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Timm Kawohl の 2005 年作。thinner からの mp3 release で、型番は thn073。Timm Kawohl の original が 6 曲と、thinner allstars によるその remix が 6 曲、全 12 曲の album であります。
detroit techno の影響を感じさせる tech house が基本的な色です。ひたすら柔らかく暖かく開放的。attack の弱い上物が中心なので部屋で脱力しながら聴いても問題ないですな。電脳お花畑の BGM といった趣。個人的には tr.3 "Providence" で脳内麻薬漬け確定であります。
remix works は original に比べれば派手めの装飾になってます。なかなか美味。
微妙に吐き気がある今日この頃。煙草吸いすぎかのぅ。家に帰ると余計むかむかな感じが強まるような。ええと何でしたっけこういうの。ほーむしっく? 直訳で「家病」だから間違っていないような気がしますが間違ってます (爆)。はうすおぶざでっど? うむこっちの方がしっくりきますな。bloodcolor は目に優しい purple でお願いします。ばんばんばーん、げしぐしぶしゅう。うおお死ぬに死ねないいっ。
いや本当は「しっくはうす」と言うそうです。四苦家と言うと呪われてそうで嫌ですが英語なので違います。chic house。小粋な家には毒がある。本と CD と段ぼうるの物置であるところの小生の部屋には似合わん世界であります。
つまるところの原因は昨日買ったお部屋の消臭元大容量長持ちたいぷ秋限定紅葉の香り特価 280 円である疑いが濃厚との結論に達しました。気持ちよすぎて死ねます。
Curse の 2003 年作。thinner からの mp3 release で、型番は thn034。Curse の original が 6 曲と、remix が 4 曲、全 10 曲の album であります。
低音 synth が特徴的な minimal house で、素材は simple ですが残響を細切れにして effect かけつつ fade out させたりしていちいち芸が細かい。しかし通奏低音のように流れ続ける冷えた synth が何時の間にか意識を侵蝕していく、といった雰囲気。
秋の夜長に似合う一枚であります。なになに title が "Wet Springtime Sessions" ですか。細かいことは気にしないのだ。
Deluge の 2004 年作。thinner からの mp3 release で、型番は thn051。全 10 曲の album であります。
ambient 色の強い minimal house です。さーっと聴き流して、しれっと終わる。で、静寂が物足りなくなって replay。麻薬ですね。軽い気分で聴き始めたら何時の間にか取り込まれている。本人に依存症の意識は無いが傍から見れば重症患者。何せ気持ち良いんだから仕方がない。
Jean Arthur Rimbaud という詩人から inspire されて作った曲だそうな。Rimbaud って誰ですか、と思って調べてみたらばランボー怒りの脱出さんだそうです。道理で奥深い世界なのでありました。
どうして学校には桜があるんだろう。
雅子はふと疑問に思った。学校にはいつも必ず桜があった。この国は、いつも桜とともに新しい年月を始めるのだ。(page 30)
新潮文庫版で読了。
その高校では三年置きにサヨコが出るという。花宮雅子、唐沢由紀夫、関根秋の三人が三年生になったその年、活発な美少女の津村沙世子が転入してくる。そしてその年は、六番目のサヨコの年でもあった。兄弟が同校の卒業生なので事情に詳しい秋はサヨコの謎に肉薄し、そこに只の学園伝説では片付けられないような力の存在を感じとる……。
学園青春 modern horror といった趣。学校そのものを一種の異界と見立てたような作りが面白いですな。高校生活の異様な熱狂も上手く描写していて楽しめました。
Aware of a winking brightness at the periphery of his vision, Ethan turned from the computer and saw the indicator light fluttering on Line 24. As he watched, the call was answered, a connection made, and the light burned steadily.
