Chuck は特殊訓練を受けた後、再び何食わぬ顔で TV 業界に戻る。そして企画した TV 番組が大当たりし、日の光のあたる舞台へと踊り出る。その一方で暗殺の仕事も Chuck は着実にこなしていく。だが producer としての名声が高まる一方で彼の番組への風当たりも強くなり、長年連れ添う愛人 Penny (Drew Barrymore) からの結婚要請や、内通者に命を狙われる日々に、Chuck の精神は疲弊していく……。

 観ていて "Goodfellas""Traffic" に似たような雰囲気があるよなぁと思ってたんですが、製作総指揮の一人に Steven Soderbergh も加わっていたようで、何か納得であります。
 表の顔と裏の顔を使い分ける男の半生を描いた作品ですが、同じような素材を扱った "Nikita" 辺りと比べてもやはり story の吸引力は弱い。Chuck の苦悩が今一つ伝わってこないからかのぅ。暗殺業に手を初めつつ、大衆を馬鹿笑いさせる卑俗な TV 番組も送り出す、という格差にはそれだけで面白いものがありますが、どうもその二つの流れが上手く交錯してないような印象が残ります。まぁ、実話? らしいので脚色は難しいのかも知れませんが、どうも stylish な観せ方に振り回されて肝心のお話が杜撰になってしまった様子。
 とはいえ George Clooney、初監督作品にしては難しい素材に挑み、そこそこ綺麗にまとめたところは評価できるんではないでしょうかね。詰まらなくはなかった、ということで。

log modified: 2005/08/29 02:28:50 JST

2005.08.28 (Sun)

[comp] linux で avi -> mpg して dvd 焼き

 PC 2 号機の容量不足問題を解決すべく、容量食い太郎の avi を dvd に焼き込むべぇと思い立ったあるよ。
 しかし PC 2 号機は諸々の問題ですぐには環境構築できない、ということで main の PC 1 号機でとりあえずやってみることに。こっちもこっちで一杯じゃからのぅ。

 ffmpegdvdauthor、あとは growisofs が使える環境で試行。


$ ffmpeg -i hoge01.avi -target ntsc-dvd hoge01.mpg
$ dvdauthor -o test/ hoge01.mpg
$ dvdauthor -T -o test/
$ growisofs -dvd-compat -Z /dev/dvd -dvd-video -udf test/

 でけた。って、あっさり流しすぎか。
 hoge01.avi を ffmpeg で hoge01.mpg に変換し、dvdauthor で dvd-video の形式に落とし込み、growisofs で焼いたということです。

 まぁ実際のところはもう少し細かい調整が必要です。
 少し調整して以下に。


$ ffmpeg -i hoge01.avi -target ntsc-dvd -b 1000 -ab 128 hoge01.mpg
$ dvdauthor -o test/ -v 4:3 hoge01.mpg
$ dvdauthor -T -o test/
$ growisofs -dvd-compat -Z /dev/dvd -dvd-video -udf test/

 ffmpeg は入力する avi の quality に合わせて調整。ここで ntsc-dvd の前に bitrate の設定を置いても上書きされるので注意。
 dvdauthor は aspect に 4:3 を渡してやらないと RD-X4 とかの dvd player で表示がはみでたりするのでその予防に入れてます。

 dvdauthor は xml の指定で複数の mpg を変換することも可能で、menu も作れたりするそうですが、その辺はまたそのうち。

 参考で gentoo-wiki の HOWTO Create a DVD

get
  • 神林 長平 『鏡像の敵』
  • 柴田 錬三郎 『われら九人の戦鬼 (上)』
  • 柴田 錬三郎 『われら九人の戦鬼 (下)』
[movie] Pitch Black

