Noisy Days in April, 2005

- last 10 days of month -

top / latest diary
topics all / music / book / movie / comp

上旬 / 中旬 / 下旬

<< < 2005/04 > >>
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
Ganerated by nDiary version 0.9.4

2005.04.21 (Thu)

Soft Machine / Third

 Canterbury sound を代表する jazz rock band、Soft Machine の 3 枚目。1970 年発表。
 昔聴いたときは free jazz になりきれない線細めの rock album という印象しかなかったんですが、それは恐らく tr.1 "Facelift" の冒頭 5 分聴いて深い眠りに落ちていたからではないかと推察されます。一曲目が tr.4 "Out-Blood-Rageous" だったらそんな印象は持たんだろう……とも思いましたがこの曲も頭 5 分はピロピロの反復なのでやはり寝ていたに違いない。progressive rock だからといって intro から大仰に構える必要はなかろうよと言いたいところです。最近の Yes を見習いたまへ、と。
 でもまぁ小生もこの CD 入手して既に 10 年以上が経過しているのです。思い出したように聴きつつ 10 年経てみればなかなかに強力で滋味溢れる作品であることが解ってきます。線が細いのは相変わらずですが、tr.1 "Facelift" や tr.2 "Slightly All The Time" の強引な場面転換、tr.3 "Moon In June" の前半侘び寂び pop & 後半 chaos、tr.4 "Out-Bloody-Rageous" の変拍子だが肉感的な breakbeats jazz rock な音、などなど。再度聴き直してみると、tr.4 の始めと終わりは minimalism にも色目使ったような refrain の多重構成で、この band の多面的な個性が垣間見えます。
 King Crimson ほど強靱な意志と構成力はなく、Yes ほど解りやすく大風呂敷に悦楽を表現するでもない。なので聴いた感じは地味で根暗。しかし、プログレ巨人たちが大手を振って scene を伸し歩いていた時代に、陰火のようにひっそりと jazz rock 地獄巡りを続けていた Soft Machine は、その得体の知れなさ故に長いこと味わえる魅力がある。Mogwai も Jaga Jazzist も Soft Machine の息子たちなんだなぁと感慨しきりであります。これで線が太ければ文句ないんすけどねー。まぁ、Soft Machine はこの 1 枚しか聴いたことないので、その後の展開も追っかけていけば評価も変わるかも知れない。それはまた別の機会に。

diary

 親方不在 3 日目。1 日休めば連休確定、という親方の定理がまたも実証された形で、とても嬉しくありません(爆)。
 銀行の cash card が届いているっぽいが夜中帰宅では取りに行けない。この調子だと土曜出勤は確定なので、取りに行くのは日曜日か。面倒だのぅ。

log modified: 2005/04/22 02:31:04 JST

2005.04.22 (Fri)

The Brecker Brothers / Heavy Metal Be-Bop

 Randy Brecker (tp & key)、Michael Brecker (ts) 率いる The Brecker Brothers、1978 年の作品。
 この時期にして既に colorful で毒のない、元気溌剌脳天気 fusion を展開する The Brecker Brothers です。乱れ咲く electric trumpet に electric tenor。tr.1 "East River" から歌物で入って乗り乗りな雰囲気。プログレ風味の theme なのにやたら funky な tr.3 "Some Skunk Funk"、Kenny G 的なすけこまし ballade でしっとり聴かせる tr.5 "Funky Sea, Funky Dew"、末尾を飾る真性 fusion sound の tr.6 "Squids" あたりが個人的に良好な track ですが、清く正しい fusion なので total の印象は希薄。いや、上手い人達だってのは解るんですけどね……。
 rock 畑の Terry Bozzio が drums やってるというのが当時は目当たらしかったらしいんですが、80 年代以降そういう叩きで fusion やるのは珍しくもなくなったので、その方面での面白みもありません。たまに取り出して聴けば良い album。

diary

 仕事でポカやって火消しで大わらわな一日。しまった自業自損。ただでさえ忙しいのに余計忙しくしてしまったよ。関係各位にゴメンナサイ。お陰で一日楽しかった(爆)。
 明日も仕事っす。

log modified: 2005/04/23 02:24:12 JST

2005.04.23 (Sat)

