Noisy Days in June, 2003

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2003.06.21 (Sat)

John Tejada & Arian Leviste / Fairfax Sake

 Technasia の remix でも印象的な synthe を鳴らしていた John Tejada。今回は Arian Leviste という方との競演らしいです。2003 年の新譜。
 とても可愛い album。小生の口から可愛いなんて言わせる album なんてそうそうあるもんではないですが、house 調の溜が効いた beat に、pure で primitive な synthe が乗っかって、それが繊細な軌跡を描きながら方々に広げられていく、その様が何とも cute としか表現できないわけで。album を一通り聴いて、スジの通り具合というか synthe へのこだわり具合には "Ken Ishii / Future in Light" を連想しました。とはいえ内容は全然似てませんが(笑)。まぁどちらも detroit ちっくだ、ということで。
 素朴さと暖かさと electro な mood。でも beat は tough で踊って良しの痛快さもあり。白眉は tr.9 "Describe the Touch" かな。guitar や piano も入って Hidenobu Ito 風に盛り上がること必至な、album の中でも豪勢な track に仕上がってます。
 強烈な傑作とは言えないけれど、cute だから許せてしまう album と言えるでしょう。simple で泡々な jacket もマル。

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  • Cave / Dodonpachi Dai-Ou-Jou & Ke-Tsu-I Kizunajigokutachi Original Sound Track
  • John Zorn Masada / Het
  • John Zorn Masada / Tet
  • John Tejada & Arian Leviste / Fairfax Sake
  • James Ruskin / Further Design
  • Jeff Mills / Actual
  • Moodymann / Silence In The Secret Garden
  • System 7 / Seventhwave
  • Carl Craig / More Songs about Food and Revolutionary Art
  • Aardvarck / Find The Cow
  • Various Artists / Submerge Depth Charge Three
  • Various Artists / Submerge Depth Charge Four
diary

 今日の式神II、5-1 まで。晋さんと涙の初対面です。開幕のぷよぷよ弾を食らって、あえなく the end になりましたとさ。もう少し稼げば、18 億の extend で楽になれそうな気配だが……どこで稼げばいいの?

log modified: 2003/06/22 04:04:19 JST

2003.06.22 (Sun)

Masada / Het

 alto sax 吹きとしての John Zorn を知らしめる Masada 連作、ようやく揃えました。とはいえ DIW から出ていた studio 録音盤 10 枚のみですが。Masada 名義だと live 盤やら特殊編成盤やら含めると軽く 20 枚は越えてるので、流石に全ては追い切れません。
 で、これは 1997 年発表の 8 枚目。John Zorn (alto sax)、Dave Douglas (tp)、Greg Cohen (b)、Joey Baron (dr) の Masada quartet による演奏。
 Masada は出てきたときから演奏能力高くて concept 堅固で jazz 発現しまくりの、いわば完成形として我々の前に現れていた。Jewish としての血を音に吹き込める、その表現の場として選ばれたのが Masada だったわけだ。前衛音楽家としてあちこちに noise を振りまいていた Zorn が、何故にこんな真っ当な jazz format での演奏を仕組んだのか、その真意は解らない。しかし、真っ当な format だからこそその理念を継続し album を大量に生み出すことができたのだろう、という予想は付く。
 この 8 枚目に至っても、相変わらず尖った音が随所に突っ込まれてます。そして、なーんか既視感があるのも確か(爆)。Masada はどこから切っても Masada である、ということを確認できる album。tr.9 "Amarim" での Joey Baron の drums、音デカくて変拍子でやたらと上手い! ラッパが theme 吹いてるときの刻み方も凄い。うひょお。

