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Peter Berg 監督作品、2012 年。
海軍大尉の Alex Hopper (Taylor Kitsch) は、Hawaii での海軍演習 Rimpac に召集されていたが、海上自衛隊の Nagata (浅野忠信) といざこざを起こしてしまい、Shane 提督 (Liam Neeson) に叱られる。Alex は Shane 提督の娘 Sam (Brooklyn Decker) と付き合っており、結婚の話を提督に切り出そうとしていた矢先だっただけに意気消沈する。やがて海軍演習が始まるが、その頃地球に 5 つの隕石があり、Hawaii 沖に落ちたものは周囲に電磁 shield を張って外界との交信を途絶させる。その shield の中に閉じ込められた Alex らの船は、外界からやってきた未知の戦艦との戦闘に巻き込まれる……。
よくある宇宙生命侵略もの、ではありますが、"Battle Los Angeles" なんかと同じく detail 第一で drama は二の次、な匂いがプンプンしますね。世の海軍オタに差し出されたでっかい釣り針な雰囲気が。銃器に艦艇ときたら次は航空機か戦車か。おお、日本のあにめは Hollywood の先を行っとるかも知れん。
最先端の技術で海を制する駆逐艦が、宇宙からの侵略者には手も足も出ず、その対抗策が analog な手段であるという趣向は昨今の Hollywood 映画の常套な雰囲気もあります。"Live Free or Die Hard" であればおっさんな John McClane を立てる為にやむなしなとこもあると思いますが、この映画は若人が活躍しとるくせに選曲は AC/DC やら STP やら CCR やらで妙に laid back してます。まぁ小生はこれくらいが丁度良いんですが。艦艇戦の迫力は流石に Transformers 以降を思わせる派手なもので大いに結構。でも敵も味方も結構紙装甲で拍子抜けしないでもないです。
浅野忠信は "Thor" の時より出番も台詞もあって大いによろしかったですよ。
めりけんの glam metal band、Dokken の 1st album、1981 年発表。
Don Dokken (vo) と George Lynch (el-g) で有名な Dokken ですが、楽曲が典型的な glam metal で特にひっかかりもなく、若かりし頃の小生は地味やなーと思いつつ Slayer とか Metallica ばかり聴いてたわけですが、その一方で Don の哀愁 vocal の濡れ濡れ具合に密かにしてやられたりもしておるわけで、廉価 CD box set を見かけて思わず購入するに至るの巻であります。
それにつけても地味であるには違いなく、楽曲も演奏もまだまだ熟れてない感がありありです。この album では tr.1 "Breaking The Chains" が後の live 盤 "Beast From The East" に取り上げられたくらいで、他の曲はべたな chorus とズンドコな riff による凡百 glam metal 勢の音となっております。今となっては古い、ながらも 80's の metal つーたらこういうノリだよなーと懐古厨にはたまらん作品ではあることでしょう。とはいえ彼らの真価は次作 "Tooth And Nail" で発揮されますので、その序章として聴く分には参考になるかと思います。
Jimi Hendrix (vo, el-g)、Billy Cox (b, vo)、Buddy Miles (ds, vo) の trio、1970 年 1 月 1 日の演奏 (と言われている)。
職場の事情で昔のろけんろーな音を耳にする機会が多い (大半は小生の趣味だが) のですが、ある日聞こえてきた guitar は James Blood Ulmer ぽくて、おお誰やねん Blood Ulmer なんて持ってきたんわと思ってみたらば実は Jimi でしたという落ち。あっるぇー Jimi ってこんなに funk やったっけ、ということで改めてこの album を聴いておるわけですが、いやこれは funk やわ dance music やわ。bass と drums が square な beats を刻み、その上で Jimi の guitar が万華鏡な solo の dance を踊る、の構図。blues の面影は殆ど払拭され、今の御時世で言う jam band な groove 地獄絵図となっております。まぁこんだけ好き勝手にやってれば Blood Ulmer を連想しても仕方ありますまい。元々 Jimi は guitar 弾きまくり大好きな側面と、guitar の feedback noise を愛でて飽きないという二面性のある guitarist なわけですが、その行き着く先が square beats の上に成り立つ音響と blues の饗宴というのはある意味約束された楽園だったかも知れません。