[movie] Amistad

 Steven Spielberg 監督作品、1997 年。
 1839 年、奴隷船 Amistad 号の中で黒人の奴隷達が反乱を起こし、成功する。故郷に帰るべく船を返す黒人達だが、白人に唆されて向かった先は実は America だった。捕らえられた黒人達の扱いについて法廷が開かれるが、Spain 女王 Isabella (Anna Paquin) は Amistad 号が Spain 船籍であることを理由に黒人達の返還を求め、Amistad 号の生き残り白人 Ruiz (Geno Silva) と Montes (John Ortiz) は自分達が奴隷を買ったと主張し、Amistad 号を拿捕した Gedney 大尉 (Ralph Brown) は自分の領海内での収穫なのだからと所有権を主張……と、様々な思惑の入り乱れる荒れ場となった。そんな中、奴隷解放活動家の Joadson (Morgan Freeman) は若い弁護士 Baldwin (Matthew McConaughey) を雇って、黒人達の人権を取り戻すべく行動を起こす。彼らは奴隷開放に理解があると思しき元大統領 John Quincy Adams (Anthony Hopkins) にも助力を求めるが、Adams はつれない返事を寄こす。渦中にある Amistad 号の黒人 Cinque (Djimon Hounsou) の協力もあり、やがて Baldwin らの旗色は良くなるが、米大統領 Martin Van Buren (Nigel Hawthorne) はこの裁判が黒人の自由を認めるものになれば内乱を招く恐れがあるとの忠言を聞き、裁判官のすげ替えを行う……。

 真面目路線の Spielberg はどうにも story telling に淀みが出ますなぁ。spectacle を狙った作品ではないので面白さは二の次なんでしょうが、それにしても盛り上げ方が今一つ。2 時間以上で長いし。
 とはいえ、奴隷制度という重い theme を扱い、それを人道的に解決するという締め括りは素直な勧善懲悪振りで、良くも悪くも Spielberg らしい人間愛に溢れた作品となっております。tribal な African beat が映画に木霊しているのも良好。とはいえ、西洋音楽と対比させることで異文化強調している演出にもなってるわけですが。黒人達が牢の中でウキャウキャやってるところで、修道女達が賛美歌歌ってるのには何だか笑えるものが……。まぁそういうのもあって、州裁判で勝ったときに黒人が訳も解らず聖書を振りかざす場面が微妙に泣けるんでしょう。
 Morgan Freeman の存在感が希薄なのは残念。

diary

 仕事仕事の一日。うーむ、いろいろ追いついてない。

log modified: 2005/04/25 03:06:39 JST

2005.04.24 (Sun)

get
  • Soundgarden / Ultramega OK
  • Metallica / Kill 'em All
  • Metallica / Garage Inc.
  • Jori Hulkkonen / Dualizm
  • Roger Sanchez / First Contact
  • Manabu Namiki & Masaharu Iwata / Mushihimesama Original Sound Track
  • Kuricorder Pops Orchestra / Yotsuba&!
  • Kenny Drew Trio / Cleopatra's Dream
  • Herbie Hancock / Speak Like A Child
diary

 昼過ぎ起床。平日の 3 倍くらい寝てますな……。

 姫さま到着。封印(爆)。

 銀行の cash card が出来たっぽいので郵便局へ。歩いて行こうとしたら見付からん。ありゃ、通り三本くらい間違えてた。
 仕方ないので引き返して自転車で郵便局まで行き確保。それにしても最近昼間は暑いのぅ。

 のほほんと出歩いてケツイ。2 面冒頭までに 2 機失うという醜態を曝しつつ、1-5 の蟹まで粘りましたがそこまで。

 vf4ft は負け負けな日で落ち込み中……。

 あ、Momonga 2 が release されたようです。使わねば。

log modified: 2005/04/25 02:16:44 JST

2005.04.25 (Mon)