[movie] Star Wars: Episode IV - A New Hope

 George Lucas 監督作品、1977 年。小生が観たのは 1997 年に出た特別篇らしい。
 帝国と反乱軍との戦いが続く中、反乱軍の中心的存在である Princess Leia (Carrie Fisher) は帝国の秘密兵器 Death Star の設計図を入手するも帝国の追っ手を振り切れずに捕まってしまう。しかし彼女は捕らわれる間際に robot の R2-D2 に設計図を託して脱出させていた。近くの惑星に降り立った R2-D2 と C-3PO は、矮躯の原住民にとっ捕まって売り物にされてしまうが、そこを Luke Skywalker (Mark Hamill) の一家に拾われる。ところが R2-D2 は夜中に逃げ出してしまう。後を追った Luke と C-3PO は砂漠の民に襲われて危険な状態になるが、変わり者として知られる村の老人 Ben Kenobi (Alec Guinness) に救われる。その Ben こそ、Princess Leia が R2-D2 に伝言を託した相手、Obi-Wan Kenobi だった。Obi-Wan はかつての Jedi の騎士。設計図を反乱軍に手渡すことを依頼された Obi-Wan は、家族を帝国軍によって失った Luke と共に旅に出る。そのためには宇宙船が必要、ということで貧乏船乗りの Han Solo (Harrison Ford) を雇って宇宙へと乗り出すが、そこは帝国軍の追っ手で一杯だった。Luke 達は Princess Leia を救い、Death Star を滅ぼすための戦いに身を投じることとなる。
 という粗筋も不要なほど有名な映画です。しかし、昔から小生はこの映画、苦手だったのですよ。すぐ眠くなる。今回もとにかく眠かった。うとうとしてしまって、巻き戻して観ること数回。理由は簡単、詰まらないから。
 大宇宙でドンパチやるって言っても、帝国と反乱軍の争いには迫力がないです。帝国の駆逐艦とか Death Star はいいとして、反乱軍はちっぽけな船ばかりなので、これは戦争というよりゲリラ戦です。でもって強大な Death Star が kamikaze attack であっけなく爆散しちまうのも物足りないし。Luke はただの正義漢、Han Solo はひねくれ者、Princess Leia は男勝りの指揮官、という役割以上のものも見えないので、どうにも人物造形が薄っぺらに思えるし。見直しても厳しい評価になってしまうなぁ。Death Star に攻撃を仕掛ける場面って、確か 30 機以上で突撃して 2 機だけ戻ってきたんだよな。それで帰還してきた 2 機を手放しで喜んでるってのはメリケン的な結果オーライ思想の現れなのか? 死んでいった兵士たちは所詮捨て駒だから哀しくもなんともないのか? ありゃあむしろ不気味な場面であります。
 ええと、Obi-Wan と Darth Vader が剣戟を交えてるとき、Obi-Wan が Luke の姿を認めて、少し微笑んでから Vader 卿に打ち倒される場面は良い cut でした。この三人の過去と将来を繋ぐ意味で、あの微笑みには深い意味があったんだろうなぁ。
 John Williams の score はやっぱり強烈。眠くなる映画ですが音は良い、ということで。

[movie] Star Wars: Episode V - The Empire Strikes Back

 Irvin Kershner 監督作品、1980 年。小生が観たのは 1997 年に出た特別篇らしい。
 Death Star を破壊したとはいえ帝国軍は強大だ。反乱軍は本拠地を次々に襲われながらも反撃の機を窺う。Luke Skywalker (Mark Hamill) は反乱軍の leader 格になっていたが、Jedi の騎士になるべく Yoda の元で修行する。一方、帝国軍に追われる Han Solo (Harrison Ford) と Princess Leia (Carrie Fisher) は、Falcon 号の修理のために Lando Calrissian (Billy Dee Williams) が統治する自治惑星に逃げ込む。Lando は Han Solo の古い知り合いだが、信用の置ける人物ではない。帝国軍は既に Lando にも手を回していた。force の導きにより Han と Leia の危機を知った Luke は、修行半ばながらも仲間を助けるため Lando の星へと向かう……。
 嗚呼、眠い。監督が前作から代わったとはいえ、冗長な展開は相変わらず。scale 大きそうなのにこぢんまりと纏まっているのも前作譲り。
 今回は Luke より Han Solo が目立ってます。毎度 trouble に見舞われて大わらわ。それでも暇さえあれば Leia 姫にちょっかい出し続けてる。最後は冷凍保存で relief にされてしまう。哀れ。だいたい Vader 卿に捕まりすぎなんだよアンタらは。
 Vader 卿も手緩すぎ。Leia と Han Solo とっつかまえたら、さっさと自分の戦艦に連れ込むのがスジでしょうが。何でわざわざ帝国領でもない星に長居してたのかさっぱり解らん。まぁ、映画のお約束ってやつかも知れませんが。
 Luke は Vader 卿に右手首切り落とされてビックリ。さらに Vader 卿が自分の親だと知って二度ビックリ。「父さんボクにも黒マスク頂戴」「駄目だ息子よ force の暗黒面を覗かぬ悪い子にマスクはやれぬ」「父さんなんて大キライだぁっ」……と絶叫して Luke は高台から dive。つか死ぬってあれ。でも主役だから死ねません。新しい手首も貰えます。特権階級。
 そして Luke と姫は Han Solo 見捨てて幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。

