Noisy Days in November, 2012

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2012.11.11 (Sun)

[movie] Centurion

 Neil Marshall 監督作品、2010 年。
 紀元 117 年の Britain にて、Rome 帝国軍は現地民の Pict 族による激しい抵抗と厳しい極寒気候により、Britain への侵攻が足踏み状態となっていた。Rome 帝国軍の前線基地に赴任していた Centurion (百人隊長) の Quintus Dias (Michael Fassbender) だったが、Pict 族の奇襲に合い基地は壊滅、自身は生け捕りにされ拷問を受ける。隙を見て命からがら逃げ出した Quintus は、Virilus 将軍 (Dominic West) 率いる Rome 第九軍団に拾われる。第九軍団は Pict 族殲滅の命を受けて進軍している途中だった。だが道案内として従軍していた Pict 族の女 Etain (Olga Kurylenko) の裏切りにより第九軍団は奇襲を受けて壊滅、Virilus 将軍が生け捕りにされてしまう。九死に一生を得た Quintus は、他の六人の生き残りと合流し、Virilus 将軍を救出するべく Pict 族の拠点に向かう……。

 まぁ鎧武者のお話は小生の好物でありますからこの映画もそれなりに楽しめたわけですが、結構地味なお話なので万人受けはしないでしょう。軍団戦は前半の第九軍団に Pict 族が奇襲を仕掛ける場面くらいで、あとは少人数での将軍救出こそこそ作戦、Etain と将軍の一騎打ち、後半は本国帰還目指してひた走る Quintus 一行とそれを追う Etain らの man hunt な展開が延々と続きます。少人数とはいえ全員を故郷に帰すという責任を負った Quintus の気苦労は結構丁寧に描かれていてよろしかったかと。終盤、Rome 軍の拠点に辿り着いたものの中は部隊撤収後でもぬけの殻、でもって開き直って追っ手と雌雄を決する場面はそれなりに盛り上がりました。そして仲間にも国家にも裏切られた Quintus の帰る故郷が女の胸の中というのも、えーそんなんアリかよ何時代だよリア充爆発しろ畜生と思いつつ、それくらいの fantasy 要素が無いと救われぬ話なので大目に見てもよいかと思う次第であります。

log modified: 2012/11/20 00:26:36 JST

2012.11.12 (Mon)

Van Morrison / Born to Sing: No Plan B

 Ireland の singer、Van Morrison の 2012 年作。studio 録音作としては 2008 年の "Keep It Simple" 以来となる作品です。
 今回は Blue Note Records からの release ということもあってか、全体的に jazz 色が強め。といっても 1995 年に Georgie Fame と組んで作った "How Long has This been Going On?" みたいな青筋ぴきぴきな剛球 soulful jazz vocal 路線ではなくて、irish trad な緩い雰囲気の楽曲を下地にしつつ、金管や piano や guitar が solo を取ったりして jazz っぽい装飾を施し、Van もまた力みのない声でふわっと歌う、近年の relax 路線な Van Morrison なのでした。どう聴いても大人な soul album で、10 代だった頃の小生が聞いたら「十年早かったか……」とか何とかぼやきながら押入れの隅に仕舞い込んでもおかしくない album であります。まぁ今でも大差ないかも知れんが。
 それはともかく、近年の Van の relax 路線音楽の中でも今作は輪郭のはっきりした album だと思うのですよ。ぱっと聴きだとぶっきらぼうに聞こえなくもない Van の vocal ですが、backing の hammond organ や piano に丸められると滋味が出るし、blues を歌っても泥臭くない、即ち自然体がそのまま芸になってしまうという老年 cheat な vocalist になってしまっているのが現在の Van Morrison なのです。Van はこの album に、近年の欧州の金融危機や経済格差を theme として持ち込んだそうですが、そうした背景を知っていても知らずとも、evergreen な Van Morrison の歌唱はただそれだけで充分に価値があるものと思えます。良作。

diary

 先日ニコ生でアニメ版ムシキングの全話放送(後半)を観たのですが、最終話がどんなだったのか思い出せない。確かに観たはずなんですけどね。酒飲んでへべれけだったので前後不覚だったのかも。まぁ、TV 放送版はどこかに保存してあるのでそれ観りゃいいという話ではあるが、うーん、気になるのぅ。それはさておきやっぱポポは可愛いなぁ。馬越嘉彦さんのキャラデザには毎年身悶えさせられているような気がします。

log modified: 2012/11/13 02:12:36 JST

2012.11.13 (Tue)