Metallica / Kill 'Em All

 Metallica の 1st album、1983 年発表。
 恥ずかしながら初めて聴きましたよ。というか持ってる気になっていた(爆)。そういや最近、CD 屋に行くと所持済み CD を思わず買いそうになって悩むことが多いです。Herbie Hancock の "Takin' Off" って持ってたっけな、持ってなかったっけな、と 3 秒くらい悩んで結局買わなかったんですが、やっぱり持ってたりするんだから自分の記憶力も当てにはならん。というか CD 買いすぎでキャパ越えてるのか。歳取るといらんところで悩むようになるなぁ。
 それに引き替えこの 1st である。速いへぼい安い! とまるでどこぞの豚丼屋みたいな album ですが、これも若さ故。thrash metal の親玉として君臨していた頃の Metallica の勇姿が拝めます。後の叙情大作風味はまだその片鱗しか窺えず、どちらかというと一時期加入していた Dave Mustaine の志向が如実に現れた似非プログレ、失礼、intellectual metal 路線の曲がそれなりに含まれているところが面白いですな。ただ速いだけではなく、タメと引きを心得つつ耳に馴染みやすい melody を展開し、かつ押すところは鉈切り riff でとことん押し通すという、初期 Metallica らしい楽曲構成が秀逸です。その力点をプログレに寄せた分だけ聞き手を選んでしまったのが Megadeth なら、metal manner 遵守で尖った entertainment を追求して成功したのが初期 Metallica だった、と今なら言うこともできるでしょう。
 James Hetfield の声がやたらと甲高いのが笑えますなぁ。

diary

 昨夜は久々に不眠症で、空が白んできても眠れないので焦りましたよ。それでも何とか 1 時間くらいはうとうとして目覚ましに起こされる。当然のようにへろへろでしたが親方が 1 週間振りに復帰してたので何とか頑張りました。
 でも 20 時過ぎには作業能率が著しく減退し限界到達。早々に帰宅。

 Momonga Linux 2 の iso を download、DVD-RAM に焼く。しかし boot に失敗。む、何かまずかったか。そのうち retry します。

 今日はちゃんと眠れるかのぅ。

log modified: 2005/04/26 02:01:33 JST

2005.04.26 (Tue)

Jori Hulkkonen / Dualizm

 Finland の house producer、Jori Hulkkonen の 2005 年作。F Communications から。
 本作では house の定型をはみ出した独自の世界観を構築していて、この人の美音探求もより一層深淵へと向かっているようです。茫洋とした音響の tr.1 "Are You Fortean?" から続く tr.2 "Science"、静かな piano の旋律の上を漂う Nick Triani の vocal、そして僅かに施された electronica な sound collage。Herbert の "Bodily Functions" 路線を Jori Hulkkonen 風に解釈したかのような、冷たくも美しい曲です。今回はまた、深いところから仕掛けてきましたねぇ。
 vocal 曲は他にも disco 調の tr.5 "Dislocated" や new wave 風の泣き pop を聴かせる tr.6 "Lo-Fiction"、electro 風味の駄目男 house な tr.9 "Dying In Beauty" を収録。北欧と言えば Jan Garbarek や Nils Petter Molvaer といった寒風 jazz も連想しますが、tr.3 "Some Distant Memory" や tr.10 "Blinded By The Numbers" でその辺もきっちり押さえてます。
 まぁ、通して聴いてみれば house な album とは言い難いのですが、Jori Hulkkonen らしい氷の美学が隅々まで行き届いた album で、個人的にはかなり良好。今回も愛聴盤になることでしょう。

diary

 昨夜は眠れました。まだ生きていられるらしい。
 しかし仕事中は眠い……。

log modified: 2005/04/27 02:46:35 JST

2005.04.27 (Wed)