[movie] Star Wars: Episode VI - Return of the Jedi

 Richard Marquand 監督作品、1983 年。小生が観たのは 1997 年に出た特別篇らしい。
 第二 Death Star の建設が着々と進む今日この頃。氷付けの Han Solo (Harrison Ford) は権力者 Jabba the Hutt の屋敷で飾り物にされていたが、Jedi の騎士として修行を積んだ Luke Skywalker (Mark Hamill) や Princess Leia (Carrie Fisher)、それに自分の星に居られなくなった Lando Calrissian (Billy Dee Williams) らの活躍により復活を果たす。そして修行に戻ろうとした Luke は、師匠 Yoda の臨終に立ち会い、そこで Leia が実の妹と知って衝撃を受ける。反乱軍は Death Star を再び破壊しようと強襲部隊を編成。今回の Death Star は近くの惑星から強力な shield を張られているため、まずは地上部隊がその shield 生成装置を破壊し、その後に突撃隊が Death Star の心臓部を破壊する、という作戦が立てられた。地上部隊に参加した Luke らは、原住民の Ewok たちに助けられて shield 生成装置に近付く。Luke は、Death Star に身を置いている帝国軍の皇帝、それに Darth Vader との決着を付けるため、単身で敵の元に乗り込む。しかし全ては皇帝の狙い通りだった。Luke の怒りを呼び起こすことで自分の手駒にしようと画策する皇帝。shield 生成装置を破壊できない反乱軍は帝国軍の攻撃を食らって危機に陥る。だが Ewok たちの思わぬ活躍が戦況を大きく変えるのだった。
 相変わらず眠いので立ちながら観ました(爆)。すっかり大人の顔になった Mark Hamill、しかし催眠効果も二割増しってとこか。Carrie Fisher もあまり色気のない顔立ちなので、出てきても目が冴えなくて。あ、Leia 姫が Jabba に捕まった場面では際どい衣装でサービスサービスしてましたが、精々その程度です。大作なのに華がない、ってのは辛いね。
 でも、この三部作の中では一番面白い映画でした。何せ艦隊戦がありますので。とはいえぶっとい laser 光線とかは飛ばないです。Death Star の惑星破壊光線が反乱軍の船に当たって爆散する場面もありますが、あの程度の爆散で済んでしまうんですかね。Death Star、復活して質が落ちたっぽいぞ。
 交戦中の反乱軍、罠にはまってヤベエって言ってる割にはフツーに戦闘続けてるように見えるんですが。Episode IV のときみたいな悲壮感はあまり伝わってこない。まぁ、これも皇帝じゃないや監督の思惑なのかも。何せ娯楽映画なので、climax で悲壮だったら印象悪くからね。地上で爆風食らってる Ewok たちの方が悲壮な感じ。出てきたときがイケイケのノリノリ(死語)な盛り上げ方だったので、持久戦になって帝国軍が虐殺 mode に入ると Ewok たちがばったばったと倒れていく。これが人間だったら "Private Ryan" か "Windtalkers" か、って感じかも。その役回りを Ewok にやらせているのが狡いというか上手いというか。
 帝国の皇帝が sadistic なお方で、Luke をいぢめて楽しんでるのが何ともワルですなお代官さま。「ワシを殺してもええんじゃよ、憎しみに身を任せて force の暗黒面に飲み込まれるがよいわ」とのたまって、遂にキレた Luke は皇帝に打ちかかるが Darth Vader が立ちはだかる。しかし歳の差で Vader は Luke に片手を切られて倒される。でもって皇帝、「さぁ、憎き父親を殺してワシに忠誠を誓うのじゃ」って、そりゃどういう理屈よ。Luke が屈しないのを知った皇帝は、指から稲妻走らせて Luke を打ち据えて殺そうとするが、途中で Vader 卿の反抗にあってあえなく墜落死。この展開、めでたいお話としては「苦しむ息子の姿を見て、パパ Vader が善人に戻って Luke を救った」と思えるのだけれど、Vader 的には「皇帝は Luke にオレを殺させようとしたぞ、つーことはオレって捨て駒? Luke 殺したあとでオレもきっと消される。けっ、こんな奴に付いていけるか!」って思ってたに違いない、なんてね。全ては force の導きじゃよ。
 Luke が Vader 卿の亡骸を火葬に処する場面がなかなか良かった。Episode IV と同工異曲な話になりかねないところを、こういう場面が救っている。

