Noisy Days in July, 2003

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2003.07.11 (Fri)

Mahavishnu Orchestra / Birds of Fire

 tr.1 "Birds of Fire" の冒頭からして既に Mahavishnu Orchestra の臭いがプンプン漂ってくる album です。Mahavishnu Orchestra と言えば超絶技巧 jazz rock の金字塔。吠える guitar、うねる violin、moog が駆け回り bass が地を這い drums が突き進む。圧倒的な energy の奔流を前にして、listener はひたすら息を呑むしかないのである。この 2nd album では、1st で示した powerful な勢いをさらに加速させ、より壮大で spiritual な世界を構築している。ちなみに 1973 年発表。
 怒濤の ensemble でひたすら高揚しまくる様は Rovo に通じるものがある。どちらも violin 奏者を擁している点も似てるなぁ。そして doomy な雰囲気の曲は King Crimson を連想させたりもする。影響を受けたのか与えたのか、それとも 70 年代という時代の空気がそうさせたのか。70 年代って変な傑作が多いからなぁ。
 3 回も立て続けに聴いてると、疲れて眠くなってきましたよ。うかつに聴いていると体力を消耗してしまう、強烈な album ですので。いやはや、よーやるわと思う次第。

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 仕事場の飲み会がありましたが、小生は残業したので 1 時間だけ参加しました。金曜日は体力消耗しきってるので元気が出ません。酒も程々で切り上げました。

 でも式神 II はちゃっかりやったりしたのですよ。日々の精進が肝要。でも 5-1 まで。今日も晋さんにやられましたです。

log modified: 2003/07/12 03:18:35 JST

2003.07.12 (Sat)

[movie] The Truman Show

 Peter Weir 監督作品、1998 年。
 とある島で保険の勧誘員として働く青年、Truman Burbank (Jim Carrey)。妻と友人に囲まれ、何不自由ない生活を送っていた彼だが、彼の生活は四六時中、世界中に放映されていた。30 年以上にも及ぶ超長寿番組 "The Truman Show"。その事実を知らないのは本人だけ……のはずだったが、次第に Truman は世界に疑問を抱き始め、かつての恋人が待つ Fiji に向かうべく行動する……。
 自分の人生が万人に見られている、という想像は決して楽しいものではないけれど、"The Truman Show" が実際に放送されていたら見てしまうかも知れないなぁ。もちろんそこには放送されているものが TV 越しの映像であるという安心感があるのだろうし、自分でない誰かの体験を共有したいという好奇心もあるだろう。穴を通って他人の視点を得るなんて間怠っこいことをしなくても、TV を付ければ Truman が何してるのか解るのである。見てる方は良いけれど、見られている方はたまったもんではないでしょうね。しかし、Truman は抗議する機会さえ与えられていない。何しろ、そういう状況に置かれていることに気付かないまま人生を送ってきたのだから。
 Truman のために作られた世界の中で、Truman は自分の人生を送っている。その世界を control する producer、Christof (Ed Harris) は、Truman にとっての神に等しい存在と言える。Truman の生誕に立ち会い、彼の為に event を用意し、彼の人生を裏で操る Christof。Christof は、自分の作った檻の中で Truman は充足した生活を送っていると思っているが、当の Truman は世界の綻びに気づき、外の世界へ脱出しようとする。この構図から、管理社会からの脱出とか、父の庇護を拒否して自立する青年の成長物語という theme を持ち出すことも出来るだろう。しかし、Truman には人生を賭けた戦いであっても、視聴者にとっては享楽の対象でしかない。Truman が Christof との戦いに勝ったとき、視聴者は手を打って喜ぶ。その映像を見ている我々は、やはり手を打って喜ぶべきだろうか、それとも、そこに写る自分の影絵のような視聴者の姿に grotesque さを感じるだろうか。あの視聴者たちもまた、見られていることに気付いていない囚われの存在なのだから。え、小生はどうかって? もちろん手を打って喜びましたよ。世界の果てに「出口」があるなんて素敵じゃないか!
 Jim Carrey の演技はいつも大袈裟なので、"The Truman Show" の主役としては良かったんじゃないでしょうか。こういう人なら Christof ならずとも観察日記付けたくなるだろうし。Christof 役の Ed Harris は、相変わらず渋味の利いた演技で好感が持てます。Sylvia 役の Natascha McElhone の厳しい目つきに見覚えがあるなぁと思ってたら、"RONIN" にも出てたんですね。ぴりっとした美人さんなので、外の世界に出た Truman が彼女と上手く行くかどうかはかなーり疑問です(笑)。