Derek and The Dominos / Live At The Fillmore

 Eric Clapton が在籍していた Derek and The Dominos の live 盤。1970 年録音の 2 枚組 CD。
 小生は Clapton つーと pop singer という印象があって、気が付いたら "Change the World" や "Tears in Heaven" が radio からしょっちゅう流れてくるという状態だったので、AOR な人ではあるが guitarist としてスゲーとは爪の垢ほども思ってなかったりしたんですが、いやしかしこの live album、Clapton 弾きまくりですよ。いやぁ凄かったんだなぁ Clapton て。過去形なのは気にしないで下さい。
 disc 2 枚合わせて 2 時間に及ぶ live で、どの曲も長いってのも良い感じですな。個々の曲のまとまりがどうこうと言うより、ゆるゆるした雰囲気の中で繰り広げられるまったりとした jam session がとにかく心地よい。個人的に 70 年代見直し期なので聴いてみた album ですが、予想以上の音で満足満足。米国産 blues rock ほど粘りのある音ではなく、UK 産らしい端正な爽やかさも感じられるところが面白い。うーむ、やっぱこの時期の音は興味深いですな。というわけで、隠れ 70 年代懐古の旅はまだ続きそうな予感。

diary

 毎週恒例の定時退社日ですが 23 時終業。GW は確保できる予定なので、もう暫くの辛抱なり。

 Zoom 再開の兆しあり?

log modified: 2005/04/28 02:46:11 JST

2005.04.28 (Thu)

[movie] Men in Black II

 Barry Sonnenfeld 監督作品、2002 年。
 地球の alien 監視局、MIB。前作では新人だった J (Will Smith) も今や腕利き Agent として新人潰しの日々を送っていた。そんな中、凶悪 alien の Serleena (Lara Flynn Boyle) が地球へやってくる。Serleena は、長年追い求めた秘宝が地球にあると考えていた。Serleena の暴走を恐れた MIB の親分 Z (Rip Torn) は、J を K (Tommy Lee Jones) の元に遣わせる。今は記憶を消されて田舎の郵便局長に収まっている K だが、彼はかつて Serleena を地球から追い払った男、何か知っているに違いない。K を説得して MIB 本部に連れてきた J は、記憶復元装置に K を放り込んで彼の記憶を呼び戻そうとするが、丁度そのときに Serleena が MIB 本部を強襲する……。

 あれもそうでしたが、続編で愛だ恋だを絡めると駄目になるのぅ。まぁ、前作に色気が無かった事への反省もあるとは思いますが、J と Laura (Rosario Dawson) がああだこうだしだすと展開が speed down するのはいただけませんな。
 悪女 Serleena も色気は最初だけで、後半は creature 化して K と J のケツを追い回すだけ。マイコーが泣き言いうところなど、微妙に笑える sequence はあるものの、全体的に低調。まぁ、こんなもんかな、と。

diary

 今週は連日深夜帰宅でへろへろ。でもいいか。明日からお休みです。

log modified: 2005/04/30 04:21:30 JST

2005.04.29 (Fri)

get
  • ジョージ・R・R・マーティン 『タフの方舟 1 禍つ星』
  • 舞城 王太郎 『阿修羅ガール』
diary

 ふと思い立って新しい TV を買おうと外出するが、思ったより値が張るのでヤメ。代わりに mini こんぽ買いました。数日後宅配の予定。

[comp] Content.IE5 と大容量 file

 先日の iso 焼き失敗の原因は、dvd 用 iso による 2G 越え file の制限で download が途中でブチ切られていたためらしい。使ってる linux が 2 年前のものですから、こういうこともあるか。


$ ulimit -f unlimited
$ wget -c hoge.iso

 としても、やはりデカすぎると言われて継続不可。ここは潔く諦める。

 困ったときは窓頼み。ということでノーパソの窓 XP で dvd 用 iso を落としに掛かる。え、空き容量が足りん? 仕方ねーなぁ捨て捨て捨て、空き 5G 確保。ほれこれでどうよ。あー残り 3 分で 1 時間以上止まってるよコイツ。Task Manager からは応答無しと言われてるし。とりあえず download を cancel。
 C drive の空き容量確認すると 2G 以上消費されている。即ちゴミとしてどこぞに残っておるのであろう。じゃあそれ消してから retry しますか。1000m 以上の file で C drive を検索。該当なし。
 該当なし?

