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avidemux で CM cut すると、動画の切れ目で音声に「ピッ」音が混じることがあるのですよ。
お手軽な解消法は、avidemux の音声エンコを copy 以外にしてエンコしなおすこと……なのですが、これでも残ってしまうこともある。
「ピッ」音の入った部分を動画もろとも切り取ってしまうという手もありますが、気分的にこれだと負けですからなぁ……。
ということで、上述の工作。音声だけの file にしてしまえば、audacity で noise の部分を mute できるので、元動画を痛めずに「ピッ」音だけ除去できるです。
とはいえ、「ピッ」音と本編動画の音が被っていると mute での対処はできませんが。その時は別の方法を考えねばなるまい……。
Paul Thomas Anderson 監督作品、2007 年。
二十世紀初頭、山師の Daniel Plainview (Daniel Day-Lewis) は石油の採掘で生計を立てていた。事故で死んだ石油仲間の遺児 H.W. (Dillon Freasier) を引き取って育てていたが、それは子連れの方が商談が上手くいくからだった。ある日、石油が埋蔵されている土地があるとの情報を得た Daniel は、その地を安値で買い取り、仲間を呼び集めて発掘作業に乗り出す。やがて大量の石油がそこで産出されるようになり、Daniel の元にも多くの金が入ってくるが、その地で布教活動を行う神父 Eli Sunday (Paul Dano) の介入や、Daniel の弟と称して事業に入り込んでくる Henry (Kevin J. O'Connor) の存在、石油採掘時の事故が元で聴力を失った息子 H.W. の情緒不安定等により、Daniel は人間不信に陥っていく……。
Paul Thomas Anderson と言えば "Magnolia" の監督さんであります。とはいえ今回は群像劇と言うよりは Daniel Plainview の一代記、といった趣き。
信心とは縁のない Daniel ですが、その行く手を阻むのは金に煩く野心も大きい神父 Eli Sunday。Daniel と Eli の駆け引きはこの映画の肝ですな。息子の H.W. や弟の Henry の扱い方にも、Daniel が家族愛を求めつつ踏み込めない微妙な心理が窺えます。石油を得て金を得て、辿り着いた先が孤独の底とは悲しいものです。
だらだらと長い映画ではありますが骨太な作品でありました。観終わるとどっと疲れた。
阪本順治監督作品、2005 年。
最新鋭の護衛艦いそかぜが、東京湾沖の軍事演習中に反乱を起こす。いそかぜには北の工作員ホ・ヨンファ (中井貴一) が持ち込んだ化学兵器 GUSOH があり、それが首都圏に打ち込まれると甚大な被害が出ることになる。いそかぜの先任伍長である仙石 (真田広之) は、身分を偽って艦に潜入していた情報局の工作員如月 (勝地涼) と共にヨンファに戦いを挑む……。
原作読了済み。映像化されると船版 "The Rock" みたいな話に見えますな。面白さは全然及んでませんが。"Lorelei" ほど愛国だの日本だの口やかましく言わないのは良いとしても、どうにも展開が淡々としていてよろしくないです。
仙石を真田広之が演じているのには違和感がありましたなぁ。
Success の縦 STG、"Psyvariar" と "Psyvariar 2" の楽曲を、いろいろな人が remix した album。2008 年発表、EMCA-0004。
Psyvariar も小生には越えられん壁ですなぁ。あれは STG というより action puzzle game なんだと思います。しかしあの弾幕は今見ても美しくて涙がちょちょ切れます。
さてこの mix 盤では原曲のどらんべ & trance な雰囲気とはかけ離れた諸々ごった煮 sound になっておりますので原曲愛な人は購入不要です。chiptune な音が多くて個人的には疲れる mix が多いし。PSG の音はたくさん被せちゃうとメロが埋もれるんだよ。まぁ企画ものだから各々好き勝手やりたいのは解らんでもないですが。
個人的には detroitish な synth と四つ打ちながら見事に Psyvariar な清冽お花畑世界に溶け込む TECHNOuchi の tr.2 "Select - Deep Inside Mix -"、ゲー音 trance の王道を行く厚化粧 mix で突進するさんたるるの tr.3 "City - kishima P.M.P. mix -"、原作者ならではの過保護さが窺える WASi303 の tr.12 "Asteroid - Minimimix -" が聴き物でありました。
