Noisy Days in September, 2013

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2013.09.24 (Tue)

Blackfoot / Strikes

 めりけんの rock band、Blackfoot の 1979 年作。
 日本では全然知名度のない Blackfoot ですが、めりけんの 80's southern rock を支えた bands の一つではありますので小生もこそこそ聴いてるわけです。80 年代なんて blues 斜陽で MTV まんせーな時代ですからねぇ、少しは応援してあげないと 80's southern rock は暗黒面に落ちて美点の一つも挙げられんという状況になりかねん。
 この Blackfoot という band は、元 Lynyrd Skynyrd の Ricky "Rattlesnake" Medlocke (vo, g) と Greg T. Walker (b) の二人を中心とした band で、この "Strikes" が 3rd album で全米 chart No.42 を記録した出世作となっております。音の方は hard rock ぽくもあり AOR ぽくもあり southern rock 臭もある、言ってみれば初期 Montrose に憧れた南部の田舎者が blues 被れの素質剥き出しに adult rock に殴りこんだ、な風の album となっとります。tr.4 "Pay My Dues" は Blues Image の、tr.6 "Wishing Well" は Free の cover、それ以外は彼らの original ですが、tr.9 "Train, Train" と tr.10 "Highway Song" は smash hits となっております。全編に響き渡る twin guitar と、Ricky Medlocke の健康的な high tone vocal は来たるべき 80's rock の能天気さを予感させつつも 70's の Allmans や Lynyrd の軽ノリ南部魂も窺わせ、先達が失速する中でも時代の流れに合わせて生き延びんとする姿が垣間見えます。まぁ、southern rock 好きな人なら悪い印象は持たない album でありましょう。

log modified: 2013/09/26 02:50:36 JST

2013.09.25 (Wed)

[movie] The Dark Knight

 Christopher Nolan 監督作品、2008 年。
 Gotham City に新たな犯罪者 Joker (Heath Ledger) が現れる。Joker は mafia の着服した資金を自分に渡せば目の上のたんこぶな Batman を抹殺したるわと公言し、非道な犯罪を繰り返す。陰で Batman 家業している実業家の Bruce Wayne (Christian Bale) は Joker との戦いに日々疲弊していたが、正義感溢れる新任検察官の Harvey Dent (Aaron Eckhart) との親交を深めるにつれ、彼こそ Gotham City の白い騎士と思い定め、彼に後を託して Batman 稼業を降りようとする。だが Joker は、Batman の協力者である刑事の Gordon (Gary Oldman) や Bruce の元彼女で Harvey の恋人 Rachel (Maggie Gyllenhaal)、それに Harvey を罠にはめ、Batman をその正義感の限界が振り切れんばかりの窮地に追い詰めていく……。

 前作の続き。Christopher Nolan 監督による serious 路線 Batman の 2 作目ですが、えんためとして見るにはあまりに serious なので観る前に心の準備をしておくとよろし。hero 役の Batman が拘束された Joker に鉄拳制裁するわ、Joker の悪事を防ぐために Gotham City の携帯電話を全盗聴するわ、白い騎士 Harvey は後半で復讐鬼と化すわで、Joker の悪行三昧もアレですが hero 組の violence も甚だしい。つまるところ正義の執行者を自認する者達もその手は汚れており、Joker と Batman は coin の表裏に等しい存在、そして Two Face は両方表の coin で自らの正当性を保障しながら狂っていくというお話であります。00 年代の hollywood 映画が執拗に繰り返していた自分探しと正義の執行への躊躇い、その構図の極北を描いたのがこの映画になりましょうか。
 この映画には幾度も究極の選択を強いられる場面が描かれます。Harvey と Rachel のどちらを助けに行くべきか、二つの客船でどちらの船を爆破して自らを助けるか、白い騎士の暴走の罪を誰が引き受けるべきか。それぞれで決死の選択が有り、感動的な drama があり、そして勇者は報われない。罪の重荷に負けず、それを引き受ける者が本当の英雄であるが、その事実は闇に封じられねばならないという重い thema がこの映画の通奏低音となっています。こういう映画こそ dark hero ものと言うべきでしょうね。これが遺作となった Heath Ledger の怪演も見事。傑作であります。

log modified: 2013/09/25 02:57:50 JST

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