 David Twohy 監督作品、2000 年。
 宇宙を渡っていた旅客船が事故により無人星に墜落する。生き残ったのは副操縦士 Carolyn Fry (Radha Mitchell)、殺人犯 Richard B. Riddick (Vin Diesel) と彼を護送中の刑事 William J. Johns (Cole Hauser)、他数名。Fry が生き残りの leader になり、壊れた船を修理するための部品探しが始まる。だが以前の開拓者の残骸や古代の遺跡などを調査中に、生き残りの数が減っていく。やがて古代遺跡の中に多数の謎の生命体が潜んでいることが判明。化物は光に弱いため、その星が昼の間は地下に潜んでいるのだが、夜が来ると彼らは地表に現れ、地表の生き物を全て平らげてしまうのだという。やがて長い夜がやってくる……。

 creature 大量投入でわーきゃー言う B 級 SF 大作。そういう映画はもう腹一杯なんじゃよと思いつつ観てしまうのであります。
 ぐらさん怪人 Riddick もええですが、足手まといはあっさり見捨てようとする Fry さんの偽善者振りが最高でした。

log modified: 2006/05/01 13:44:05 JST

2005.08.29 (Mon)

Led Zeppelin / In Through The Out Door

 Led Zeppelin の 8th album、1979 年発表。The Complete Studio Recordings 版。
 いやぁ、軽い、軽いなぁ。"Presence" から 3 年経ってるとはいえ、あの頃の heavy rock 路線から大転換、pop な曲調と colorful な band sound で脳天気系 progressive rock に歩み寄った album になっとります。"Presence" を真面目に作りすぎた反動なのか、はたまた来るべき 80 年代商業 rock 時代を見越しての量産型 Zeppelin 試作機だったのか。本作では synthesizer の多用が特徴的です。Robert Plant の歌い方も何処となく relax しているし、Jimmy Page の guitar も開放的で遊びが感じられます。
 tr.6 "All My Love"、名曲なんですが何だか AOR 的で、Zeppelin も大人になったというか普通になったというかこのまま続けていたら転がる石達のようにヨレヨレのまま大物扱いされることになっていたかも知れぬなぁ。その意味では、半端ながらもここで打ち止めというのは彼らの歴史からしてみれば幸運だったのかも知れない。

log modified: 2005/08/30 02:24:24 JST

2005.08.30 (Tue)

Rovo / Live at Magasin 4 2004.06.04 Brussels, Belgium

 Rovo の公式海賊版、第二弾。2005 年発表。
 数ある Rovo の live 盤の中でも最高級に音が悪いです (爆)。しかしかっつり作りこまれている風の studio works に比べればこれくらいの noise & rough mix の方が現場の熱気に近いものを感じさせるんじゃないですかね。いや観た事ないんですが生 rovo。
 手の内が解った者同士の交感がびしばしと続きますが、その中から立ちのぼる psychedelic な質感が素晴らしい。psyche つーと 60 年代から 70 年代の progressive rock 的なまったり感を連想する小生ですが、Rovo は直線的で aggressive だけれど psyche でもあるという不思議。やっぱ面白いのぅ。

[comp] dvdauthor の title と chapter

 dvdauthor の 0.6 系では、dvd filesystem を xml の設定から作ることができるそうな。


$ dvdauthor -o test/ -x dvd.xml

 で、その dvd.xml の書き方によって title と chapter の出来方も変わります。

 dvd.xml を次のように書くと、title が 1 つで chapter が 3 つの dvd filesystem になります。


<dvdauthor>
  <vmgm />
  <titleset>
    <titles>
      <video format="ntsc" aspect="4:3" />
      <pgc>
        <vob file="hoge01.mpg" />
        <vob file="hoge02.mpg" />
        <vob file="hoge03.mpg" />
      </pgc>
    </titles>
  </titleset>
</dvdauthor>

 dvd.xml を次のように書くと、title が 3 つの dvd filesystem になります。


<dvdauthor>
  <vmgm />
  <titleset>
    <titles>
      <video format="ntsc" aspect="4:3" />
      <pgc>
        <vob file="hoge01.mpg" />
      </pgc>
    </titles>
  </titleset>
  <titleset>
    <titles>
      <video format="ntsc" aspect="4:3" />
      <pgc>
        <vob file="hoge02.mpg" />
      </pgc>
    </titles>
  </titleset>
  <titleset>
    <titles>
      <video format="ntsc" aspect="4:3" />
      <pgc>
        <vob file="hoge03.mpg" />
      </pgc>
    </titles>
  </titleset>
</dvdauthor>