Line 24, the last line on the board, was set aside to receive phone calls from the dead. (page 283)
Bantam Books 版の paperback で読了。
Hollywood の売れっ子俳優 Channing Manheim が撮影で外に出ている間、巨大な彼の大邸宅の中で、彼の一人息子 Aelfric は何者かの電話で自らの身に危機が迫っていることを知る。Manheim 邸の警備主任である Ethan Truman は、自分が撃ち殺されるという real な夢を見たり、先日死亡が断定された古い親友を見掛けたりといった不可思議な体験をする。そんな二人の身に、冷血な殺人鬼 Corky Laputa の魔の手が迫っていた……。
なーがーいー。長すぎる。600 頁以上の大作ですがひたすら冗長です。
殺人鬼と子供と警備のおっさんという枠組で大体の落としどころは解るわけですが、Corky は事起こした後に足が付かないように前もって関係者を次々抹消したり、Ethan は親友 Dunny の足取り求めてあちこち彷徨ったりで、話が進まないこと甚だしい。脅されたり助言されたりであたふたする Fric の part は面白いんですけどねぇ。
supernatural な味付けの硬派な thriller を狙ったぽい作りですが、燃焼不足の印象です。Koontz 体験は大昔に読んだ『ストレンジャーズ』に続き 2 冊めの小生ですが、どうも相性の悪さを感じてしまうのぅ……。
"Yes!" cried Moundshroud. "Lads, look at yourselves. Why are you, boy, wearing that Skull face? And you, boy, carrying a scythe, and you, lad, made up like a Witch? And you, you, you!" (page 35)
Earthlight 版の paperback で読了。
Halloween の夜、子供達が集まって Trick or treat に出かけようとするが、元気な Pipkin が来ていない。Pipkin の家に押しかけると、体調悪そうな様子の Pipkin が出てきて、先に谷に行って待っていて欲しいと言われる。一行は谷に赴き、怪しげな魔人 Moundshroud と、たくさんの南瓜が吊り下げられた巨大な Halloween Tree を目にする。そして遅れてやってきた Pipkin は闇に飲み込まれてしまう。子供達は Moundshroud に導かれ、Pipkin を助け出すため空を飛び時を越える旅に出る……。
Bradbury 先生が Halloween とは何なのかを有り難く教えてくださる一篇。Halloween に纏わる死と再生の物語を、Tom Skelton を始めとする子供達が死にかけている Pipkin を助けるというお話と絡めて fantasic に描いてます。お気楽諸国巡りだけではなく、終盤は子供達に重い人生の選択を課す場面もあって、子供向けとはいえ侮れん作品に仕上ってました。良作。
John Coltrane (ts) の 1965 年録音。
tr.1 "Kulu Se Mama" は落ち着いた beat の african な track。vocal も入って peaceful な雰囲気です。tr.2 "Vigil" は Coltrane と Elvin Jones (ds) の duo。二人だけの演奏とは思えぬ aggressive な play で、振り切れている Coltrane に張り合う Elvin Jones もなかなかの漢っぷりです。tr.3 "Welcome" は静謐な ballad。free jazz 期にあっても歌心を忘れない Coltrane の演奏が味わえます。
全 3 曲の短めの album で、物足りないのは物足りないですが、この時期の Coltrane ってやりたいことが沢山あったんやろなぁと思わせる作品でありました。
って、また古いネタですいません。amazon.com が特定の本に出てくる頻出単語や読解難易度や総単語数を表示する機能を提供し始めた、という話。
小生も面白がって色々見てみたり。「King の "It" と "The Stand" を読めば 100 万語達成まであと 10 万語を残すのみ」とか、「Carroll の "Alice's Adventures in Wonderland" は Chandler の "The Long Goodbye" より難しい」とか、なかなか興味深い統計結果が見られます。まぁ、この難易度指標にはホントかよと言いたくなるものもありますが、native と外野人では読み易さに差があるのかも知れんなぁ。Sidney Sheldon の本の Text Stats とか見ると、TOEIC ウン点台っていう指標とも若干異なる結果が出てるようにも思います。
結構苦労して読んだ GRRM の "A Storm of Swords" は読み易い部類に入るようで、小生も精進せねばと思った次第。
Soundgarden の 1996 年作。この album 後に彼らは解散してしまいました。
album 毎に自らの音楽を革新し続けていた彼らですが、この album で聴かれる音には従来の「何やらよく解らないが底辺で重くのたくっている Soundgarden 的な何か」があまり感じられませんねぇ。ネタが尽きたかやる気なかったのか。かなり無理矢理な感じの over dub もあって、良い album にならんのならお笑いにしてしまえとの member の声が聞こえてきそうです。いや嘘うそ。
小生も Soundgarden は嫌いじゃないんですが、この album に関しては気合い抜けてるような気がします。その後の解散を予見していた album と言えるでしょう。
Reich 作曲作品を、Reich 楽団、Nexus の面子、Manhattan Marimba Quartet が演奏したもので、1986 年録音。
解りやすい Reich というとやはりこの辺りですかねぇ。楽器構成が少なめ且つ打楽器系中心で、楽曲が compact で、漸次的変化も解りやすい timing で出てくる、と。
tr.1 から tr.5 を占める "Sextet" は、この頃の Reich らしい大作病の作品で、minimal でありながらプログレ的な展開を見せたり、chill out な音響を聴かせたりと、なかなか多彩な曲になっています。もう一方の tr.6 "Six Marimbas" は昔の Reich ぽい minimal が聴けます。名曲。