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  • Individual Orchestra / Music from a View
  • Metro Area / (no title)
  • Dolce Triade / Last Exile O.S.T.
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 休日なので昼過ぎ起床。でもって散髪して CD 買って式神II、5-1 まで。今日も晋さんの壁を越えられない。きびしーです。

 今日の「ガンダム Seed」。自軍の損害省みずオーブ制圧に血眼になる地球連合軍も凄いが、種蒔いたからといってあっさり自決するオーブ首脳陣も極端な選択しとるのぅ。アラスカ、パナマ、そして今回と、大量死が続いてますなぁ。

log modified: 2003/07/13 04:29:38 JST

2003.07.13 (Sun)

[news] Loveparade 2003 開催

 Yamutech Lunch より。って、補足遅すぎですか小生。
 realaudio で streaming されてるので、小生のように島国でごろごろしていても聴くことができます。いやはや、良い時代になりましたねぇ。
 うわ、エロぃ選曲だな。誰かと思えば Disko だそーな。続く Henry はどんどん Detroit ちっくになってきて。風呂入りたいのに逃げる機会を逸してしまった様子。うひょえ、かっこええ。もう暫く聴きます。

東 浩紀・笠井 潔 『動物化する世界の中で』

 読了。
 大いなる dis-communication の記録。あくまで「いま、ここ」の視点にこだわり、現代社会を主戦場に据えようとする東。全共闘時代を生き抜き、社会と自分との間の溝を常に凝視してきた笠井。この二人が 9.11 や post modernism や書くことの意義などについて往復書簡で意見しあうのだけれど、それが見事に噛み合わない。答えをはぐらかされることに東は苛立ちを隠さず、笠井は幾度も自分の立場を表明することになる。
 1948 年生まれの笠井と、1971 年生まれの東。この二人の世代間断層はかなーり深い様子。往復書簡という形式にしてしまったのが最大の敗因ではないかと。二人の議論が螺旋的に深化していけば面白い議論になったと思うけれど、結局平行線のままなので。惜しいね。笠井はこの往復書簡の予習として「Air」「月姫」もやったそうな。すごい。サブカルは東の主戦場ということで、東自らが避けて通ろうとしている節があるけれど、むしろこうした game や佐藤友哉の話題を深めていっても良かったのではないかと思います。そうすれば、東の「日本のサブカルチャーには、それについて考えるだけでいつのまにか現代思想の理解までできてしまうような、そういう普遍的な構造が隠されているのだ」という主張に対する笠井からの突っ込んだ指摘もあったかも知れない。しかし、この往復書簡ではそれは予兆として振られるに留まっている。これが対話形式であれば、もっと別の展開もあったろうに。
 小生のような現代思想も post modernism も詳しくない読者にしてみれば、この往復書簡で飛び交う post modernism 擁護か批判か、といった議論は、それこそが知識人の縄張り争いにしか思えません。post modernism が失効化する世界に東は危機意識を抱いているようですが、個人主義者の笠井はその点「ドストエフスキイやニーチェの著作を必要とする読者は、きわめて少数であれ新たに登場し続けるに違いない」と楽観視してます。つまり、近代・現代の思想が制度として機能しなくなる社会に恐れを抱く東と、個として思想家の意思を汲む人間は何時の時代も居るだろうと考える笠井の違いですな。それって、動物化が進む社会において、個人は安定化した社会システムを求めるのか、それとも超個人的な引きこもりに進むのか、って議論を呼び起こすものだと思うのだけれど、往復書簡では枝葉末節に拘りすぎていて話が前に進まなかった様子。これも残念な点です。
 でもまぁ、読んでる間は楽しかったですよ。意気投合しまくるよりは対立しあってる方が刺激的だし。真面目な知識人同士の 2ch スレ。どんどんやってください。

