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Dave Ellesmere の 2004 年作。Kanzleramt から。
前作に続いての低音強調型 detroit techno 路線。sensitive な synth code が全編に木霊し、堅い kick で引き締まった音像を形作るという、如何にも Kanzleramt な作品です。前作よりは melodious で輪郭がくっきりしている感じ。
まぁ全体的には地味な印象だったりもするんですが、丹念に自分の世界を紡いでいるという見方もできるわけで。tr.8 "Where Were You When The Lights Went Out" の微妙に揺らいだ rhythm や、tr.5 "The Other Side of Tomorrow" の爆走 hard minimal とか、結構好みで良い感じ。冷たさと暖かさの間を往還する synth に春らしい瑞々しさが宿っているような album です。最近密かに愛聴中。
Detroit の house producer、Theo Parrish の The Rotating Assembly 名義作。2004 年発表。
本人名義ではないとはいえ、Theo Parrish らしいドス黒い groove が渦巻いているのは相変わらずなのでした。緩めの BPM で刻まれる beat、隙間だらけの音響、延々と循環し奈落へ落ちていく bass ……、ひたすら地味渋で private で暗い album。
3 人の vocalist や、Warren Harris (a.k.a. Hanna) を始めとする生音 support も何のその、結局は Theo Parrish の色に染め抜かれている。音数は少なくとも、個々の音に込められた意志は強く、重い。
昨日に引き続き detroit house で。Moodymann の 2004 年作。Peacefrog から。
まー例によって暗黒 groove 万華鏡なわけで。ドス黒で真夜中で minimal で粗雑猥雑、夜中に知らない街を一人ぶらぶら歩いてるときのワクワクでビクビクで後ろからズブリと一突きされそうな緊張感がひしひしと伝わってくる、みたいな。Theo Parrish の新作に比べれば jazz 度数は高めで、盟友 Norma Jean Bell の sax を feature した曲もありますが、安易に踊らせるだけの track ではないです。他愛のない会話の sampling を縦横に散りばめた track には、相も変わらずこの人の視線が underground に注がれていることが窺い知れます。快楽至上音楽である house を地べたに引きずり下ろし、private な範囲で再構成する試み。ひどく不器用で歪で寡黙な soul music。
夜の情景を真摯に写し取る Moodymann の音楽には、ある種の生々しさが宿っている。その生々しさは detroit に固有のものに見えて、その実、我々の身近な感覚を絶えず刺激してくる。この近くて遠い感覚こそ Moodymann。最新作にして古典の趣さえ感じさせる傑作です。
早朝来訪者あり。誰かと思えば引越業者が段ボールを持ってきたのでありました。ただでさえ狭い我が家は更に窮屈化。片付けは地道に遂行中なるも、整理のために物を広げていると、混迷の度合いはなおさら深まり、一向に捗らぬ様子。
PS の soft くらいは纏めようと思って収集してみる。ええと。PS2 の soft が 17 本、PS の soft が 12 本、計 29 本か。そのうち、Psyvariar は何故か 2 本あるし、Raycrisis も単品版とダブルシューティング版でダブってるし。他にも不要なものがちらほら。処分考慮中。
本と CD は多すぎて数える気にならんのぅ。
徐に秋葉原へ行き、Chaos Field のロケテ版をへこへこ遊びながら、そういや小生は Silvergun も Mars Matrix も苦手だったんだよなぁ……と回想。detroit techno 風味の音楽は良さげですが、STG の音としては地味ですなぁ。
ケツイ、Type-A で 1 周 all、score は 10600 万くらい。最後はまぐれ(爆)。
本当は PC case を探しに行ったのですよ。小生の PC 1 号は case に電源が収まらず、今でも case 上にちょこんと電源が乗っかっている。これはこれでなかなか可愛い情景ではありますが、この状態で業者に持って行かれて粗雑に扱われて足もげたりすると悲惨極まりないので、ちゃんとした case に納めた方がよろしかろうと思った次第。しかしいざ探してみると、大半の case は電源と set で売られているし、たまに電源無しの case があったりしてもバカ高かったりで、結局購入には踏み切れませんでした。
電源だけ取り外して業者に運んで貰うという手もあるか。それもやむなし。
「親子でコスプレですか? いいですね」
金は、一瞬、呆けた。
「それ、『式神の城』ですよね。すっごく可愛いですね」
式神の城? コスプレ? なにより不可思議なのは、目の前の女に、まったく殺意がないことだった。あまりにも無防備だ。
「どなたですか?」
「堀口ゆかり。知りませんか? 一応、九州大会トップなんだけどな」
ドレスの女……ゆかりは、首をひねって、すねてみせた。(page 186)
ファミ通文庫版で読了。
まー例によって例の如く、ばたばたした展開でよく解らんままに終了。ニーギとロジャーが主役、ちびふみこが助演、で式 II の面々がわらわら。はい、キャラ本と認定します。前回と同じことしか言えんのか。
まぁ、登場人物は網羅しているのでよろしいんでわないでしょか。以上。
Kenny Larkin の 2004 年作、Peacefrog から。
1994 年発表の "Azimuth"、1995 年発表の "Metaphor" と、ambient 色の強い detroit techno で独特の世界を呈示した Kenny Larkin の新譜、ってことで期待も大きかったんですが、んむ、こう来ましたか……。