Mo6 を久々に update したら、対象パケ数 300 以上と言われてかなりびびったものの、流石に光に変えただけあって dl は早かった。
しかし mplayer の件がウチ環境で解消できてないので相変わらず Mo5 常用です。
ついでに Mo6 で lmms 動かして superwave p8 突っ込んだら、何故か GUI は blank に。
Mo5 + lmms 0.4.4 では GUI も出るが、Mo6 では一体何が起こっているのやら……。
今日の酒は Quargentan Maria Canton Soave。600 yen 位で買った安酒 (失礼) ですが、italian wine にしてはあまり酸っぱくなくて好印象。小生が italian wine を褒めるなんて珍しいことであります。
Sans Soleil こと Michael Trommer と、歌手の Genevieve の協業による album、2009 年発表。FMCD-006。
あーそういや昔聴きましたね、Sans Soleil の 1st は。あれからもう 5 年か。あまり派手にぶっ放す人ではない印象ですが、それは今作も同様で、Genevieve の whisper ぽい vocal を feature した、とろにか寄りな涼しげ tek house を展開しております。あまり歌やメロを聴かせようという意図は見えず、雰囲気重視な作り。club よりは絵画鑑賞会向けか。
しかし個人的にはやはり hook の効いたメロが欲しくもなるのですよ。そう考えると、同じ simple な作りでも Herbert の "Bodily Functions" はやはり飛び抜けた作品だったなぁと思い返さずにはいられませぬ。とはいえ、こういう低血圧な音は嫌いではないのですよ。今後も頑張って頂きたいと思います。
つばさキャットの配信日が変更とな。何このシャフトくおりてぃ。どたキャンなんてどんだけ切羽詰っとんねん。つかこの期に及んでまだ制作段階で動いてるのか。
待つのは全然問題ないので納得行くまで頑張っていただければと思います。あーそこ、「紙芝居に時間使いすぎじゃねーの」とか言わない言わない。
今日も緩い音を聴いております。独逸人 producer の Ansgar ffink と、singer の Stephanie Hundertmark による chill out unit、Vargo の 2004 年作。M970D。
chill out compilation で有名な Cafe Del Mar でよく顔を見せる人達らしいです。小生は compilation album はあまり買わんし Ibiza 方面も詳しくないので全然知らんのですが。
音は清涼白玉ふわーんふわーん、そこに downtempo な beat と Stephanie Hundertmark の大人な姉さん whisper を乗せて極楽遊覧旅行の趣き。electronic な上ものは柔らかくあくまで控えめ、展開もひたすら自然、なので始終 relax mood な音像になっております。至極律儀な chill out 音楽。こんな曲ばかりだととろけてしまいますな。嗚呼今日も酒が上手い。ちなみに tr.11 "Beauty [Album Mix]" はこの album 中では珍しい uptempo などらんべ pop song ですが、若干浮いてる気がしないでもないのはご愛嬌ということで。
tr.8 "The Flow [Rising Riddim Mix]" は何気に名曲と思います。
講談社文庫版で先日読了。
榎木津の見合い話が何件も立て続けに破談している、その原因として何者かが見合いを邪魔しているらしいとのことで調査に借り出された下僕益田だが、その調査の過程で彼は恋即殺人事件に巻き込まれる。事件の裏には大戦中に極秘裏に開発された毒物があるらしい。駐在お巡りさん職に追いやられていた青木、益田に連れ回されていた関口も同じくその事件に関わって右往左往する……の巻。
端からは巧妙な仕掛けに見えて、その実は雫に振り回されて糸の収集もままならぬぐだぐだ展開。即ち『絡新婦の理』を下手な人形使いが演じましたの図。古株刑事の藤村や公安の郷島、それに古書肆も物語前半で仕掛けの根幹について言及しているので、みすてりとしてはそこで終わってると言っても良いでしょう。『陰摩羅鬼の瑕』といい今作といい、本流の憑き物落とし長編は浅いネタを延々引き伸ばす、清張ばりに足で稼ぐみすてり小説になってしまったような気がしますなぁ。それでも読ませる力は相変わらずですので充分面白いのは確かですが。
それにしても京極夏彦は女性の描き方が上手いですね。こんだけ女の闇を描ける男性作家というのも貴重な存在であります。