 force って概念がこの三部作のキモになってますが、『ハイペリオン』連作の虚空界と何だか似てますね。過去や未来の声も聴けるそうだし。『ハイペリオン』連作の hybrid 性を改めて思い知った次第であります。

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 今日の式神II、5-1 まで。またも晋さんの開幕ぷよぷよ弾で玉砕。弾筋が見えないなぁ……。

log modified: 2005/05/20 02:11:41 JST

2003.06.23 (Mon)

System 7 / Seventhwave

 techno 界の良心、System 7 の 2002 年作。
 相変わらずの爽やか pure techno。綺麗な海岸で波の音に耳を澄ませているような気分に浸れます。今まで聞いた System 7 の album の中では、一番 trance っぽい音になってます。dramatic な展開ってわけではないんですが、空気の作り方がそう思わせるわけで。
 ひたすら無心に気持ちよさを体感する。実はアブナイ album かも知れませぬ。

二階堂 黎人 『人狼城の恐怖 第四部 完結編』
「真実か――」と、老弁護士は舌打ちし、「虚栄と虚像と虚偽に満ちたこの世界にとって、真実のようなちっぽけなものに、いかほどの価値があるものかな」
「あなたにとっては意味がなくても、普通の人間にとっては、人生というのは真実を探る心の旅に他なりません」(page 436)

 遂に一行は青の狼城と銀の狼城に至る。しかし、確かにレーゼやゲルケンの手記通りの建物なのに、殺人の行われた痕跡は皆無だった。それでも二階堂蘭子は何故か満足そうな様子で、手記にあった殺人の trick を次々と暴き立てる。そして、老弁護士アマンとその秘書であるホルツを前にして、蘭子は人狼城の秘密を解き明かすのだった。
 おおお、単純な trick にして壮大な解決。言われてみれば誰しも納得の大仕掛けでありました。ハーメルンの笛吹きやロンギヌスの槍といった keyword にもちゃんとした意味があるし。そうか、この物語も大量死の時代の密室殺人という背景を持っていたんだなぁ。
 ただ長いだけではなくて、ちゃんと推理小説としての面白さも備えている作品でした。

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 今日の式神II、5-1 道中まで。目が痛くて眠くて辛いっす。

log modified: 2003/06/24 02:17:23 JST

2003.06.24 (Tue)

Peter Gabriel / So

 Real World の元締め、Peter Gabriel の 1986 年発表作。
 pop な出来で耳に馴染みやすい album です。しかし world music への愛着もそこここに窺える。soulful な歌い方だけど pop manner に則ったものなので毒気は薄い。で、通して聴くと 80's AOR。
 終わり。