Little Feat / Dixie Chicken

 めりけんの rock band、Little Feat の 3rd album、1973 年作。
 New Orleans R&B に急接近して人気を博した album だそうな。でもって小生は New Orleans の音には詳しくない。何やねんこのもたついてよれよれな rhythm は。ええぞもっとやれ。とまぁそんな感じです。世の打ち込み教本でも New Orleans 風となれば drums は just じゃなくて若干遅らせで揺らすとそれっぽくなりまっせ、と書かれてます。えぇーそんなんめんどいよー小生 techno 好きやしーとか言ってもこういう若干不安定な rhythm 感が寧ろ肉感的な躍動を齎したりもするから音楽は面白い。この狙ったか狙わずかの緩い groove が後のめりけん lo-fi movement を呼び込む下地にもなった、かどうかは定かではありませんが、こういう隙間の多い音楽を楽しめるようになったのは小生も歳取ったからかも知れませぬ。即ち酔っ払ってる時間に比例して酔っ払い音楽への許容も進んできた、と、そういう解釈でおk?。
 もちろん緩い rhythm 隊だけが本作の特色でもなくて、やはり piano や horn 隊が前衛を固め、gospel 節な女性 chorus が要所で soulful に声を張り上げるという、王道 R&B な仕立ては充分に美味。Little Feat といえば frontman の Lowell George の弱々しい vocal と哀愁 guitar を無視しては語れぬわけですが、こういう線の細い vocal は当時の西海岸 rock には馴染み易いものだったことでしょう。若干泥臭い系の Steely Dan みたいな聴き方ができなくもないですし。逆に言えば、その洗練されなさ故に CCR 的な泥臭さの極みにも行けず Steely Dan のような urban rock の市場にも馴染まず、歴史の狭間に埋もれてしまった band となってしまった感はあります。tr.9 "Juliette" なんて Steely Dan の曲と言われても思わず納得な出来栄えなんですけどね。
 久々に聴き直すと良作でした。

log modified: 2012/11/14 03:00:34 JST

2012.11.14 (Wed)

The Allman Brothers Band / An Evening with the Allman Brothers Band: 2nd Set

 めりけんの southern rock band、The Allman Brothers Band の 1995 年発表作。1992 〜 1994 年の live 編集盤。全 8 曲。
 90 年代に復活を果たした Allman's の live 盤。今は亡き Allen Woody が bass を弾いてた時代であります。Dickey Betts (g) と Warren Haynes (g) の guitar 二枚看板、で Gregg Allman (vo) もこの頃はまだ元気なおっさんでした。
 重低音でがつがつ言わせる 90 年代 Allman's でしたが、そうは言っても絶妙の軽みがあるのはやはり彼らの color か。まぁ Warren の Gov't Mule が極北骨太路線してた頃でもありますし、Allman's が mild な音に聴こえるのはある意味仕方ないとも言えますし、それはそれで重音時代に自分たちの居場所を見極めた結果とも取れます。slide guitar 聴かせて重苦しいてのはあまり嬉しくないですし。この頃の Allman's はこれで良かったんだと思いますよ。
 あまり live 盤らしい装飾はされてませんが、Haynes 曲の tr.3 "Soulshine" や、ノリやすい inst の tr.8 "Jessica" が 16 分に渡って演奏されたりで Allman's らしさは充分発揮されてる album と思います。

log modified: 2012/11/15 02:30:24 JST

2012.11.19 (Mon)

Soundgarden / King Animal

 めりけんの alternative rock band、Soundgarden の 2012 年作。
 再結成して初の studio album ということで、まずはめでたしめでたし。1996 年の "Down On The Upside" 以来の studio album ってことになりますか。まぁ、Chris Cornell (vo) は Audio Slave とか solo とかで元気にやっておったので、あんまし久しぶり感はないかも知れん。
 さて Soundgarden といえば、Zepp 直径の変態 riff と Seattle 系ならではの陰影泥沼 groove が特徴な訳ですが、流石に年季を重ねたおっさん band になってしまったが故が、昔のような変態性は感じられず、alternative rock の意匠を纏った AOR band みたいな様相となっております。speedy な number も少ないし。
 とはいえ小生はむしろこういう佇まいが Soundgarden らしいと思ったりもしてます。音圧至上で若人に媚び売るのは Audio Slave で充分堪能したことでしょう。rock の枠を外しての performer としての幅は solo で充分楽しんだことでしょう。Chris Cornell がここらで原点回帰するのも時代の要請というもので、年季を重ねた今再び Soundgarden の枠の中で frontman としての存在感を示せるかどうかというのが彼の試金石になった、と考えるのはさほど穿った見方でもありますまい。結果的にはいつも通りの Soundgarden なわけで、予定調和とも取れますが地味渋おるたな rock が絶滅危惧種になりつつある昨今では貴重な存在であることで寧ろ存在感を appeal した作品と取れなくもないです。復活第一作にしては上出来な一枚ではないでしょうか。

log modified: 2012/11/20 01:44:02 JST

2012.11.20 (Tue)

Ted Nugent / Ted Nugent

 めりけんの野人系 guitarist、Ted Nugent の 1975 年作。
 能天気で boogie で guitar 弾きまくりな Ted Nugent さんです。何はともあれ豪快で勢い重視、めりけん hard を地で行く Ted Nugent の音楽は、強大で尊大なめりけんの時代を写し取っているような躊躇いなき突進に溢れております。有名なのは重厚な tr.1 "Stranglehold"、挨拶代わりに最適な speed number の tr.2 "Stormtroopin'"、single cut された tr.3 "Hey Baby" といったところでしょうが、剛球 blues の tr.6 "Motor City Madhouse" も blues なのに前のめりで面白いです。
 当時の人たちがこの album をどう評価したか、小生もよく解らんですが、70's めりけん rock の雛形みたいな位置付けになっているのが Ted Nugent の album と思います。めりけん hard 初心者向け。

log modified: 2012/11/21 01:27:25 JST

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