 IE の設定では system file を含む全ての file が表示されるようにしてますが、それでも見つけられないとなると…… OS が検知できない状態で残ってるってことか? 試しに C drive を defrag すると、移動できない file が塊になって 2G 程使っている模様。HD の track 読み失敗とかだとやだなぁ。

 まぁ defrag だけは何とか終わらせて結果の report を読んでみる。と、移動できない file が "\Local Settings\Temporary Internet Files\Content.IE5\" 以下にあると言われている。うひょえ。path 直指定で覗きに行くと iso の残骸発見。速攻 delete!
 わーいわーい。とりあえず最悪の事態は免れた。つか手間かけさせんじゃねぇよ!

 調べてみると、例の "Content.IE5" 以下の場所というのは窓的に言うところの「インターネット一時ファイル」置き場の一つらしい。IE の「インターネットオプション」から入って clean up することも可能。しかし困ったことに上の階層から潜っていくと "\Local Settings\Temporary Internet Files\" 以下に "Content.IE5" は無いものとされている。即ち見えない file 扱い。
 全ての file 表示させると言いつつ見させないとは、流石に窓は曇りきっておるわい。嫌気がさしたので窓での iso 焼きも諦める。素直に CD-R で焼くかのぅ……。

[movie] Goodfellas

 Martin Scorsese 監督作品、1990 年。邦題「グッドフェローズ」。
 幼い頃から gangstar に憧れていた Henry Hill (Ray Liotta) は、家の近所にいた mafia の Paul Cicero (Paul Sorvino) に付いて働き、やがて若くして一人前として扱われるようになる。Henry は荒っぽい仕事専門の Jimmy Conway (Robert De Niro) や、口は達者だが直ぐキレる Tommy DeVito (Joe Pesci) らと共に仕事をこなし、羽振りの良い生活を手に入れる。Henry は堅気娘の Karen (Lorraine Bracco) と結婚するが、仕事や遊びに忙しい Henry は家にもろくに帰らず、夫婦仲は次第に冷えていく。mafia 達は空港から現ナマ 600 万ドルの強奪に成功し、足が付きそうな関係者は Jimmy 達が尽く始末していく。しかし Henry は内職の麻薬密売が元で FBI にとっつかまり、FBI からある条件を持ち出される……。

 間延びした映画を撮らせたら天下一品の Martin Scorsese 監督、ここでも本領発揮です。普通の mafia の日常を丹念に描き込んではいますが、だからといってそれが面白さには繋がらない。悪の道に魅せられた Henry が歩んだ道もまた、組織の従順な構成員として使われる日々なのであった。困ったときには銃でドスンという解決が有効な世界を日常的と言うのはちと抵抗がありますが、構造的にはリーマンの就労 / 解雇と同じなので、観ていて驚きが少ない。まぁ、あえてそういう撮り方を心がけたのかも知れませんが、それにしても盛り上がらない話ですなぁ。
 劇的な展開で印象に残ったのは、Tommy が幹部昇格するところですかね。餌をちらつかせて食いついたところを始末する、という mafia らしい小狡さが良いんですわ。その前後の Jimmy 喜怒哀楽も含めてあの場面が本作の climax でした。それに引き替え Henry の背信場面はどうにもぐだぐだした展開で、悲喜こもごもという感じで笑うに笑えない。まぁ実話が元になっているそうなので、映画ではなく documentary と割り切って観ればこんなもんかね、という印象でした。
 相変わらず選曲は良いですが、ちょっと美味しいところ取りすぎですかね。

log modified: 2005/05/04 03:02:07 JST

2005.04.30 (Sat)