 あ、終わっちゃったよ。さらっと聞き流せてしまうので、特に書くことも思いつかんのよ。pop album の批評って難しいな。ぴーがぶへの思い入れも無いし。
 悪い album じゃないんだけど、強烈さが無いからなぁ。tr.2 "Sledgehammer" は全米 no.1 hit を記録した名曲で、horn も入った元気な曲。でもこういうノリ重視の funky track があるかと思うと、slow tempo のゆるゆるした曲も多くて、その何れにも Peter Gabriel らしいアクの薄さがある。まぁ、強烈でないのも個性の一つと考えるべきなのかも知れないなぁ。tr.3 "Don't Give Up" での Kate Bush との競演も何だか似合ってるけど、声が無ければべたな fusion になっちゃうだろうし。african taste な track も、beat を前面に押し出さずに、広大でのほほんとした雰囲気を伝える風情。
 今日みたいな雨の日に聴くには良い album です。つまり、ぼーっとしながら聴くのが吉。

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 今日の式神II、5-1 道中まで。晋さん遠いっす。

log modified: 2003/06/25 01:37:07 JST

2003.06.25 (Wed)

Kenny Burrell & John Coltrane / (no title)

 若き Kenny Burrell (g) と John Coltrane (ts) の競演盤。1958 年の吹き込み。
 勢いのある hard bop の tr.1 "Freight Trane" は、Tommy Flanagan (p) の original。relax した雰囲気の中でのびのびと演奏する Coltrane。Kenny Burrell の guitar も良く歌っていて気持ちいい。tr.2 "I Never Knew" での bluesy な弾き方も聞き物。小生は jazz guitar ものってあまり聴かないんですが、ここでの Kenny Burrell はなかなか良いです。前に前に出てくる感じ。
 tr.3 "Lyresto" は Kenny Burrell の original。これまた hard bop。Coltrane、Burrell、それに Flanagan と、端正な solo が続く。Paul Chambers (b) と Jimmy Cobb (dr) も元気だ。melody はテキトーですが(笑)。
 tr.4 "Why was I Born?" は Burrell と Coltrane の duo で演奏。しっとりとした ballad。地味渋で小品で名演奏。Coltrane の ballad はどれも印象的だけれど、この曲も丁寧な演奏で心に染みる。Burrell の陰影の付け方も見事。
 最後は Flanagan の original、"Big Paul"。これも relax した雰囲気が堪らない曲。Flanagan の blues feeling が良く出てます。
 というわけで、album 通して聴いた感想は「大当たりじゃないけど 2 ベース」ってとこですかね。Coltrane の album としては薄味、でも、そこが良い。Burrell と Flanagan の味がじわりと効く一枚です。

[news] 「ボーダーダウン」がドリームキャストに移植 - 9月25日発売

 斑鳩に続き Border Down も DC なのか……。
 せめてサントラは単品にしてほしいな。

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 今日の式神II、4-1 boss まで。いかん、疲れておる。
 残業しすぎだから健康診断受けよ、とゆー指令が来た。うぅ、最近はあまり残業しないように心がけてるんですが、いろいろ皺寄せもあって上手く行ってません。こういう日は気分がささくれだってしまうので、同僚にも「今日のはみぃは二言目にはひねた意見が出る」と言われる始末。それじゃーいかんのよ。
 とりあえず早めに寝ます。あ、もう 26 時過ぎてる……。

log modified: 2003/06/26 02:36:21 JST

2003.06.26 (Thu)

Suzukiski / Helix

 Suzukiski、2003 年発表の album。
 少ない音を切り張りして、空虚な世界に浸り込む Suzukiski の個性は、この最新作でも遺憾なく発揮されている。隙間だらけに思えるけれど、地道に聴いていると個々の音が互いに寄り添いながら響き合っているように聞こえてくる。他愛ない風景が描かれた rough sketch に、一捌けの色を付け加えるように、音が重ねられていく。いい加減だけど、そこがまた良い味出してるわけです。
 で、再発された 1st と 2nd の後にこの最新作を聴くと、Suzukiski 的虚無追求の旅はスカスカな electronica に行き着いたと断言できるのであります。いやほんとにスカスカです。高価な機材を使ってるようにも思えないし。されど、Suzukiski の音楽の中には誠意がある。既存の音楽の大半が誰かさんの copy であるのに対し、Suzukiski の音は水たまりを踏んだ時の音から詩を生み出した結果のようなものである。そこには瑞々しい驚きと感動の瞬間が凝縮されている。そして、その刹那的で微弱な感性は瞬く間に日常の波に埋もれて忘れ去られる。後には減衰する echo が残るのみである。
 そこに漂う淡い哀しさ。Suzukiski の音から感じ取れる哀しさや空虚さは、忘れられた音の痕跡を思い起こさせるところから生まれてくるのかもしれない。これもまた、pure な techno の一形態。

