Noisy Days in August, 2009

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2009.08.21 (Fri)

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  • Aphex Twin / Chosen Lords
  • Blast Head / Nu Island
  • 3 Chairs / Spectrum
  • Akira Kosemura / Polaroid Piano
  • Akino Arai / 蜜の夜明け
log modified: 2009/08/24 23:38:27 JST

2009.08.24 (Mon)

Bill Laswell / Version 2 Version: A Dub Transmission

 めりけんの producer である Bill Laswell が、Jah Wobble、Karsh Kale、Bernie Worrell、Abdou Mboup といった面々と作り上げた dub album。2004 年発表、Reactout International Records の RUSCD 8288。
 Bill Laswell といえば Herbie Hancock の "Future Shock" を produce した人物として有名……なんですかね? いやその major から minor まで尖った音や美味しい音とあらば東奔西走して produce しまくる雑食性ゆえに、小生も氏の関わった album にはそれなりに行き当たっているわけですが、しかし有名人て印象はあまり無いのです。まぁ、氏の名前を聞くと Painkiller や Praxis の痛い音が真っ先に脳内に木霊する小生には、Bill Laswell といえば地下音楽家、という印象が強烈にあるのは確かであります。そういや Massacre で bass 弾いてるのもこの人ですな。
 で、表向きは avant music producer な Bill Laswell の裏面には、dub や ambient の album をひっそり大量に放っておるという側面もあったりするのです。痛い音が本業ならこっちは趣味か、というくらいに Bill Laswell の dub 作品は沢山あるようですが、その多くがあまり人に知られることなく地下に埋もれていく、というのがまたこの人らしい。
 "Version 2 Version" は Bill Laswell が Jah Wobble (ex PiL) と組んで dub してます。この二人は 2001 年の Bill Laswell 名義作 "A Dub Transmission" でも共演してますし、"Version 2 Version" の副題にもその title が使われてますので、二人の共同作業 2 作目、という位置づけなのでしょう。dub bass 親父が二人な組み合わせですので出てくる音も当然ぬるぬる重低音 bass が基調、そこに reverb たっぷりの南国 synth がぽわんぽわんと絡みつくという趣向。教科書にでも載りそうなお約束 dub なので安心して聴けます。MvOT の禅寺 dub の後に聴くと、あまりのユルさに腰が抜けそうになります。
 それにしても、Bill Laswell 絡みの project での Bernie Worrell は実に神々しい演奏を聴かせてくれますなぁ。tr.1 "Dystopia" の冒頭での organ 聴いただけでもう別世界に飛ばされそうです。こういう音を引き出せるのも Bill Laswell の人徳のなせる業かのぅ。

log modified: 2009/08/25 01:22:09 JST

2009.08.25 (Tue)

Blast Head / Nu Island

 日本の dub 職人、Blast Head の 2009 年作。Free Hand の FH-007。
 今回も従来路線を踏襲しての南国土着 ambient dub から開幕。tr.2 "Mangrove Monkey"、tr.3 "Singin' in The ...." と、steelpan が幅を効かせる track が続き、何だか Little Tempo みたいです……と思ったら、今回は Little Tempo の Tico 氏が featuring されているようで、そりゃ Little Tempo ぽくなるのも道理か。でも小生は steelpan の音って苦手なのです。目立つ音なので他の音との噛み合わせが難しいし、あのふにゃーんとした響きを聴くと周囲のドンシャリな音もユルくして釣り合わさないといかんような気になりますので。出したら後戻りはできん系の必殺技みたいなもんですな。
 しかし今回の Blast Head はユル dub だけでは終わらず、中盤の tr.4 "Sky High"、tr.5 "In Water Disco"、tr.6 "NU WAVE" では progressive house ぽい曲調で攻めに転じます。Blast Head らしからぬ beat が妙に新鮮で、tr.6 "NU WAVE" では trance な高揚感まで演出しております。そして tr.7 "BBQ JAM" の middle tempo で落ち着かせてからはユルい音と house な音でちゃんこ鍋状態に陥りつつ tr.11 "Midnight Beach" で chill out して終幕。
 album 全体にまとわりつく南国情緒は例によって Blast Head な音響ですが、裏でいろいろ試行錯誤している様が窺える、意欲的な作品に仕上がっております。その分、従来の緻密さは若干後退して大味になってる印象もありますが、自由な音作りでむしろ若返ったような感じも。暑い夏にはこういう album がふさわしいですな。