[comp] Momonga Linux 2 install

 CD-RW で焼いて install。どうも install 画面からして mouse の挙動がおかしいが、とりあえず完了。

 いざ起動。うむむ、やはり mouse が変。あっちゃこっちゃに飛ぶし、button は効いたり効かなかったり。改善策を見つけねば。

diary

 珍しく一日家で pc と格闘。mouse が mouse が。

[movie] Gangs of New York

 Martin Scorsese 監督作品、2002 年。
 1846 年、NY での Ireland 移民団 Dead Rabbits と地元住民 Natives との抗争は、five points での両軍総力戦の末に Dead Rabbits 頭領の Vallon 神父 (Liam Neeson) が Natives 頭領 Bill the Butcher (Daniel Day-Lewis) に討ち果たされたことにより、Natives の勝利で終わる。戦場から逃亡した Vallon 神父の一人息子 Amsterdam (Leonardo DiCaprio) は、1863 年に NY に舞い戻り、過去を隠して Bill の元で働くようになる。しかし彼の胸の内にあるのは Bill への復讐だった。女スリの Jenny Everdeane (Cameron Diaz) と良い仲になった Amsterdam は、彼女が Bill の情婦であると知り彼女を遠ざけようとするが、結局愛の力には逆らえない。Natives が未だに毎年 five points の勝利日を祝っていると知った Amsterdam は、その日に Bill を倒そうと行動を起こすが……。

 だらだらした作風に定評がある Martin Scorsese 監督、今回は真面目に entertain しようと頑張った様子です。レオ様使うからには迂闊に駄作は作れんわい、とでも思ったんでしょうかね。
 まぁ小生的には Leonardo DiCaprio はどうでもよろしい。つか顔が Lars Ulrich みたいに見えて笑えました。いや笑っちゃいかんのか。それよりのっけから Liam Neeson すよ、うわーん格好ええーっ。でもっていきなり死にますよ、以降出番無しっすよ。もうその辺からして Academy 賞取れんで賞は確実ですな。笑い顔の素敵な Cameron Diaz 姉さんも真面目に演技していてかえって嘘臭い(爆)。そんな中、Bill the Butcher 役の Daniel Day-Lewis は一人健闘、あ、Monk 役の Brendan Gleeson もなかなか良い味出してました。この二人で上手く引っ張って、あとはぐだぐだ進む Scorsese 節であります。
 とまぁ配役についてはいろいろ愚痴りたくもなりますが、お話としては良く出来てる方だと思います。南北戦争時期の NY、という舞台を取り上げたのは秀逸。移民は連日やってくる、街の治安は教会と gang 団が仕切っている、火事が起これば火事場泥棒やら gang の縄張り争いもあって消火や人命救助は二の次だし、勿論戦争中だから徴兵の呼びかけや軍隊の行進もある。様々な要素がひしめきあい混沌の坩堝と化している NY の姿が新鮮で、民衆が連んでどたばたやってるのを観ているだけでも楽しい。そして徴兵免除の金が払えない貧乏人は怒り爆発で治安崩壊、gang 団は Amsterdam 一派と Bill 一派で激突、その最中に暴動鎮圧のために繰り出してきた軍艦から大砲が five points に撃ち込まれる……と、混沌もここに極まれりといった世界が繰り広げられ、Amsterdam と Bill もそこで雌雄を決する、と。まぁここまでくるともう何が何だかわからんがとにかくでかい話だぜ、という印象だけは残ります。Scorsese 監督作品ってオチ弱いよなーという従来の印象をひっくり返す、ってのもこの映画の狙いだったのかも知れません。この映画の主役は NY。そういうことでよろしく。
 あとは Bill のおっさんの昔語りが良いですな。「今はもう、誇りを知る人間は居なくなってしまった」と、寝起きの Amsterdam に父の話を聞かせる Bill。傷ついた Amsterdam を見舞った Monk が、Amsterdam に父の形見を渡す場面も微妙に泣かせる。くうぅ、そうやって Vallon 神父の偉大さを知らせたいならもっと Liam Neeson 出さんかい、と言いたくもなりますが、これ以上冗長な映画にされると寝てしまいかねないので言いません。
 という感じで、Scorsese 監督作品にしては普通に楽しめる映画でありました。

log modified: 2005/05/04 04:27:56 JST

上旬 / 中旬 / 下旬