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めりけんの singer songwriter、Lou Reed の 1973 年作。
The Velvet Underground の音を聴いたのは小生が大学生の頃でしたが punk と言うには地味な音やなーというのが第一印象でした。まぁ多分今聴いても同じ印象でしょう。めりけんの rock といえば能天気なろけんろーやろという先入観に侵された小生の脳味噌には、曇天下で内向的にぼそぼそ言っとる VU の音はめりけんのというより曇り空の元でひねくれた感性を育んだ UK ねおあこの亜種みたいに聞こえたものです。まぁ、そういう音が New York の下町で生まれたっていうのは punk ぽいお話と言えなくもない。
という訳で小生と Lou との接点は殆どないのですが、弱音の中にも rock な音像があるというのを認識させてくれるのもまたこの人なわけで、この 3rd solo album でも poetry やら弾き語りやらで例によって派手さはないものの、主人公の男と娼婦 Caroline の love story を主軸としたこの concept album は、全編に漂う悲劇ふらぐと Lou の淡々とした語り口、それに Bob Ezrin (p, etc)、Michael Brecker (ts)、Randy Brecker (tp)、Jack Bruce (b)、Steve Hunter (eg)、Steve Winwood (org) といった sidemen の手堅い演奏により、物悲しくも美しい rockapella な様相を呈しております。何度聴いても不思議な気持ちにさせられる、実に変な album であります。
VU の lead singer、Lou Reed が亡くなった。享年 71 歳。
肝臓病を患っていたとは知りませんでした。"Lulu" で健在振りを示しておったからまだまだ行けると思ってたんですが……残念です。また一人 rock 界から意固地な爺さんが居なくなってしまった。合掌。
Robert Hood の変名 project、Floorplan の 2013 年作。
90 年代からこの名義では活動していたようですが album としてまとめられたのは今回が初めて、らしい Floorplan 名義の 1st album。名義の通り floor use を志向する四つ打ちで house で disco で minimal な track が 10 曲分入っております。
今や異次元の域に達してしまった Jeff Mills さんに比べれば Robert Hood さんは庶民の needs を汲み取った王道 techno を邁進しておるわけで、それはそれで大いに結構な活躍振りであります。女性 vocal を feature した gospel 風味の track もちらほらありますが、個人的にはあ piano の phrase を響かせる track に目が行きます。元々この人の track は美めろ成分の多いものが多く、過去作では四つ打ちを離れた inst 曲でも魅せる成分を多く副んでいたものであります。
まぁこのご時世では hard minimal なんてお呼びじゃないかも知れませんが、stoic に floor use な track を生み出す Robert Hood さんには感服することしきりなのであります。