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 今日の式神II、5-1 まで。晋さんのぷよぷよ弾、ようやく避けられました。しかし第一形態を崩せぬまま針弾に当たって死にましたとさ。

 Fuji Rock Festival とか Summer Sonic といった大型 event が話題になってる今日この頃。小生はこの手の event って行ったことないんですよ。まぁ、rock 寄りな面子のせいもあるんですけどね。今年も行く予定はナシ。つか仕事で手一杯な時期と思われ。あうう。せめて盆休みくらいは取りたいけれど、既に出勤要請が出てるような……。

log modified: 2003/06/28 02:49:54 JST

2003.06.27 (Fri)

Cave / Dodonpachi Dai-Ou-Jou & Ke-Tsu-I Kizunajigokutachi Original Sound Track

 さんたるる氏が作曲担当した Cave の game、ケツイ・絆地獄たちと怒首領蜂大往生の soundtrack。
 さんたるると言えば Thunder Dragon II や Battle Garegga の作曲家として有名な方なのですが、とにかく CD 化されないことでも有名という人でもあるわけなので、とりあえず CD 化を喜びましょう。わーいわーい。
 でもってケツイの曲は今回初めて聴いたのですが、のっけから d'n'b で新境地です。1 面と 2 面の曲はメロメロ d'n'b で爽やか系というのもお約束。Boss 曲や中盤の曲 (tr.7 "Defensive Line" とか) で guitar ぶりばりの death techno 調 game music してるのも業界 manner (笑) に則った仕上がり。そして終盤曲の tr.8 "Evac Industry" で泣きの聴いた melodious techno を持ってきて、tr.9 "Scaffold" で変拍子 breakbeats に guitar 被せて変調で切迫感を醸しだし、真ラスボス曲の tr.10 "No Remorse" は高速 breakbeats で death techno 調と、ありゃりゃこの展開、Garegga を彷彿とさせますな。とはいえ Garegga ほど techno への偏愛をあからさまに打ち出してるわけではなくて、良くも悪くも retro game music 調、即ち melody を打ち出しつつ d'n'b で colorful に装飾している、といった趣。
 一方の大往生は PS2 版でさんざん聴いてるわけですが未だに 3 面が越せない小生であります。stage 1 の曲、tr.18 "東亞" は何度聴いても名曲であります。首領蜂 series で「メロと game 展開の synchro が云々」と言うのは牽強付会もいいとこだとは思いつつ、techno な音は弾幕に似合います。tr.20 "獲者" での Dan Curtin 風なざくざく beat も愛が感じられて至福に浸れます。意表を突かれるのは stage 4、tr.23 "錯節" の hip hop 調。ケツイに比べると beat は緩めの大往生ですが、肺腑にズシズシ来る音響もなかなか新鮮です。って、ここまで辿り着けないんですけどワタクシ(爆)。
 inner notes を読むと、さんたるる氏もまた game の世界観を大切にしつつ作曲する人だってことがよく解るんですが、zuntata の諸作のように、構築する世界と一体になった果てに音を生み出しているって感じではないです。computer game は快楽を呼ぶ遊技媒体であり、そこに付加される音もまた listener を気持ちよく遊ばせるものである……と、さんたるる氏が思ったかどうかは小生には不明なのだけれど、ケツイや大往生の trance な音はとにかく聴いてて痛快なので、小生も shooting game 好きで良かったですぅと思った次第。