 しかしこの方法だと、dvd に焼いて再生すると title が 1 つ再生終了する毎に止まってしまい、連続再生できません。

 jump させればええやんか、という話もありますが。


<dvdauthor>
  <vmgm />
  <titleset>
    <titles>
      <video format="ntsc" aspect="4:3" />
      <pgc>
        <vob file="hoge01.mpg" />
        <post> jump titleset 2 title 1; </post>
      </pgc>
    </titles>
  </titleset>
  <titleset>
    <titles>
      <video format="ntsc" aspect="4:3" />
      <pgc>
        <vob file="hoge02.mpg" />
        <post> jump titleset 3 title 1; </post>
      </pgc>
    </titles>
  </titleset>
  <titleset>
    <titles>
      <video format="ntsc" aspect="4:3" />
      <pgc>
        <vob file="hoge03.mpg" />
      </pgc>
    </titles>
  </titleset>
</dvdauthor>

 しかし実際にやってみると dvd filesystem の生成途中で「そういう跳び方はあかんよ」と叱られて失敗します。
 まぁそういうわけで、title 分けでの連続再生は今のところ方法が解らんです。

log modified: 2005/08/31 03:01:54 JST

2005.08.31 (Wed)

Recloose / Hiatus on the Horizon

 Recloose の 2005 年発表作。
 jazz で funk な crossover 路線の音作りに染まっちゃいましたなぁ。もはや detroit techno 云々という冠は不要でしょう。まぁ、元々緻密な音作りと独特の beat 感に定評のある artist ですので、自分の持ち味を素直に伸ばす方向で進んでいっている模様です。
 でもなぁ、こういう音は一昔前にさんざん聴き倒していい加減飽きたのじゃよ。こういう雰囲気で浸りたいなら 70 年代の Miles Davis でも聴いた方がええような気もするし。いやあの時期の Miles も小生は苦手なんですが (爆)。どうにも印象に残りにくい album。こういうのを器用貧乏と言うんでしょうか。

藤木 稟 『ハーメルンに哭く笛』
「何ですって? 刑事さんアレが見えたのでございますか? そんな……そんな……それは真に奇怪しゅうございますよ。ええ、妙ですとも……。永山中佐殿が、教えて下さいました。『ハーメルンの笛吹き男は実在しないのだ』と。『アレは私の頭の中に住んでいる悪魔なのだ』と……。なのに、刑事さんまで、アレが見えたとおっしゃるんですか? どういうことなのでございましょう……。私の頭の中から、ハーメルンの笛吹き男が飛び出してしまったのでしょうか? それとも、私の頭の中にいる笛吹き男が『見える』とおっしゃる刑事さんも、私の頭の中にいる方なのでしょうか?」(page 75)

 徳間文庫版で読了。朱雀もの第二弾。
 児童三十名がある日忽然と失踪し、後に皆惨殺死体で発見される。ハーメルンの笛吹き男の仕業であるとの風評が巷を席巻し、笛吹き男と繋がりのありそうな精神衰弱男の田中が怪死を遂げたことで噂はさらに広まる。同じ頃、天才科学者と名高い津田の失踪事件に関わった新聞記者の柏木と吉原車組の朱雀は、津田の行方を追う内に津田の異常な実験についても知ることになる。circus で人気を博すシャム双生児のウロトフとタスロー、なぜか柏木と縁がある circus 団員のマリコ、細菌兵器による terror を行う噂のある帝都転覆同盟団の取り締まりにやっきになる警察など、様々な登場人物が入り乱れ怪奇な事件が続発する中、朱雀は一連の事件の犯人は魔人の手によるものだと断言する……。

 む、ますます脱 mystery 化してますな。
 ハーメルンの笛吹き男が今回の黒幕ですが、藤木稟の視線はそれを単なる一個人の犯人に収めることなく、笛に惹かれて右翼傾斜する国民や、その煽りを食って迫害される朝鮮人達をも事件の背景に織り込んでいく。物語終盤で断罪される笛吹き男の描写は凄まじいですなぁ。とはいえ、この作家らしからぬ救いが最後の最後で出てくるところが意外というか何というか、良い意味で裏切られた感じであります。

log modified: 2005/09/01 02:02:08 JST

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