[movie] Thelma & Louise

 Ridley Scott 監督作品、1991 年。
 食堂でバイトして生計を立てている Louise (Susan Sarandon) と、我が儘な夫に辟易している Thelma (Geena Davis) の二人は友だち同士。二人は車に乗って山に遊びに行く途中、dance bar に立ち寄って休憩する。そこに現れた優男 Harlan (Timothy Carhart)。彼は Thelma を誘惑し、人目を忍んで rape しようとするが、Louise の介入でそれは阻止される。しかし Harlan の捨て台詞に Louise は逆上、思わず銃で Harlan を射殺してしまう。言い逃れはできないと判断した Louise は、Thelma と共に Mexico へ逃亡しようと車を走らせる。僅かな手がかりを元に二人の後を追う刑事 Hal (Harvey Keitel)。自称大学生の色男 J.D. (Brad Pitt) は二人の車に乗り込んで Thelma に色目を使う。Louise の恋人 Jimmy (Michael Madsen) は彼女に金を渡すためわざわざ Oklahoma city へ出向く。Thelma の夫 Darryl (Christopher McDonald) は妻が帰ってこないことで怒り狂っている。そして Thelma と Louise。Louise の貯金は手に入ったものの、あっという間にそれは盗まれる。途方に暮れる Louise を見て、Thelma は自分がしっかりしないといけないと自覚し、super に押し入って金を強奪する。二人はまっとうな道を踏み外し、ひたすら転がり続けることとなる。
 「Bonnie と Clyde だって、Thelma と Louise だって、pair 組んでたじゃない」と、"Leon" の中で言ってたような気がするな。その Thelma と Louise のお話です。女二人で Bonnie & Clyde やってる、と言えばお話の筋は見えてしまうわけですが、この映画では悲劇的な結末を迎えてもどこか清々しい印象が残る。
 Thelma は亭主に逆らえず、Louise の言いなりとなっているダメ主婦として最初は描かれている。しかし旅の途中でどんどん自分を解放し自由を手に入れていく。Thelma 本人が「野生に目覚めた」と言っているが、慎ましく自分を押さえていた Thelma がどんどん成長していく様は爽快そのもの。見よう見まねの強盗から tank lorry 爆破までやってのける Thelma の裁けた表情が印象的です。
 Louise は率直に物言う女性ですが、それは過去に受けた辛い仕打ちを乗り越えるための pause と見えます。始めは Thelma を叱りとばしてばかりですが、有り金全て失ったときは流石に放心状態。しかし Thelma の思わぬ頑張りを目の当たりにして本調子が戻ってくる。tank lorry を待ち受ける場面、Louise と Thelma は何気なく二人とも同じ姿勢をとっているけれど、これは二人の息が合ってきている証拠なのだろう。こんな二人だから、追い詰められてもどこか楽しげ。二人一緒にいることの信頼感が、彼女たちを強気にさせている。犯罪がその契機になったのは悲劇ではあるが、それと引き替えに彼女たちは本当の人生を手に入れたのかも知れない。
 映像美の監督 Ridley Scott にしては、story がしっかりしている良作です。前半タルイと言わないで最後まで観るべし。

 全編に渡って 70's 〜 80's rock が流れてるのも効果的。流れる風景は南部の自然。焼け付く太陽、舞い上がる砂埃。american rock は田舎の風景によく似合う。ちなみに score は Hans Zimmer。original score の方も 80's taste 溢れる fusion 風味で、作品世界に合ってました。

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 今日もお休みの日。式神II、5-1 道中まで。4 面、もうちょっと頑張りたい……。

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  • Chick Corea & Gary Burton / Crystal Silence
  • Ornette Coleman & Prime Time / Virgin Beauty
  • 69 / The Sound of Music
  • Jaga Jazzist / A Livingroom Hush
log modified: 2003/07/15 00:41:21 JST

2003.07.14 (Mon)

