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Del Rey 版の paperback で読了。
最初の種族間戦争で Druid 評議会により滅ぼされた邪悪な Druid の Brona は、霊的存在となって雌伏の時を経た後、Warlock Lord となって Gnome や Troll らの軍勢を組織し、再び戦乱の時代を招こうとしていた。その気配を察知した Druid の Bremen は、Druid 評議会に危機を伝えるが、外界との交わりが争いの種になると懸念する Druid 評議会は Bremen の警告を聞き入れない。Bremen が去った後、Druid 評議会が席を置く Paranor は Warlock Load の手により滅ぼされる。Bremen の意見に従った Elf の Tay Trefenwyd と Dwarf の Risca は、自らの種族の元に走り Warlock Load の軍に備えようとする。Bremen は友人の Kinson Ravenlock、それに Paranor で出会った潜在能力の高い Druid 見習い少女の Mareth と共に、Warlock Load の力に対抗できる力を探す旅に出る……。
『The Sword of Shannara』の中でも言及されていた、前時代の Warlock Lord 戦乱の顛末が、そして Shannara の剣の誕生秘話が語られる巻であります。三部作の後にこういうの出されるとやはり最後に読まざるを得ないのでありますが、作者もその辺は心得たもので、Ravenlock って名前の奴が一作目にも居たなぁとか、Warlock Lord に対抗すべく Black Elfstone を捜し求めたりとか、Mareth の魔力暴走って三作目の暴発娘と被るなぁとか、Bremen が旅中で見つけた弟子が Allanon だったりとか、細けえ所でいろいろ楽しめます。とはいえ、Warlock Lord を滅ぼしきれない点は既に一作目に続く以上避けられんわけで、また視点人物が大人ばかりなので、読んでてあまりわくわくしませんね。まぁ、読者 service な作品ということで。