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 残業して疲れてるため、今日はまっすぐ家に帰りましたです。ほら、明日も仕事だし。
 帰宅後はのんびり anime とか観てみたり。あ、すてぷり先週分観てなかったのか。なんだか記憶が細切れだな。見る本数多いと、何見てないのかも忘れてしまうよ。

log modified: 2003/09/16 01:53:23 JST

2003.06.28 (Sat)

[movie] Charlie's Angels

 McG 監督作品、2000 年。
 姿を見せない謎の男 Charlie の探偵事務所で働く三人の美女、Dylan (Drew Barrymore)、Natalie (Cameron Diaz)、Alex (Lucy Liu)。彼女らは優れた運動能力と明晰な頭脳を持つ super women だった。今回彼女らに与えられた使命は、誘拐された天才 programmer の Eric Knox (Sam Rockwell) を救出し、彼の作った software を奪還するというもの。敵対会社の社長である Roger (Tim Curry) が怪しいと睨んだ三人は、早速調査を始める……。
 action scene は "Matrix" 以降の映画であることを如実に示していて痛快なんですが、お話としてはあまり面白くないです。ノリ軽いし。仕事中に携帯電話で彼氏とお喋りとかしてるのはどーよ。まぁ、恋に悩み趣味に精出すフツーのお姉さん達が格好良く超絶 action して敵を薙ぎ倒すってところに親近感を覚えてのめり込む人もいるんでしょうね。action ものの少女マンガが好きな方はどうぞ。

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  • 酒見 賢一 『陋巷に在り 9 眩の巻』
  • 大塚 英志 『少女たちの「かわいい」天皇』
[news] Border Down Sound Tracks 発売決定

 ばんざーい! ばんざーい! ばんざーい!
 9/25 発売とのこと。予約開始は 7/3 より。

diary

 いつもの土曜日に比べれば早起きして、背広着て外出して、ずっと座って拍手して、ご馳走食べて酒飲んで、ほろ酔い気分で電車に乗り、駅で降りてゲーセンに行き、式神II は 5-1 道中まででした。5 面は未だに自分の pattern が見えてこないなぁ。

log modified: 2003/06/29 04:03:14 JST

2003.06.29 (Sun)

[movie] The Bonfire of the Vanities

 Brian De Palma 監督作品、1990 年。邦題は「虚栄のかがり火」。
 Wallstreet の有能証券マンである Sherman McCoy (Tom Hanks) と、その不倫相手である富豪の嫁さん Maria (Melanie Griffith) の二人は、車で帰宅途中に Bronx へ迷い込み、近付いてきた黒人を見て襲われると思い込んでしまい、思わず轢き逃げしてしまう。二人はそれを隠し通そうとするが、黒人牧師 Bacon (John Hancock) や、市長選のため黒人票の掻き集めに躍起になっている地方検事 Abe Weiss (F. Murray Abraham) らはこの事件を利用しようと動き始める。そして酔いどれ新聞記者の Peter Fallow (Bruce Willis) が Sherman と轢き逃げ事件の関連を記事にしてからというもの、Sherman の立場は悪くなる一方。助かるためには轢き逃げの実行犯が Maria であることを証明しなくてはならないが、当の Maria に真実を話す気はさらさら無いのであった。そんなこんなで迎えた裁判の日。White 判事 (Morgan Freeman) の前で不敵に笑む Sherman、その心中にはとっておきの秘策があった……。
 De Palma お得意の suspenceful な話ではあるのですが、どうにも焦点が絞り切れてない様子。Don Giovanni の opera を見て Sherman がびびりまくる場面とか、Maria の証言を取るために Sherman が盗聴器を身につけて会いにいったら、Maria の抱き付き攻撃でそれがあっさり露見してしまう場面とか、それなりに面白い episode はあるんですが、本筋のお話にあまり魅力がないんですわ。それでも、単純に有罪か無罪かって問うだけではなくて、そこに政治的な思惑や人種差別や金といった外部の要因を持ち込んで、さらに検察と証人の癒着、虚偽の発言なども盛り込んで、正義の在り方を問いなおすような作りにしてある点はなかなか凝ってました。最後に White 判事が説教する場面は些か唐突すぎる気もしますが、Morgan Freeman の気迫に満ちた演技のせいか、この映画の締め括りとしては説得力がありました。故に、冒頭と末尾に置かれた Peter Fallow の話はまったくもって蛇足。まぁ、Peter の話を本筋の前後に配置して入れ子な構造にしてるのも、皮肉と冷笑に満ちたこの映画の狙いに即したものだとは思いますが、でもいらないよなぁ。
 栄光の階段を滑り落ちる役回りの Tom Hanks、近年の映画で顕著な良い人振りが全く発揮できてなくて少し笑えます。一方で不良記者から時の人になる Bruce Willis は、準主役のはずなのだけれど目立つ場面は少なくて、でもその冴えない佇まいが似合っているので思わず苦笑。Morgan Freeman は裁判官やってもハマりますなぁ。