Individual Orchestra / Music from a View

 田中フミヤの solo project、Individual Orchestra の 2nd。2003 年発表。
 フミヤと言えば hard minimal という印象が強いのだけど、この album では半野喜弘ばりの lyrical な electronica を聴かせてくれます。tr.1 "Untitle - 2:58~" での drone と pulse の loop、そして tr.2 "Gran Via" での美しくも儚い piano の旋律に早くもやられます。番長、なんか image 違うんですけど。minimal techno 聴きすぎて揺り戻しが起こったんですかね。
 生音を feature して、beat があるようなないような変な感触を持たせて、音の断片を構築・脱構築していく。音楽的である瞬間、非音楽的である瞬間、そのどちらも美しい。techno という、堅固な音楽構造を持つ genre のど真ん中で居を構えているはずのフミヤが、こういう揺らぎと不確実性に満ちた album を作ってくるなんて。
 "Unknown Possibility vol.2" も尋常ならざる album でしたが、あそこで見せた非 techno 的な approach が、ここで全面開花したって感じでしょうか。Susumu Yokota の leaf ものや、Suzukiski 好きな方にもお勧めできる良作。

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 残業が残業が。でもって式神II、5-1 道中まで。集中力が途切れましたよ。

log modified: 2003/07/16 02:53:17 JST

2003.07.15 (Tue)

Jaga Jazzist / A Livingroom Hush

 中古屋に行けば 90 年代以降の jazz album もちらほら見かけるのだけれど、その殆どに手が伸びない小生です。orthodox な jazz として聴くなら昔の方が良いと未だに思ってるし。現在進行形の jazz scene には興味が沸かないというか、artist 単位では聴き物があるとしても、80 年代以降の mainstream jazz は過去の遺産を延々と再生産しているようにしか見えないわけで。だから jazz の土俵の上に居ながらも脱 jazz 化していく音の方が、むしろ 50 年代の jazz と link していくような気がするわけです。Jazzland 一派しかり、Jazzanova らの crossover 一派しかり。Tortoise らの音響派もその範疇に入るかもしれない。
 で、Jaga Jazzist です。2002 年発表の UK 盤。Ninja Tune から出てます。そういや Ninja Tune って、あまり聴いてないなーと思いつつこの album に耳傾けたわけですが、いやはやこれは凄いです。tr.1 "Animal Chin" の変則ドランベ、思わず jazz 版 Max Tundra という形容が頭を過ぎる。確かに Max Tundra 的なハチャメチャ感と叙情風味は album 全編に漲っているのだけれど、Jaga Jazzist の立脚点はあくまで jazz にある。horn 隊がぶぉんぶぉん吹いて、端正な vib が moody な残響を鳴らす。曲の構成は複雑だが、rhythm がしっかりしていて、随所に ensemble を決めてくれるので聴きやすい。かと思えば格好良い inprovisation を披露したり、dub っぽい音響効果でじわじわ攻める track もあったりして、聴いていて飽きない仕掛けが詰め込まれている。
 jazz の歴史を踏まえつつ、それを時系列から解き放って再構築する。平行軸からは Tortoise らの音響的 approach と crossover な編集趣味も取り入れて、出来上がってみれば Aphex Twin や Max Tundra ばりの humorous で自由闊達な音になっているという、不思議で mystery で痛快な作品です。まぎれもなく現在でないと生まれ得ない類の音であるにも関わらず、既に evergreen な風格さえ漂っている。
 歴史を搾取し盗用し再構成することで、全く新しい地平を開く……という展開自体は目新しいものでは無くなってしまったけれど、それによってむしろ artist 単位での編集感覚が作品の善し悪しを決定づける要因となる。その意味で Jaga Jazzist の編集能力は卓越している。いろいろと引き合いに出せる名前があるにも関わらず、Jaga Jazzist として聴いて楽しんでしまう、ということは、彼らが外部から吸収した語法を消化しきっていることでもあるわけだ。その姿勢は、jazz musician が standard number を自分の曲として演奏してしまうのと似ている。Jaga 的なるものを listener に意識させた時点で彼らの勝ちである。解りました小生は負けを認めます(笑)。傑作。

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 相変わらず鼻水が鼻水が。式神II、5-1 まで。今日も晋さんと戦って負けて。これで何度目の敗北かのぅ……。