ambient ぽいとは言え、"Metaphor" は綺麗目の synth と fat な kick で直線的に疾走する album という印象だったのですが、"The Narcissist" はひたすら地味です。ゆるゆるとした beat、厚ぼったい synth、ぽつぽつと点描される上物……と、今までの Kenny Larkin からは想像できないような音になってます。四つ打ちの曲もあるにはありますが、通して聴いた感じはむしろ electronica に近い。初めて聴いた時にはかなり面食らいました。少なくとも、dance music としては "Metaphor" よりも三歩以上後退してるでしょう。
しかし、何度か聴いていると、音が懐にするっと入ってくるんですな。するっと。断片の集積が仄かな melody を象っていく、その process が面白い。陽に転回した Kenny Larkin の一面が垣間見えるような album とは言えるかも。
Russ Gabriel の 2003 年作、emoticon から。
この人については良く知らないなぁ、聴き始めた頃は「5 年遅れで Ian O'brien を追いかけてるような音」という印象でした。いや今聴いていてもそう思ったり。
如何にも初期 Ian O'brien ぽい疑似 detroit techno な synth strings やら、軽く tribal してる beat やら、cheap & funky な synth horn やら、まぁとにかく "Desert Scores" の頃の Ian O'brien を連想させる音作りで、jazz 〜 crossover な風潮かこういう音を志向するのは解るにしても、ちとべったりしすぎやないかと思わなくもない。話題になったらしい tr.4 "Flip Down to Break" にしても、今頃受ける理由が解らんよ……。
とはいえ、tr.6 "Masonette" や tr.11 "Brela" での内省的な雰囲気は嫌いじゃないです。こういう track が多ければ、もう少し好意的な印象も持てるのでしょうが……。
転居先も確定したので、"116" で電話の移転届け。参考で NTT 東日本の「移転・電話のお引っ越し」。
手続き自体は簡単に済みましたが、他の service の売り込みをあしらっていたら結局 20 分近く通話してしまった。わお。
続けて DION にも移転届け。参考で DION の「お引越しの際の ADSL 移転手続きについて」。
移転先で使えるようになるためには、届け出から最短で 2 週間はかかるとの事。GW も挟むから実質 3 〜 4 週間てとこか。その間は offline になりますなぁ。
TV 録画予約、iEPG は暫く封印して、G コード予約でなんとか凌ぐしかないか。不便。
で、仕事場の片付けとか PC の片付けとか支社の偉い人に挨拶回りとか入門用 card の返却とか ML の登録抹消届けとかお客様から頂いている mail account の抹消依頼とか色々。通常業務やってる暇は殆どなかったです。まぁ、仕事自体は一段落してるってのが救いではあります。
む、5/6 って新幹線回数券使えないのか……。移動後に実費精算しなきゃ。
仕事終わってから飲み会出席。お好み焼き食い放題でした。お好み焼きにもいろんな種類がありますが、食えば食うほど何食ってるのか解らなくなってしまった。まぁいいや。美味しかったし。皆さんこれからも頑張ってください、てことで。
北野武監督作品、1997 年。
子を失い失意に沈んでいる刑事の西 (ビートたけし) は、妻の美幸 (岸本加世子) が不治の病に冒されていると聞かされ、更に意気消沈する。同僚の堀部 (大杉漣) は凶悪犯に撃たれ下半身不随になり、また部下の田中 (芦川誠) も犯人に殺される。西は犯人を蜂の巣にするが、堀部や田中の妻 (大家由祐子) への罪悪感に苛まれ、彼らに様々な贈り物をする。しかし借金漬けで首が回らなくなった西は、職を辞し、盗難車を使って銀行強盗を敢行する。得た金で借金を清算した西は、妻と二人で旅に出る……。
唐突に噴出する暴力、台詞棒読みな役者達、強引な場面転換を多用した story 展開。どう見てもイカン感じの北野映画なのですが、劇中で堀部が書いたとされる絵の数々や、美しい自然風景の描写には心打たれるものがありました。
西もまた「死に場所を求めて暴力を振るう」男として描かれており、北野監督の暴力映画ではお馴染みの人物なわけですが、妻の病や同僚の死など、悲劇的な要素が次から次へと押し寄せてくるので、それらの悲劇を越えて静謐な境地に達するという process は解りやすく表現されていました。絵を描くことで再生の光を見出した堀部、自らを追い詰めるように暴力を振るう西。雪原を描いた絵で、二人の人生の交錯を表現する、あの場面の見せ方は見事でした。
でもまぁ、全体的には退屈な出来。
森田芳光監督作品、2002 年。
豆腐屋の有馬 (山崎努) の孫娘が何者かに誘拐される。犯人は有馬にしばしば電話し、彼を弄ぶ。また犯人は、TV の生放送に割り込んで事態を混乱させる。やがて有馬の孫娘は遺体で発見される。犯人は次に携帯電話向けに殺人の live 放送を行い、世間の注目が高まる。だがその放送の翌日、崖から飛び降りた車の中から二人の男の死体が見つかる。その死んだ男たち、栗橋浩美 (津田寛治) と高井和明 (藤井隆) の車の trunk から前畑昭二 (寺脇康文) の遺体が見つかったことから、警察は彼らが一連の事件の犯人と推測する。だが、栗橋・高井の二人と友人だった網川浩一 (中居正広) は、TV の取材に対して「真犯人は別にいる」と主張し、一躍時の人となる。昭二の妻でルポライターの前畑滋子 (木村佳乃) は、網川浩一の言動に怪しいものを感じて、彼の身辺を洗い始める……。
自己顕示したがる知能犯を扱った psycho suspence。殺人 live だの監禁だの自爆だのといった素材は面白いのだけれど、peace は悪人になりきれてないし、結局は human drama として収束してしまうので、小さくまとまってしまって不完全燃焼。こういう映画観ると、"Se7en" は極端な傑作だったなぁと再認識できます。
TV の news 放送や BBS の telop 挿入など、演出面での奇抜さはありますが、脚本がアレなので全て空回り。中居正広は頑張ってましたが知能犯としての突き抜けた怖さまでは感じられない、これもまた脚本がアレなので以下略。駄作認定。