get
  • Sonny Rollins / The Bridge
  • Paul Weller / Wild Wood
  • Lou Reed / Berlin
diary

 今日の式神II、5-1 まで。晋さんの第一段階を越えたものの、第二段階で壁に当たって一巻の終わり。

 T シャツ 2 枚購入。高校生の頃に買った T シャツを今でも着てたりしますが、流石に色が落ちてみすぼらしくなってきてるので。

酒見 賢一 『周公旦』
 武王は殷を倒した後、この世の春を謳歌したのではなかった。天下人の心境を満喫するひまもなかったろう。ひたすら働き、心労のうちに過ごしてきたのである。このような誠実さが武王の美質であり、後世に聖王の名を与えられても羞ずかしくないものである。だが意地悪く見れば、その点で武王は王の器に欠けていたとも言える。
 頭領、王たるものはもっとどっしりと大胆に構えているべきであり、それが群臣や人民に安定感を与えるものなのだ。生真面目であることは悪いことではない。だが武王のような立場の人がそうであることは、独り悶々として神経を削る、になりかねない。(page 89)

 読了。周の建国に貢献した周公旦の一代記。
 『陋巷に在り』と同様に、礼を世界を律する力と考えている酒見賢一の視点が面白いです。病に倒れた武王を救うために先祖の霊に掛け合ったり、亡命先の楚で原始的な礼を見て感心したり。礼の世界は目に見えないけれど、表に現れる占いの結果や霊の言葉が真実味を持って迫るとき、それは紛れもない現実の力となって人々の心を打ち据える。楚が国としての体裁を整えた背景には周公旦の活躍があり、それは周のためにもなっていた……という話のデカさ具合に痺れました。
 淡々とした語り口に一層磨きが掛かっている様子。『陋巷に在り』のような長編もいいけれど、やはり酒見賢一、短編や中編で見せる鋭利な切れ味も捨てがたいです。

log modified: 2003/06/30 03:25:49 JST

2003.06.30 (Mon)

Jeff Mills / Medium

 minimal techno を世界に知らしめた大御所、Jeff Mills 先生の 2003 年作。全 4 曲ですが total 40 分以上あります。でも曲調はゴリゴリの minimal ではなくて、synthe の浮遊音が気持ちいい detroit techno に仕上がってます。最近の Jeff Mills は耳に優しいと評判ですが、この作品も聴きやすいです。でもってこの長さ。minimal な phrase が微妙に揺らぎ変化しながら延々と続いていく。大河 techno ですか。実は Steve Reich に敵愾心を燃やしてたりして。いやいや Mills 先生、そんな安直な罠には引っかからないでしょう。
 minimal 紀行を経てからの Jeff Mills は、想像力を喚起する音作りに精を出してる様子。Tresor から出した "Metropolis" も映像的な作品でしたが、この "Medium" もまた虚無的な風景と覚めた coolness を感じさせる点が如何にも Jeff Mills 的。心の中で宇宙遊泳。神無き時代の gospel。Jeff Mills の spiritual な旅は続いている。

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 今日の式神II、5-1 道中まで。残業で疲れてるわ前の人はニーギで clear するわで、精神的に萎え萎えです。とほー。

log modified: 2003/07/01 02:27:01 JST

上旬 / 中旬 / 下旬