[news] Momonga の誕生日

 /.J より。そうか、Kondara Project 解散から 1 年経つのか。
 未だに Asumi + Momonga な環境で使ってる小生。そろそろ純 Momonga に移行しなきゃと思いつつ作業は進んでません(爆)。

log modified: 2003/07/16 02:49:32 JST

2003.07.16 (Wed)

Dolce Triade / Last Exile O.S.T.

 anime "Last Exile" の楽曲集、2003 年発表。OP の tr.1 "Cloud Age Symphony"、ED の tr.19 "Over The Sky" の full take を含む、全 19 曲を収録してます。
 tr.1 "Cloud Age Symphony" の electro で trance な音は、大空を古風で変な飛行艇が飛びまくるというこの anime の導入としてはなかなかよろしいんではないでしょうか。でも tr.2 以降の classical な音世界の方が、"Last Exile" の音楽としては印象強いんですけどね。
 室内楽ぽい編成での pop な小曲あり、癒し系の vocalies あり、軽量級 fusion ありと、variety に富んだ音世界です。しかし album 中盤以降に畳みかけてくる、orchestra 編成での重厚音が何より素晴らしい。緊迫感溢れる空中戦の音楽。stereotype とはいえ完成度が高くて思わず聞き惚れてしまいまする。いや重低音好きなもので。
 あ、tr.15 "Skywriting" は、tr.1 と同様に沖野俊太郎の曲です。60 年代の soft rock みたいな曲ですな。劇中では "Etude Lavie" の回で使われてたっけ。これも album 中では浮いてる曲ですが、使われ方によっては効果的、ということで。
 それにしても、勇壮な空中戦用の曲聴いてると、何だか "Panzer Dragoon" を思い出してしまいます。小生は Saturn 版の 1st しか遊んだことがないのだけれど、あれで大空とオケがぴったり合わさってしまったって感じなのかも。
 tr.19 "Over The Sky" は whisper voice でゆるゆると気分を和らげてくれるような曲。chart 受けはしないだろうけど、心に染みる佳曲です。
 劇伴らしく地味な楽曲が多い album ですが、どの曲も練り込まれていて完成度が高いです。そして、"Last Exile" の steam punk 風味な世界観を、音の方向から象ると、こういう曲になるのか。O.S.T.2 も期待してます。

式神の城II、ふみこさん壱式で初 all

 ようやく all。ばんざーい! ばんざーい! ばんざーい!
 残業続きでへろへろの昨今です。今日も 1 面 2 面と miss ってかなり萎えましたが、気が付けば晋さん越えて life x 3、bomb x 2 の状況。あとは粘って粘って bomb って bomb って何とか。score は 20 億ちょい。へぼ。
 arcade の shooting game で all したのって、「疾風魔法」以来ではなかろーか。とりあえずめでたい。次は何のキャラでやろうかな。
 ちび? 却下。

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 まだ梅雨なんだろうか。一日中曇り空でした。

 仕事場で某氏曰く「気分はもう 10 月」。そのココロは気温低いわ風邪ひくわで終わったな夏、ということらしい。まだ梅雨も明けてないってば。
 そうは言っても鼻水だけは止まってほしい今日この頃。

log modified: 2003/07/17 03:15:40 JST

2003.07.17 (Thu)