log modified: 2009/08/26 03:28:54 JST

2009.08.30 (Sun)

[movie] ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌

 本木克英監督作品、2008 年。
 夜道で聞こえるかごめ歌、それを聞いた者は魂を奪われて死ぬという。学校の帰り道でそれを聞いた比良本楓 (北乃きい) は、偶然通りがかったねずみ男 (大泉洋) と鬼太郎 (ウエンツ瑛士) と出くわすことで歌から逃れる。翌日、楓の手にはうろこ状の痣が出来る。それが妖怪の仕業であると知った鬼太郎は、猫娘 (田中麗奈) や子泣き爺 (間寛平) や砂かけ婆 (室井滋) といった何時もの面子と共にかごめ歌事件の調査に乗り出し、千年前に封じられた濡れ女 (寺島しのぶ) が今回の件に一枚噛んでいるとの確証を得る。だが濡れ女の背後では、ぬらりひょん (緒形拳) が、蛇骨婆 (佐野史郎) や夜叉 (ソ・ジソブ) とつるんで人間界を破滅させようと企てていた……。

 前作に続いてのイケメン鬼太郎第二作。お話は例によって勧善懲悪。鬼太郎が人間不信でそれなりに揺れますが、可愛い client にほだされて人間と妖怪の共存路線に舞い戻ると。人間への恨みつらみで千年も悶々としていた濡れ女は、取り込んだ女学生に平和共存を説かれた上にあの世から旦那に呼ばれて後光ぴかぴかさせつつ昇天。鬼太郎を主役にした宗教映画かこれは。
 つか後半の展開は逆襲のぬらりひょん、彼もまた人類粛清を企てる一人でありました。Axis ならぬがしゃどくろ落下を鬼太郎が食い止めようとする場面ではサイコフレーム共振まで再現しております。そういうところがまた宗教だよなぁ。
 お話はともかく夜叉がやたらと恰好良い。鬼太郎史上これほど vusual 系な夜叉がいたであろうか。ロン毛振り乱しつつ guitar 弾いて弾幕張るわ、saber で鬼太郎と丁々発止と渡り合うわで大活躍。これで吸血能力まで再現していれば最強でしたな。髪だけ逃走って点も再現されてませんがこれはイケメン俳優氏にとっては幸いだったことでしょう。ぬらりひょん役の緒方拳はこれが遺作になったそうで、鬼太郎に説教する場面が沁みます。でも名作とは言えませんなぁ……。

diary

 選挙で投票。投票所の前に手洗い用の消毒液が置かれてたことに感心。気が利きますね。

log modified: 2009/08/31 01:28:26 JST

2009.08.31 (Mon)

Akira Kosemura / Polaroid Piano

 現代の piano 詩人、小瀬村晶の 2009 年作。
 前々から弱音 piano とろにかな人ではありましたが、今回は Polaroid 写真が motif とのことで、写真のぽやぽやした感じを連想させるようなくぐもった prepared piano 的な音響や monophonic な録音で、今まで以上に昔懐かしな箱庭世界を創出しております。piano 主役のはずなのに音が遠い遠い。遠くで鳴らされた音が密やかに静寂へ溶け込む、その主張のなさがまた心地良い。
 記憶の中で鳴っていた風鈴のような album でありました。

log modified: 2009/09/01 01:59:20 JST

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