Dimension / Ninth Dimension: I is 9th

 rock fusion の最終兵器? Dimension の 9th album。1997 年発表。
 今年で debut 10 周年という人達ですが、とにかく album 出す pace が早くて、もう 16th album まで出てます。小生はそのうち数枚しか聴いたことないのですが、この 9 枚目はかなり良い案配です。
 rock な fusion と言えば The SquareCasiopea が二大巨頭と言えるでしょうが、Dimension の向かってる方向は先人達とはちょっと異なっているようだ。pop な楽曲も織り込んではいるものの、主眼は hard edge な sound と強烈重厚な ensemble に置かれている。hip hop や drum'n'bass といった打ち込みも導入して、前のめりで攻めに徹した作りとなってます。mellow な曲でも緊張感漲る tension を維持。耳に残るような melody はあまり無いんですが、増崎孝司 (g)、勝田一樹 (sax)、小野塚晃 (key) の三人による鉄壁の ensemble には思わず手に汗握る thrilling さがあります。あ、でも tr.9 "Brighter in Your Life" は名曲ですよ名曲。でもって tr.10 "Yes or No?" で持ち前の funky 路線をぶちかます展開もべりぐー。
 全体的にはプログレで rock な超絶技巧 fusion といった趣。同じ超絶技巧でも、Mahavishnu Orchestra や後期 Return to Forever のような思想性は皆無で、その点からして日本産 fusion の本流に乗っかっている人達だとは思います。にしても、プログレな楽曲でありながら、爽やか青春 drivin' な勢いを持たせているのは見事と言うしかないっす。やたらと音の鳴りが良いのも印象的。熱い夏に聴くと良い気分になれそうな album です。

船戸 与一 『流沙の塔 (上)』
「おまえは中越戦争の戦闘英雄だった。訓練の結果は非の打ちどころもない。語学の才能も抜群だった。しかし、まだ欠点がある」
「何です?」
「戦闘のさなかにおまえはずいぶんベトナム兵を殺しただろう。しかし、戦闘は一種のゲームだ。殺し愛がつづいたとしても、相手の兵士のことは何も知らん。殺したことで大きな悔悟の念にとらわれることもない。だが、平時の殺戮はまるっきりべつだ。それをやってのけてから、おまえは極秘工作を担当する人格を手に入れることになる……」
「やめてくれませんか、まどろっこしい言いかたは」(page 441)

 読了。日本の横浜、そして中国の梅県で、ロシア女が胸を刃物で突かれて死んだ。彼女たちは、客家の有力者たちの息子を籠絡していたという共通項があった。似たような二つの事件に裏があると考えた横浜の大人、張龍全は、息子同然の部下である海津明彦を梅県に送る。梅県の大人である羅光雲は、海津に自らの手下である劉定伯と共に行くよう指示する。かつて海津の仕事を手伝った黄利光、手掛かりを求めて行き着いた新疆ウイグル自治区で出会った老人、間垣浩市も海津と共に調査に当たる。調査を進めるに連れ、海津はこの事件の裏に様々な権力の思惑があることに気付いていく……。
 昔、hard cover で読んでる本ではあるけれど、今回は文庫で読み直し。船戸の作品らしく、中国の秘密結社やらウイグル独立を求める terrorist 集団やら中国公安局やらが暗躍してます。

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 今日も残業。脳がとろけそうです。

log modified: 2003/07/18 03:13:02 JST

2003.07.18 (Fri)

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 USJ と聴いて Universal Soldier と呆ける今日この頃。

 忙しくない日のはずなのに、あれやこれやでてんやわんや。疲れた。

log modified: 2003/07/19 03:42:54 JST

2003.07.19 (Sat)

[movie] Deep Blue Sea

 Renny Harlin 監督作品、1999 年。邦題「ディープ・ブルー」。
 海のど真ん中に建造された研究施設で、Alzheimer 病の治療薬を作る研究が進められていた。人間の代わりに鮫の脳を利用して研究が進められていたが、問題が多発するため研究の存続が危ぶまれている。研究所長の Susan (Saffron Burrows) は、sponsor の Russell Franklin (Samuel L. Jackson) に手早く研究成果を見せるため、性急に実験を進め、見事成功させる。しかし実験隊の鮫が暴れ出して研究員 Jim (Stellan Skarsgard) の腕を食いちぎってしまう。研究員達は Jim を救援ヘリに乗せるが、外は暴風雨でヘリは施設に突っ込んで爆発。一方、海中の研究室は鮫の攻撃により強化ガラスがぶち破られ、施設への浸水が始まる。Susan の話では、鮫は実験によって人間並みの知能を有しているらしい。逃げまどう研究員達は、一人、また一人と鮫の餌食になっていく……。
 またまた動物パニック物。もう飽きたと思いつつ未見の映画は見てしまう小生ですが、この映画はいまいちですな。ひたすら人間を追い立てる鮫。人間並みの知能があるとは言っても鮫は鮫、どの辺が人間並みなのか解りゃしないです。story は主役級と思われていた Samuel L. Jackson が中盤で早々に retire するし、終盤は男と女が生き残ると思わせておいて片方あっさり切り捨てる、などなど意外な展開になってましたが、話への食いつきは弱いです。"Deep Rising" のような、大味ながらも「見えない恐怖」を煽る演出はあまりないので、怖さを感じないんだよな。密かに印象に残るのは、料理人の Sherman Dudley (LL Cool J)。死にそうで死なない微妙な役柄ですが、handy camera を手に遺言残す場面とか、なかなか良い味出してました。
 きっと主役は鮫の飼育係、Carter Blake (Thomas Jane) なんだろうな。でも印象薄いですねぇ。終盤、鮫に食いつかれそうになるところをひらりとかわして尾鰭にしがみつく場面は見物でしたが、それ以外で思い出せる場面ってないんだよな……。
 動物パニック物としても、密室脱出物としても凡庸な作品でした。とほー。

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  • John Tejada & Arian Leviste / The Dot and The Line
  • Item One / Sliced Behaviour
  • Capcom / Street Fighter Zero 3 (PS)
  • Eighting Raizing / 蒼穹紅蓮隊 (PS)
  • Irem / R-Type Final (PS2)
log modified: 2003/07/21 03:55:33 JST

2003.07.20 (Sun)

[movie] The Land Girls

 David Leland 監督作品、1998 年。邦題は「スカートの翼ひろげて」。
 舞台は第二次大戦中の英国。若い男が戦場へ駆り出されていく中、農家の人手不足を解消するため、volanteer で農家の手伝いをする農業促進婦人会が組織されていた。主役の三人娘、Stella (Catherine McCormack)、Ag (Rachel Weisz)、Prue (Anna Friel) は、農業未経験ながらも農業促進婦人会の一員として、John Lawrence (Tom Georgeson) 一家のところで仕事に勤しむこととなる。軍隊志望の若者 Joe Lawrence (Steven Mackintosh) との色恋沙汰があったり、軍隊の party で運命の男と巡り会ったり、牧草地に敵の戦闘機が墜落したり、いろいろな事件が起こる中、三人は友情を深めつつ自分達の生き方を模索する……。
 戦時とはいえ英国の田舎が舞台なので、戦闘の場面は出てきません。しかし、戦時中という状況はよく描けてます。そもそも "Land Army" として農家に派遣された三人娘からして、戦争が起こらなかったら農場に派遣されることもないわけで。そして田舎に居ながらも爆音は届いてくるし、戦意高揚のための parade もあるし、夫の死亡通知も届くし、婚約者は片足無くして戻ってくるしで、農業してても戦争の影は常に付きまとっていて、この映画全体に薄暗い色彩を与えている。
 しかし、そんな中でも三人娘の考えることは色恋沙汰であったり将来の自分であったり。理知的な Stella は Joe との恋に目覚め、奥手の Ag は party のときに見かけた士官の帰りを待ち、奔放な性格の Prue は結婚し、そして未亡人に。お話としては melodrama 的で、ほのかに笑いを誘う展開だったりする。戦争中とはいえ女三人、はしゃぐこともあれば慰め合うこともある。この辺りの作り方は丁寧で良い感じです。
 映画の後半で Stella と Joe が言葉を交わす場面では、微妙に光が射し込んできたりしてますが、多分意図的な演出でしょう。volanteer で訪れた農家で、将来を共にする相手と巡り会う……って、結局上手く行かなかった二人ですが、最後に二人が話し合う場面も明るい場面でしたね。
 田舎の情景は Lawrence 氏が言うとおり美しいです。"Fairy Tale" の時も思いましたが、英国産の映画は田舎の見せ方が上手いです。
 全体的に丁寧な作りで好感が持てます。ただまぁ、少女漫画的なお話なので、小生が観ても今一つ踏み込めない領域だったりもします。David Leland 監督が少女漫画に詳しいかどうかは解りませんけどね。

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  • 森 博嗣 『夢・出逢い・魔性』
  • 夢枕 獏 『陰陽師 生成り姫』
log modified: 2003/07/22 02:42:33 JST

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